鬼怒沼山は栃木県日光市にある標高2,140.8mの山です。登山当日は快晴で幸運でした。この山に二日かけて登った様子をお伝えします。
第一日目
女夫淵の駐車場からこの橋を渡って登山道へ向かいます。一般の車両は通行止めとなっている為、ここからは徒歩で向かいます。ただし、「八丁湯」と「加仁湯」へは送迎バスがある為、これらの温泉にに向かう場合これに乗れば楽にいけます。なお旧来の道は落石で通行止めになっているため注意が必要です。
橋を渡るとすぐに登山道の案内板が見えてきます。ここでは登山客・湯治客の為に「ステッキ」と「傘」まで用意さていました。心配りが嬉しいですね。
天気もまあまあで気分良く登山開始のはずだったんですが・・・。
あれれ!車道に出てしまいました。何でやねん!
他の登山客の人たちも車道をさまよっています。車道を通っても目的地まで行けなくはありませんが、倍くらいの時間がかかります。
往来している車の運転手さんに尋ねてみると、登山道の途中に分岐点があるとのこと。いけません!戻れ戻れと皆で引き返します。
するとありました、分岐点!案内を皆さん見落としていたようです。ここは車道へ到達する少し手前駐車場から車道へ向かって右側にあります。
立派な吊り橋がありました。まだ新しいですね。丈夫に出来ているのでしょうが、けっこう揺れて皆さん「わあわあ・きゃあきゃあ」と楽しげに渡橋されていました。
だいぶ余計な時間を費やしてしまいましたが、これも思い出の一つで良いのかもしれません。さらに上流へ向かいます。
休息所?がありました。鬼怒川の流れと季節によっては紅葉も楽しめそうです。近くに滝があるのですが、ここからは眺める事ができません。
こちらがその滝、『カツタテの滝』(だったと思う)です。
一応動画も貼り付けておきました。携帯カメラの動画で画質は劣悪です。
本日の目的地『日光沢温泉』へは幾つもの橋を渡ります。
登山道から少し離れたところにまた滝がありました。この道では幾つもの滝を眺めることが出来ます。この滝(名前は分かりません)小さな滝ですが、近くで見ると何となく幻想的で、お越しに際はご覧になることをお薦めします。
さて登山道に戻ります。橋のあるところです。
さらに上流へ進みます。
『八丁湯』に着きました。豪華にできています。日帰りですと500円で入湯できるそうです。
八丁湯にいたワンちゃんです。デカい!でもおとなしくって人懐っこい犬でした。
さらに上流へ進みます。ここまで来ればもう少しです。
『加仁湯』です。ここにもワンちゃんがいました。元気に飛び回っています。「日光沢」まではもうすぐです。
聞こえてくるのは沢の流れの音だけ・・・。さらにさらに奥へと進みます。
見えてきました本日の宿。山小屋風旅館、と言っていいかもしれません。「ふう~っ」と溜め息がでました。
ここにもすぐ近くに滝がありました。
本日の宿泊宿『日光沢温泉』です。この雰囲気とても気に入りました。この宿は送迎バスなどのサービスは行っておらず、歩いてくるほかありません。それだけお客さんも少なく、静かな静養ができます。
部屋はこんな感じです。そりゃあシティホテルとは比べるべくもありません、というか比較すべき対象ではありません。この雰囲気がいいんです。
内湯はこんな感じに白濁で硫黄臭がします。近くの源泉からそのまま直接引いてきているらしく、物凄く熱い湯でたぶん50度以上あるんじゃないかと思います。僕は軽い火傷をおこしてしまったようです。今は何とも無いけど・・・。
こちらは露天の方です。温度調節がしてあって入るならこちらがお薦めです。混浴ですが時間帯によって女性専用になります。何時から何時までかは忘れました。
こちらの湯は透明です。すこし遠くの源泉から引いてきているそうです。こちらも温度調節はしてあります。ただ宿の部屋から丸見えですので、気になる方は避けたほうが良いかもしれません。
こんな感じです。ちなみによしずが立てかけてある所は脱衣所だそうな。
この日の夕食です。おかずの方はまあまあでしたが、はっきり言ってご飯は美味しくなかったです。古古米でも使ってるのかと思ってしまいました。
実はこの夕食の前に部屋で少し飲んでいて、この時もビール1本飲みました。おかげで6時頃食事を終えて朝の6時まで爆睡していました。
第二日目
朝食はこれです。たまごは温泉卵でタレは付いていませんでした。納豆とキャラ蕗が美味しかったです。
鬼怒沼へはこの渡り廊下の下を潜って行きます。自動販売機にはジュースの他にビールも売っていて、350ml缶350円です。
宿は村の小学校といった感じで、また来ようかなと思っています。
登山道を少し進むと橋が見えてきます。
橋を渡ってしばらくするとまた滝が見えてきました。
この橋を渡って700mほど行った所で「ヒナタオソロシの滝」が見えるんだそうな。今回は渡らずに山頂へ向かいました。
さらに進みます。坂道も階段があると楽です。
今度は遠くに滝が見えます。「オロオソロシの滝」と言うんだそうな。
この木道の少し先に『鬼怒沼』があります。
『鬼怒沼』です。苗場の山頂ようです、池塘もありました。
この日は快晴で日光白根山もよく見えていました。画像では小さく見えますが、現地で肉眼で見ますとかなりの大きさで見えます。
この日は日光白根の他にも燧ヶ岳や平ヶ岳も見えていました。ラッキーです!
『鬼怒沼』でだいぶ道草を食いました。木道を右に折れて鬼怒沼山へ向かいます。
鬼怒沼山は鬼怒沼から一つ山を越した向こうにあります。登山道は始めのうちははっきりしているのですが、山頂に近づくにつれ判り難くなってきます。
それでも何とか登頂できました。めでたしめでたしです。山頂は狭く眺望もよくありません。唯一開けているのが日光白根方向だけでした。あとは立ち木で見えません。記念撮影だけして、下の鬼怒沼で昼食をとって下山となりました。
『後書き・・・』
鬼怒沼から山頂へ向かう途中、下山する人がいて山頂の様子を尋ねたところ、なんとその人は登頂を諦めて戻ってきた人でした。理由を尋ねると「道が分かり難かったから。」とのことでした。何という勇気のある人でしょう、感服しました。この山では道に迷って何日も彷徨された人や、未だに行方不明の人もいます。迷ったら引き返す!これは鉄則!ですが実行はけっこう難しいものです。無理に進むのは勇気ではありません無謀といいます。
山では左画像のような目印をよく見かけます(目印は必ずしも赤いテープとは限りません。白い紐やペンキマークの時もあります。)。不安を感じたらこの目印の近くへ行き、その地点でさらに別の目印を探します(少し離れないと見つからないこともある)。見つけたらそこへ行き、さらに他の目印を探し向かいます。するとやがてちゃんとした登山道へと導かれるようになっています。
遭難されないよう切に願います。