子供の時 毎日のように師匠から お経を教わっていました。
しかし 法事の作法や 葬儀の作法などは 何一つとして 教えてくれませんでした。
それは 教わって行動するのではなく 自ら見て学ぶ事の 大事な教えでした。
お坊さんの世界に限らず 社会でも よく聞く話です。
料理の世界では ベテランのコックさんが 新人さんに料理の味付けなどを 手とり足とり 教えてはくれないそうです。
新人さんは ベテランのコックさんが 料理した後の鍋やフライパンに残っている タレやソースを舐めて 調味料を自分の舌で学んでいきます。
苦労しても 失敗の連続でも 自分の目で見て 自分の頭で考えて 自分の力で行動して 学び続けて 初めて一人前となれる世界です。
誰かが教えてくれる 誰かがしてくれる と思って いつもボーとしていると いつの間にか 自分で考えて 行動する事が出来なくなってしまいます。
人生は どこの世界でも 自分の腕を磨いて 心も磨いて 自分で道を開いていくしかありません。
常に 一歩一歩前へ 進むしかありません。
どうしていいか わからない 何も教えてくれない などと言って 立ち止まらず ゆっくりでも前に歩いて行きましょう。
“この人すごいな~” と思う人の良い所や 作法を学んでいけば いつか必ず 自分も人から “この人すごいな~” と思われる人に なれるはず!!
人から学んで 人から学び取る そしていつしか自分の物に出来た時 また1つ自分が成長出来るのだと 思います。
良く見て 良く聞いて 良く考えて 目の前の事を コツコツと・・・
合掌 栄久山 妙善寺