中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

日本の納豆と貴州の豆鼓

2012年12月29日 | 少数民族の食べ物

私が現在住んでいる貴陽市花渓では、中国語で「豆鼓」という食べ物をよく見かけます。これは日本で言うところの干し納豆と大変よく似た食べ物です。

以前住んでいたことのある雲南省などの市場でも、昔よくこの「豆鼓」を見かけた事を思い出します。ここ貴陽市周辺では、この「豆鼓」には2種類あるようで、乾燥していない方の「豆鼓」は糸も引き、いわゆる日本の納豆とほとんど同じです。匂いも日本の納豆と全く同じですが、原料が大豆なのかよく分かりません。大豆にしてはやや粒が小ぶりですし、売っている人に聞いた事もあるのですが、原料が大豆かどうかはっきりしません。

花渓の農貿市場でよく見かけるこの「豆鼓」は、糸も引き、粘り気もあり日本の納豆そのものですが、食べるとどういうわけかここ店の「豆鼓」はやや苦い。大豆にしては粒が小さく緑豆のような気がしますが、ここの店の「豆鼓」が一番日本の納豆に近い。

 

 

こちらの「豆鼓」は少し糸がひく程度。ねばねばそれほどでもないが
原料は大豆のようです。匂いは日本の納豆その物。

 

無論大豆で作った、やや粘り気のある日本の納豆と同じような「豆鼓」も見かけますが、私が花渓の農貿市場で見かける方は、食べた感じでもどうも大豆ではないように思われ、緑豆かもしれません。実は納豆菌を日本から来た人から貰い、その納豆菌で納豆を作ろうと、粒の小さい大豆を探したのですが、小ぶり大豆は今に至るまで見つけていません。そのような事もあり勝手に緑豆かなと思った次第で、確信はありません。

このような竹で編んだ篭の中で発酵させて作るようです。こちらはほとんど
糸は引かないタイプの物。

 

この様に自家製の「豆鼓」を売る人も、花渓ではよく見かけます。
こちらは、原料は大豆のようですが,あまり粘り気はなく、糸はほとんど
引かない。

 

こちらは雲南省などでもよく見かける「豆鼓」で、
日本で言うところの干し納豆と同じもの。

 

こちらは黎平県の、あるトン族の村で見た光景で、天日にさらし
「豆鼓」を作っているところ。

 

この花渓では「豆鼓火鍋」という物もあるようですが、私は、まだ食べた事はありません。私が今住んでいる建物からも時々納豆汁を作っているような匂いがする時がありますが、これは思うに夕食などに「豆鼓火鍋」を作り食べている時のようです。

私も一度だけですが、その昔日本で納豆汁を食べた事があるのですが、この「豆鼓火鍋」の匂いを嗅ぐと、その昔納豆汁を食べた時の事を大変懐かしく思い出します。



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