2018年2月4日(日)☀ 綿向山 イハイガ岳 竜王山
綿向山山頂からの東の展望
綿向山の山頂からの続きです
山頂の展望を満喫している間に
空は怪しげに雲を広げ この先をどうしようかと思案させます
それでも テンションは上がり
いつの間にか自分の体調も完全復活したような錯覚を覚え
このまま 帰るのが勿体なく感じてしまいます
そんな私の様子を遠くから見るチチの目…
きっとどうしようか…と 思案していたのでしょう
無言のまま 展望を楽しんだ後 来た道を引き返します
チチ…どうするのかしら…
不安と寂しさを伴いながらも チチの背中を追います
すると…
表参道コースと綿向き北尾根の分岐点まで戻ると
足を止めるチチ…
表参道コースと綿向き北尾根の分岐点
チチは 振り返って私の様子を確認した後
竜王山方面へ下っていきます
よっしゃ~♪
チチの心情を考えずに 単純に喜ぶ私でした…
北尾根へと進みます
ストップの手形を付けた標識の下に伸びる踏み跡…
歩いた人の分 白い道を作ってくれています
幸福ブナ(珍変木)くぐった先に何が…?
踏み跡の付いた白い尾根が伸びています
北尾根から見える景色には ゴマのような人の姿…
意外に多い登山者にちょっと驚きます
皆さん どこまで行かれるのでしょう…
灰色の雲が靡き
空はこれから崩れるのか…晴れるのか…
山の女神さまだけが知っているのでしょうか…
体調はベストではないけれど
この景色が 力を与えてくれます…
圧雪されたトレースを辿って
まずは竜王分岐までガンバです
綿向北尾根分岐(竜王山分岐)
綿向北尾根分岐からの景色
分岐では 数名の登山者が
それぞれに景色を堪能しながら 小休憩をされています
大丈夫か?
大丈夫です
自分の顔は自分では見えないのでわかりませんが
きっと 顔色が悪く見えるのでしょう
チチが時折 声を掛けてきます
ただ…正直…どこまでついて歩けるのでしょう…
少し不安はありました…が…
この景色…
この条件…
そしてチチがそばにいる…
イハイガ岳 行ってみたい…
チチは先の方を見ていましたが…
左に伸びる竜王山への北尾根にはいかず
引き返す事もせず 東枝尾根へと進見始めます
ありがとう…チチ…
東支尾根へと進みます
東支尾根ピークに立つチチ
東尾根のピーク付近で ワカンを付けて遊ぶ
3人の登山者を見かけます
そして その先からは ノートレース
襖雪の雪原を歩きます
今までは踏み跡を歩いてきましたが
ここからは ラッセルが待っているという事です
景色は抜群
風は遮るものがなく自由奔放
白い雪原には二人だけの踏み跡が残っていきます
チチは常に先頭
私はその後を追う形です
吹きさらしの稜線上の雪は飛ばされていますが
基本 膝下のラッセルが続きます
スノーシューを付けようかどうしようか迷います…
容赦なく吹き付けてくる風を避けるところがありません…
足を止めると 一気に凍てついて氷の人形になりそう…
時間も押し迫って 気になるところ…
何よりも 面倒臭い!
不精な私の考える事です…
そして…ツボ足で行けるのであればと…
ついつい 考えてしまいます
ひどい所では股のラッセル
踏み抜けば 腰まで嵌まってしまいます!
チチが腰まで嵌まれば…
私は半分埋まります…
もがいて もがいて…
何よりも息が上がり
イハイガ岳に辿り着けるのかと不安に駆られ始めます
果てしなく続くラッセル
ツボ足での歩行に限界を感じ始めます
疲労感がピークに達しだした私…
二番手とはいえ ラッセル作業が遅れだしています
チチの歩いたところを忠実に歩こうと思うと
バランスを崩して 所々で 崩れ堕ちてしまいます…
スノーシューに履き替える時間も惜しむほどに
時は押してきて タイムアップがちらつき始めます…
そして…イハイガ岳が遠く
辿り着けるのかと不安が強くなっていきます
それは チチも同じだったよう
雪の下になっている灌木の際に
風を避けられる ちょうどよいスペースがあり
ここ以外 履き替えるところはなさそう…
チチ…スノーシューに履き替えましょう…
そうしよう
履き替える面倒差など考えていられません…
アイゼンからスノーシューに履き替えます
振り返って東支尾根ピーク
履き替えながら 来た尾根道を見ると
東支尾根のピークが鎮座…
あのピークに戻って来なければならないのに
まだイハイガ岳へもたどり着けない状況…
だけど…いつの間にか青い空が広がり 見守ってくれているかのよう…
わたし イハイガ岳 絶対!行きます!
誰に言うでもなく 口から洩れます…
ラッセルから解放されたときです
チチの後に続きます
スノーシューに履き替えたチチの足取りが変わります
おっ!これは…
何かが外れたのか 解放されたように飛ばし始めます
なぜ もっと早く履き替えなかったのでしょう…
思わず苦笑しながら 先を急ぎます
重い荷物からも解放!
ラッセルからも解放!
スピードアップします
樹林帯の中へ…
チチが大丈夫か?と声を掛けます
大丈夫…
それが何を意味するのか深く考えもせず
この時は身体を心配しての事…ぐらいに思っていた私…
樹林帯の狭い尾根に突入です
トラバースを余儀なくされる所も…
スノーシューが災いするほどの角度です
急な樹林の登行が待っています
チチはまるで スノーシューをシールを付けた山スキーのようにして
さっさと登っていきます…
見た目以上に急な傾斜は スノーシューよりも
アイゼンの方が有効のような…でも
履き替えるのも…ねぇ…
またも 無精者の考えそうなこと…
しかし…
段々チチの背が遠くに感じ始めます…
そして…
チチが大丈夫か?と尋ねた意味が漸く理解できた私
私…登れるの…?
イハイガ岳の直下の雪壁では四苦八苦させらます
流石に写真を撮る余裕すらありません
雪の付き方でその難度は変わるのでしょうけど
今回は素直に登らせてくれる優しさはありませんでした
スノーシューが絡み転びそう…
滑る…
ストックが木に引っ掛かって抜けない!
ここぞという所で邪魔になるストック…
ストックの意地悪!
木の意地悪!
ひとりブツブツ呟きながら 必死に登っていきます
だけど…
狭い痩せ尾根で 安易に巻くこともできず
痩せ尾根の急斜面をトラバースすれば
樹林帯と言えども 足元が崩れそうで緊張します
直下の登りは私にかなりのダメージを与えてくれます
足がミシン踏み出します
電信柱にとまったセミ状態になって止まります
チチだけでも 頂上に辿り着いて…
私…もう無理…
心が折れそうになり イハイガ岳を目前に断念しかかった時
目の前に青いロープが伸びてきます
これに捕まって登ってこい!
チチが補助ロープを出してくれました…
ここを越えたら 頂上はもうそこだ!
声にならぬまま ロープを握り
必死に登っていきます もう…何も考えません
登る事だけ…
イハイガ岳山頂の稜線
漸く難関の箇所を越え稜線上に出る事ができます…
後ろから綿向山が静かに背中を押してくれます
イハイガ岳の頂に辿り着けます
イハイガ岳 964.1m
雪のしたから顔を出したような標識
雪で狭くなった山頂から 綿向山を見つめます
予定時間までに着きました…
暫し 呆然とします
景色を見るよりも…
来た道を戻る事の方が気になる私…
登って来た直下の急斜面…
今度は下りの急斜面…
小刻みに震える手足を見ながら
覚悟を決めました…
つづく
綿向山山頂からの東の展望
綿向山の山頂からの続きです
山頂の展望を満喫している間に
空は怪しげに雲を広げ この先をどうしようかと思案させます
それでも テンションは上がり
いつの間にか自分の体調も完全復活したような錯覚を覚え
このまま 帰るのが勿体なく感じてしまいます
そんな私の様子を遠くから見るチチの目…
きっとどうしようか…と 思案していたのでしょう
無言のまま 展望を楽しんだ後 来た道を引き返します
チチ…どうするのかしら…
不安と寂しさを伴いながらも チチの背中を追います
すると…
表参道コースと綿向き北尾根の分岐点まで戻ると
足を止めるチチ…
表参道コースと綿向き北尾根の分岐点
チチは 振り返って私の様子を確認した後
竜王山方面へ下っていきます
よっしゃ~♪
チチの心情を考えずに 単純に喜ぶ私でした…
北尾根へと進みます
ストップの手形を付けた標識の下に伸びる踏み跡…
歩いた人の分 白い道を作ってくれています
幸福ブナ(珍変木)くぐった先に何が…?
踏み跡の付いた白い尾根が伸びています
北尾根から見える景色には ゴマのような人の姿…
意外に多い登山者にちょっと驚きます
皆さん どこまで行かれるのでしょう…
灰色の雲が靡き
空はこれから崩れるのか…晴れるのか…
山の女神さまだけが知っているのでしょうか…
体調はベストではないけれど
この景色が 力を与えてくれます…
圧雪されたトレースを辿って
まずは竜王分岐までガンバです
綿向北尾根分岐(竜王山分岐)
綿向北尾根分岐からの景色
分岐では 数名の登山者が
それぞれに景色を堪能しながら 小休憩をされています
大丈夫か?
大丈夫です
自分の顔は自分では見えないのでわかりませんが
きっと 顔色が悪く見えるのでしょう
チチが時折 声を掛けてきます
ただ…正直…どこまでついて歩けるのでしょう…
少し不安はありました…が…
この景色…
この条件…
そしてチチがそばにいる…
イハイガ岳 行ってみたい…
チチは先の方を見ていましたが…
左に伸びる竜王山への北尾根にはいかず
引き返す事もせず 東枝尾根へと進見始めます
ありがとう…チチ…
東支尾根へと進みます
東支尾根ピークに立つチチ
東尾根のピーク付近で ワカンを付けて遊ぶ
3人の登山者を見かけます
そして その先からは ノートレース
襖雪の雪原を歩きます
今までは踏み跡を歩いてきましたが
ここからは ラッセルが待っているという事です
景色は抜群
風は遮るものがなく自由奔放
白い雪原には二人だけの踏み跡が残っていきます
チチは常に先頭
私はその後を追う形です
吹きさらしの稜線上の雪は飛ばされていますが
基本 膝下のラッセルが続きます
スノーシューを付けようかどうしようか迷います…
容赦なく吹き付けてくる風を避けるところがありません…
足を止めると 一気に凍てついて氷の人形になりそう…
時間も押し迫って 気になるところ…
何よりも 面倒臭い!
不精な私の考える事です…
そして…ツボ足で行けるのであればと…
ついつい 考えてしまいます
ひどい所では股のラッセル
踏み抜けば 腰まで嵌まってしまいます!
チチが腰まで嵌まれば…
私は半分埋まります…
もがいて もがいて…
何よりも息が上がり
イハイガ岳に辿り着けるのかと不安に駆られ始めます
果てしなく続くラッセル
ツボ足での歩行に限界を感じ始めます
疲労感がピークに達しだした私…
二番手とはいえ ラッセル作業が遅れだしています
チチの歩いたところを忠実に歩こうと思うと
バランスを崩して 所々で 崩れ堕ちてしまいます…
スノーシューに履き替える時間も惜しむほどに
時は押してきて タイムアップがちらつき始めます…
そして…イハイガ岳が遠く
辿り着けるのかと不安が強くなっていきます
それは チチも同じだったよう
雪の下になっている灌木の際に
風を避けられる ちょうどよいスペースがあり
ここ以外 履き替えるところはなさそう…
チチ…スノーシューに履き替えましょう…
そうしよう
履き替える面倒差など考えていられません…
アイゼンからスノーシューに履き替えます
振り返って東支尾根ピーク
履き替えながら 来た尾根道を見ると
東支尾根のピークが鎮座…
あのピークに戻って来なければならないのに
まだイハイガ岳へもたどり着けない状況…
だけど…いつの間にか青い空が広がり 見守ってくれているかのよう…
わたし イハイガ岳 絶対!行きます!
誰に言うでもなく 口から洩れます…
ラッセルから解放されたときです
チチの後に続きます
スノーシューに履き替えたチチの足取りが変わります
おっ!これは…
何かが外れたのか 解放されたように飛ばし始めます
なぜ もっと早く履き替えなかったのでしょう…
思わず苦笑しながら 先を急ぎます
重い荷物からも解放!
ラッセルからも解放!
スピードアップします
樹林帯の中へ…
チチが大丈夫か?と声を掛けます
大丈夫…
それが何を意味するのか深く考えもせず
この時は身体を心配しての事…ぐらいに思っていた私…
樹林帯の狭い尾根に突入です
トラバースを余儀なくされる所も…
スノーシューが災いするほどの角度です
急な樹林の登行が待っています
チチはまるで スノーシューをシールを付けた山スキーのようにして
さっさと登っていきます…
見た目以上に急な傾斜は スノーシューよりも
アイゼンの方が有効のような…でも
履き替えるのも…ねぇ…
またも 無精者の考えそうなこと…
しかし…
段々チチの背が遠くに感じ始めます…
そして…
チチが大丈夫か?と尋ねた意味が漸く理解できた私
私…登れるの…?
イハイガ岳の直下の雪壁では四苦八苦させらます
流石に写真を撮る余裕すらありません
雪の付き方でその難度は変わるのでしょうけど
今回は素直に登らせてくれる優しさはありませんでした
スノーシューが絡み転びそう…
滑る…
ストックが木に引っ掛かって抜けない!
ここぞという所で邪魔になるストック…
ストックの意地悪!
木の意地悪!
ひとりブツブツ呟きながら 必死に登っていきます
だけど…
狭い痩せ尾根で 安易に巻くこともできず
痩せ尾根の急斜面をトラバースすれば
樹林帯と言えども 足元が崩れそうで緊張します
直下の登りは私にかなりのダメージを与えてくれます
足がミシン踏み出します
電信柱にとまったセミ状態になって止まります
チチだけでも 頂上に辿り着いて…
私…もう無理…
心が折れそうになり イハイガ岳を目前に断念しかかった時
目の前に青いロープが伸びてきます
これに捕まって登ってこい!
チチが補助ロープを出してくれました…
ここを越えたら 頂上はもうそこだ!
声にならぬまま ロープを握り
必死に登っていきます もう…何も考えません
登る事だけ…
イハイガ岳山頂の稜線
漸く難関の箇所を越え稜線上に出る事ができます…
後ろから綿向山が静かに背中を押してくれます
イハイガ岳の頂に辿り着けます
イハイガ岳 964.1m
雪のしたから顔を出したような標識
雪で狭くなった山頂から 綿向山を見つめます
予定時間までに着きました…
暫し 呆然とします
景色を見るよりも…
来た道を戻る事の方が気になる私…
登って来た直下の急斜面…
今度は下りの急斜面…
小刻みに震える手足を見ながら
覚悟を決めました…
つづく
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