先回の続きです。⇒ 6月の花のアルバム ⑪ 2023-07-30
今回も、前回同様、花の名前や分類(科名、属名)は写真の後に表記しました。まず、写真と説明を見ていただき、花の名前を考えていただけるようにしました。
今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。
中国、朝鮮半島、日本の本州から琉球列島に分布します。江戸時代には欧米へ渡り観賞樹木として栽培されています。
花のように見えるのは本来の花弁ではなく、ハナミズキと同様、総苞片(花のつけ根の葉)です。そのため比較的花の観賞期間も長いのが特長です。
ハナミズキに比較すると開花時期が遅く、葉が出たあとに枝先に開花するので華やかさは少ないのですが、梅雨どきの花木としては価値が高い存在です。
名前の由来は中央の丸い花穂を坊主頭に見立て、4枚の白い苞を白頭巾に見立てたものだと言います。
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<ヤマボウシ(山法師) ミズキ科ミズキ属>
6/15 アンデルセン公園
ホタルブクロの変種です。ホタルブクロとの違いは、本種は萼のつけ根が丸く膨らんでいるのに対して、ホタルブクロの方はその部分がめくれて、反り返っていることで見分けます。
茎に垂れ下がるようにして円筒形をした薄い紅紫色の花をところどころにつけます。花の長さは4~5センチで、先が浅く5つに切れ込みます。
葉は長さが5~8センチの三角形に近い卵形で、互い違いに生えます。花の後にできる実は、熟すると下部が裂け、種子が散布される果実です。
<ヤマホタルブクロ(山蛍袋) キキョウ科ホタルブクロ属>
6/20 つくば実験植物園
温暖な低地に自生し、西日本の太平洋沿いではごく普通に見られます。葉が密生することや丈夫な性質を持つことから、街路樹、公園樹、防風林として多く植栽されています。
初夏に熟す直径1~2センチの果実は、表面に小さな多汁質の凹凸があり、6~7月になると暗い紅紫色に熟します。甘味、酸味に加え、松脂のような雑味があり、生で食べることができます。
<ヤマモモ(山桃) ヤマモモ科ヤマモモ属>
6/6 近所の雑木林
花名はトウダイグサ科の植物を総称した呼び方です。原種は2000種以上あり、形態も一年草、多年草、多肉植物、低木とバラエティに富み、日本にもナツトウダイなど数種が自生しています。
いずれも個性的な草姿と花が魅力で、花は小さいのですが、そのまわりの苞が赤や黄色で大きく広がり、色や形が長く残るので、2か月近く観賞することができます。
<ユーフォルビア(灯台草)トウダイグサ科トウダイグサ属(ユーフォルビア属)>
6/15 アンデルセン公園
南アフリカ原産のキク科の常緑低木です。樹高は90〜100cmほどで、低木に分類されています。暑さや寒さにはほどほどに耐える性質です。
開花期は11〜5月と長く、しかも冬でも咲いてくれるのが最大の美点。マーガレットのようなキク科らしい花を次々と咲かせます。
<ユリオプスデージー キク科ユリオプス属>
6/20 つくば実験植物園
北アメリカ東南部からメキシコ湾岸の湿地を原産とするスギ科ヌマスギ属の落葉高木。日本に来たのは明治時代で、よく似たメタセコイアと共に公園などに植栽されます。
花の後には球形の種子ができ、10~11月になると暗褐色に熟します。種子の大きさは直径2~3センチが普通だが、5センチ以上になるものもあれば、結実しない木もあるなど個体差が激しいようです。
名前は秋になると羽状の葉が枝ごと落下することに因みます。
<ラクウショウ(落羽松) ヒノキ科ヌマスギ属>
6/15 アンデルセン公園
ラベンダーとヒロハラベンダーの交配種で、花も大きく生育旺盛で大型に育つ株が多く、幅広い葉に強いカンファー臭(樟脳)があります。長い花茎にイングリッシュラベンダーより淡い~明るい紫の花を咲かせます。開花はイングリッシュより1ヶ月ほど遅く、花つきよく多収量のため、営利栽培で切花や採油目的で作られます。
ラベンダーと同じくハーブとして肉料理の臭み消しや風味づけ、お菓子などの匂い付けに利用されます。
<ラバンジンラベンダー シソ科ラベンダー属>
6/20 つくば実験植物園
地中海沿岸原産のシソ科の植物で、高さは種類にもよりますが20cm~130cmくらい、細く真っ直ぐな茎の先に紫色の小花を咲かせます。
多くの薬効をもつハーブとして、消毒や防腐、美容など様々な分野で古くから利用されてきました。現代でも、その香りのよさや効能からアロマオイルをはじめ様々な用途に使われています。
<ラベンダー シソ科ラベンダー属>
6/20 つくば実験植物園
トルコからイランににかけて分布する多年草で、近年香りの良いハーブとして人気の植物です。
和名の「ワタチョロギ」は、葉が綿のようなチョロギという意味です。「チョロギ」とは梅酢で赤く染めて正月の料理に添えられる「長呂木」のことです。
<ラムズイヤー(綿草石蚕) シソ科イヌゴマ属>
6/15 アンデルセン公園
原産地は北アメリカでキク科ユリアザミ属の草花です。
寒さや暑さに強い性質のため育てやすい植物です。
開花期は6〜9月頃で、花色は紫、ピンク、白などです。
真っ直ぐに花穂を立ち上げて小さな花をびっしりとつけ、頂部から下に向かって咲き進むのが特徴的です。
葉は細長い線のような形で、放射状につきます。
葉がユリに似ていることから、「ユリアザミ」と呼ばれることもあります。
<リアトリス(麒麟菊) キク科ユリアザミ属>
6/15 アンデルセン公園
やや乾いている林に生育している落葉樹です。7月から9月に枝先に長さ10~15cmの花穂をつけ、ウメの花に似た白色の5弁の小さな花をたくさん咲かせます。
樹皮は、サルスベリに似てツルツルして斑に剥げて美しい。柔らかな若葉は食用になり、茹でて干すと長期保存ができるので、昔は重要な救荒食でありました。
平安時代の深刻な飢饉の時代に、民へ田畑に一定量の本種を植え、飢饉に備える様に命じた令法(官令)が出されたところから、令法の字を本種の名で呼ぶ様になったそうです。
<リョウブ(令法) リョウブ科リョウブ属>
6/15 アンデルセン公園
北アメリカに分布するキク科オオハンゴンソウ属の一年草、二年草、または多年草です。日本ではオオハンゴンソウ属の園芸品種を「ルドベキア」と呼びますが、その大半が本種から作出されています。
花期は7月~9月。花期になると、伸びた茎の頂部に頭花(とうか)を咲かせます。一輪の花に見える部分は、外周の花弁のような舌状花(ゼツジョウカ)と、中心部分の小さな管状花(カンジョウカ)から作られた集合花です。
別名が「アラゲハンゴンソウ」でアラゲとは葉や茎に毛が生えていることが由来です。日本で野生化していて、日本では牧場跡や鉄道跡に生えていたため「牧場花」「鉄道花」とも呼ばれていました。
<ルドベキア・ヒルタ(粗毛反魂草) キク科オオハンゴンソウ属>
6/15 アンデルセン公園
南米のブラジル南部~ウルグアイ原産で、ガガイモ科オキシペタルム属の半蔓性常緑多年草です。
春から秋までの長期間、葉腋から小さな空色の5弁花を小グループで咲かせます。花色は時間経過と共に、空色、濃青、桃色、紫へと変化し、萎みます。
<ルリトウワタ(瑠璃唐綿) ガガイモ科オキシペタルム属>
6/20 つくば実験植物園
キキョウ科ロベリア属の総称で、世界に350種以上あるといわれています。
一般的にはロベリアというと、こんもり丸く咲くロベリア・エリヌス種をさしているそうです。
最大の特徴は、カーペットの様に地面を広がる草姿と葉を覆い尽くす程に咲き誇る花姿にあります。
花は青色の他にも桃色や白色等と多くの花色があります。
和名の由来は瑠璃色を連想させる美しい花が、溝を覆い隠す程に咲き誇る花姿からきています。
<ルリミゾカクシ(瑠璃溝隠) キキョウ科ミゾカクシ属>
6/15 アンデルセン公園
明治時代の終わりに、牧草とともに日本にやってきました。野菜のナスと同じ仲間で、花後に黄色く丸い果実ができることもありますが、これは食べられません。
花色は淡い青紫色で、その色の濃淡は株によってちがいます。白い花をつける株も存在します。
花の美しさとは裏腹に茎や葉には鋭い刺が多数あり、触ると非常に痛い思いをします。さらに、繁殖力が強く、一度の家に侵入すると根絶は困難になります。それゆえ、たちが悪いとされています。
<ワルナスビ(悪茄子) ナス科ナス属>
6/20 つくば実験植物園