ソプラノ歌手 中川美和のブログ

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オペラ「劇場支配人」&オペラ「モーツァルトとサリエリ」

2021-02-14 22:45:00 | コンサートのご案内&ご報告
めちゃくちゃお久しぶりです。
書く事は結構あったんですが、頭を限界まで使う事が多く、なかなかブログを更新するところまでいかず…

何をやってたかというと、こちらの色々。


私が所属している東京室内歌劇場のスペシャルウィークで、1週間コンサート企画をやるのですが。
私は今回2枠を頂きまして、オペラを企画制作をさせて頂きます。

1枠目が、こちら

モーツァルト「劇場支配人」&リムスキー・コルサコフ「モーツァルトとサリエリ」

4個目のやつです。

「劇場支配人」はソプラノ2人のプリマドンナ争いと、それに巻き込まれる哀れなテノールの話。
楽屋オチのドタバタ喜劇ですが、音楽は至高の優雅さ。
コロラトゥーラ2人という珍しいキャスティングも見所。

あらすじはこんな感じ。
劇場支配人の前に、ヘルツ(心)夫人というソプラノがやってきて心をこめて、叙情的な歌を歌う。
次に来たのは、ジルバークラング(鈴の音)嬢というソプラノ。鈴を転がすような音色で明るく溌剌とした歌を歌う。
どちらも甲乙つけがたく迷っていると、互いを意識しているソプラノ2人は「私がプリマドンナよ!」と、嫌味の応酬。
そこへフォーゲルザング氏が仲裁に入り、ひとたびはおさまるが、自分こそがプリマドンナと主張する2人は再び喧嘩を始め、最後はヒステリックな高音を叫び出し、何も収拾がつかないまま終わるのだった。

…と、実に下らない内容ですが、中身は本当に素晴らしいのです!!
劇中の要の喧嘩の三重唱は、音楽、内容、ともに傑作と言って良く、この1曲だけでも見応え充分です!

この作品は序曲が素晴らしく、序曲だけオケでよく演奏されますが、今回は(たぶん)序曲は演奏しません。
歌部分も、序曲に負けない内容です。特に三重唱は。
あまり上演されないので、ご存知ない方は、ぜひぜひお越しくださいませ!

モーツァルト
《劇場支配人》ハイライト・訳詞上演
ヘルツ夫人:末吉朋子
ジルバークラング嬢:中川美和
フォーゲルザング氏:三村卓也

※役者たちの会話と、フィナーレはカットしています。


さて、同時上演のリムスキー・コルサコフの「モーツァルトとサリエリ」は、映画「アマデウス」の原型ともなったプーシキンの戯曲のオペラ化。
モーツァルトの才能に嫉妬するサリエリの葛藤、レクイエムを依頼した謎の黒い男の緊迫感、モーツァルトの天才故の甘さ等、充分に聴き応えがある素晴らしい名作です。
が、この作品にはもう1つ楽しみ方が。

「ぶってよマゼット」「恋とはどんなものかしら」等、モーツァルトの名曲が作中に散りばめられ、中でもモーツァルト作「レクイエム」はクライマックスで使われており、この構成の見事さには圧倒されます。

また、リムスキー・コルサコフがモーツァルト風に書いたというピアノ曲も作中で演奏されます。

あらすじは「アマデウス」の原型らしく、モーツァルトの能天気な天才ぶりに嫉妬したサリエリが、ついには毒殺を決意するというもの。
日本では何故か滅多に上演されませんが、間違いなく名作です。

この機会に観ないと、次に日本で観られるのはいつになるかわかりません。(本当)
モーツァルト好きもそうでなくとも、この機会をお見逃しなく!!

リムスキー・コルサコフ
オペラ《モーツァルトとサリエリ》訳詞上演
モーツァルト:吉田伸昭
サリエリ:飯田裕之
流しの楽士:大和田真由

そしてこの2本立てを引っ張って下さる頼もしいピアニストは、大下沙織さん。

ちなみに、2本とも訳詞は私が手がけてますので、ぜひそこらも気にして聴いて頂けると嬉しいです

4月25日(日)19時開演
せんがわ劇場(京王線仙川駅)
「劇場支配人」&「モーツァルトとサリエリ」
チケット4000円

いらして下さいませ!!

この頃までには状況が落ち着いてる事を祈って……!


長くなりましたので、2枠目はまた追って更新します

チケット欲しいぞ!
という方は
info@nakagawa-miwa.com
か、こちらのコメント欄までご連絡ください








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