Ninbuのスマホで撮った花だって美しい!

サイクリング・テニス・散歩等の道すがら、公園・野原・湖畔・川辺等で見つけた美しい花をスマホで撮っています。

10月の花のアルバム(8/8)最終回

2024-11-30 | みんなの花図鑑

10月の気温は全国的にかなり高く、1946年の統計開始以降、北日本、東日本と西日本では10月として1位の高温となりました。紅葉も遅れているようです。

10月に出会った植物の花や鳥の写真を整理しました。花が少ない月ですが、つくば実験植物園の植物を中心に近隣の公園の植物を約160品種ほどの花木の撮影ができました。毎月恒例の記録として8回に分けて投稿します。

 

 

 

 


北米東部の水湿地に群落を作って自生するズアオイ科の多年草です。和名は、母種のナガバミズアオイより葉が細いことから付けられました。

草丈は50~150㎝程度。葉は根出葉で、長い葉柄を持ち、その先に細長いヘラ状(細長い披針形)の葉をつけます。

6~10月頃、根茎から根茎より長い花柄を出し、先端に穂状花序をつくります。

筒状の花穂の周囲には淡桃紫色の6弁花が多数開花する。中央の上弁には淡緑黄色の模様が入ります。

 

<ホソナガバミズアオイ(細長葉水葵) ミズアオイ科ポンテデリア属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

本州山口・島根県以南、九州~琉球、朝鮮半島南部、中国の海岸崖地の岩場等に生える多年草。

分布は島根県・山口県の日本海側から沖縄、朝鮮半島南部・中国の海岸の岩場から山裾にかけて生育します。

基部から多くの茎を出し、太く木化します。花は10〜11月に、黄色の舌状花を約12個もつ頭花を散状に開きます。2〜3.5cmほどの痩果になります(冠毛は3〜5mm)。

 

<ホソバワダン(細葉海菜) キク科アゼトウナ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 


南アフリカ原産の多肉植物で、多肉質の細長い葉が密生し、キクのような花を咲かせます。

キク型の花を初夏を中心に秋まで断続的に咲かせます。赤やオレンジ、黄色、白など花色が豊富に出回っています。

葉と花の形から本種の名前が付きました。菊の名がついていますが、キク科の植物ではありません。

 

<マツバギク(松葉菊) ハマミズナ科マツバギク属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

低湿地に生える多年草で、横にはう地下茎から高さ30~50cmの茎を立ち上げ、 そこに長さ3~7cmの線形~広線形の葉を3~4個ずつ輪生します。

8~10月にかけ茎頂に、長さ2~8cmの花穂を1個立て、淡紅色の花を密に付けます。

湿地・池沼・河川の埋立・改修工事によって数が激減しており、環境省レッドリスト2020では「絶滅危惧Ⅱ類」に指定されています。

別名、ムラサキミズトラノオともいいます。サクラソウ科のオカトラノオやヌマトラノオのように、花穂を虎の尾に見立てたとされています。

 

<ミズトラノオ(水虎の尾) シソ科ミズトラノオ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

アッサム州(インド)原産でサトイモ科 コンニャク属の非耐寒性塊根(多年草)です。葉の上に小さな珠芽(むかご)をつくって繁殖します。 

初開花まで3年を要します。仏炎苞は緑色を帯びた淡いピンクで、肉垂花序はきれいなピンクです。コンニャク属で、花がピンクなのは珍しいです。

 

<ムカゴコンニャク (零余子蒟蒻) サトイモ科コンニャク属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

秋の紫の実が美しい日本原産の落葉低木です。古くから山地の湿地や森林に自生しています。

花はいずれも淡い紫色です。きれいな色彩ですが、熟した果実に比べると目立たずやっぱり見劣りしてしまいます。開花時期は6月~7月頃です。

葉の色は実がなりだす初秋は緑、秋が深まってくると徐々に黄色く色づき、紫色の実との色合いがとても美しい光景です。

その美しい実から英名ではJapanese beautyberryとも言われています。

 

<ムラサキシキブ(紫式部) シソ科ムラサキシキブ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

インド、東南アジア原産で沖縄から中国南部等でも広く植栽されている常緑高木。

マメ科の植物ですが、花はエンドウマメのような蝶形花ではなく、平開し、一見ランの花を思わせることから英語でorchidtree(ランの木)と呼ばれます。

東南アジア地域原産で,熱帯では花木とされます。花弁が披針形で,花色が白色から濃紫色までいろいろあります。

葉は大きくヒツジの蹄のような腎臓形。夜は閉じます。さや状の実を付けレクチンを含有します。

 

<ムラサキモクワンジュ(紫蘇芯花) マメ科ハカマカズラ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

北アメリカ南部から南アメリカに分布するキク科の一年草です。牧草地や草原、森林などに自生しています。

5月~10月頃の花期になると、茎上部の葉の付け根から花柄を伸ばし、鮮やかな黄色の頭花(とうか)を咲かせます。

一輪の花に見える部分は、外周の花弁のような舌状花(ぜつじょうか)と、中心部分の小さな管状花(かんじょうか)から作られた集合花です。

 

<メランポジウム(黄帝菊) キク科メランポジウム属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

シルバーリーフが美しい半耐寒性常緑低木です。日当たりの良い乾燥気味の場所でよく育ち、日当たりが悪いと葉色が悪くなります。

日本では鹿児島県の海岸沿いの岩場などに自生していますが、近年自生種は激減しています。

葉はヘラ状で深い3~5裂の切れ込みがあり、独特な香りがあります。

葉に細かい毛が密生しているため全体的に銀白色に見えます。冬に花弁を持たない小さな黄色い花を咲かせます。

 

<モクビャッコウ(木百紅) キク科モクビャッコウ属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

7月~9月に大輪の花が開花する草丈が2m近くになる大型宿根草です。沼地によく見られることから、沼ハイビスカスの別名があります。

花は、近縁のフヨウやムクゲとよく似ています。一番簡単な見分け方は、葉の形です。本種の葉は掌状のモミジに似た形で、3~5裂に深く切れ込みがあります。

実はホオズキやフウセンカズラのような大きさと形をしています。蜘蛛の足のような細いガク片がユニークです。

葉は大きく5つに裂け(正確には3裂~7裂くらいまで差がある)、線の細いモミジ(カエデ)のような姿をしており、そこから本種の名前が付きました。

 

<モミジアオイ(紅葉葵) アオイ科フヨウ属(ハイビスカス属)>
10/15 北柏ふるさと公園

 

 

 

 

 

八重咲きの園芸種。日本や東アジアからヨーロッパに渡ったクチナシが品種改良され、里帰りしたものが流通しています。

花は八重でも実はクチナシと同じです。熟すとクチナシの実やコクチナシの実  同様にオレンジ色になり、料理の着色に使われます。

一重咲きの品種は秋になると橙色の実をつけ、熟しても口を開かない事から「クチナシ」の名が付いたと言われています。

 

<ヤエクチナシ(八重梔子)紅葉 アカネ科クチナシ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

福島及び新潟県以南の各地に見られる多年草で、薄暗い暗い林や藪に生え、葉の色や形がミョウガ(ショウガ科)に似るため命名されました。

夏から秋にかけて花茎が伸び、直径6ミリほどの小さな白い花が、茎の上部に段々に集まって咲きます。

実も花と同じようにタイミングをずらしながら次々に熟し、その青藍色が美しいことから観賞用に植栽されます。

 

<ヤブミョウガ(薮茗荷) ツユクサ科ヤブミョウガ属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

背・翼の上面は灰色、腹は褐色。頭は黒色と白っぽい淡い褐色の模様です。

体の大きさに比較し頭でっかちで、尾は短め。主に日本に生息し、中国の一部、朝鮮半島、済州島、台湾などでも繁殖しています。

さえずりは「ツツピーン ツツピーン」とゆっくりした鳴き方。日本産カラ類の中では最もゆっくりしたさえずりをしています。

 

<ヤマガラ(山雀) スズメ目シジュウカラ科ヤマガラ属 全長14cm>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

田のあぜでカントウヨメナといっしょに生えることもありますが、より乾燥したススキ草原のような場所にも多く見られます。

夏の終わりから秋にかけ、茎の先に直径2.5センチメートルほどの花を1つずつ咲かせます。舌状花は普通白色ですが、カントウヨメナのような薄紫色の花をつける株もあります。

一般には野菊と呼ばれる種類のひとつで、葉にかすかに柚の香りがすることから本種の名の由来ですが、ほとんど香りはなく由来は不明です。

 

<ユウガギク(柚香菊) キク科シオン属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

キク科コノクリニウム属の多年草(宿根草)で、セイヨウフジバカマとも呼ばれます。

北米やメキシコが原産で、 開花期は7〜10月頃。アザミに似た青や紫、白、ピンクの花を咲かせます。

高さは50〜100cmほど。 耐暑性・耐寒性を持ち、ある程度放っておいても丈夫に育ちます。

 

<ユーパトリウム(西洋藤袴) キク科コノクリニウム属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

本種の原種は2000種以上あり、形態も一年草、宿根草、多肉植物、低木と多岐にわたります。

近年、本種のように、まるで白い花が咲いているような非耐寒性低木が人気を呼んでいます。本種は戸外で初夏から秋に開花する特徴があります。

観賞する白い部分は、ポインセチアなどと同様、苞と呼ばれる花序のすぐ下の葉で、本当の花は目立ちません。


<ユーフォルビア・ダイアモンドフロスト トウダイグサ科ユーフォルビア属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

アガペ科アガペ属の多肉植物。硬質で鋭いトゲのある葉をもつリュウゼツラン。

アガペ属の殆どは生涯に一度だけ花を咲かせその後に生涯を終えますが、開花までに子株を付けるので株分けで代替わりとなります。

 

<ライジン(雷神) アガペ科アガペ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

トルコからイランににかけて分布する多年草で、近年香りの良いハーブとして人気の植物です。

和名の「ワタチョロギ」は、葉が綿のようなチョロギという意味です。「チョロギ」とは梅酢で赤く染めて正月の料理に添えられる「長呂木」のことです。


葉の部分がやわらかい白い綿毛が羊の毛に似ていることから「ラムズイヤー」の名前がつけられました。

 

<ラムズイヤー(綿草石蚕) シソ科イヌゴマ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

中南米や南欧原産の約150種の低木または多年草。熱帯・亜熱帯では広く野生化し、オーストラリアや東南アジアではやっかいな雑草として問題になっています。

日本の一般的な気候下では初夏~秋まで咲き続けることが多く、園芸植物として公園や庭に植えられています。

和名で「七変化」と呼ばれる通り、徐々に花の色が変化する不思議な常緑性の花木です。

 

<ランタナ(七変化) クマツヅラ科シチヘンゲ属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

沖縄県に生息しているアサガオの仲間です。海の青さにも負けない濃い青色や紫色の花を咲かせ、生長が早いので夏のグリーンカーテンとして注目を集めています。

朝顔と比べて生命力が強く、つるをよく伸ばして近くのものに絡みつくのが特徴。早朝は青色、午後にかけて紫色に変化する変わった性質をもっていることからガーデニングに人気です。

朝顔は一年草ですが、本種は多年草で強健。10数メートルも蔓を伸ばすこともあります。

葉の大きさも普通の朝顔に比べて大きくハート型をしており、花を房状につけ夕方まで咲き続けます。

 

<リュウキュウアサガオ(琉球朝顔) ヒルガオ科サツマイモ(イポメア)属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

熱帯アメリカ原産で、さまざまな種類がありますが、日本でよく栽培されているのは、葉が細いヤナギバルイラソウと、園芸品種で葉が少し短めの‘パープルシャワー’です。

どちらも7月から咲き出しますが、暑さに負けずに夏中、花をつけます。とくに晩夏~秋にかけて花数が多くなり、透明感のある薄紫の花がよく目立ちます。

最近人気なのが園芸品種の‘パープルシャワー’で、葉はシャープながらヤナギバルイラソウより短く、茎が少し黒みがかった色をしています。

 

<ルエリア(柳葉ルイラ草) キツネノマゴ科ルイラソウ属(ルエリア属)>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

ラベンダーに似た花をたくさん咲かせるシソ科ペロブスキア属の多年草です。ベルベット状の青紫色の小花が多数群れ咲き、花や茎葉には芳香があります。

ミントに似た柔らかな香りを放ち、ハーブとして利用されることもあり、虫よけ効果や癒し効果があるとも言われています。

サルビア属に似ていることから名前に「セージ」とついていますが、属は違います。また、原産地はアフガニスタン、パキスタンでロシアではありません。

 

<ロシアンセージ シソ科ペロブスキア属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 


世界の熱帯・亜熱帯に約40種類が分布する多年草です。花後にできる綿毛が繊維となり、種子からは油がとれます。厳密に言うとあのふわふわした綿はタネから生えた毛です。

本来は毎年花を咲かせる多年草ですが、寒さに弱く冬には枯れてしまうことが多いため、園芸上は一年草として扱われます。

主な開花期は夏で、ハイビスカスに似た姿の花を咲かせます。花色は淡い黄色で、しぼむとオレンジ色になります。

 

<ワタ(綿) アオイ科ワタ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

10月の花のアルバム(1)~(8) 全163品種の花、野鳥、昆虫を最後までご覧いただきありがとうございました。

次回は「11月の花のアルバム」を2024年12月中旬に投稿予定です。それまでは、暫くブログを休止いたします。フォロワー様のブログにも暫くの間、訪問できなくなりますので、よろしくお願いします。

再開した折りには、また拙ブログをご覧いただけると、とても嬉しいです。


10月の花のアルバム(7/8)

2024-11-29 | みんなの花図鑑

10月の気温は全国的にかなり高く、1946年の統計開始以降、北日本、東日本と西日本では10月として1位の高温となりました。紅葉も遅れているようです。

10月に出会った植物の花や鳥の写真を整理しました。花が少ない月ですが、つくば実験植物園の植物を中心に近隣の公園の植物を約160品種ほどの花木の撮影ができました。毎月恒例の記録として8回に分けて投稿します。

 

 

 


中国原産のマメ科の落葉低木。暑さ寒さにも強く手入れが簡単なことから、庭木の他公園などにもよく植栽されています。

4月に葉より先に小さな花が開花します。枝一面を埋め尽くすように咲く姿はとても目を引きます。花名の由来はスオウの木から採った染料に花色が似ていることから。

花が終わるとさやえんどうのような実をつけ、その実は秋になると熟して色が茶色くなり、変化を楽しめる木です。

<ハナズオウ(花蘇芳) マメ科ハナズオウ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

シャモジ形で多肉質の葉と茎をもち、暑さや乾燥に非常に強い植物です。地表を覆うように育ち、ポーチェラカとも呼ばれています。

畑地の雑草に、黄色のごく小さな花をつけるスベリヒユがありますが、葉や茎の姿がよく似ていることから、本種の祖先とされることもあります。

上向きに咲く花は一日花で、ツヤがあって整ったきれいな形をしています。日光を好み、日当たりの悪い場所や天候のよくない日は花が咲きません。

もともと、朝咲いた花は午後にはしおれてしまう性質でしたが、近年、夕方まで咲き続ける品種が多く出回るようになりました。

 

<ハナスベリヒユ(ポーチェラカ) スベリヒユ科スベリヒユ属(ポーチュラカ属)>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

日本原産で、青森県から茨城県までの太平洋岸に分布。海岸の崖・砂浜などに生えます。

マーガレットに似たキク科の植物で、葉が肉厚で光沢があり、茎も太めで全体的にがっしりとした印象があります。

草本ではなく、茎が完全に木質化する低木で、完全な木本になる数少ないキク科植物です。

葉は互生し、へら形で肉厚、光沢があり,海岸植物の特徴を示します。頭花は直径6〜8cmで、白い舌状花と黄色い筒状花からなります。

 

<ハマギク(浜菊) キク科ハマギク属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

本州(千葉県と愛知県以西)、四国、九州及び沖縄に分布するツバキ科の常緑低木。日本以外では韓国や台湾に自生します。

潮風、乾燥、大気汚染に強いため沿岸部の道路や工業地帯の緑化のみならず、オフィス街の植込みにも使われます。日陰にも強いため鬱蒼とした寺社の境内などにも植栽されます。

開花は晩秋から初冬で、春に咲くヒサカキとは異なりますが、翌年の2月頃まで断続的に咲くこともあります。

文字どおり「浜に生えるヒサカキ」という意味合いで名付けられました。

 

<ハマヒサカキ(浜姫榊) ツバキ科ヒサカキ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

明治時代に園芸植物としてやってきた1年から越年草で、花を楽しむために庭や花だんに栽培されます。

一方でタネで増える力が強く、よく野生化しています。またかつてワイルドフラワーとして使われたものがそのまま生き残り、外来雑草として定着してしまっている事例も目立ちます。

初夏から秋にかけて、直径3センチメートルから4センチメートルほどの花を次々咲かせます。花は外側が黄色で、真ん中が赤茶色となっており、「蛇の目模様」を連想させます。

そのことからジャノメギクとも呼ばれます。花色は変化が大きく、黄色と赤茶色の部分の割合は株によってずいぶん異なり、どちらか一色だけになってしまったものもたまに見られます。また八重咲きになることもあります。

 

<ハルシャギク(波斯菊) キク科ハルシャギク属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

アフリカの南部が原産です。乾燥した暑い地方に生え、高さは2メートルほどになります。

葉は短い葉柄を持った卵形で枝に対生します。葉には白色の短細毛が密生し、ベルベット状の感触を持ちます。

10~3月頃、枝先の葉が立ち上がり苞となり、散形花序に白色の筒状花をつけます。花冠は5裂し、長い蘂が花冠よりも外に突き出しています。

 

<バルレリア・アルボステラータ キツネノマゴ科バルレリア属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

東南アジアの原産で、基本的に温度と湿度の高いところを好みます。一般にはあまり販売されることはなく、洋ランの専門店や展覧会で購入できます。

本種は濃紫色をしたものが知られているためか、紫色の花が特徴と思われていますが、最近では、濃ピンク系や黄色系、白などの花もあります。

<バンダ・品種不明 ラン科ヒスイラン属(バンダ属)>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

草丈が3mほどに生長するイネ科の多年草です。雌雄異株で花穂が白っぽいのが雌花、茶色っぽいのが雄花として見分けることができます。

<雌株>

ススキに似てると言われることの多い植物ですが、日本のススキのような軽やかさはありません。

<雌株>

夏の終わりから秋に、真直ぐに伸びた茎の先に魔女の箒のような穂を咲かせ、花穂だけでも50cmほどある姿は圧巻です。

<雄株>

は切り花としても流通していて、大きなフラワーアレンジやドライフラワーとして利用されています。

<雄株>

花言葉の「光輝」は、秋の優しい光が本種の穂に当たり、銀白色にキラキラと美しく輝くことからつけられました。

 

<パンパスグラス(白銀葭) イネ科シロガネヨシ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

台湾、中国に分布する常緑性の低木です。日本に渡来したのは1681~1687年(天和・貞享年間)のこと。漢名を十大功労といいます。

初夏にでき始める果実は直径7~8ミリの球形で水分を含みます。秋にはブルーベリーのように黒紫色に熟し、表面に白い粉を吹きます。

遠目で見れば葉の雰囲気はナンテンに似ており、葉の縁にヒイラギのようなトゲがあることから、名前がつきました。

 

<ヒイラギナンテン(柊南天) メギ科メギ属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

ナイジェリア等の中央アフリカ西部を原産とするシソ目キツネノマゴ科の観葉植物となる非耐寒性常緑多年草です。

高さは1~1.5メートルほどになり、よく分枝します。葉は卵形で先端が尖り、茎に対生して付き苞が萼を抱く。葉縁には荒い鋸歯があります。

開花期は温室では周年、外だと9~4月咲かせます。穂状花序に薄紫色の花を咲かせます。花冠は円筒形で、先端が大きく唇状に裂けています。葉縁には荒い鋸歯があります。

 

<ピポエステス・アリスタータ シソ目キツネノマゴ科>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

原産地は北アメリカ大陸と言われています。紀元前から、ネイティブ・アメリカンの間で豊富な栄養を持つ大切な食物として育てられていました。

日本には17世紀頃に伝わり、始めは観賞用とされていましたが、明治時代からは油の原料や飼料として重用されたと言われています。

大ぶりな黄色の花を観賞用に、または種を食用とするために広く栽培されています。

和名で「向日葵」と表記するほか、「日廻り草」「日輪草」「日車」「天竺葵」などとも呼ばれます。

 

<ヒマワリ(向日葵) キク科ヒマワリ属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

熱帯アジアまたはアフリカを原産とするウリ科の一年生草本。

くびれのある独特な果実を携帯用容器として用いるため、紀元前から中国などで栽培され、日本にも紀元前に伝わったとされます。

昔は果実をくり貫いて柄杓を作ることもあり「瓢(ひさご)」と呼ばれていましたが、色々な容器に使われるうち、語尾に竹製の容器を表す「箪(たん)」が結び付いて「瓢箪」と呼ばれるようになったようです。

 

<ヒョウタン(瓢箪) ウリ科ユウガオ属> 
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

北海道から九州の各地に分布するキク科の多年草。日本の在来種であり、山野の草地や林縁に自生し、夏から秋にかけてフジバカマに似た花を多数咲かせます。

花は頭状花と呼ばれるタイプの小さなもので、枝分かれの多い花茎の先に散在します。

筒状の小花が五つ集まって一まとまりになり、花色は普通、白色だが、土壌によっては淡い紫を帯びます。

 

<ヒヨドリバナ(鵯花) キク科ヒヨドリバナ属>
10/15 北柏ふるさと公園

 

 

 

 

 

ガクアジサイから品集改良され、葉に斑が入る園芸種。すでに江戸時代には登場していたと言われます。

若葉の出たてが白い斑の割合が多く、離れた場所からは白い花が咲いたように見えます。

ガクアジサイと同じく、中央に集る小さな花が、両性花と呼ばれる本物の花です。4枚の花びらのように見えるのはガク片が変化した装飾花です。

 

<フイリガクアジサイ アジサイ科アジサイ属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

ブラジル南部原産の、毎年花を咲かせる多年草です。1990年の大阪花博で導入され、普及するようになりました。

自然環境下での開花期は主に秋ですが、鉢花は初夏~秋まで出回ります。温室では夏から咲いているものを見かけるので、温度があれば季節に関係なく開花します。

花姿をネコの目に見立てて、本種の名前があります。また、ブラジリアンスナップドラゴンの別名があります(スナップドラゴンはキンギョソウの英名)。

 

<ブルーキャッツアイ(オタカンサス) ゴマノハグサ(オオバコ)科>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

オーストラリア原産で、日本で出始めた頃は花色が青いことから本種の名前で呼ばれていました。花期がとても長く、5月から10月の間、長く花が咲き続けます。

その後は白やピンク色、紫色の花色も開発されていきました。花は手を広げたような形の小さな花が沢山咲き、紫や白、桃色の花もあります。

スカエボラという名前でも流通しています。園芸品種ではサントリーが開発した「サンク・エール」がよく知られています。

 

<ブルーファンフラワー(末広草) クサトベラ科クサトベラ属(スカエボラ属)>
10/18 あけぼの山農業公園

 

 

 

 

 

アジア、アフリカ、オーストラリアの熱帯~亜熱帯の広い地域に分布する多年草です。

たくさんの種類や品種があり、葉っぱに斑の入るものや花を咲かせるものなど見た目も様々です。

葉っぱは丸かたまご型で、縁にギザギザが入るものが多いです。葉色の美しいものは観葉植物に、花が咲くものは、ピンクや白、紫色をした筒状の花を咲かせるのが特徴です。

本種の名前(学名)は、ギリシア語の「Plektron(雄鳥の蹴爪)」と「anthos(花)」の2つが合わさったもので、筒状の花の見た目に由来しています。

 

<プレクトランサス シソ科ケサヤバナ属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

草原に生息し、春から秋にかけて数回発生し、冬は幼虫が越冬します。スイバやギシギシなどのタデの仲間を食草とします。

橙色の模様の翅(はね)が特徴的なチョウです。成虫は明るく開けた草地の地面近くを飛び回り花の蜜を吸います。

このチョウの幼虫はスイバやギシギシなどの、明るい草地に生える植物を餌としており、成虫もそのような場所で見かけます。

 

<ベニシジミ(紅小灰蝶) チョウ目シジミチョウ科ベニシジミ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

遺伝子の変異によって、さまざまな色や形に変化した花や葉が生じるアサガオです。

アサガオを種から育て、そのアサガオの変異が花や葉、茎などに現れる”出物”と言う朝顔を”変化朝顔”と呼びます。

遺伝法則はおろか受粉のしくみさえ知らなかった江戸時代の人々によってつくりだされました。

 

<ヘンカアサガオ・八重咲 ヒルガオ科サツマイモ属>
10/4 自宅

 

 

 

 

今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあるかもしれませんが、ご容赦下さい。

「10月の花のアルバム(7/8)」20品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「10月の花のアルバム(8/8)最終回」に続きます。


10月の花のアルバム(6/8)

2024-11-25 | みんなの花図鑑

10月の気温は全国的にかなり高く、1946年の統計開始以降、北日本、東日本と西日本では10月として1位の高温となりました。紅葉も遅れているようです。

10月に出会った植物の花や鳥の写真を整理しました。花が少ない月ですが、つくば実験植物園の植物を中心に近隣の公園の植物を約160品種ほどの花木の撮影ができました。毎月恒例の記録として8回に分けて投稿します。

 

 

 

 

肉厚な扇形の葉が花のように広がる多肉植物です。秋~冬にかけて、葉先から紅葉する姿は人気があります。

本種の和名は「砂漠の薔薇(さばくのばら)」です。砂漠などの乾燥地帯で産出する石で、地底から染み出した水が周囲のミネラル分を溶かして形成されました。

 

<デザートローズ ベンケイソウ科カランコエ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

東南アジアを中心に1000種以上が分布するランの仲間です。花色や形のバリエーションが非常に豊富です。

「カトレア」「シンビジウム」「パフィオペディルム」と並んで「世界四大洋蘭」と称されています。

アジアを中心に、世界中に広がっているラン科の植物で、国内にも「セッコク(石斛)」と「キバナセッコク」が自生します。

日本では、自生していたセッコクを江戸時代の半ばに「長生蘭(ちょうせいらん)」と名づけ、薬用や観賞用として栽培しました。

 

<デンドロビウム(長生蘭) ラン科デンドロビウム属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

日本の固有種で、中国・湖南省にある洞庭湖(どうていこ)の水のように美しいことが名称の由来です。

海岸にはえる多年草。草丈20~60cmで葉を対生するが、冬季は根生葉に近い状態で越冬します。

開花時期は7月から11月で、花序は頂生し穂状に多くの花が付きます。花冠は青紫色で、長さは約6mmです。

 

<トウテイラン(洞庭藍) ゴマノハグサ科ルリトラノオ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

原産地のインドシナ半島やアフリカで約40種が知られています。スミレに似た小さな花は可憐で、夏から秋の長期間にわたって花を咲かせ続けます。

花色も豊富、カラフルで暑さや乾燥に強く、育てやすいことから、夏の花壇に人気の草花のひとつです

花形は唇形で花色が野生のスミレに似ていることから別名にナツスミレ(夏菫)やハナウリクサ(花瓜草)といわれています。

 

<トレニア(夏菫) アゼトウガラシ科ツルウリクサ属(トレニア属)>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

南米原産の多年生植物で、現在では世界中に外来種として定着しており、「地球上で最悪の侵略的植物」と呼ばれることもあります。

2005年に外来生物法の施行と同時に特定外来生物に指定されました。池沼、水路、湿った畑地などに生え、河川や排水路、水田でも確認されています。

4月~10月に白い小さな花を咲かせます。水中から水上に伸び、根が枯れずに残るため、毎年茎や葉を伸ばします。

水路の水流や船の航行を妨げたり、他の植物の生育場所を奪うことがあり、水田雑草となり、農業被害を及ぼすおそれがあります。

 

<ナガエツルノゲイトウ(長柄蔓野鶏頭) ヒユ科ノゲイトウ属>
10/15 北柏ふるさと公園

 

 

 

 

 

近年注目されている「北上する蝶」を代表する蝶の一種で、紀伊半島南部には1980年代に進出し、今では普通種となっています。

日本産の黒いアゲハチョウはすべて尾をもつが、本種だけは尾をもたないので区別は容易です。

大型の蝶でミカン類を食草とし、花の多い庭園などを比較的ゆっくりと飛びます。ミカン類の栽培とともに勢力を増し人家周辺にも見られます。

 

<ナガサキアゲハ(長崎揚羽) アゲハチョウ科アゲハチョウ属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

マメ科の植物になる実で、熱帯アジアまたは熱帯アフリカが原産とされ、それらの地域では古くから食用や薬用として栽培されていいます。

若い莢(さや)が食用になり、じつは福神漬けの具として誰しもが一度は目にしているはずです。

大きく見栄えのする、蝶形花(ちょうけいか)と呼ばれるマメ科らしい形状の花が咲きます。

成長が非常に早く、蔓は高さが6メートルにもなり、そして豆のさやは50cmほどにもなります。その様子があの童話「ジャックと豆の木」のモデルになったと言われています。

 

<ナタマメ(鉈豆) マメ科ナタマメ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

中部地方及び伊豆半島以西の本州、四国、九州に分布するグミ科の常緑低木。

海岸や沿海地に自生するグミの一種で、苗代を作る時期(5~6月)に果実が熟すことが名前の由来です。 

開花は秋(10~11月)。葉の脇に淡い黄褐色の花が数輪ずつ咲きます。

あまり目立たないものの、強い芳香があり、開花期はその香りが庭じゅうを覆うほどになります。

 

<ナワシログミ(苗代茱萸) グミ科グミ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

中国原産で、日本では縁起物として庭木として植えられることが多い樹木です。乾燥させた実から咳止めの効果が期待できることから、薬用植物としても扱われています。

開花は初夏(5~6月)で、枝先に伸びた円錐状の花序(花の集り)に、白い小花が多数集まって咲きます。

花は長さ6ミリほどで雌しべの周りに6個の雄しべがあり、その先端に黄色い葯があります。

白い花をつけたあとに赤い実をつけます。「難を転ずる」の語呂から、古くから縁起がいい植物とされていきました。

 

<ナンテン(南天) メギ科ナンテン属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

野原や林の縁など、里山の環境にたくさん生えている多年草です。

春の新芽が身近な山菜として親しまれているほどありふれた草ですが、開発の進んだ平地ではめっきり少なくなってしまいました。

初夏から秋にかけ、葉のわきから柄を出し、柄の先に赤紫色の花が数個ずつ穂になって咲きます。結実率はあまりよくありませんが、花後は細長い豆のさやができます。

成熟すると音を立てて弾け、中のタネを飛ばします。葉がナンテンに、花がハギに似ることから名付けられました。

 

<ナンテンハギ(南天萩) マメ科ソラマメ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

インド~マレー半島が原産の多年草。耐寒性がなく冬に枯れてしまうことが多く、日本では一年草として扱われることもあります。

葉や茎に利尿作用や血圧を下げる効果のある成分が含まれていて「クミスクチン茶」の名で健康茶として販売されています。

春~秋にかけて、白い花を咲かせます。ピンと上を向いた長い雄しべと雌しべがネコの髭を連想させることから名前がついたシソ科の多年草です。

 

<ネコノヒゲ(猫の髭) シソ科オルトシフォン属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

関東地方以西の本州、四国、九州及び沖縄に分布するモクセイ科の常緑樹。日本以外では台湾に分布しています。

開花は5~6月で、その年に伸びた枝の先に長さ5~12センチの花序を出し、白い小花を円錐状に密生させます。花は長さ5~8ミリほどの筒状漏斗型で、先端は四つに裂けて反り返ります。

秋になる実がネズミの糞に似ていること、葉がモチノキに似ていることから命名されました。

 

<ネズミモチ(鼠糯) モクセイ科イボタノキ属>
10/15 北柏ふるさと公園

 

 

 

 

 

日本各地の低地から高原までの草原に広く見られる多年草です。いわゆる「野菊」を代表する植物の一つです。

一般的に用いられる「野菊」という呼名は、本種を含めた野山に咲く野生菊、約350種の総称であり、「野菊」というキクは存在しません。

野に咲く紺色の菊という意味合いで命名されましたが、花の色は白~薄紫と個体差や地域差が見られバラエティに富みます。紺色が濃い「紺菊」という園芸品種もあります。

 

<ノコンギク(野紺菊) キク科シオン属(アスター属)>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

ブドウ科ノブドウ属に属するつる性落葉低木。藪に多く見られ、都市でも空地などに見られます。

果実は9~10月頃、青色から赤紫、時に白色など、様々な色に熟し、鳥に食べられることによって種子があちこちに散布されます。

果実も食用ブドウのような果肉はほとんど無く、内部は数個の種子が大部分を占めていて味もおいしくないので食用にもなりません。

 

<ノブドウ(野葡萄) ブドウ科ノブドウ属>
10/15 北柏ふるさと公園

 

 

 

 

 

ノボタンは東南アジアから南米に広く分布する常緑低木で、初夏から春にかけて枝先に大型で濃紫色の美しい花を開きます。

本種は現在流通するノボタンの中でも最も大型となるタイプ。手のひらよりも大きな肉厚の葉で、開花時の草丈は1m以上になります。

高く直立する花茎にたくさんの花を咲かせます。一般のノボタンよりも花が多く、穂咲きとなるため見事です。

葉も大きくビロード状で美しい品種です。秋の花として、長く楽しめます。別名オオバシコンノボタン、アツバノボタンとも呼ばれます。

 

<ノボタン・グランディフォリア ノボタン科ノボタン属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

ユーコミス属には10種類ほどがあり、アフリカ南部の夏季に降雨が見られる地域に自生しています。

ユーコミス(Eucomis)はギリシャ語で「きれいな髪の毛(髪飾り)」を意味し、花穂の頂部についている苞葉(ほうよう)の様子に由来しているものとされています。

ユニークな花姿と、直線的な草姿で園芸的に観賞価値が高い種類が多くあります。その花姿から本種の名前でも呼ばれています。

 

<パイナップルリリー(ユーコミス) キジカクシ科ユーコミス属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

長らく正体不明だった種で、2019年に新種として発表されました。

南太平洋・フィジーのオバラウ島でわずかな個体しか見つかっておらず、絶滅が心配されています。

 

<ハイビスカス・ヒビスクスブラグリエ アオイ科フヨウ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

東南アジア原産のマメ科落葉樹。オリヒメソウという流通名がありますが、草本ではなく木本植物です。

葉は厚みのある卵形で、先端部分が浅く切れ込みます。

花は枝先の葉腋に短い黄色の花を付けます。上弁の喉部にはチョコレート色の斑点が入ります。早朝に咲き、昼ごろにはしおれる一日花です。

 

<バウヒニア・トメントサ(黄花木椀樹) マメ科バウヒニア属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

マメ科ハギ属の総称で、ヤマハギやミヤギノハギ、マルバハギ、ツクシハギ、キハギ、など多くの品種があり、日本には約10種が分布しています。

樹高1~2mほどの低木で、ブッシュ(茂み)のようなフォルムを成すこと、葉がクローバーのような3枚葉であることから、ブッシュクローバーという英名があります。

早くから花が咲くキハギは6月頃から咲き始め、あとを追うように他の品種も7月頃から咲き始めます。枝の先を枝垂れるように伸ばし、枝いっぱいに小さなマメ科特有の蝶形花をたくさん咲かせます。

名の由来は諸説ありますが、古い株の根元から新芽が良く芽吹くことから「生え木(はえき)」→「はぎ」に変化したと言われています。

 

<ハギ(萩) マメ科ハギ属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

数多くの品種があり、全世界で栽培されています。日本語では本種の名前ですが、英語ではミントといい、これはラテン語の「メンタ」からきています。

この草の大きな特徴として、シソ科特有の正方形の茎形と、葉をもむだけで感じられるスーッとする独特な清涼感があります。

<ハッカ(薄荷) シソ科ハッカ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 


今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあるかもしれませんが、ご容赦下さい。

「10月の花のアルバム(6/8)」20品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「10月の花のアルバム(7/8)」に続きます。


10月の花のアルバム(5/8)

2024-11-24 | みんなの花図鑑

10月の気温は全国的にかなり高く、1946年の統計開始以降、北日本、東日本と西日本では10月として1位の高温となりました。紅葉も遅れているようです。

10月に出会った植物の花や鳥の写真を整理しました。花が少ない月ですが、つくば実験植物園の植物を中心に近隣の公園の植物を約160品種ほどの花木の撮影ができました。毎月恒例の記録として8回に分けて投稿します。

 

 

 


春にヤマブキ(山吹)の花に似た白い花を咲かせるバラ科の落葉低木。

花が同じ季節に咲くヤマブキ(山吹)の花に似ていることから名づけられました。

果実は、果皮に黒い光沢があります。果実は痩果(そうか)で、4個が集まってつき、9~10月に熟します。

痩果(そうか)とは、薄くて硬い果皮の中に一つの種子が包まれている果実のことだそうです。

 

<シロヤマブキ(白山吹) バラ科シロヤマブキ属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

秋を象徴する植物として日本文化の中で重要な素材です。

十五夜の飾り、花鳥画や、蒔絵などの秋草紋様、「すすきみみずく」などの郷土玩具などに見られます。

かつては屋根をふく材料としても重要であり、そのため、人里近くには必ず萱場(かやば)と呼ばれる採集するための場所がありました。

 

<ススキ(薄) イネ科ススキ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

南米パラグアイとブラジルの国境地帯に自生する多年生キク科の植物で、同属には154以上の種があると言われています。

甘味はその葉部に集中しており、その葉を口に入れ、噛むだけで甘さが口中に広がり、植物由来の穏やかな甘味です。パラグアイでは400年も前からマテ茶の甘味付けに使用していました。

本種が日本に導入され、品種改良・精製技術の確立・用途開発・安全性試験を繰り返すことにより、砂糖の200~300倍の甘さを持つ天然甘味料として世界に先駆けて製品化されたものがステビア甘味料です。

 

<ステビア キク科ステビア属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

ヨーロッパ中部から小アジアが原産で、観賞用に栽培される多年草。日本では本種が最もよく栽培されている品種で、和名はキバナタマスダレです。

秋に休眠から覚めたあと、葉の出現と同時、あるいは先駆けて1つの球根から2~3本の花茎を出し、クロッカスに似た黄色い花を咲かせます。

花後も葉を残し、冬を経過したあと、初夏に葉が枯れて夏に休眠します。

 

<ステルンベルギア・ルチア ヒガンバナ科キバナタマスダレ属(ステルンベルギア属)>
10/11 自宅

 

 

 

 

 

南アフリカのケープ地方などに自生する、ユリ科ハオルチア属の宿根性多肉植物です。

ぷにぷにとした姿のかわいい多肉植物。多肉植物の中では最も小型で強健な種が多いのが特徴です。

 

<セイウンノマイ(星雲の舞) ユリ科ハオルチア属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

草刈りをしたことがある人なら、おなじみの雑草です。都会の空き地でもよく見かけます。

すさまじい勢いで生えてくる厄介者といったイメージのこの草、実はすごく使える薬草だったのです。

北アメリカ原産の外来種で、花はハーブとして利用されているそうです。

体内の毒を排出してくれる作用があるため、肌にもよくて、アトピー性皮膚炎を改善するといわれています。

 

<セイタカアワダチソウ(背高泡立草) キク科アキノキリンソウ属>
10/12 近隣の路傍

 

 

 

 

 

弾けたような花型が面白いセンニチコウの品種。一年草タイプと違い、暖地では露地での越冬が可能で、初夏から冬近くまで絶え間なく咲き続けます。

品種名の「花火」が示すとおり、弾けたような花型がユニークです。マゼンダ色の鮮やかな花色に黄色シベが飛び出て、とてもカラフルです。

この品種のルーツは判明していませんが、葉の様子や宿根の様子などから、南米産の原種プルケラと、ハーゲアナ(高性センニチコウ)の交配種であると思われます。

 

<センニチコウ 'ファイヤワークス'  ヒユ科センニチコウ属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

本種はロウバイの変種です。ロウバイは内側の花被片が濃い紫色になりますが、本種は花被片全体が黄色くなります。

基本種のロウバイよりは花期が早く、園芸種だけに形も大きくて美しいと言えます。茎にはスポンジ状の白い芯があり、これが名前の由来です。

果実(偽果)は長さ3~5センチの不均整な楕円形で、先端に萎れた雄しべが残り、遠目からはミノムシが枝先にぶら下がっているように見えます。

 

<ソシンロウバイ(素心蝋梅) ロウバイ科ロウバイ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

アメリカ南部を原産とするモクレン科の常緑高木。日本には明治のはじめに米国より入ってきて、広く植栽されている樹木です。

6月から7月に、大輪で純白の香りのよい花を咲かせます。花の白と、常緑で光沢のある葉の深緑色との対比は非常に美しいものです。

花の後にできる果実は小さな袋の集合体で、長さ8~15センチほどです。10~11月頃に熟すと皮が裂け、中から鮮やかなオレンジ色の種子が1~2個、白い糸をつたって垂れ落ちます。

 

<タイサンボク(大盞木) モクレン科モクレン属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

アメリカフヨウとモミジアオイの交配、選抜により誕生した生育旺盛で強健な宿根草です。

三重県津市で50年にわたり園芸植物の生産、販売をしている㈱赤塚植物園が開発しました。

草丈が約2m成長し開花時期は、6月中下旬ごろより9月末まで、一日花で毎日かわるがわる咲き続けます。

圧倒的な存在感と驚異的な強さ、ハイビスカスのような花姿から『巨神タイタン』にちなんで、花名が名づけられました。

 

<タイタンビカス アオイ科フヨウ属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

中国南部、台湾、ベトナムを原産とする常緑の高木です。英名でFried egg tree。目玉焼きの木と称されます。

本種は薄いコルク質の樹皮に覆われ、葉は楕円形で全縁または中程から先端にかけて浅い鋸歯があります。

花は直径8cmくらいで白色です。雄しべは黄色く、雌しべが雄しべの中から顔を見せるところが特徴的です。

本種は鑑賞用に栽培される他は、建築用材となります。樹皮はタンニンを含み、タンニンを精製します。また種子を絞って油を得られます。

 

<タイワンツバキ ツバキ科タイワンツバキ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

北海道の西部、本州の東北、北陸、山陰地方に分布し、主に日本海型気候の多雪地で、日当たりのよい山地の谷沿いや斜面に多く見られます。

初夏に咲く花は色鮮やかで、満開時には枝が垂れるほどに咲き誇ります。開花が田植えの頃であるため「田植え花」という別名があります。

ラッパ形の淡い紅色~紅色の花を2~3個づつつけます。5つに分かれた花びらから飛び出した丸い雌しべがよく目立ちます。

ウツギ(アジサイ科)の仲間ではありませんが、山地の谷沿いに自生し、ウツギと同じ頃に花が咲くことから本種の名前があります。

 

<タニウツギ(谷空木) スイカズラ科タニウツギ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

季節外れに、遅れて咲いたアジサイではなく、8~9月の頃まで咲いているのが本種です。

花自体はガクアジサイに似ていて「花火」のような形をしています。高さは150cmほどです。

葉は大きな楕円形で、ふちはギザギザで全体がザラザラしています。つぼみは「球状」でこれが名の由来になっています。

 

<タマアジサイ(玉紫陽花) アジサイ科アジサイ属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

メキシコ原産の多年性多肉植物の中の、サボテン科の草本植物です。全体的に白い毛に覆われています。

このトゲがまるで白いワタのように生えるものが多く、鋭い棘とマミラリア特有の細長い毛のような棘の2種類が生えています。

 

<タマオキナ(玉翁) サボテン科マミラリア属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

初夏から秋にかけて白い花を咲かせる南米原産の球根植物です。 日本への渡来は古くて明治時代初期にしたので日本でも馴染みのある植物です。

「ゼフィランサス」や「レインリリー」と呼ばれることもありますが。これらはゼフィランサス属やハブランサス属の総称でもあり、本種だけを差して呼ぶものではありません。

和名の由来は、純白の花を「玉」(真珠などの丸い白い宝石)に、棒状の葉が集まっている様子を「簾」(すだれ)に見立てて名付けられたと言われてます。

 

<タマスダレ(玉簾) ヒガンバナ科ゼフィランサス属(タマスダレ属)>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

大きく分けて中国の四川~雲南地方原産の中国型とインドのアッサム原産のアッサム型があり、ツバキやサザンカに近い樹木です。

葉は先のとがっただ円形で光沢のある濃緑色でフチに細かめのギザギザがあります。

晩秋から冬の初めにかけてツバキのような白い花を咲かせ実を付けて、翌年の秋に熟してタネができます。

葉を加工したものが緑茶やウーロン茶、紅茶になる製茶用の作物として有名ですが、大気汚染にも比較的強く庭木や生垣などにも利用され鉢植えで育てることもできます。

 

<チャノキ(茶の木) ツバキ科ツバキ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

約24種類が南アフリカに分布する球根性植物。日本ではビオラセアとフラグランスの2種類が出回りますが、一般的にはビオラセアをよく見かけます。

アガパンサスを小型にしたような草姿で、すらりとした立ち姿が美しく、シンプルですっきりした印象を受ける花です。

初夏~夏に花茎の頂点に星形の花を放射状に十数輪付けます。花色は淡いすみれ色、白などがあります。

和名をルリフタモジ(瑠璃二文字)といいます。 「二文字」はニラのことで、つまり、瑠璃色のニラということです。

 

<ツルバキア(瑠璃二文字) ユリ科ツルバギア属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあるかもしれませんが、ご容赦下さい。

「10月の花のアルバム(5/8)」20品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「10月の花のアルバム(6/8)」に続きます。


10月の花のアルバム(4/8)

2024-11-23 | みんなの花図鑑

10月の気温は全国的にかなり高く、1946年の統計開始以降、北日本、東日本と西日本では10月として1位の高温となりました。紅葉も遅れているようです。

10月に出会った植物の花や鳥の写真を整理しました。花が少ない月ですが、つくば実験植物園の植物を中心に近隣の公園の植物を約160品種ほどの花木の撮影ができました。毎月恒例の記録として8回に分けて投稿します。

 

 

 


日本特産の花木であり、暖地の林内や林縁に自生します。晩秋~冬に咲く花を観賞するため、庭木や鉢植えに多く使われています。

花の後にできる果実は直径1.5~2センチほどの球形で、ツバキよりも小さい。翌年の花が咲く10月頃に熟すと三つに裂け、中から黒褐色の種子が三粒ほど顔を出します。

果実から採取される油は良質で、食用油や髪油として使うことができます。種子を蒔けば繁殖できますが、栽培品種は実生ではなく、挿し木や接ぎ木で増やすのが一般的です。

 

<サザンカ(山茶花) ツバキ科ツバキ属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

北アメリカ原産地の湿地性食虫植物。北アメリカ(東部、ジョージアからアラバマ・フロリダ・ミシシッピの湿原に生えています。

高さ100cm以上に葉がトランペット状に直立し、葉上部と開口部のふたは赤紫色または緑色、黄緑色の網目模様となります。

葉脈間は白色で、白い斑が入ったようになります。新葉に先だって50-100cmの花茎に暗赤色またはえび茶色のバイオリン形の花を咲かせます。

春と秋に伸びる筒状の捕虫葉(瓶子葉)の表面には蜜腺があり、昆虫などをおびき寄せます。筒の内側はすべりやすく、しかも毛が下向きに逆立って生えていて、一度筒に入った獲物は上って出られないような仕組みになっています。

 

<サラセニア・レウコフィラ(網目瓶子草) サラセニア科サラセニア属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

アメリカ南東部、北アメリカ原産のシソ科の多年草。サルビアの中では一番草丈が高くなる種類で大株になります。

サルビアは、初夏から秋の花です。一年草扱いのスプレンデンスやブルーサルビアは、初夏から晩秋まで長く咲き続けます。本種は開花時期が晩夏~秋にかけて咲くサルビアです。

学名のazurea(空色)にちなみ、透明感のある空色の花が穂状にびっしりと咲く姿がとても美しく目を引きます。

 

<サルビア・アズレア シソ科アキギリ属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

ブラジル南東部原産のシソ科属のサルビア多年草です。サルビア属には約900種の植物が分類されていますが、単に「サルビア」というと、本種を指すのが一般的です。

美しい花を咲かせることから観賞用として導入され、世界中の熱帯から温帯地域で栽培されています。日本には明治時代に渡来しています。

別名では「ヒゴロモソウ」や「スカーレットセージ」等とも呼ばれています。ヒゴロモソウ(緋衣草)の由来は花が緋色の衣を纏ってるかのように見える所からきています。

 

<サルビア・スプレンデンス(緋衣草) シソ科サルビア属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

スカエボラはオーストラリア原産で、日本で出始めた頃は花色が青いことから「ブルーファンフラワー」と呼ばれていました。

本種はサントリーが開発した、多年草のスカエボラの園芸品種です。暑さにとても強く、真夏でも満開が続く特徴を持っています。

花弁が5つの羽・翼に見えることから、フランス語の「5(cinq・サンク)」と翼・羽「ailes(エール)」を組み合わせて名付けられました。

 

サンクエール(スカエボラ) クサトベラ科クサトベラ属(スカエボラ属)>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 


中国中南部の原産のバラ科の落葉低木。別名では、サモモとも呼ばれます。

日本には江戸時代に中国から薬用の樹木として小石川御薬園(小石川植物園)に持ち込まれて、その後は庭木や盆栽として栽培されています。

高さ2mほどの低木で、春に小さな白い花を咲かせ、1cmくらいの丸い実を付け、秋に赤に色づきます。

 

<サンザシ(山査子) バラ科サンザシ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

インパチェンスとニューギニア・インパチェンスの交雑種として、「サカタのタネ」が開発した園芸品種です。

インパチェンスと本種の最大の違いは、花と葉の大きさです。インパチェンスに比べると本種はひとまわり大きく、成長が早いことが特徴です。

本種は熱帯の植物のため暑さに強く、春から秋まで休むことなく次々と色鮮やかで美しい花を咲かせます。暑さが増すほどに株が大きくなるのが特徴です。

 

<サンパチェンス ツリフネソウ科インパチェンス属(ツリフネソウ属)>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

原産地は日本、中国、朝鮮半島、シベリアなど。日本に古くから自生してきたことから、環境にも馴染み、育てやすい植物です。

しかし、日本での自生種は九州、中国地方の山間部にわずかに確認されているくらい数を減らしており、絶滅危惧種に指定されるほどになりました。

古典の『今昔物語』に登場するほど、昔から日本人の心に訴えかけてきた植物の一つ。

紫苑の「苑」は広い土地や庭といった意味があり、紫の花が群れて咲き誇る様子に由来するようです。

 

<シオン(紫苑) キク科シオン属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

北アフリカ原産の原種シクラメンです。開花は9~11月で、葉は10月の花後に展開します。地植えは出来ません。

ヘデリフォリウムによく似た可憐な花が咲き、香りが楽しめるタイプもあります。葉は大きめで肉厚な印象です。

耐寒性がないため、冬、温度が0度以下になる場合は防寒対策が必要です。そのぶん暑さには強く、完全に乾燥させれば夏越しも手軽にできます。

 

<シクラメン・アフリカナム サクラソウ科シクラメン属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

ブラジル原産の常緑低木です。花は朝咲いて翌日には散る1日花で、鮮やかな紫色の花が次から次へと開花します。

まるでクモが歩いているように見える雄しべの形から「ブラジリアン・スパイダー・フラワー」の別名もあります。

和名の由来は「紫紺色の野牡丹」で、アジアを中心に分布する別属のノボタンより、花色が濃い紫色であることを意味します。

 

<シコンノボタン(紫紺野牡丹) ノボタン科シコンノボタン属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

日本の山野で見られる多年草。冬になると枯れた茎に霜柱ができることで以前から花名は知られています。

近年、宿根草の植栽が盛んになるにつれ、花の少ない秋に咲く丈夫な多年草として注目され、出回る機会も増えました。

花は筒状で白色、やや長めの総状花序になり、全体的に片側にかたよって花がつくのが特徴です。

冬になると名の通り、枯れた茎に霜柱ができます。霜柱は根から吸い上げられた水分が枯れた茎からしみだし、冷たい外気に触れて凍っていくことで作られていきます。

 

<シモバシラ(霜柱) シソ科シモバシラ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

初夏から秋にかけて美しいブルーの花を長くたくさん咲かせる宿根草のセージです。和名はサルビア・カマエドリオイデス。

銀灰色やシルバーグリーンとも表現される葉と花色とのコントラストが美しく、カラーリーフとして楽しむことができます。

初夏から晩秋まで長くたくさんの花が開花します。透明感のある青い花は、気温が低くなると、より深みを増し、季節によっても多少花色が変わります。

 

<ジャーマンダーセージ シソ科アキギリ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

中国南部~東南アジアに分布するマンサク科の常緑樹。葉や花の付き方、木の姿がシャクナゲに似るているとして、名付けられました。

全体の雰囲気が南国風で、エキゾチックな庭木が好まれるようになった近年は、属名に由来するロドレイアと呼ばれてシンボルツリーに使われる例が増えています。

開花は3~4月。ピンク~濃い紅色の花が下向きに咲きます。花には多数の花弁があるように見えますが、複数の花が房状にまとまったものです。

 

<シャクナゲモドキ(石楠花擬) マンサク科シャクナゲモドキ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

中国が原産となる帰化植物で野山に多く自生しています。秋に白やピンクの花が開花するキンポウゲ科の宿根草です。

名前に菊とありますが、学名からもわかるように菊ではありません。


 
花弁に見える部分はがくが花弁化したもので実際には花弁はありません。華道の素材としてや秋の茶花としても親しまれ、切り花として流通しています。

濃いピンク色の花は別名で京都の貴船地方に多いことから「貴船菊(きぶねぎく)」とも呼ばれます。

 

<シュウメイギク(秋明菊) キンポウゲ科イチリンソウ属>
10/15 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

東南アジア原産で、水辺に生育する大型のイネ科植物の一種。郊外の水辺などに生える野草で、草丈1 - 2メートルほどになります。

実は硬くて光沢があり、昔はつないで数珠の玉にしました。食用品種のハトムギは、本種を改良した栽培種です。

薬用には殻を取り除いた種子を用い、生薬名をヨクイニンといいます。 漢方では解熱鎮痛消炎薬を目的として用いられますが、民間では「いぼ取り」として有名です。

 

<ジュズダマ(数珠玉) イネ科ジュズダマ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

シオン(アスター)属は500種の仲間を有するキク科の中でも大きな属の一つです。

はっきりした定義はありませんが、その中でも、鉢植えや花壇、切り花など、園芸的に栽培されているものを総称したのが本種の名前です。

野生種の他、代表的なものにミケマルス・デージー類、クジャクアスター類などがあります。野菊のような雰囲気の可愛らしい花をまとめて咲かせるものが多いです。

シュッコン(宿根)は冬は茎葉が枯れて根の状態で越す毎年生長する草花のことを指します。園芸でアスターと呼ばれている草花は花後に枯れる一年草として扱うので、それと区別するためにもシュッコンアスターと呼ばれます。

 

<シュッコンアスター(宿根アスター) キク科シオン属(アスター属)>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

熱帯アメリカに分布するトウダイグサ科の一年草です。日本には明治時代に渡来し、逸出したものが九州以南の一部の地域で野生化しています。

花序はトウダイグサ科の植物に特有の杯状花序で、ユニークな形をしています。

杯状花序とは、合着してカップ状になった総苞の中に、雄花数個と雌花1個が包まれる形になった花序のことです。

花名は、その様子が妖怪の猩猩(しょうじょう)に喩(たと)えられたものです。なおポインセチアの和名はショウジョウボク(猩猩木)です。

 

<ショウジョウソウ(猩猩草)  トウダイグサ科トウダイグサ属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

菊の一種で、特に食用として栽培されている菊を指します。食菊、料理菊とも呼ばれます。

料理のつまに使われるつま菊などの小輪種、花びらのみを食用とする大輪種に大別されます。食材としての旬は、10 - 11月とされます。

生態、形態上で観賞用のキクとの明確な相違はなく、苦味が少なく、味や香りが良いものを選抜改良したのが食用として栽培されています。

花弁の色や品種はさまざまで、「阿房宮」「蔵王」「高砂」など、異なった特性を持つ多くの栽培品種が存在します。

 

<ショクヨウギク(食用菊) キク科キク属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

福島県~新潟県以西の本州、四国及び九州に分布するブナ科の常緑高木。

ドングリがなる木の一つであり、ドングリがカケスやネズミなどの野生動物に運ばれることで自然に増えます。

伐採直後の材がアカガシと比べて白いこと、葉の裏面が白っぽいことなどから本種の名で呼ばれます。

 

<シラカシ(実) ブナ科コナラ属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

北海道及び青森を除く日本各地の山野に分布するシソ科の落葉低木。

秋にできる白い実を観賞するため庭木として幅広く植栽されています。別名はシロシキブ、シラタマシキブなど。

園芸用に広く普及するコムラサキの一品種で、白い実がなることから名付けられました。果実が白く熟すのは8~11月。直径は3ミリほどと小さいが多数が密集します。


<シロミノコムラサキ(白実小紫) クマツヅラ科ムラサキシキブ属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあるかもしれませんが、ご容赦下さい。

「10月の花のアルバム(4/8)」20品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「10月の花のアルバム(5/8)」に続きます。


10月の花のアルバム(3/8)

2024-11-22 | みんなの花図鑑

10月の気温は全国的にかなり高く、1946年の統計開始以降、北日本、東日本と西日本では10月として1位の高温となりました。紅葉も遅れているようです。

10月に出会った植物の花や鳥の写真を整理しました。花が少ない月ですが、つくば実験植物園の植物を中心に近隣の公園の植物を約160品種ほどの花木の撮影ができました。毎月恒例の記録として8回に分けて投稿します。

 

 

 

 

暖地に野生するほか、古くから神社などに植えられています。樹高は普通20mくらいになるが、ときに40mを超える大木もあります。

材から樟脳が採れる香木として知られ、飛鳥時代には仏像の材に使われました。実は10~11月頃に黒く熟し、小鳥の好物で、種が遠くに運ばれます。

葉をちぎると、ツンとする樟脳の香りがします。本種は独特な芳香を持つことから「臭し(くすし)木」がその語源と言われます。

 

<クスノキ(楠)の実 クスノキ科ニッケイ属> 
10/15 北柏ふるさと公園

 

 

 

 

 


本種の名は東南アジアの言語で「猫の髭」という意味です。ピンと伸びたオシベとメシベが猫の髭を連想させることから名づけられました。

和名も直訳の「ネコノヒゲ」。成長すると1メートルほどになる本種はシソ科の多年草で、6月から11月にかけて白や薄紫の可憐な花を咲かせます。

本種の葉茎を乾燥させてつくるクミスクチン茶は、沖縄ではグァバ茶やうっちん(うこん)茶と並んでポピュラーなもので、アジアやヨーロッパでも古くから健康茶として愛飲されています。

 

<クミスクチン シソ科オルトシフォン属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

本種は名前の通り、グリーンピースのような玉状の葉が連なる姿が可愛らしい、つる性の多肉植物です。

つる植物と言っても自分から何かに巻き付いていくようなことはありません。葉茎を長く伸ばし、下垂させていきます。また花も咲き、ほのかな芳香があります。花は白く花径は1㎝程度と小さめです。

 

<グリーンネックレス キク科セネシオ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 


中央アメリカ原産のキク科ダリア属の球根植物です。春に花を咲かせた後、夏を越してまた秋から初冬にかけて開花します。

葉は黒葉です。黒葉系なので花色とのコントラストが美しく、花がない夏の間のカラーリーフとして、たくさんの花を咲かせてくれる貴重な存在です。

<クロバダリア「ミッドナイトムーン」 キク科ダリア属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

日本原産の植物で、岩手県以南の本州・四国・九州に自生するクスノキ科の低木です。

樹皮や葉にはテルペネオールやリモネンという芳香成分が含まれ、枝葉を折ると柑橘系に似た特有の香りがします。

少し変わった木の名の由来には諸説がありますが、枝の樹皮につく黒い模様が文字のように見えることからそう呼ばれるようになった説が有力のようです。

 

<クロモジ(黒文字) クスノキ科クロモジ属> 
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

インドなどの熱帯アジア原産の植物です。日本には野生種は存在しません。

平安時代以前に大陸から渡ったとされ、万葉集に「韓藍(カラアイ)」の名称で登場しています。

日本原産ではない植物ですが、日本の気候が生育に適するため、日本での品種改良が盛んです。

世界で園芸品種や切り花品種として流通している本種はほぼすべて日本で育種されたもののようです。

 

<ケイトウ(鶏頭) ヒユ科ケイトウ属>
10/15 北柏ふるさと公園

 

 

 

 

 

ヨーロッパ南部の地中海沿岸域を原産地とするクスノキ科の常緑樹。

雌雄異株で雌株には実がつきますが、ほとんど見かけたことがないので、日本で植木として流通しているものは雄株が多いようです。

葉を料理の香づけに、果実を採油に使われ、ローリエやローレルの名前でよく知られています。

開花は4~5月で、葉の脇に伸びた短い花序に直径1センチ前後の小花が二輪ずつ垂れ下がって咲きます。

 

ゲッケイジュの蕾(月桂樹) クスノキ科ゲッケイジュ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

琉球(沖縄島慶佐次・先島列島)、台湾・東南アジア・太平洋諸島・オーストラリアに分布しているつる性の常緑低木。

高さ10mも這い上がり生長します。無毛でマングローブの縁または海岸に生えます。

葉は対生、薄い革質、長楕円状卵形。鋭頭で基部は円く、葉柄の基部には1-2個の蜜線があります。

花は美しい黄色で径約2cm。花弁は長楕円形-長楕円状卵形をしています。果実はほぼ球形で径約12mmほどです。 

 

<コウシュンカズラ(恒春葛) キントラノオ科コウシュンカズラ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

皇帝ダリアと園芸種ダリアとを特殊技術で交配して誕生した世界初のダリアです。

従来の皇帝ダリアよりコンパクトですが、それでも草丈は2m 位になり、遠くからでも良く目立ちます。

庭植えでは皇帝ダリアより1ヶ月早く開花し、4月~11月と春から晩秋まで開花します。東北などの寒冷地でも栽培可能です。

園芸種ダリアの大敵であるうどんこ病にとても強く、芽かきも不要なので放任で育てやすいなどの特徴があります。

 

<コウテイダリア・ガッツァリア キク科テンジクボタン属(ダリア属)>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

別名ホウキギ・ホウキソウ・箒草・箒木などと呼ばれる雌雄同株の一年草で、ふんわりとした草姿がユニークでかわいらしい非常によく増える植物です。

最初は緑色の樹形ですが、秋になると紅葉しとても鮮やかで美しい赤に変化します。

茨城県の国営ひたち海浜公園では、広大な敷地に植え付け、夏から秋の観光名所となっています。

 

<コキア(箒木) アカザ科ホウキギ属>
10/15 北柏ふるさと公園

 

 

 

 

 

南アフリカを中心に5種程度が分布します。一般にストレリチアと呼ぶ植物は本種を指し、観葉植物として楽しまれています。

花は鳥の頭のような形をしているものがあります。花は鮮やかなオレンジ色の萼と青色の花弁からなり、温度を保てば周年開花し、切り花としても人気があります。

<ゴクラクチョウカ(極楽鳥花) ゴクラクチョウカ科ゴクラクチョウカ属(ストレチア属)>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

メキシコを中心に約20の野生種が知られています。野生種はメキシコの高原が故郷、夜が長くなると花芽を作る「短日植物」で秋以降に花を咲かせます。

夏咲き品種の場合は3月から4月前後に種まきすることで、7月から8月に花を咲かせられます。 秋咲き品種の場合は6月から7月前後に種まきをすると10月から11月に開花します。

近年は、それほど日の長さに影響されずに開花する早生品種が主流になり、春にタネをまいて夏から開花を楽しむケースがふえています。

明治に渡来した外来種で、和名は「秋桜(あきざくら)」と読みます。これを「コスモス」と読ませたのが、昭和52年に山口百恵さんが歌った「秋桜」という歌謡曲が大ヒットしてからです。

この曲を作詞作曲した、さだまさしさんが、「秋桜」を「コスモス」と読ませて、一般化しました。

「秋桜」と書いて「コスモス」は図鑑や難読漢字にも取り入れられるほど一般化しています。

 

<コスモス(秋桜) キク科コスモス属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

タキイ種苗(株)作出の非常にユニークなカップ咲きで、花弁の縁に切れ込みが入る、変わり咲きの白いコスモスです。

ります。ホワイトはほぼ100%カップ咲き。ブラッシュは50%程度は普通咲きで、二重咲きも混じります。

地植えにすれば開花草丈は1m程度に成長します。矮化剤(わいかざい)を使用してポット仕立ても可能です。

<コスモス・カップケーキ キク科コスモス属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

江戸時代に伝播した熱帯アメリカ原産の一年草。世界中に広がっている草で、日本では本州以南に分布し、河川敷等に生育する在来植物や農作物への競合・駆逐のおそれがあります。

1年草で普通は冬が来る前に枯れてしまいますが、街中の暖かい場所では越冬していることも少なくありません。

小さな黄色い筒状花が多数集まり、束のようにまとまって、ひとつの大きな花のようになっています。本種の花は筒状花のみで舌状花(1枚の花びらのような花)はありません。

 

<コセンダングサ(小栴檀草) キク科センダングサ属>
10/12 近隣の畑

 

 

 

 

 

本種の仲間は北半球に約400種が分布する落葉、または常緑の木本植物です。5月から6月が花期で、白く小さな花を咲かせます。花は5枚花弁で大きさは1cmも満たないほど小ぶりです。

花が終わり9月から10月になると果実ができます。赤く熟し葉が落ちる冬まで残るためよく目立ちます。一般的に赤い果実ですが、種類によっては白い果実がつくものもあります。

寒さに強くまた果実や紅葉が美しく、小型の種類があるために庭園樹としてよく栽培されています。ピラカンサによく似ていますが、本種の葉には鋸歯がないこと、枝にはとげがないことで区別されます。

<コトネアスター(紅紫檀) バラ科シャリントウ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

ヒトデのような実が乾燥して茶色くなると殻が割れ、種がむき出しになってこぼれ落ちていきます。

生垣や庭木としてもおなじみですが、漢方では下痢止め、滋養強壮などの生薬として用いられます。

金平糖のような角がある実が子供の手に似ていますが、本種の名前の由来は、葉が縦に開く様子が子供の手に似ているからだそうです。

 

<コノテガシワ(児の手柏) ヒノキ科コノテガシワ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

北海道から九州までの各地に分布する落葉低木で、原野の水辺や山地の林内に多く自生します。モミジと並んで紅葉が美しいため公園等に植栽されることもあります。

開花は5~6月で、花は直径7~8ミリほどで黄緑色の花弁が4枚あります。早い場所では8月上旬から紅葉し、その色合いも鮮明であるためモミジに次いで美しい紅葉樹とされることもあります。

9~11月にはニシキギ、ツリバナ、マサキと同じようにオレンジ色の仮種皮のある果実ができます。本種の名前は、葉、果実及び樹高が、マユミよりも小さいことから付けられました。

 

<コマユミ(小真弓)の紅葉 ニシキギ科ニシキギ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

主として葉を観賞する東南アジア原産のシソ科の植物で、日本では園芸的には一年草扱いとされます。

葉形や葉色、葉の大きさ、色合いなど様々な品種があり、園芸品種は100を超えています。

生長期は、4月~6月と9月~10月で、花に負けない華やかな株姿で、鮮やかな色彩の葉を楽しめます。

暑さに強く観賞期間が長いこと、群植すると特に見栄えがするので公共花壇などによく利用されます。

 

<コリウス(金襴紫蘇) シソ科コリウス属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

60種ほどの原種があり、欧州、中東、北アフリカの地中海沿岸地域に自生しています。ほとんどが秋咲きで、ピンクや藤色の花ですが、黄花で春咲きの種類などもあります。

花期を迎えると、葉を展開する前に土から直接花茎を伸ばして咲く、ちょっと不思議な花姿が特徴的です。

透明感のあるピンクや白、紫などの花を、地際付近に美しく咲かせます。日本ではイヌサフランという別名でもよく知られています。

その独特の美しい花姿から“裸の貴婦人”とも呼ばれ、ガーデンでもよく栽培される本種ですが、じつは全草にコルヒチンというアルカロイド系の毒を持つ、危険な有毒植物です。

 

<コルチカム イヌサフラン科イヌサフラン属(コルチカム属)>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

春の花と聞いて真っ先に思いつくのはこの花ではないでしょうか。春だけでなく、秋から冬にかけて咲く種類もあります。

日本の国花ともいわれ、日本人になじみ深い花のひとつです。

お花見の時期に咲くのはソメイヨシノという品種ですが、そのほかにも多くの種類があります。

<サクラ(品種不明) バラ科サクラ属>
10/15 北柏ふるさと公園

 

 

 

今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあるかもしれませんが、ご容赦下さい。

「10月の花のアルバム(3/8)」20品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「10月の花のアルバム(4/8)」に続きます。


10月の花のアルバム(2/8)

2024-11-21 | 

10月の気温は全国的にかなり高く、1946年の統計開始以降、北日本、東日本と西日本では10月として1位の高温となりました。紅葉も遅れているようです。

10月に出会った植物の花や鳥の写真を整理しました。花が少ない月ですが、つくば実験植物園の植物を中心に近隣の公園の植物を約160品種ほどの花木の撮影ができました。毎月恒例の記録として8回に分けて投稿します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中央アメリカから南アメリカに分布しています。池や沼に生え、高さは45センチほどになります。

葉は心形です。新しい葉は黄色っぽく、古くなると黄金色になります。7月から10月ごろ、花茎を伸ばして、白色の花を咲かせます。

<エキノドルス・グランディフロルス・アウレウス オモダカ科エキノドルス属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

富山県内の山間部で見つかり、1973年に新種として発表されたベンケイソウ科の多年草。多肉植物の仲間で、岩場や渓谷に自生します。

9~11月に花径1cmの淡いピンクで鞠のような花を咲かせます。環境省の絶滅危惧種に指定されていますが、園芸品種が流通しており、挿し木などで増やすこともできます。

和名の「エッチュウ」は富山を指す越中、「ミセバヤ」は古語の「見せたい」を意味します。

 

<エッチュウミセバヤ(越中ミセバヤ) ベンケイソウ科ムラサキベンケイソウ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

本種は、キョウチクトウ科の多肉性落葉樹です。幹はほとんど退化して、不定型な塊茎状となっています。

塊茎は扁平で、銀灰色をしており、そこからランダムに葉を出します。葉はほぼ楕円形で長さは3㎝程度。葉の中心から黄色い筒状花を2個づつ開花し、花冠は5裂します。

 

<エビスワライ(恵比寿笑い) キョウチクトウ科パキポディウム属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

ブナ帯の森に生え、株立ち樹形になる落葉低木。早春、アジサイに似た白い装飾花をたくさんつけ、北国(ブナ帯)の山に春がきたことを告げます。

夏から秋にかけて実る赤い果実は、柄まで赤いのでよく目立ちます。紅葉も美しく、山の鳥たちは、秋の赤い実を食べ、カモシカは冬芽を好みます。

卵円形の大きな葉を亀の甲羅に見立てたのが和名の由来。また、ハムシの一種が葉の葉脈だけ残して葉脈標本のように食べてしまうことが多いことから、「虫食われ」が転訛し、別名ムシカリと呼ばれています。

 

<オオカメノキ(大亀の木) ガマズミ科ガマズミ属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

南アメリカに分布するカタバミ科カタバミ属の多年草です。美しい葉を持ち栽培が容易なことから、世界で広く流通している球根植物です。

分布域は、ブラジル、ボリビア、パラグアイ、アルゼンチン、ペルーなどにあり、河川沿いの岩場、森林の開けた場所などに自生しています。

4月~10月の花期になると、葉の間から花茎を伸ばして花序を出し、小さな花を咲かせます。花茎は15~35㎝の長さで、花序には1~9個の花が付きます。

 

<オキザリス・トリアングラリス(三角片喰) カタバミ科カタバミ属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

トリカブトの近縁種のなかでは北方に分布しています。世界で2番目に毒性の強いトリカブトです。

高さ1メートルほどにも成長し、類似種がきわめて多く、草姿や葉の形も変化が大きいいのが特徴です。

花期は8~10月で青紫色で大変美しい花ですが、まれに白い花のものもあります。

 

<オクトリカブト(奥鳥兜) キンポウゲ科トリカブト属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

東南アジア原産のトチカガミ科の1年草。日本のトチカガミより少し大きめの白花を咲かせます。

水田や池沼等の水深の浅い場所に沈水して生えている野草です。

本種は雌雄異株で、5月頃長い花柄の先に、幾分黄色味を帯びた白色で2.5~4.5cm程度の3弁花を付けます。

雄花序には10~30個の花がつき、雌花序は1個となります。花後には径1.5cm程度で紡鐘形の果実をつけます。

 

<オッテリア・コルダタ トチカガミ科オッテリア属> 
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

肉厚の葉っぱを付ける多肉植物で、グラプトペタルム(属)の仲間です。日本には、昭和の初め頃に入ってきたとされています。

茎から花茎を伸ばし、その先端に数輪~10輪ほどの小さな星形の花を咲かせます。花色は白で、赤い斑点がぽつぽつと入ります。

 

<オボロヅキ(朧月) ベンケイソウ科グラプトペタルム属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

万葉集や源氏物語にも登場する日本人には古くから馴染みの深い植物で、日本~東アジアにかけて分布する毎年花を咲かせる多年草です。

名前の由来は美女も圧倒する美しさという意味の「おみな圧し」からきているという説があります。

また、小さな黄色い小花が女性の食べていた粟飯=「おみな飯」に似ている事から、など諸説があるようです。

姿形のよく似た同じオミナエシ科のオトコエシ(男郎花)というものもあります。

 

<オミナエシ(女郎花) オミナエシ科オミナエシ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

本種は南アフリカ産のトウダイグサ科の多肉植物。学名はユーフォルビア・ホリダで、園芸界では和名の本種の名で流通しています。

本種は生長するにつけ、直径10㎝程度の円筒状となり高さは75㎝以上とも及ぶといわれます。

 

<カイイギョク(魁偉玉) トウダイグサ科トウダイグサ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

南北アメリカ原産のキク科の植物で、品種によって一年草と多年草があります。

現在流通しているのは、オオテンニンギクとテンニンギクの交配種、それぞれの変種など、数多くの品種が流通し、毎年のように新品種が出ています。

咲き方は一重、八重をはじめ、ユニークな咲き方の品種も作出されています。花色は黄色、オレンジ、赤など発色の良いものが多く栽培されています。

<ガイラルディア キク科テンニンギク属>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

本州、四国、九州の湖沼、池などの浅いところに群生する常葉性の多年草。環境省レッドリスト2020「準絶滅危惧」です。

葉の表面は濃緑で光沢ある辺縁から葉の中心に向かって蝶形の褐色斑があるのが特徴的です。

花期は7~10月初めまで葉柄基部に白色の束状花序が生じます。花は白色5から6年で花弁表面に白毛が目立ちます。 

 

<ガガブタ(鏡蓋) ミツガシワ科アサザ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

沖縄を除く中部地方以南の各地に分布するバラ科の常緑広葉樹。山地の沢沿いや海辺の丘陵で稀に見られます。

開花は初夏(5~6月)で、小枝の先に直径10センチほどの傘形をした花序ができます。花の後には直径5mm弱の楕円形の果実がなり、11~12月になると赤く熟します。

名前の由来には、葉がモチノキに似て、材質が堅く、扇子の要(かなめ)や骨に使われたことに由来するという説と、赤い芽のモチを意味する「アカメモチ」からの転訛とする説があります。

<カナメモチ(要黐) バラ科カナメモチ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

ハロウィンは古代ケルト人の「万聖節」という宗教的な行事が発祥とされています。ハロウィンと言えば「かぼちゃ」ですが、実は、正式には「カブ」を使うのだそうです。

ケルト人はハロウィンの日には「カブ」をくり抜いて焚き火を焚いたり、仮面を作ったりして悪霊から身を守っていたそうです。

ところがハロウィンがアメリカに伝わると、「カブ」は「かぼちゃ」へと成り代わりました。理由はアメリカでは「カブ」の生産量が少なく、「かぼちゃ」が多く収穫されていたから。そしてこれが全世界へと広がり、「ハロウィン=かぼちゃ」が定着したわけです。

 

<カボチャとハロゥイン>
10/11 アンデルセン公園

 

 

 

 

 

関東地方と静岡県東部に分布。多摩川や相模川などの限られた河川の玉石河原に生育する越年草(多年草とする図鑑もあり)。 

発芽から開花までの1〜数年間はロゼット葉で過ごします。一度開花して結実するとその個体は枯れます。

高さ30〜80cmになり茎は上部でよく分岐します。葉は線状披針形、無柄でほとんど毛がありません。

頭花は直径3〜4cmで、舌状花は白色〜淡紫色、筒状花は黄色。総苞片は2列に並び、内片と外片は同長です。花期は9〜11月。

 

<カワラノギク(河原野菊) キク科シオン属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 


本種は中国が原産地と言われています。その後、ニュージーランドで栽培が開始され現在では、世界各国で食べられている果物です。

日本でも多くの地域で栽培されており、1970年代から愛媛県のミカン農家の転作作物として全国に広まりました。

現在は、主要品種の「ヘイワード」のほか「あしがらキウイ」「さぬきゴールド」「甘熟娘」など、生産地域ごとにオリジナルの品種が開発されています。

本種の名称は、ニュージーランドのシンボルである鳥「キーウィ」に由来しています。

 

<キウイフルーツ マタタビ科マタタビ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

北アメリカが原産キク科ヒマワリ属の多年草で、食用とされるのはその肥大した根の部分です。

日本には江戸時代末期に家畜の飼料用として導入され、「豚いも」とも呼ばれていたようです。

9月から10月にかけて黄色い菊に似た花を咲かせ、その後秋には地上部が枯れ、地中に塊茎を作ります。収穫されるのはそれからとなり、11月以降に掘り出されます。

<キクイモ(菊芋) キク科ヒマワリ属>
10/12 近隣の畑

 

 

 

 

 

湿地、沼地などに生える抽水植物で多年草です。中南米が原産地ですが、現在はほとんど世界中の熱帯域に移動、定着しています。

東南アジアの水田にも多く育成し害草となっていますが、日本では沖縄以外では越冬できません。

根元から三角状の花柄が長く伸び、先端に数個の花が咲きます。花弁は3枚で鮮かな黄色です。

 

<キバナオモダカ(黄花面高) ハナイ科キバナオモダカ属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

甘みと酸味、ほのかな苦みを持ち合わせた柑橘で、皮ごと食べられます。花は葉の腋に咲きます。 花数が多く、1つの葉腋から2~3個の花を咲かせます。

他のミカン科の果樹は5月に開花するものが多いのに対して、本種は7月~9月と、少し遅いのが特徴です。

「金冠」と当てて、より暮らしが豊かになるように、という願いが込められています。

<キンカン(金柑) ミカン科キンカン属>
10/22 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

本種は全てアジア原産であり、15〜20種が知られています。日本、中国、朝鮮、ロシア、東南アジアに分布します。繁殖力が強く、IUCNの定める世界の侵略的外来種ワースト100に選定されています。

日本では、塊根からデンプンをとり、葛粉として利用してきました。また、生薬や家畜の飼料、ツルから繊維をとって布にするなど、多くの用途に使われてきました。

 

アメリカでは、本種が高さ35mの材木用の樹木に這い登り、木材生産に壊滅的な影響を与えたり、電信柱に這い登って送電線を機能不全にする問題も起きています。

 

<クズ(葛) マメ科クズ属>
10/12 近隣の路傍

 

 

 

 

今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあるかもしれませんが、ご容赦下さい。

「10月の花のアルバム(2/8)」20品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「10月の花のアルバム(3/8)」に続きます。


10月の花のアルバム(1/8)

2024-11-20 | みんなの花図鑑

10月の気温は全国的にかなり高く、1946年の統計開始以降、北日本、東日本と西日本では10月として1位の高温となりました。紅葉も遅れているようです。

10月に出会った植物の花や鳥の写真を整理しました。花が少ない月ですが、つくば実験植物園の植物を中心に近隣の公園の植物を約160品種ほどの花木の撮影ができました。毎月恒例の記録として8回に分けて投稿します。

日本では北海道から本州、佐渡、四国、九州、対馬などで繁殖しています。

日本で繁殖するサギの仲間としては最大で、背が高く脚も長いのが特徴です。

飛行姿は長い首をZ字型に曲げ、後方へ脚を伸ばし、大きな翼をゆっくりはばたいて飛びます。

青みがかった灰色の羽毛で被われているから名前が付きました。

アオサギ(青鷺) ペリカン目サギ科アオサギ属 体長:84–100 cm>
10/15 北柏ふるさと公園

北海道を除く各地で、山野の林の縁や道端に普通に生えている落葉の蔓性植物です。円柱形で短毛が生えている茎は細く、他のものに左巻きに巻き付いて、高さ10m程に長く伸びます。

花期は7~8月、枝先と葉腋から長さ3~9cmの円柱花序に、黄白色の小花を多数つけます。雌雄異株です。花後雌花は核果となり、藍黒色に熟します。

名前の由来はこの植物の蔓で葛籠(つづら)を編み、生活に利用してきたことに依ります。

漢方では利尿、鎮痛を目的として漢方処方されます。民間薬としては神経痛、リウマチ、痛風、膀胱炎、むくみなどに用いられます。

<アオツヅラフジ(青葛藤) ツヅラフジ科アオツヅラフジ属>
10/22 つくば実験植物園


ポルトガル、モロッコなど、南ヨーロッパ西部に分布する球根植物です。球根のタイプは鱗茎で、大きさは径1.5cmほどです。

夏に植え付けて、その年の夏~秋に花を楽しむ夏植え球根です。全体的に小型で繊細な雰囲気があり、山野草として扱われることもあります。

主な開花期は8月~9月で、葉を出す前に咲きます。細い花茎を伸ばして、径1cmほどの花を1~数輪、下向きに咲かせます。花色は白~淡いピンクで色幅があります。

名前は秋咲きのスノーフレークという意味ですが、スノーフレークとは別種の植物です。

<アキザキスノーフレーク ヒガンバナ科アキス属>
10/22 つくば実験植物園

低地の湿り気のあるところに生える一年草。同じようなコンペイトウ形の花序をつけるものに、ミゾソバやママコノシリヌグイがあります。

長い茎を1m以上に伸ばしていて藪のようになります。葉を見ないとミゾソバと区別できません。

本種の葉は細長く披針形になるので見わけることができます。刺の生えた茎で他のものにもたれかかり、長い茎を支えることが名前の由来です。

<アキノウナギツカミ(秋の鰻攫)  タデ科タデ属>
10/11 アンデルセン公園

キツネノマゴ科アシスタシア属の常緑小低木で西アフリカから東南アジア、ニューギニア、太平洋諸島に分布しています。

熱帯地方に生え、高さは1.5メートルほどになります。茎はか細く、無秩序に広がります。

茎の先に淡い赤紫色の花を咲かせます。花色は赤紫色で花弁の縁に白い縁取りがあります。苞は小さく、めだちません。

マレーシアのサバ州では、葉や根を煎じて下痢の民間薬に利用されるそうです。

<アシスタシア・イントルサ キツネノマゴ科アシスタシア属>
10/22 つくば実験植物園


春にスズランのようなつぼ形の花を房状にたくさん付け、満開時期は花穂が樹を覆うように咲き誇ります。

花が咲き終わると直径が5㎜ほどの実をつけます。花は下に垂れ下がって咲きますが、実はぶら下がっているように見えて熟すと上向きに開きます。イメージは、くす玉が逆に開く感じです。

実が熟す頃になると来春に向けた蕾ができており、アセビを見慣れない初心者では実と蕾を見分けるのが難しくなります。

<アセビ(馬酔木) ツツジ科アセビ属>
10/22 つくば実験植物園

南アフリカ原産で、アフリカンオテリアなどの名称で、国内の水田や池沼に自生の見られるミズオオバコと同属の水生植物です。

原産地はアフリカの熱帯・亜熱帯地域の比較的浅い淡水の場所です。花茎以外は殆ど水中にある典型的な水生植物です。

花は、径3~5㎝程度の黄色~白色で、花の下には楕円状の苞がつく。花弁は3個で、花弁には暗黄色の縦筋模様が入ります。

<アフリカミズオオバコ(阿弗利加水大葉子) トチカガミ科ミズオオバコ属>
10/22 つくば実験植物園

メキシコや中央アメリカを原産とするシソ科のハーブです。夏から秋にかけて「紫」や「白」の花が咲き、主に観賞用のハーブとして親しまれています。

花に見えるベルベットのような肌触りの部分はガクで、花はガクから突き出すように咲き、色は白や紫、ピンクなどがあります。

学名はサルビア・レウカンサですが、本種の名前で流通しています。また、メキシカンセージという流通名でも知られています。

<アメジストセージ(サルビア・レウカンサ) シソ科アキギリ属>
10/11 アンデルセン公園

本州(福井県以西の日本海側)、九州北部・東部関西以西に分布する日本固有種の分布する落葉低木です。

新枝の先に4~8cmの総状花序をつけ、下向きに多数の花を咲かせます。ブルーベリーを小さくしたような実をつけ、食べることができます。

葉に荒い毛が生えているのが名前の由来で、ナツハゼの実とは色も、房の付き方も違いますが、味は似ています。

<アラゲナツハゼ(荒毛夏櫨) ツツジ科スノキ属>
10/22 つくば実験植物園


日本、台湾、中国~インド原産で、およそ200種類以上のたくさんの園芸品種があります。本来は多年草ですが、寒さには弱く日本では冬越しできない一年草扱いとなっています。

白い斑が美しい涼し気なリーフプランツです。透き通る様な白い葉は、若葉の頃だけで、生長すると緑色になります。夏には白~淡い桃色の小花を咲かせます。

和名「赤葉千日紅:アカバセンニチコウ」の由来は赤色(紫色)の葉とセンニチコウの様な球形の花からきています。

<アルテルナンテラ・エンジェルレース ヒユ科アルテルナンテラ属>
10/22 つくば実験植物園

中央アメリカから南アメリカの熱帯から亜熱帯に約30種が分布する多年草。日本では戸外で冬越しが難しいので、一年草として扱われます。

開花時期は主に夏を中心として初夏~秋、茎の上部、葉の付け根に次々とつぼみを付けます。

花色は白、紫、ピンク、紫がかったブルーなどで、白と紫のツートンカラーになるものなどもあります。

<アンゲロニア(細葉アンゲロン草) オオバコ科アンゲロニア属>
10/1 アンデルセン公園

本州の千葉県・東京都・神奈川県・静岡県の、山野や海岸近くに生育する多年草です。蕾の棘を栗のイガに見立てたことから名前が付けられました。

丈は60-120cm。茎は太くて直立します。葉は表裏どちらも無毛で、歯の質が厚く鈍い光沢があり、深く切れ込んで先に6-12mm程の鋭い刺があります。

花期は8-10月。頭花は紅紫色で、径4cm程でかたまって付く。総苞に生える棘も長くて鋭くやや反り返っています。
 
<イガアザミ(毬薊)  キク科アザミ属>
10/22 つくば実験植物園

千葉県~愛知県の海岸沿いの崖や岩場に自生するキク科の植物で、葉っぱに白っぽいエッジがあるのと、花弁のないポンポンとした丸い黄色の小花が特徴です。

ぱっと見はやや地味ですが、やや肉厚の葉っぱの整った形と、くっきりとした白っぽいエッジが美しく文様のようです。

白っぽく見える部分は、葉裏の銀葉がまわりこんで見えるもので、美しい縁取りとなっています。

海辺の荒れた斜面などに分布するため本種の名前が付きました。日本に育つ野生のキクの一つで、海辺の厳しい環境に適応するため、花や葉の様子は他のキク類と大きく異なります。

<イソギク(磯菊) キク科キク属>
10/22 つくば実験植物園


東アジア原産の多年草で、細い竹のような茎とハート形の大きな葉を持ち、1日に10センチともいわれる成長力と地下数メートルにも及ぶ地下茎の強さが特徴です。

雌雄別株で、夏から秋に細かい白花を咲かせます。春先の若芽は食用になります。

和名の語源は、傷薬として若葉を揉んでつけると血が止まって痛みを和らげるのに役立つことから、「痛み取り」が転訛して名付けられたというのが通説になっています。

<イタドリ(虎杖) タデ科ソバカズラ属>
10/22 つくば実験植物園

西アジア原産。「不老長寿の果物」と呼ばれるほど豊富な栄養素を含むフルーツです。果樹として世界中で広く栽培されています。

西アジア、アラビア南部でアダムとイブの話の中で出てくる"禁断の果実"とは本種のことで、古来からあったことを窺わせます。

本種は隠頭花序(いんとうかじょ)と呼ばれる花を付ける木で、果実のように見える部分は、花軸が肥大化したもので、切った時に粒粒のように見える花です。

<イチジク(無花果) クワ科イチジク属>
10/15 北柏ふるさと公園


南米原産の塊根性朝顔です。主に南米米中東部のウルグアイ、パラグアイ、アルゼンチンに自生しています。我が国の園芸界では、多肉植物扱いで流通をしているようです。

自生地ではイモの直径が30cmもの大きさに育つこともあるそうです。朝顔と同じヒルガオ科の植物なので、ゴツい芋からは想像できない薄ピンクの朝顔そっくりの綺麗な花を咲かせます。

<イポメア プラテンセ ヒルガオ科サツマイモ属>
10/22 つくば実験植物園


アメリカのフロリダに自生し、汽水環境でも育ちます。中型の有茎草で、低光量では緑色に、一方で高光量ではブロンズやピンク色に変化します。

卵形の葉を対生させるパールグリーンの有茎水草で、昔から熱帯魚水槽に用いられてきたポピュラーな水草です。花は青紫色です。

葉をちぎるとミントの香りがする水草です。昼と夜のように周期的な光の明暗にそれぞれ反応して、明るいときは葉を広げ、暗いときは葉を閉じるという習性もあります。

<ウォーターバコパ ゴマノハグサ科ウキアゼナ属>
10/22 つくば実験植物園

北海道南部から九州まで日本各地に見られるアジサイ科の落葉低木。開花は4~6月で、小さな白い花が円錐状になって枝先に咲きます。

旧暦四月(卯月)のころ咲くことから別名卯の花とも呼ばれ、その涼しげな姿は古くから短歌や俳句などにも多く詠まれてきました。

花の後にできる果実は直径5ミリほどの椀型。木質で硬く、先端が少し凹みます。できはじめは緑色ですが、10~11月になると黄褐色に熟して種子を蒔き散らします。

和名は幹が中空であること「空木(ウツギ)」に由来しています。別名の卯の花(ウノハナ)はウノハナウツギの略称です。

<ウツギ(空木) アジサイ科ウツギ属>
10/22 つくば実験植物園


梅の葉が色づくこと。色づいてもほとんど目立たず、過ぐに散ってしまうようです。

「梅紅葉 くれなひを忘れぬ梅のもみぢかな」(出典:連歌大発句帳)

<ウメモミジ(梅紅葉) バラ科サクラ属>
10/22 つくば実験植物園


ブラジル南部からウルグアイ、アルゼンチンに分布しています。川沿いの粘りけのある泥に生え、高さは90~150センチになります。

葉は卵形で、長い葉柄があります。沈水葉は楕円形から卵形で、短い葉柄があります。茎の上に、白色の花を6~12個ずつ、輪生状に咲かせます。

<エキノドルス・アルゼンチネンシス オモダカ科エキノドルス属>
10/22 つくば実験植物園

今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。

「10月の花のアルバム(1/8)」20品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「10月の花のアルバム(2/8)」に続きます。