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尺八&ピアノ 華麗なる響宴(演奏編)

2008-02-26 | ピアノ近サート(主に近藤さん)
 ではではナカミの方に移らせていただきましょ。

 尺八&ピアノ
  春の海            宮城道雄
  タイスの瞑想曲        マスネ

 尺八ソロ
  アメイジング・グレイス    賛美歌
  シランクス          ドビュッシー
  空 -Ku-          藤原道山

    休憩ーーー

 ピアノソロ
  別れの曲            ショパン
  幻想即興曲          ショパン
  悲愴             ベートーヴェン

 尺八&ピアノ
  ルーマニア民族舞曲     バルトーク


    アンコール
  尺八&ピアノ
  管弦楽組曲第2番からポロネーズ バッハ 



  今回、私の興味の内、近ファンとしての興味は、ほとんどトークに向けられていました。 
 お2人、けっこう仲がよろしいようなので、どんな近藤トークに発展するのか楽しみでした。
 しかしもちろん、道山さんの尺八演奏やお人柄・お2人のコラボも楽しみにしておりましたので、まずは尺八の感想から。


 尺八、生で聴くのはほぼ初めてでしたが、魅力的な音色で、表現の幅があって、とても良かったです。
 全体的に、郷愁・旅愁を思わせるような音ですが、ときにはまろやかな風のようであったり、ときには台風の時に鋭く突き刺してくる隙間風のようであり、はたまた時には、低く唸るような厚みのある音であったり、砂嵐のように?雑音を混じらせたり。。
 
 ただ木の筒に5つの穴を開けただけの笛で、すごくいろんな表現ができるのです。
 というか、ただの筒状のものだから、いろいろ風のように変化させられるのか。
 すごいと思いました。

 フルートなどもそうですが、笛ものって、奥深いなぁと思います。
 息を吹き込む楽器、特にフルートや尺八というのは、生き物の息吹を感じるというか、生命力のうなりを感じられる楽器でもあると思います。

 そして、ピアノには絶対無い表現・「微妙な音程のずらし」というものもあります。
 歌でも弦楽器でもそうですが、ピアノのように、決まったキーを叩くわけではないので、音から音に移るときに”うねり”を伴ったり、わざと音を低めに取ったり・・という場面が多々ありますね。
 旋律の中にそういう表現を、効果的に織り交ぜると、ピアノなどとは異種の味というものが出て、笛の魅力が最大限に生かされる。
 尺八の場合は曲調のこともあり、特にうねりが顕著であり、それが魅力ですね。


 あ~なんともいえないわぁ・・このうねりが
 
 はぁ~。ピアノでも、尺八でも、上手い人が演奏すると、表現の幅広さに驚かされますね


 道山さんの演奏はどれも新鮮でしたが、いちばん印象深かったのは、ご自身作曲の「空 ーKuー」でした。
 「空」は、道山さんが弥勒菩薩様に魅せられて、その思いを表した曲だそうです。
 ひんやりした板の間で修行に励む僧の姿が目に浮かぶようでした。
 シャンとするような厳しい雑音交じりの音があったり、ピーンと張り詰めた空気を表すような、20秒くらい一音を伸ばし続ける場面があったり。
 菩薩様への帰心やお寺の雰囲気をよく表していて、とても味わい深いものだったです。いや、よかった。魅せられました

 
 魅せられるといえば、道山さん、ビジュアル的にもとてもスタイリッシュな方でした。
 私は2005年に近藤さんがブログで紹介されたときから2年近く、若くない方だと勝手に思い込んでましたが、まだ30そこそこって感じで、イケ面だったんですね(笑)
 そして、ジーンズが似合う若者でありながら、とても落ち着いた話し方、慣れてる感じで、お上品。
 10歳から尺八を始められるあたり、格式あるご家庭で育たれたのではないかと。想像ですが。
 しかもシュッとしてて(←大阪のおばちゃんが使う最大限のほめ言葉、スタイルが良くてカッコイイみたいな意)背も高い。
 横にいる近藤さんがすごい小さく見えました。(しかも赤いシャツに黒いズボンがブカブカぎみ且つハイウエストぎみで、^^)
 ・・・だからといって、道山さんに乗り換えたわけではぜんぜんありませんがね。そんなにタイプではないので・・なんて ←きいてない

 そうそう、魅せられるといえば、、
 バルトークの「ルーマニア舞曲」!!
 書くの忘れてましたが、これいいですねー♪ 
  切ないような楽しいような東欧風?舞曲(独特の和声感!)で、最後はテンション上がる曲
 元はピアノのためか、ピアノとヴァイオリンの曲らしいですが、尺八のための曲みたいです。
 他のバージョンも聴きたいですが、尺八のいろんな空気感、牧歌的な音を含んだ演奏がとてもよかったのです 


 えーそれでは、ここで簡単に尺八と邦楽について豆知識を。。
 
 尺八とは「1尺8寸管」の略で、それが標準だったらしいが、いろんな長さがあり、道山さん所有の中では「1尺」のものが最短で、「3尺3寸」のものが最長。

 尺八の音を決める要素は大きく分けて3つ。
 1、息
 2、指の押さえ方 (1mmあけるとか、1/4あけるとかで音程を変える)
 3、首の角度   (首を上げるのと下げるので、1~1音半ほど高さが変わる)

 「シランクス」は元はフルートの曲だが、昔ブラスバンド部でフルートを吹いていた道山さんが尺八でやってみようと思われた。
 作曲者のドビュッシーは日本の文化に興味を持っていた。そのころはパリ万博が行われていて、日本が出品した浮世絵などの影響で、フランスではジャポニズムという文化が生まれていた。(モネやゴッホなどの画家も影響を受けている)
 そうして作曲された曲を日本人の宮城道雄が聴いてまた影響を受け、「春の海」などの作品を生み出した。



 尺八、以上です。
 で近藤さんの演奏はというと・・・

 ソロは毎度おなじみの曲ですが、ちょーっと速弾きだったよーな。
 やっぱり、トークを挟むとリズムが変わっちゃうのか?
 それとも昨日はノリ過ぎたのか・・・そういう気分だったのか?
 
 いや近藤さんに言わせてみれば、「これで普通だよ」と言われるのかもしれませんが、私にはちょっとテンポが速すぎて追いつけないようなところもありました。
 
 でも、目を閉じて聴いてみると、なぜかその焦燥感はあまりなかったんですよね・・ふしぎ。
 このところの、ティアラのゆっくりモードに慣れてただけなのか。。

 でもテンポが速くてもなんでも、近藤さんの魅力、普遍的な歌心は健在でした
 
 伴奏でも、二人の音楽の美しさが絶妙にかみ合っていて、美しかったです。
 音楽性が合うと近藤さんが仰っていましたが、さすが息も合っていました。お2人は合わせやすいのでしょうね。


 演奏レポ終わり。
 なんだか尺八でえらく長々となってしまったので、今日はこの辺で切り上げます。続きは後日ということにいたしましょう。そういたしましょう たぶん。