先回の続きです。⇒ 9月の花のアルバム ⑥ 2023-10-22
今回も、先回同様、花の名前や分類(科名、属名)は写真の後に表記しました。まず、写真と説明を見ていただき、花の名前を考えていただけるようにしました。
名も知らぬ花のように Yae
北アメリカ中南部及び中米を原産地とするフウ科の落葉樹。正式にはアメリカフウというが一般的に本種の名前で呼ばれ、公園や街路に使われます。
中国を原産とするタイワンフウの仲間で、タイワンフウは葉が3つに裂けるが、本種は五つに裂けてモミジ(カエデ)のように見えるため、本種の名前がつきました。
雌花の後にできるイガ状の果実は直径3~4センチでタイワンフウよりも大きく、棘があります。クリスマスリースの材料になるほか、小型エビの隠れ家になるとして熱帯魚愛好家に販売されてます。
紅葉の美しさは庭木の中でも際立ちます。紅葉が進むにつれ、緑→オレンジ→赤→紫などと葉色が変化していきます。
<モミジバフウ(紅葉葉楓) フウ科フウ属>
9/26 柏の葉公園
シロチョウ科に分類されるチョウの一種。畑などの身近な環境でよく見られる蝶です。
比較的採取しやすいため、アゲハチョウの仲間やカイコなどと並び、チョウ目(鱗翅目)昆虫の生態や生活環を学習する教材としてもよく活用されます。
前翅の長さは3cmほどです。翅は白いが、前翅と後翅の前縁が灰黒色で、さらに前翅の中央には灰黒色の斑点が2つあります。和名はこの斑点を紋に見立てたものです。
<モンシロチョウ(紋白蝶)シロチョウ科モンシロチョウ属>
9/26 あけぼの山農業公園
荒れ地や道端に生える南アメリカ原産の多年生の帰化植物で、草丈が高く「三尺バーベナ」と別名がつけられていますが、はるかに大きくなります。
細い葉をヤナギに、上部にまとまって咲く花を花笠にたとえたものが、名前の由来になっています。観賞用によく栽培されています。
<ヤナギハナガサ(柳花笠) クマツヅラ科クマツヅラ属>
9/13 北柏ふるさと公園
中国、日本原産で、キジカクシ科の常緑多年草です。藪や林内の日陰に自生します。 日本では一般家庭の庭で見られます。花名にランと付きますが、ラン科の植物ではありません。
初夏から秋に、藪で光沢のある細長い根生葉の間から、細い花茎を出し先端から穂状花序を伸ばし薄紫色の小花を多数咲かせます。
用途は 主に庭植や公園植えですが、根の肥大した部分に滋養強壮や鎮咳、去痰、強心利尿などの薬効があるとされ民間療法に使われます。
<ヤブラン(藪蘭) キジカクシ科ヤブラン属>
9/13 北柏ふるさと公園
北海道から九州まで日本各地の山野に生えるマメ科の落葉低木。秋に咲く淡い紅紫の花を観賞するため、庭園や公園、川岸などに植栽され、「草」ではないが「秋の七草」に数えられます。
ハギの仲間は北半球に約60種ありますが、日本には本種に代表され、木として扱われる8種と、メドハギに代表される、草のハギ4種が分布します。
ハギという植物はありませんが、本種が最も一般的であるため、単にハギという場合は本種を示すことが多いようです。
開花は8~10月。花は直径1センチ程度の小さな蝶形。派手さのないところが昔から好まれる所以ですが、花期は長く、満開がはっきりしないまま咲き続け、いつの間にか花が消えます。
<ヤマハギ(山萩) マメ科ハギ属>
9/27 アンデルセン公園
本州から九州の山地に自生していて、樹高は5~15mほどです。白い花のように見える部分は総苞 (そうほう) と言って、ハナミズキの花に見える部分同様、葉が変化したものです。
果肉は甘く食用になります。酸味がなく、甘みが強いのが特徴ですが、今では私達が好んで食べることはあまりないようです。
<ヤマボウシ(山法師) ミズキ科ミズキ属>
9/27 アンデルセン公園
田のあぜでカントウヨメナといっしょに生えることもありますが、より乾燥したススキ草原のような場所にも多く見られます。
夏の終わりから秋にかけ、茎の先に直径2.5センチメートルほどの花を1つずつ咲かせます。舌状花は普通白色ですが、カントウヨメナのような薄紫色の花をつける株もあります。
一般には野菊と呼ばれる種類のひとつで、葉にかすかに柚の香りがすることが本種の名の由来ですが、ほとんど香りはなく由来は不明です。
<ユウガギク(柚香菊) キク科シオン属>
9/13 あけぼの山農業公園
バラの花色は鮮黄色から、咲き進むと淡くなります。葉は照り葉で小葉、枝は細く緻密で、枝全体にたくさんの花が付きます。
樹形はこんもり茂ります。四季咲き微香です。名前はイタリア名物のレモンのお酒からきています。
<リモンチェッロ(バラ) バラ科バラ属 2008年仏メイアン作出>
9/27 アンデルセン公園
北アメリカ原産のキク科オオハンゴンソウ属の二年草、または短命な多年草です。ルドベキア・トリロバ種から作出された園芸品種です。
7月~10月の花期になると、多数分枝した茎の頂部に頭状花を1輪咲かせます。頭状花は、中心部分の小さな筒状花と、花弁のように見える舌状花からなる集合花で、径3~4㎝の大きさです。
<ルドベキア・タカオ キク科オオハンゴンソウ属>
9/13 あけぼの山農業公園
まるでロウ細工のような黄色い花を咲かせる、中国原産の落葉低木です。中国では、ウメ、スイセン、ツバキとともに、「雪中の四花」として尊ばれています。
果実は梅のような香りは無く、また、果肉もなく食用にはなりません。また、強い毒性を示す「カリカンチン」と呼ばれるアルカイド系の毒があるといいます。
<ロウバイ(蝋梅) ロウバイ科ロウバイ属>
9/13 あけぼの山農業公園
地中海沿岸地方原産の常緑性低木のハーブです。全草に爽やかな芳香があり、料理やお茶、薬用、化粧品、香料として幅広く利用されています。
体調を崩した中世ハンガリーのエリザベート王妃が本種のハーブチンキを使用したところ元気と若さを取り戻し、ポーランド王に求婚されたことから「若返りの妙薬」「若返りのハーブ」などの別名があります。
近年は、本種の香りが脳を活性化し認知症予防に効果的であることがメディアで紹介され、介護の現場などでも使われています。
<ローズマリー(迷迭香) シソ科マンネンロウ属>
9/27 アンデルセン公園
南アフリカ原産の半耐寒性の一年草で、よく分枝してこんもりとした株に育ち、花径1~2センチの花が株全体を覆うようにして咲くので、遠くから見ると色の塊のように見えてとても美しい草花です。
花色は水色や艶のある濃い青、紫、白、ピンクがあります。矮性種は花壇や鉢花に下垂種はハンギングバスケットに適しています。
別名は、ルリミゾカクシ(瑠璃溝隠)やルリチョウソウ(瑠璃蝶草)といって、花形が蝶のような形をしていることからつけられました。
<ロベリア(瑠璃溝隠) キキョウ科ロベリア属>
9/27 アンデルセン公園
世界の熱帯・亜熱帯に約40種類が分布する多年草です。花後にできる綿毛が繊維となり、種子からは油がとれます。厳密に言うとあのふわふわした綿はタネから生えた毛です。
本来は毎年花を咲かせる多年草ですが、寒さに弱く冬には枯れてしまうことが多いため、園芸上は一年草として扱われます。
主な開花期は夏で、ハイビスカスに似た姿の花を咲かせます。花色は淡い黄色で、しぼむとオレンジ色になります。
<ワタ(綿) アオイ科ワタ属>
9/26 柏の葉公園
明治時代の終わりに、牧草とともに日本にやってきました。野菜のナスと同じ仲間で、花後に黄色く丸い果実ができることもありますが、これは食べられません。
花色は淡い青紫色で、その色の濃淡は株によってちがいます。白い花をつける株も存在し、これはシロバナワルナスビと呼ばれています。
花の美しさとは裏腹に茎や葉には鋭い刺が多数あり、触ると非常に痛い思いをします。さらに、繁殖力が強く、一度家に侵入すると根絶は困難になります。それゆえ、たちが悪いとされています。
<ワルナスビ(悪茄子) ナス科ナス属>
9/13 北柏ふるさと公園
9月の花のアルバム①~⑦ 全134品種の花、野鳥、昆虫を最後までご覧いただきありがとうございました。
次回は「10月の花のアルバム」を11上旬に投稿予定です。次回もご覧いただけると、とても嬉しいです。