僕がまだ中学生の時、
下校中の出来事でした
舗装されていない道路を
友達二人と歩いていると
坂の上からオートバイが
勢いよく下ってきたのです
道は下で左に大きくカーブしていて
僕は左によけて、友達二人は右によけました
するとオートバイは 僕らのすぐ前で
砂利で滑って転倒、
僕らはびっくりしてただ見ているだけ
すると乗っていたおじさんがやっと起き上がり、
よけ方が悪いとか言われないかと
ビクビクしていると
何も言わずに
照れくさそうに「ニヤッ」と笑ったんです
その時 突然、頭から
真っ赤な血が流れ出しました
「ゥワーッ。」
「大丈夫ですか」
心の中で そう叫んで
黙って見ていると
おじさんは拭おうとせず
オートバイにまたがって
走って行ってしまいました
「オートバイって怖いな」、
僕は その時、
つくづくそう思いました