音楽劇について、今回が最後です。
この「パパゲーノの憂鬱」は、終演後、ラブコメディって言われてました。
演じてた利人さんは、ゴリゴリの恋物語、とも言ってた 笑
私としては、情けなくて一生懸命な人、ていうのをテーマにしてたつもりで。
だから、ラブコメだっていう意識は全くなかったんですよね。
でもそうか、物語の主軸になってるのが「恋」だと、それはラブコメディにジャンル分けされるのか、
そうなのか……
………
……………
……………………ら、ラブコメ書いたと思うと、何か急に照れちゃいますね!笑
そこらについて、友人のフルーティスト、門井のぞみさんがブログに書いてくれました(ありがとうです〜!)
↓
昭和の少女漫画、大好きですが、何か?笑
少女漫画を意識したつもりもなかったんですけどね、趣味って出るのかしら 笑
ただ、この作品しか観てない方が、以前書いた音楽劇「モーツァルトの旅」観たら驚くかなー。結構方向性違うから。
利人さんは、逆に「パパゲーノの憂鬱」読んで、「モーツァルトの旅」との方向性の違いにびっくりしてたっぽいんですが。
どっちが私本来の作風に近いか、私の趣味を知ってる方なら、お分かりですね?笑
ところで、話変わりまして。
この作品のちょっとしたポイントなんですが。(以下、少々ネタバレになります)
演者の本名がキャラクターの名前になります。
そしてこの作品は、単独で行われてはいけない作品で。
演者が出演しているコンサート後半に上演する事、というのが鉄則の作品なんです。
そうすると、作品としても、構成としてもリアリティが出て面白くなるんです。
(まぁその為にMCの時に伏線しいたり、演技の方向性など色々工夫はいるんですけども)
なので今回は、それぞれ演じるキャラクターの名前が
古澤利人→りひと役
中川美和→みわ役
となるわけなんですが。
それで稽古を始めたら
まぁ、利人さんが
騒ぐ騒ぐ。
恥ずかしーキャーとか
何だこれはーうおー恥ずかしー
とか
騒いでて。
どうも、本名でやる事の恥ずかしさがかなりあるらしく。
でも、私は別に恥ずかしくなかったんですよ。
なので、稽古の合間に照れ倒す利人さんを見て、私は
何やってんのかしら、この人……
何やってんのかしら、この人……
と
こんな表情になっておりました。
冷めた眼差し……
だってですね。
彼は劇中劇で「ドン・ジョヴァンニ」から「お手をどうぞ」をやるんですよ。
これがなかなかどうして、エロい方向性……おっと違う。
大人な方向性で、我々演技してましてね。
ジョヴァンニとツェルリーナの「お手をどうぞ」
じゃあ、ああいう演技のドン・ジョヴァンニやるのも恥ずかしいの?
ときいたところ
「え?全然恥ずかしくないけど」
↑
この時「何言ってんだコイツ」みたいな表情してた。
じゃあ本編部分は別にエロくもないんだから、恥ずかしくなんてないじゃないのよ、という話をすると
利人さん、
だって〜恥ずかしいぃぃ〜
↑
乙女か。
みたいなやり取りを、終わるまで繰り返しておりました。
しかし役者の面白いところで、利人さんそう言いつつも、演技はしっかりめちゃくちゃ振り切ってやるっていう。
そこはちゃんとやるのね 笑
そこはちゃんとやるのね 笑
でもね。
今までどんだけオペラ出て、
どんだけソプラノとラブシーン、
下手するとそれ以上の場面をガンガンやってきたくせに
せいぜい抱き合うレベルまでの作品の
一体何が恥ずかしいのやら……
サロンコンサート終演後、ピアニストの大下さんと利人さんと3人で、
「何故利人さんはこんなに恥ずかしかったのか」
と、推理したところ、
①本名である
②台本の性格が、本人ととてもよく似ている
③バリトンは、恋が始まるというキャラクターはほとんどやった事がない。
だから不慣れで恥ずかしい。
の、この三点あたりが原因ではないかと。
①はまあ、わかります。本名役ってまずないですからね。
②は、知らんがな、て感じです 笑
③がちょっと面白い。
オペラにおいてはですね、こういった恋をする役どころはほとんどテノールの役どころなんですよね。
バリトンは大概、テノールとソプラノが恋人になってるとこに横恋慕する役が多いんですよね。
でなきゃ「ボエーム」のマルチェッロとムゼッタみたいに、もう恋人関係が完全に出来上がってる役どころ。
だから、こういう「恋の始まり〜」みたいなのは経験がなくて、恥ずかしいのではないか。
(故に、ソプラノである私は慣れてて、何とも思わない)
……とまあ、そんな推理をしてたんですけどね。(ものすごくどうでもいい)
面白いから、今度この「パパゲーノの憂鬱」を別のバリトンさんにやってもらってみようか。
その人は同じように恥ずかしがるのかな 笑
それはそれで見てみたい。
まぁ実際のとこ、のぞみさんがブログで書いてくれた通り、甘酸っぱい感じな(笑)作品だからこそ、忘れかけてた何かを思い出して恥ずかしいのかもですね。
甘酸っぱさを書いたつもりもなかったんだけど 笑
しかしそれだけ恥ずかしかったにも関わらず、あれだけのクオリティの演技と歌を、古澤さんありがとうございました……!!
もうどれだけ御礼言っても足らない。
大下さんも、1部の盛モリな曲目から、更に2部も気が抜けない状態で、素晴らしい演奏を本当に本当にありがとうございました!!
そして私は音楽劇はどうだったかと言いますと、あれをラブコメって言ってもらえて、嬉しかったなー。
お客様にコメディと思ってもらえたものが書けたかな、と思うと……
感涙……
古澤さん、大下さん、幸せな初演にしてくれて本当にありがとうございました!!
古澤ファンになられたお客様、彼とは年内にまた自作音楽劇でご一緒しますので、ぜひともいらして下さいね!
またここでお知らせします
そして何より、延期になったこのサロンコンサートを観にいらして下さったお客様、本当にありがとうございました!!
また次のサロンコンサートでは、喋りまくりながら歌いまくるので、ぜひぜひその時お会いできるのを、お待ちしております!
もちろんもちろん、サロンコンサート以外の本番でも、お待ちしております〜