未熟者武道記

空手徒然。
二つの戈を止める武を核とし、諸諸と調和して溶け込んで。(いけたらいいな)

覚えて忘れろ

2017-02-18 20:36:22 | 稽古
好きな言葉の一つ「覚えて忘れろ」。武道ではコレが本当に大事だなと感じています。

約束組手や形等、決められた動きを覚えて披露して競ったり進級したりしますが実際のところ相手は決められませんし当然相手の取る動きも決まっておりません。コレにはコレという式がないのです。

審査用の約束組手を見ていると毎回これで良いのかと不安になりますので、アレンジして解説したりする時もありますがその動きは次の日を待たずに忘れてしまってます(苦笑)


覚えて忘れろ。詰まりは理屈が必要なくなるまで体に染み込ませろって事でしょうか。


形にしても上手く見せられても応用と変化が利かねば存在意義も薄れてしまいます。
組手も本来はこれらを体現する機会でしかない筈ですが競い始めると価値観は現況のように崩壊しますね。即ちデカけりゃ強い。

長い事やってると、今の動きは良かった!こんなん閃いた!という瞬間が一番楽しいのであります。それも確認したら直ぐに忘れてしまうのですが出来る感覚があるだけで満足。

強い・弱い、上手・下手という単純な二元論を越えてからが武道の始まりかもしれません。




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足音

2017-02-18 20:23:33 | 稽古
基本稽古の蹴り。気にしなければいけないところは沢山ありますが、見ていて特に気になるのは蹴り終わった足を下ろした時の音。

老若を問わずドスンドスン鳴らしている人が沢山おいでであります。引き足が甘い証拠でもあります。

何故鳴らしてはいけないのか、という理由は様々でしょうが何処でも同じ動きをする、と考えた時に一番分かりやすいかもしれません。砂利や石がゴロゴロ埋まった悪路の上でそれは出来んでしょう。滑り、挫き、転ぶ可能性が増します。
なので畳の上で稽古してる人に多いですね。床だと痛いので鳴らしません。

序でに時代背景も考えてみましょう。
空手の生まれた時代とそれ以前では履物も草履や下駄。裸足の人も多かったかもしれません。整地されていない石や砂利の多い道。いつ履物が脱げるかもしれないその状況で力強く足を下ろす選択肢はきっとありませんね。

摺り足での移動にもそういった名残があると考えると理に適っていて面白いではありませんか。派手な技もカッコいいですが其処に繊細さもプラスして畳水練にならぬようにしていきたいものです。




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