Ninbuのスマホで撮った花だって美しい!

サイクリング・テニス・散歩等の道すがら、公園・野原・湖畔・川辺等で見つけた美しい花をスマホで撮っています。

10月の花のアルバム ⑥(最終回)

2023-11-30 | みんなの花図鑑

先回の続きです。⇒ 10月の花のアルバム ⑤ 2023-11-26

今回も、先回同様、花の名前や分類(科名、属名)は写真の後に表記しました。まず、写真と説明を見ていただき、花の名前を考えていただけるようにしました。 

【Official】花耶『あじさい』

パナマ、コロンビア、ヴェネズエラ原産のキョウチクトウ科の常緑樹。コブラの頭部のように先端が膨らんだ葉の形が特徴的です。

同属の他の種とは異なり、花色が純白です。しかもまとまって開花することから、英名では「花嫁の首飾り」と呼ばれます。

<プルメリア・プデイカ キョウチクトウ科プルメリア属>
10/25 柏の葉公園

香りの良いハーブとしてよく知られ、熱帯および温帯の各地に約250種が分布している一年草または多年草の植物です。

バニラに似た甘さと清々しさのある香りです。日本にはじめて入ってきた香水が本種の香りだったといわれ、和名で香水草というほど魅惑的な甘い香りがします。

一般的に園芸店などで流通している本種は、花が大きく観賞価値が高いのですが香りはあまりしません。

<ヘリオトロープ(木立瑠璃草) ムラサキ科キダチルリソウ属>
10/18 北柏ふるさと公園

遺伝子の変異によって、さまざまな色や形に変化した花や葉が生じるアサガオです。

アサガオを種から育て、そのアサガオの変異が花や葉、茎などに現れる”出物”と言う朝顔のことを、本種の名前で呼びます。

遺伝法則はおろか受粉のしくみさえ知らなかった江戸時代の人々によってつくりだされ、幾多の絶種の危機を乗り越えて現代に受け継がれています。

世界的に見てもこれほどまでに変化を遂げた園芸植物はほかになく、生きた文化遺産ともいえます。

(変化朝顔図鑑(仁田坂 英二 著・化学同人刊より引用)

<ヘンカアサガオ(変化朝顔) ヒルガオ科サツマイモ属>
10/2 自宅

南欧、アジア原産で、ヒユ科バッシア属の非耐寒性・耐塩性の一年草です。雌雄同株で、葉は春から夏には緑色で、秋に紅葉します。

茎や枝が赤く色づいて枯れたものはホウキ(箒)になります。果実は食用となる「トンブリ」で、「畑のキャビア」とされる秋田の名産品です。

トンブリそのものには味がありませんので、醤油を垂らすなどして食べます。トンブリには、強壮、利尿に効果があるとされます。別名でコキア、ホウキグサ(箒草)とも呼ばれます。

<ホウキギ(箒木) アカザ科ホウキギ属>
10/18 北柏ふるさと公園

日本の特産種で主に太平洋側に自生する多年草です。日本に自生する仲間は10種ほどあります。花、草姿ともに野性味のある姿で、自然風の庭でよく用いられます。

花は星の形で、特徴的な斑点が入ります。あまりたくさん花をつけるわけではありませんが楚々とした風情があります。品種によっては斑点の入らないものもあります。

花弁の斑点が鳥のホトトギスの胸の模様に似ていることから名づけられました。

<ホトトギス(杜鵑) ユリ科ホトトギス属>
10/11 千葉市緑化植物園

タデ科の一年草で、春にはほとんど目立ちません。夏にかけて地面を静かに匍匐(ほふく)するように枝葉を伸ばし、秋に入ると急に立ち上がって花を咲かせます。

ほのかなピンクと白のグラデーションがなんとも愛らしい花で、金平糖のようにみえるので、コンペイトウグサ(金平糖草)とも呼ばれます。

本種の名前は畑のソバに対して、水湿地の溝に咲くソバという意味で名づけられたようです。

<ミゾソバ(溝蕎麦) タデ科タデ属(イヌタデ属)>
10/18 手賀沼

原産地は中国で、平安時代に日本に渡来しました。韓国の国花としても知られています。

初夏~秋までの長期間に次から次へと涼やかで優しい大輪の一日花を咲かせます。ハイビスカスの仲間であるフヨウ(芙蓉)とよく似ています。

本種とフヨウの違いは葉を比べるとわかります。フヨウの葉は花と同じぐらいの大きさで薄い緑色です。葉形は掌状に浅い切れ込みがあります。本種の葉は花より小さくて濃い緑色です。葉形は卵型で葉縁に荒い切れ込み(鋸歯)があります。

<ムクゲ(槿) アオイ科フヨウ属>
10/11 千葉市緑化植物園

北アメリカ南部から南アメリカに分布するキク科の一年草です。牧草地や草原、森林などに自生しています。

5月~10月頃の花期になると、茎上部の葉の付け根から花柄を伸ばし、鮮やかな黄色の頭花(とうか)を咲かせます。

一輪の花に見える部分は、外周の花弁のような舌状花(ぜつじょうか)と、中心部分の小さな管状花(かんじょうか)から作られた集合花です。

こんもりと茂った株に、明るい黄色の小花を休みなく咲かせます。高温多湿に強く、肥料分の少ない土地でもよく育つので、春まきして育てる丈夫な夏の草花として人気があります。

<メランポジウム キク科メランポジウム属>
10/11 千葉市緑化植物園

北アメリカ中南部及び中米を原産地とするフウ科の落葉樹。正式にはアメリカフウという名前ですが、一般的には本種の名前で呼ばれ、公園や街路に使われます。

日本へ渡来したのは大正から昭和初期で、アメリカ庭園協会から寄贈されました。渡来したのはタイワンフウより遅いが、これまでに植栽された数はタイワンフウを凌ぎます。

雌花の後にできるイガ状の果実は直径3~4センチでタイワンフウよりも大きく、棘があります。クリスマスリースの材料になるほか、小型エビの隠れ家になるとして熱帯魚愛好家に販売されてます。

<モミジバフウ(紅葉葉楓) フウ科フウ属>
10/25 柏の葉公園

荒れ地や道端に生える南アメリカ原産の多年生の帰化植物で、草丈が高く「三尺バーベナ」と別名がつけられていますが、三尺よりはるかに大きくなります。

細い葉をヤナギに、上部にまとまって咲く花を花笠にたとえたものが、名前の由来になっています。観賞用によく栽培されています。

<ヤナギハナガサ(柳花笠) クマツヅラ科クマツヅラ属>
10/18 北柏ふるさと公園

林や藪のまわり、庭のまわりや道ばたなどに普通に生育します。茎は急速に伸び、長いつるになり他の木やフェンスなどにおおいかぶさります。

放っておくとたちまちはびこり、庭や林の厄介物となるので、別名『貧乏葛(ビンボウカズラ)』とも呼ばれています。

<ヤブガラシ(藪枯) ブドウ科ヤブガラシ属>
10/18 手賀沼



福島及び新潟県以南の各地に見られるツユクサ科ヤブミョウガ科の多年草で、薄暗い暗い林や藪に生え、葉の色や形がミョウガ(ショウガ科)に似るため命名されました。

夏から秋にかけて花茎が伸び、直径6ミリほどの小さな白い花が茎の上部に段々に集まって咲きます。

花には両性花と雄花があるが、いづれも一日しか持たない「一日花」です。しかし、タイミングをずらして次々に咲くため、花期は1か月間ほど続きます。

実も花と同じようにタイミングをずらしながら次々に熟し、その青藍色が美しいことから観賞用に植栽されます。

<ヤブミョウガ(藪茗荷) ツユクサ科ヤブミョウガ属>
10/11 千葉市緑化植物園



中国、日本原産で、キジカクシ科の常緑多年草です。藪や林内の日陰に自生します。 日本では一般家庭の庭で見られます。花名にランと付きますが、ラン科の植物ではありません。

初夏から秋に、藪で光沢のある細長い根生葉の間から、細い花茎を出し先端から穂状花序を伸ばし薄紫色の小花を多数咲かせます。

用途は 主に庭植や公園植えですが、根の肥大した部分に滋養強壮や鎮咳、去痰、強心利尿などの薬効があるとされ民間療法に使われます。

<ヤブラン(藪蘭) キジカクシ科ヤブラン属>
10/18 北柏ふるさと公園

北海道から九州まで日本各地の山野に生えるマメ科の落葉低木。秋に咲く淡い紅紫の花を観賞するため、庭園や公園、川岸などに植栽され、「草」ではないが「秋の七草」に数えられます。

ハギの仲間は北半球に約60種ありますが、日本には本種に代表され、木として扱われる8種と、メドハギに代表される、草のハギ4種が分布します。

ハギという植物はありませんが、本種が最も一般的であるため、単にハギという場合は本種を示すことが多いようです。

開花は8~10月。花は直径1センチ程度の小さな蝶形。派手さのないところが昔から好まれる所以ですが、花期は長く、満開がはっきりしないまま咲き続け、いつの間にか花が消えます。

<ヤマハギ(山萩) マメ科ハギ属>
10/11 千葉市緑化植物園


北アメリカ原産のキク科オオハンゴンソウ属の二年草、または短命な多年草です。ルドベキア・トリロバ種から作出された園芸品種です。

7月~10月の花期になると、多数分枝した茎の頂部に頭状花を1輪咲かせます。頭状花は、中心部分の小さな筒状花と、花弁のように見える舌状花からなる集合花で、径3~4㎝の大きさです。

<ルドベキア・タカオ キク科オオハンゴンソウ属>
10/18 あけぼの山農業公園

南アフリカ原産のイソマツ科の半耐寒性常緑低木で、別名プルンバゴとも呼ばれます。爽やかなブルーの花を春から秋まで繰り返し楽しめる丈夫で育てやすい植物です。

本種の仲間は熱帯を中心に約20種類の仲間が知られています。その中でも南アフリカに分布する、プルンバコ・アウリクラータのことを本種の名(和名)で呼びます。

和名の「ルリ」は花色(瑠璃色)から、「マツリ」は花姿がマツリカ(ジャスミン)に似ているところに由来します。

<ルリマツリ(瑠璃茉莉) イソマツ科ルリマツリ属>
10/11 千葉市緑化植物園

まるでロウ細工のような黄色い花を咲かせる中国原産の落葉低木です。中国では、ウメ、スイセン、ツバキとともに、「雪中の四花」として尊ばれています。

果実は梅のような香りは無く、また、果肉もなく食用にはなりません。また、強い毒性を示す「カリカンチン」と呼ばれるアルカイド系の毒があるといいます。

<ロウバイ(蝋梅) ロウバイ科ロウバイ属>
10/18 北柏ふるさと公園

地中海沿岸地方原産の常緑性低木のハーブです。全草に爽やかな芳香があり、料理やお茶、薬用、化粧品、香料として幅広く利用されています。

体調を崩した中世ハンガリーのエリザベート王妃が本種のハーブチンキを使用したところ元気と若さを取り戻し、ポーランド王に求婚されたことから「若返りの妙薬」「若返りのハーブ」などの別名があります。

<ローズマリー(迷迭香) シソ科マンネンロウ属>
10/18 北柏ふるさと公園

ラベンダーに似た花をたくさん咲かせるシソ科ペロブスキア属の多年草です。ベルベット状の青紫色の小花が多数群れ咲き、花や茎葉には芳香があります。

ミントに似た柔らかな香りを放ち、ハーブとして利用されることもあり、虫よけ効果や癒し効果があるとも言われています。

サルビア属に似ていることから名前に「セージ」とついていますが、属は違います。また、原産地はアフガニスタン、パキスタンでロシアではありません。

<ロシアンセージ シソ科ペロブスキア属>
10/11 千葉市緑化植物園

10月の花のアルバム①~⑥ 全119品種の花、野鳥、昆虫を最後までご覧いただきありがとうございました。

次回は「11月の花のアルバム」を12月上旬に投稿予定です。次回もご覧いただけると、とても嬉しいです。


10月の花のアルバム ⑤

2023-11-26 | みんなの花図鑑

先回の続きです。⇒ 10月の花のアルバム ④ 2023-11-10

今回も、先回同様、花の名前や分類(科名、属名)は写真の後に表記しました。まず、写真と説明を見ていただき、花の名前を考えていただけるようにしました。 

 

BEGIN/三線の花

 

 

日本各地の低地から高原までの草原に広く見られる多年草です。いわゆる「野菊」を代表する植物の一つです。

野に咲く紺色の菊という意味合いで命名されましたが、花の色は白~薄紫と個体差や地域差が見られバラエティに富みます。紺色が濃い「紺菊」という園芸品種もあります。

一般的に用いられる「野菊」という呼名は、本種を含めた野山に咲く野生菊、約350種の総称であり、「野菊」というキクは存在しません。

<ノコンギク(野紺菊) キク科シオン属(アスター属)>
10/18 北柏ふるさと公園

 

 

 

日本~韓国済州島原産で、クサスギカズラ科の耐陰性常緑多年草です。長さ25~75cmの花茎が立ち、長さ7~13cmの総状花序を出します。花序の1つの節ごとに3~8個、淡紫色~白色の6弁花を下向きにつけます。

秋から冬にかけて実(タネ)がなります。最初は緑色で、緑 → 青 → 紺と、秋から冬にかけて徐々に変化する様子が面白いです。「実」ではなく「タネ」が正しいようです。

<ノシラン(熨斗蘭) ユリ科ジャノヒゲ属>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 

 

南ヨーロッパ~中央ヨーロッパなどが原産のゴマノハグサ科モウズイカ属(バーバスカム属)の大型の宿根草(春播き二年草)です。

本種はシェクシータイプの園芸品種で、花の芯は紫で、花びらは真っ白でこれが穂状に並んで開花します。長く伸びる花茎が特徴で、花の咲いている部分だけで50cmほどにはなります。

ロゼット状の葉もとてつもなく大きく、葉身が35cm、葉柄を入れると40cmを超えます。

<バーバスカム・シェクシー‘ウエディングキャンドルズ’ ゴマノハグサ科バーバスカム属>
10/28 坂野ローズガーデン

 

 

 

北アメリカ原産の1年草。日本では明治時代の初期に渡来したといわれ、現在では全国に帰化植物として定着しており、都会地の道端や空き地などに広がりつつあります。

花は6月~11月。上部の枝先に小さな頭花を1つずつ付けます。周りには、白い舌状花が普通5個並ぶのですが、3、4個のものもあります。

牧野富太郎博士が世田谷の掃き溜めで発見したのでこの名前がつきました。見つけた場所がこの花には不運だったようです。

<ハキダメギク(掃溜菊) キク科コゴメギク属>
10/18 あけぼの山農業公園

 



アメリカ合衆国のテキサス州やルイジアナ州に自生する植物です。ガウラという名前でも流通していて、ギリシャ語で華麗なという意味もあります。

ひとつひとつの花は短命ですが、初夏から秋の長い期間、次から次に花を咲かせていくため、長い間観賞することができます。

穂状に咲く小花が風に揺れる様子は、白い蝶が群れて飛んでいるように見えることから、和名が付きました。

<ハクチョウソウ(白蝶草) アカバナ科ガウラ属>
10/18 北柏ふるさと公園

 

 

 

本種の実は、開花して約3週間で収穫できる大きさに育ちます。どんどん肥大して落果していくので、収穫時期は7月上旬~8月上旬が目安です。

本種は収穫できる時期がとても短く、開花数も少なめで、収穫される実はとても貴重なものです。日本では精進料理には使われていますが、あまり馴染みがないかもしれません。

漢方食材のひとつで、精神を安定させる作用があります。そのため、ストレスを感じやすい方や、イライラしがちな方におすすめの食材です。

<ハスの実(蓮の実) ハス科ハス属>
10/25 柏の葉公園

 

 

 

インド、インドシナ半島が原産の半耐寒性の球根植物です。日本には江戸時代に渡来し芳香を愛でられてきたようです。

葉は互生、長楕円形で8月~10月、茎の頂きに15cm程の花穂に7~8cmの芳香のある純白の花をつけます。

ジンジャーリリー又はホワイトジンジャーとも呼ばれます。ジンジャーというと生姜と間違えられるのですが、生姜とは別種です。

<ハナシュクシャ(花縮紗) ショウガ科シュクシャ属>
10/18 手賀沼

 

 

 

北アメリカ東部原産で、日本へは大正時代に入り、丈夫でよく増えるため急速に広まり、現在ではポピュラーな宿根草の一つになっています。

花穂は細長い四角錐で、花は四方に向かって規則正しく並んで咲きます。ロウト型の花を穂状に咲かせます。花茎は綺麗に直立し、花は下から咲きあがっていきます。

よく見るとなかなか美しいもので、一つ一つの花の形もユニークです。性質が強く、ほとんど放任栽培でもよいくらいです。

<ハナトラノオ(花虎の尾) シソ科カクトラノオ属(フィソステギア属)>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 

 

原産地は北アメリカで、日本へは、東京市長の尾崎行雄がワシントン市へ贈った桜の苗木の返礼として1915年(大正4年)に寄贈されたのが始まりです。

春に八重桜の咲く頃、枝いっぱいにかわいらしい花を咲かせます。花びらは正確には苞(ほう)と呼ばれる葉っぱです。

<2023年4月8日 流山総合運動公園で撮影>

10月ころに熟す果実は赤く、表面がツヤツヤとしているのが特徴です。実の大きさはだいたい1cmほどで中には種が2粒入っています。果実は1つが単体でつくのではなく、4~5個まとまってつくのが特徴です。

正式な和名はアメリカヤマボウシですが、別名の本種のほうがよく知られています。

<ハナミズキ(花水木) ミズキ科ヤマボウシ属>
10/18 北柏ふるさと公園

 

 

 

東アジアの温帯~冷帯にかけて分布するバラ科・バラ属に分類される落葉性の低木です。日本では北海道から東日本など日本海側の海岸の砂地に多く自生しています。

5月~8月になると、野生のバラの仲間では最大級の直径6~10cmほどにもなる花を咲かせます。紅紫色や白色をしており、豊かな香りを漂わせることが特徴です。

その後、赤く熟した実がつきます。この実が、ナスやナシに似ていることから、本種の名前で呼ばれるようになったそうです。

<2023年6月20日 筑波実験植物園で撮影>

<ハマナス(浜茄子) バラ科バラ属>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 

 

北海道から九州北部までの広い範囲に分布するカバノキ科の落葉高木。本種の仲間は北半球の温帯を中心に30種以上が分布し、日本にはそのうちの10数種が分布します。

10月ころに熟す実は長さ1.5~2センチの小さな松ぼっくり状であり、翌春に新たな芽が吹くまでの長い間、枝に残ります。一部地方ではこの実や樹皮を赤褐色の染料として用いています。

名前は、ハリノキから転化したいう説と、刈り取った稲を干す木として使用されたため、飯の木とされたという説があります。木に魔王が住み、この木から美女が生れたという北欧神話があります。

<ハンノキ(榛の木) カバノキ科ハンノキ属>
10/25 柏の葉公園

 

 

 

約250種の野生種があり、主に南北アメリカの熱帯から亜熱帯に分布していますが、日本にもクマツヅラ1種が自生しています。

春から秋にかけての長い間花を咲かせる一年草です。羽状や楕円形の葉をつけた茎先に、桜に似た小さな5弁の花を咲かせます。

その姿から和名がつきました。花色は白、赤、ピンク、紫、青紫、紅紫などがあります。

<ビジョザクラ(美女桜) クマツヅラ科クマツヅラ属(バーベナ属)>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 

 

輝く太陽の下で元気いっぱいに咲き誇り、見るだけでパッと明るい気持ちにさせてくれる花です。明るい黄色やオレンジの色彩と、エネルギーに溢れた佇まいはポジティブなイメージです。

キク科の一年草ですが、学名・英名とも「太陽の花」という意味を持ち、ゴッホゴーギャン、モネをはじめとした多くの芸術家の心を魅了してきました。

大ぶりな黄色の花を観賞用に、または種を食用とするために広く栽培されています。和名で「向日葵」と表記するほか、「日廻り草」「日輪草」「日車」「天竺葵」などとも呼ばれます。

<ヒマワリ(向日葵) キク科ヒマワリ属>
10/18 あけぼの山農業公園

 

 



明治時代に渡来した北アメリカ原産の外来種で、今では日本中でその姿を見ることができます。

細い花びらを風に揺らす姿がかわいらしい花で、道端や公園、野山に咲く野草の1つです。似た花に、同属のハルジオンがありますが、4月~7月頃に開花します。

繁殖力が強く在来種の生育を邪魔することから、今では日本の侵略的外来種ワースト100に選定されています。

<ヒメジョオン(姫女苑) キク科ムカシヨモギ属>
10/18 手賀沼

 

 

 

 

 

 

世界の熱帯から亜熱帯に約650種が自生しています。古くから栽培されているのはベトナム原産の本種で、和名でアサバソウと呼ばれますが、漢字表記も含め由来が不明です。

金属のような光沢のある白い斑が入ることからアルミニウム・プランツとも呼ばれています。挿し木で簡単に増やすことができます。

<ピレア・カディエレイ イラクサ科ミズ属>
10/25 柏の葉公園

 

 


ヨーロッパ原産で、タンポポモドキという別名もあり、道路脇、空き地、牧場、草原、農耕地の周辺で自生しています。

日本には昭和初期に入り、日本全国の広い範囲に分布しています。空き地等に咲くたくさん咲く風景は、さながら黄色い絨毯を広げたような美しい光景です。

美しい花には似つかわしくない名前ですが、フランスでの俗名 Salade de porc(ブタのサラダ)を翻訳したものが由来となっています。

<ブタナ(豚菜) キク科エゾコウゾリナ属>
10/18 あけぼの山農業公園

 

 

 

初夏から秋にかけて小さな花が集まって円錐状の花を咲かせる落葉低木です。香りと蜜に誘われ蝶が集まることから、欧米では「バタフライブッシュ」の名でも呼ばれています。

枝先に小さい花を豪勢に付けます。花は「藤」を思わせ、葉は対生して「空木」のようであることから和名は房藤空木と命名されました。

<ブッドレア(房藤空木)ゴマノハグサ科フジウツギ属>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 

 

美しいピンクの大輪の花を咲かせる本種は、夏を代表する花木として親しまれています。日本の南部では野生化していますが、もともとは中国原産であると推測されています。

花色は品種によって白~ピンクまで色幅(濃淡)があります。花は朝開いて夕方にはしぼむ一日花で、ひとつの花自体は短命ですが最盛期は暑さにめげず、毎日新しい花を途切れなく咲かせてくれます。

<フヨウ(芙蓉) アオイ科フヨウ属>
10/25 柏の葉公園

 

 

 

オーストラリア原産で、日本で出始めた頃は花色が青いことから本種の名前で呼ばれていました。

その後は白やピンク色、紫色の花色も開発されていきました。花は手を広げたような形の小さな花が沢山咲き、紫や白、桃色の花もあります。

花期がとても長く、5月から10月の間、長く花が咲き続けます。スカエボラという名前で流通しています。園芸品種ではサントリーが開発した「サンク・エール」がよく知られています。

<ブルーファンフラワー(末広草) クサトベラ科クサトベラ属(スカエボラ属)>
10/18 あけぼの山農業公園

 

 

今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。

「10月の花のアルバム ⑤」20品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「10月の花のアルバム ⑥(最終回)」に続きます。

 

 


10月の花のアルバム ④

2023-11-23 | みんなの花図鑑

先回の続きです。⇒ 10月の花のアルバム ② 2023-11-18

今回も、先回同様、花の名前や分類(科名、属名)は写真の後に表記しました。まず、写真と説明を見ていただき、花の名前を考えていただけるようにしました。 

 

Stardust Revue / 木蘭の涙 // スターダストレビュー / Mokuren no namida

 

 

別名「アマランサス・クルエンタス」とも呼ばれる中央アメリカ原産の一年草です。花の寿命が長く装飾的であり、背が高く最大約2mまで垂直に成長します。

開花時期は夏から初秋、花色は赤色もしくは紫色で複穂状花序に花を咲かせます。草姿は直立して高さ約90(200)cm × 幅は約60(120)cmまで成長します。

種(実)が紀元前4000年頃から北米や中央アメリカで食料源として利用されてきており、現在も栄養価の高い穀物としてポップコーンの様に炒り膨らませて食べられたり、お粥の様にして食べられます。

<スギモリケイトウ(杉森鶏頭) ヒユ科ヒユ(アマランサス)属>
10/18 北柏ふるさと公園

 

 

 

秋を象徴する植物として日本文化の中で重要な植物であり、十五夜の飾り、花鳥画や、蒔絵などの秋草紋様、「すすきみみずく」などの郷土玩具などに見られます。


かつては屋根をふく材料としても重要であり、そのため、人里近くには必ず萱場(かやば)と呼ばれる採集するための場所がありました。

<ススキ(薄) イネ科ススキ属> 
10/20 柏の葉公園

 

 

 

ヨーロッパ原産のイソマツ科の一年草または多年草。本種の野生種は砂漠や荒れ地に自生し、園芸種をふくめると世界で約150品種以上が存在しています。

花期は5月~6月ですが、切り花としては1年中流通しています。花色は青やピンク、黄色、白、紫、赤などがあり、中の花が白ではなく黄色や青の品種もあり、花の大きさにもバリエーションがあります。

<スターチス(リモニウム) イソマツ科イソマツ属>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 



ヨーロッパ中部から小アジアが原産で、ステルンベルギア属の多年草。日本では本種が最もよく栽培されている種で、和名はキバナタマスダレです。

秋に休眠から覚めたあと、葉の出現と同時、あるいは先駆けて1つの球根から2~3本の花茎を出し、クロッカスに似た黄色い花を咲かせます。花後も葉を残し、冬を経過したあと、初夏に葉が枯れて夏に休眠します。

ステルンベルギア属には5-8種がありますが、本種が最も多く栽培されるため、一般にステルンベルギアと言うと本種を指します。

<ステルンベルギア・ルチア ヒガンバナ科キバナタマスダレ属(ステルンベルギア属)>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 

 

 

草刈りをしたことがある人なら、おなじみの雑草です。都会の空き地でもよく見かけます。すさまじい勢いで生えてくる厄介者といったイメージのこの草、実はすごく使える薬草だったのです。

北アメリカ原産の外来種で、花はハーブとして利用されているそうです。体内の毒を排出してくれる作用があるため、肌にもよくて、アトピー性皮膚炎を改善するといわれています。

<セイタカアワダチソウ(背高泡立草) キク科アキノキリンソウ属>
10/18 北柏ふるさと公園

 

 

 

 

古くから親しまれているアサガオは中国原産で、奈良時代に渡来したといわれています。アサガオにはいろいろな種類があり、熱帯アメリカ原産のアサガオは、日本では本種の名前で呼ばれています。

美しいブルーの花を咲かせる品種が多くあることから、ソライロアサガオとも呼ばれます。本種は生育力がとても旺盛で、品種によってはつるを10mくらい伸ばします。

日本のアサガオは7月から咲き出しますが、本種は8月中旬に入ってから咲き出し、霜が降りる頃まで長く楽しめるのも大きな魅力です。

<セイヨウアサガオ(西洋朝顔) ヒルガオ科サツマイモ属>
10/18 あけぼの山農業公園

 

 

 

 

熱帯アメリカ原産で、花後に枯れる一年草です。日本には江戸時代前期に渡来したとされます。

主な開花期は夏から秋で、花色は紫紅、白、ピンク、オレンジなどがあります。炎天下でもめげずに茎がよく枝分かれして茂り、球状の花を咲かせます。

花びらはもたず、色づいているのは苞葉(ほうよう)と呼ばれる花の付け根に付く葉っぱです。夏から秋まで長い間、紅色が色あせないことからこの名前になったそうです。

<センニチコウ(千日紅) ヒユ科センニチコウ属(ゴンフレナ属)>
10/18 北柏ふるさと公園

 

 

 

 

お正月のお飾りでよく目にする赤い実は、縁起物として愛されている本種です。花言葉は利益、祝福、富、財産ですが、どれもたくさん実をつけることから付けられています。

観賞用に栽植する常緑小低木で、高さ50~80 cmで群生します。葉は革質でつやがあり長さ8~18 cmほどで対生、先は鋭くとがり、縁には鋸歯があります。

数多くの赤い実がなるヤブコウジ科マンリョウ(万両)に対し、実の数が少ないことから本種の名前となりました。

<センリョウ(千両) センリョウ科センリョウ属>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 

 

 

台湾ではごく普通にみられるホトトギスですが、日本での自生地は南西諸島の一部に限られ、絶滅危惧1類Aに指定されています。

ただ、多くの庭で栽培されるため、絶滅危惧種なのですが目にする頻度は高い品種です。ホトトギスは、交配による品種改良がさかんで、いくつもの園芸品種が生まれています。

一般には、本種とホトトギスとの交配種も「ホトトギス」として売られています。多く流通しているのは、丈夫な本種とその交配種です。

日本のホトトギスと本種との大きな違いは、花の付き方です。本種は茎の上部が枝分かれして、花だけを複数つけます。対して日本のホトトギスは、葉腋に花を付けます。

<タイワンホトトギス ユリ科ホトトギス属>
10/28 坂野ローズガーデン

 

 

 

 

本州、四国、九州及び沖縄に分布するマメ科の一年草。湿気を好み、湖沼の周辺や湿った草地に多いが、日当たりのよい乾いた場所にも見られます。

開花は夏から秋で、青紫色をした長さ1センチほどの蝶形の花が茎の先で密生して花穂を作ります。花は昼過ぎから開き、夕暮れには萎みます。

果実(豆果)は長い楕円形で褐色の毛が密生し、中には十数個の種子を含みます。乾いた果実を採取して手で振るとカラカラと音を立てます。

名前の由来は花をタヌキの顔に見たてたこと、あるいは褐色の毛に覆われる実をタヌキあるいはタヌキの陰嚢に見立てたことによります。

<タヌキマメ(狸豆) マメ科タヌキマメ属>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 

 

 

花自体はがく紫陽花に似ていて「花火」のような形をしています。高さは150cmほどです。

葉は大きな楕円形で、ふちはギザギザで全体がザラザラしています。つぼみは「球状」でこれが名の由来になっています。

<タマアジサイ(玉紫陽花) アジサイ科アジサイ属>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 

 

 

メキシコ原産のキク科の多年草で、根は球根になっています。日本には江戸時代1842年(天保13年)にオランダから長崎に持ち込まれました。

大輪種から、中輪種や小輪種、一重咲きや変化咲きなど品種が非常に多く、古くから親しまれてきた春植え球根です。

花名は名前はスウェーデン植物学者ダール氏の名前にちなんで付けられたものです。また、花姿がボタンに似ており、和名は天竺牡丹と名づけられています。

<ダリア(天竺牡丹) キク科テンジクボタン属(ダリア属)>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 

 

 

乾燥した野原や道ばたなどに生え、しばしば群生します。特に砂利道に沿って多く見られる傾向があります。多年草で、何年もかけて根をがっしりと張っていきます。

夏の終わりから秋にかけて、エノコログサを大きくしたようなブラシ状の穂を次から次へと出します。穂の剛毛は紫がかった色をついてるのが普通ですが、ごく稀に緑色のものも見られます。

漢字で書くと力芝。多年草で何年もかけて大株に育ち、がっしりと力強く根を張ることが名前の由来となっています。

<チカラシバ(力芝) イネ科チカラシバ属>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 

 

 

万葉集にも記述があり、古い時代より日本人から親しまれている日本が誇る花木のひとつです。花の少ない冬に美しい花を咲かせることから茶花としても重宝され、盛んに園芸品種の作出が行われてきました。

夏、翠色の艶やかな実を結びます。この球状の実はやがて紅を帯び、秋には褐色となり成熟を迎えます。熟すと背が三つに割れて硬い暗褐色の種が2~4個飛び出ます。

<ツバキ(椿) ツバキ科ツバキ属>
10/18 あけぼの山農業公園

 

 

 

 

原産は日本で、本州(岩手県南部以南)、四国、九州、沖縄、朝鮮南部、中国、台湾に分布します。海岸に自生しますが、生垣や公園に普通に植栽されています。

花は初夏に整った5弁の白花を咲かせます。果実は球形で、秋に灰褐色に熟して実が三つに裂け、粘着質の真っ赤な種が出てきます。

名前の由来は節分に魔よけのために枝を門扉に挿した「扉の木」が「トビラ」が「トベラ」になっていきました。

<トベラ(扉) トベラ科トベラ属>
10/18 あけぼの山農業公園

 

 

 

 

原産地のインドシナ半島やアフリカで約40種が知られています。スミレに似た小さな花は可憐で、夏から秋の長期間にわたって花を咲かせ続けます。

花色も豊富、カラフルで暑さや乾燥に強く、育てやすいことから、夏の花壇に人気の草花のひとつです。

花形は唇形で花色が野生のスミレに似ていることから別名にナツスミレ(夏菫)やハナウリクサ(花瓜草)といわれています。

<トレニア(夏菫) アゼトウガラシ科ツルウリクサ属(トレニア属)>
10/18 北柏ふるさと公園

 

 

 

 

中国の中南部を原産地とし、江戸時代に種子から蝋を採る有用樹として長崎に渡来したものが、後に街路や公園に使われるようになりました。

新緑、紅葉、そして寂しい冬の街路を彩る風変わりな果実など、年間を通じて観賞価値が高い樹木です。開花は5~7月で、枝先に黄緑色をした小花が、長さ5~15センチの穂状に連なって咲きます。

秋に熟す果実は黒褐色の殻(種皮)に覆われているが、寒くなるにつれて殻が割れ、中からポップコーンのような三つの種子が飛び出します。

「ハゼと同じように蝋が採取できる中国の木」という意味合いで命名されたという説が有力です。

<ナンキンハゼ(南京櫨) トウダイグサ科ナンキンハゼ属>
10/18 北柏ふるさと公園

 

 

 

 

中国原産で、日本では縁起物として庭木として植えられることが多い樹木です。乾燥させた実から咳止めの効果が期待できることから、薬用植物としても扱われています。

開花は初夏(5~6月)で、枝先に伸びた円錐状の花序(花の集り)に、白い小花が多数集まって咲きます。花は長さ6ミリほどで雌しべの周りに6個の雄しべがあり、その先端に黄色い葯があります。

和名は漢名「南天燭」の略とされています。和名は難を転ずることにも通じるため、縁起木、厄よけ、魔よけとして古くから庭に植えられてきました。

<ナンテン(南天) メギ科ナンテン属>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 

 

 

中国原産での落葉性のつる性木本。平安時代には日本に渡来していたと考えられます。古くから観賞用に植えられており、庭園、公園などに庭木として利用されています。

夏から秋にかけ橙色あるいは赤色の大きな美しい花をつけ、気根を出して樹木や壁などの他物に付着してつるを伸ばします。

<ノウゼンカズラ(凌霄花) ノウゼンカズラ科ノウゼンカズラ属>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 

 

 

熱帯アジア、インド一帯に自生するヒユ科セロシア属の一年草。日本でも関東地方以西の暖地では野生化し荒地や休耕地一面を覆う光景などがみられます。

花色は淡いピンクから濃い赤紫色で、ロウソクの炎のような形をしています。園芸植物として主に観賞されてきたのは本種とケイトウの2種で、ともに高温と乾燥に強く荒れ地でもよく育つ丈夫な植物です。

花序は水分が少なくかさかさしており、枝ごと切り取って逆さに吊るしておくだけで、簡単にきれいな色のドライフラワーができ上がります。

園芸品種として「セロシア」という名称で鉢花や切り花として流通しています。

<ノゲイトウ(野鶏頭) ヒユ科ケイトウ属(セロシア属)>
10/18 北柏ふるさと公園

 

 

 

今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。

「10月の花のアルバム④」20品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「10月の花のアルバム ⑤」に続きます。

 

 


2023年秋バラ ②

2023-11-20 | みんなの花図鑑

先回の続きです。⇒ 2023年秋バラ ① 2023-11-13

柏の葉公園、千葉市緑化植物園、京成バラ園で出会った秋バラをご紹介します。

<イズノオドリコ(伊豆の踊子) 系統:フロリバンダ 作出:2001年メイアン(仏)>
鮮やかな黄色のバラでとても良い香りがします。1本のシュートに4~6輪の花がつき、春から秋まで咲き続けます。


世界に数万~数十万の品種があるとも言われる薔薇の花です。とても品種ごとの違いや名前は覚えるのは難しいので、サラっとご覧ください。

<インカ 系統:ハイブリッド・ティー 作出:1992年タンタウ(独)>
四季咲き大輪性の木立性バラで、モダンローズの代表です。濃い黄色の鮮やかな大輪咲きで、開花が進んでも花色は褪せません。


なお、バラの系統(樹形)別分類については、私の過去のブログで投稿していますので、お時間があればご覧いただけると幸いです。

☟   ☟   ☟

「バラ ばら 薔薇 ④」樹形別(ハイブリッド、フロリパンダ、ミニ、つる、スプレイ)分類


<イングリッド ウェイブル 系統:フロリバンダ 作出:タウタウ(独)>
「ショウビズ」の別名どおり、大変華やかな色彩のある真紅の薔薇です。フロリバンダの四季咲き。微香。波打った花弁が魅力的な品種です。


<ウォーブリング 系統:シュラブ 作出:2018年坂野ローズガーデン(日本)>
ヒラヒラ一重咲きの中輪です。咲き始めはシェルピンク、咲き進むと白っぽくなってきます。ウォーブリングの名前の由来は鳥のさえずりです。


<うさぎのロップ 系統:シュラブ 作出:2023年坂野ローズガーデン(日本)>
咲き始めは黄色で外弁にうっすらピンクがかり、咲き進むと透明感のある黄色に、花の終わりには退色して蛍光色のピンクになります。短くて濃い生涯だった愛兎、ロップに捧げるバラです。

<エル 系統:ハイブリッド・ティー 作出:1999年メイアン(仏)>
フランスの女性誌「ELLE」に因んで名づけられたバラです。花色は黄色から橙色までが絶妙に入り混じる複色です。1999年バガテル国際コンクール芳香賞、2005年AARS他受賞。


<エンチャンティッドイブニング 系統:フロリバンダ 作出:2009年Jakson&Perkins Co.(米)>
たそがれ時の色合いをまとったような、幻惑的なラベンダーの色の花弁は、中心に近づくほどに色濃く、裏弁にシルバー味を帯びます。2009年越後国際コンクール銀賞。


<王妃アントワネット 系統:ハイブリッド・ティー 作出:メイアン(仏)>
世界に知らぬ者のないフランス最後の王妃マリー・アントワネットの華麗さと優雅さを表現したバラです。2010年ダブリン国際コンクールHT部門最優秀賞。その他多数受賞。

<オリンピックファイアー 系統:フロリバンダ 作出:タンタウ(独)>
オリンピックの聖火のように鮮明な朱色の花弁が広がります。蕾から開ききるまでが遅いので長く楽しめる品種です。


<ガーデンオブローゼズ 系統:フロリバンダ 作出:2007年コルデス(独)>
晩秋まで咲き続ける連続開花性に優れたコンパクトシュラブです。ドイツ人ガーデンデザイナー、グリーゼ夫人と彼女のバラの庭「ガーデンオブローゼズ」にちなんで名付けされました。

<快挙(カイキョ) 系統:フロリバンダ 作出:2011年 京成バラ園芸(日)>
レモン色の明るい花色で、クラシカルな咲き方をします。蕾から咲き始めは可憐な感じ、開花すると花の形が変わったかのようなロゼット咲きになります。ローマバラ国際コンクール金賞。

<カインダ ブルー 系統:ハイブリドティー 作出:2015年コルデス(独)>
赤みの少ないラベンダー色の花は3~5輪程の房咲きで、大きめの花が房状になって咲く姿が見事です。青花系にしては珍しくティー系の香りがあります。

2023年秋バラ ② 10品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回、2023年秋バラ ③に続きます。


10月の花のアルバム ③ 

2023-11-17 | みんなの花図鑑

先回の続きです。⇒ 10月の花のアルバム ② 2023-11-10

今回も、先回同様、花の名前や分類(科名、属名)は写真の後に表記しました。まず、写真と説明を見ていただき、花の名前を考えていただけるようにしました。 


世界に一つだけの花 - SMAP

 


メキシコを中心に約20の野生種が知られています。野生種はメキシコの高原が故郷、夜が長くなると花芽を作る「短日植物」で秋以降に花を咲かせます。

近年は、それほど日の長さに影響されずに開花する早生品種が主流になり、春にタネをまいて夏から開花を楽しむケースがふえています。

明治に渡来した外来種で、和名は「秋桜(あきざくら)」と読みます。これを「コスモス」と読ませたのが、昭和52年に山口百恵さんが歌った「秋桜」という歌謡曲が大ヒットしてからです。

この曲を作詞作曲した、さだまさしさんが、「秋桜」を「コスモス」と読ませて、一般化しました。「秋桜」と書いて「コスモス」は図鑑や難読漢字にも取り入れられるほど一般化しています。

<コスモス(秋桜) キク科コスモス属>
10/18 あけぼの山農業公園

 

 

 

江戸時代に伝播した熱帯アメリカ原産の一年草。世界中に広がっている草で、日本では本州以南に分布し、河川敷等に生育する在来植物や農作物への競合・駆逐のおそれがあります。

1年草でふつうは冬が来る前に枯れてしまいますが、街中の暖かい場所では越冬していることも少なくありません。

小さな黄色い筒状花が多数集まり、束のようにまとまって、ひとつの大きな花のようになっています。本種の花は筒状花のみで舌状花(1枚の花びらのような花)はありません。

<コセンダングサ(小栴檀草) キク科センダングサ属>
10/18 あけぼの山農業公園

 

 

 

福島県以西の本州、四国及び九州に分布するレンプクソウ科の落葉低木。人家近くの丘陵や山林で普通に見られますが、花や実が美しく、あまり大きくならないため庭木として栽培されることもあります。

開花期は4月~5月で、枝先に直径5ミリほどの小花が半球状に集まります。花先は五つに裂け、それぞれの裂片が平らに開いて、雄しべが長く飛び出します。

果実は9~11月頃に赤く熟します。甘酸っぱくて食用になりますが、生のままではさほど美味しくないので、果実酒にするのが最適のようです。

<コバノガマズミ(小葉莢蒾) レンプクソウ科ガマズミ属>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 

 

全長約1.6m.体は白色で、嘴はオレンジ色がかった赤色、その基部に黒色のこぶがあります。若鳥は灰褐色で、こぶはほとんどありません。

ヨーロッパ中部から北部、中央アジア等の湖・沼・河川を主な生息地としているが、姿の優雅さからアメリカ・南アフリカ・オーストラリア・ニュージーランド等に移入されています。

日本では、海外から移入されてきたものが野生化してしまい、北海道、関東地方から中国地方で生息が確認されています。

<コブハクチョウ(瘤白鳥) カモ目カモ科ハクチョウ属>
10/18 北柏ふるさと公園

 

 



主として葉を観賞する東南アジア原産のシソ科の植物で、日本では園芸的には一年草扱いとされます。暑さに強く観賞期間が長いこと、群植すると特に見栄えがするので公共花壇などによく利用されます。

葉形や葉色、葉の大きさ、色合いなど様々な品種があり、園芸品種は100を超えています。生長期は、4月~6月と9月~10月で、花に負けない華やかな株姿で、鮮やかな色彩の葉を楽しめます。

<コリウス(金襴紫蘇) シソ科コリウス属>
10/18 北柏ふるさと公園

 

 

 

60種ほどの原種があり、欧州、中東、北アフリカの地中海沿岸地域に自生しています。ほとんどが秋咲きで、ピンクや藤色の花ですが、黄花で春咲きの種類などもあります。

花期を迎えると、葉を展開する前に土から直接花茎を伸ばして咲く、ちょっと不思議な花姿が特徴的です。

透明感のあるピンクや白、紫などの花を、地際付近に美しく咲かせます。日本ではイヌサフランという別名でもよく知られています。

その独特の美しい花姿から“裸の貴婦人”とも呼ばれ、ガーデンでもよく栽培される本種ですが、じつは全草にコルヒチンというアルカロイド系の毒を持つ、危険な有毒植物です。

<コルチカム イヌサフラン科イヌサフラン属(コルチカム属)>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 

 

日本特産の花木であり、暖地の林内や林縁に自生します。晩秋~冬に咲く花を観賞するため、庭木や鉢植えに多く使われています。

花の後にできる果実は直径1.5~2センチほどの球形で、ツバキよりも小さい。翌年の花が咲く10月頃に熟すと三つに裂け、中から黒褐色の種子が三粒ほど顔を出します。

果実から採取される油は良質で、食用油や髪油として使うことができます。種子を蒔けば繁殖できますが、栽培品種は実生ではなく、挿し木や接ぎ木で増やすのが一般的です。

<サザンカ(山茶花) ツバキ科ツバキ属>
10/23 あけぼの山農業公園

 

 

 

アメリカ南東部、北アメリカ原産のシソ科の多年草。サルビアの中では一番草丈が高くなる種類で大株になります。

サルビアは、初夏から秋の花ですが、一年草扱いのスプレンデンスやブルーサルビアは、初夏から晩秋まで長く咲き続けますが、本種は開花時期が晩夏~秋にかけて咲くサルビアです。

学名のazurea(空色)にちなみ、透明感のある空色の花が穂状にびっしりと咲く姿がとても美しく目を引きます。

<サルビア・アズレア シソ科アキギリ属>
10/18 あけぼの山農業公園

 

 

 

南アメリカに分布するシソ科アキギリ属の多年草です。非常に強健で、暑い夏の盛りから秋まで花を咲かせてくれます。

最大の特徴は非常に濃い花色と、大きく口を開いた様な個性的な花の形(唇形)にあり個々の小花は長さが5cmと大きい所も魅力です。

日本ではメドーセージという名前で流通していますが、本来はサルビア・プラテンシスの英名であり、名前が間違ったまま国内に出回ってしまい定着したものと思われます。

<サルビア・ガラニチカ(メドーセージ) シソ科アキギリ属>
10/18 北柏ふるさと公園

 

 

 

ブラジル南東部原産のシソ科アキギリ属の多年草。本来は多年草ですが、寒さで冬越しのできない日本では一年草として扱います。美しい花を咲かせることから観賞用として導入され、世界中の熱帯から温帯地域で栽培されています。日本には明治時代に渡来しています。

別名では「ヒゴロモソウ」や「スカーレットセージ」等とも呼ばれています。ヒゴロモソウ(緋衣草)の由来は花が緋色の衣を纏ってるかのように見える所からきています。

アキギリ属(サルビア属)には約900種の植物が分類されていますが、単に「サルビア」というと、本種を指すのが一般的です。

<サルビア・スプレンデンス(緋衣草) シソ科サルビア属>
10/18 北柏ふるさと公園

 

 

 

原産地の北アメリカでは宿根草ですが、耐寒性がないため、日本では一年草として分類されています。

ラベンダーに少し似ている美しい青紫の花を長期間咲かせることからブルーサルビアとも呼ばれます。

花の美しさに加え、株がそんなに大きくならないこともあって人気があります。

<サルビア・ファリナセア(ブルーサルビア) シソ科サルビア属>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 

 

アメリカ南部・メキシコに分布する低木性のサルビアで、近縁種のサルビア・グレッギーとまとめて、チェリーセージと呼ばれることが多いです。

茎の先端から花穂を伸ばして、ちらほらと花を付けます。1度に咲く花数は少ないですが、茂ってくるとたくさんの花穂を出し、初夏~秋まで咲き続けます。

基本種の花色は鮮やかな緋色で非常目立ちます。葉は軽くもむと甘みのあるフルーツのような香りを放ち、ハーブティーやポプリに利用できます。

<サルビア・ミクロフィラ シソ科サルビア属>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 


メキシコから中米原産の観賞用のセージの一種です。アメジストセージの名前で流通しています。

とても丈夫で植えっぱなしで年々大株になります。花は秋から開花し、大株になると紫色の長い花穂が株一面を覆うように咲き誇り、秋の庭を美しく彩ります。

花に見えるベルベットのような肌触りの部分はガクで、花はガクから突き出すように咲き、色は白や紫、ピンクなどがあります。

<サルビア・レウカンサ(アメジストセージ) シソ科サルビア属>
10/25 柏の葉公園

 

 



中国南部、東南アジア、南アジア原産で、日本では沖縄地方で主に見られる常緑低木です。沖縄三大名花にも数えられており、沖縄県では「サンダンカ」の名前でも知られています。

花期は5月~10月頃、赤やオレンジ、黄色の花を咲かせます。花の形は2〜3cmほどと小ぶりで、かわいらしい印象です。春の終わり頃から秋口にかけて長く続きます。

<サンタンカ アカネ科サンタンカ属>
10/25 柏の葉公園

 

 



中国大陸原産で芳香性の一年生草本です。和風ハーブの代表格で、防腐作用や殺菌作用があることが知られています。

食用される葉、実、花は、生食のほか、刺身や麺類の薬味やつま、天ぷら、漬物、ジュースなどに使われます。用途が多く、栽培も簡単にできます。

若者が蟹による食中毒を起こし死にかけた時に、本種の薬草を煎じて飲ませたところ回復したことから、紫の蘇る草の意味で本種の名前がついたという伝説があります。

<シソ(紫蘇) シソ科シソ属>
10/18 北柏ふるさと公園

 

 



バラ科サクラ属の小高木。エドヒガンとマメザクラの交雑種であるコヒガンザクラを原種として江戸末期に作られた園芸品種であり、野山に自生はありません。

花名のとおり10月くらいから咲き出し、年を越して1月くらいまで楽しめます。蕾の約3分の1が秋〜冬にかけて咲き、残りの3分の2は春に咲く二季咲きです。

本種も含め、秋〜冬に咲くサクラを総称してフユザクラとも呼びます。カンヒザクラ(寒緋桜)もその一つで、開花は1月〜2月で、ヒカンザクラ(緋寒桜)とも呼ばれます。

<ジュウガツザクラ(十月桜) バラ科サクラ属>
10/18 北柏ふるさと公園

 

 



中国が原産となる帰化植物で野山に多く自生しています。秋に白やピンクの花が開花するキンポウゲ科の宿根草です。名前に菊とありますが、学名からもわかるように菊ではありません。


 
花弁に見える部分はがくが花弁化したもので実際には花弁はありません。華道の素材としてや秋の茶花としても親しまれ、切り花として流通しています。

濃いピンク色の花は別名で京都の貴船地方に多いことから「貴船菊(きぶねぎく)」とも呼ばれます。

<シュウメイギク(秋明菊) キンポウゲ科イチリンソウ属>
10/18 あけぼの山農業公園

 

 

 

シオン(アスター)属は500種の仲間を有するキク科の中でも大きな属の一つです。

はっきりした定義はありませんが、その中でも、鉢植えや花壇、切り花など、園芸的に栽培されているものを総称したのが本種です。

野生種の他、代表的なものにミケマルス・デージー類、クジャクアスター類などがあります。野菊のような雰囲気の可愛らしい花をまとめて咲かせるものが多いです。

シュッコン(宿根)は冬は茎葉が枯れて根の状態で越す毎年生長する草花のことを指します。園芸でアスターと呼ばれている草花は花後に枯れる一年草として扱うので、それと区別するためにもシュッコンアスターと呼ばれます。

<シュッコンアスター(宿根アスター) キク科シオン属(アスター属)>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 



コセンダングサの変種で、花に白い舌状花が数枚つくものを言います。コセンダングサ、本種ともに江戸時代に渡来しましたが、本種が急速に広がり始めたのは戦後のことです。

コセンダングサには花びら(舌状花)がありませんが、本種には白い花びらがあります。舌状花の長さはまちまちですが、1センチを超えないのがふつうです。

舌状花は、同じ株の中でも花によってその枚数が異なります。また株によっては、舌状花になりかかったような中途半端な出かたをすることがあり、これをアイノコセンダングサと呼びます。

<シロノセンダングサ(白の栴檀草) キク科センダングサ属>
10/18 あけぼの山農業公園

 

 

 

夏の代表的な花木の一つであるフヨウ(芙蓉)の変種の一つで、朝は白花として咲き、徐々にピンクの色へ変化しながら夕方には紅色へと花色が変わります。

花は一重咲きから八重咲まであり、フヨウと同じく暑さに負けず夏から秋にかけて咲き、花色が紅色へ変化することから名付けられています。

花色以外の性質はフヨウと同じで、開花は朝に花が開いて夜には萎む「一日花」ですが、新しい蕾を作りながら秋まで咲き続くので長く楽しめます。

<スイフヨウ(酔芙蓉) アオイ科フヨウ属(ヒビスクス属)>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 

今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。

「10月の花のアルバム ③」20品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「10月の花のアルバム ④」に続きます。

 

 

 

 

 

 


2023年秋バラ ①

2023-11-13 | みんなの花図鑑

バラと言えば春のイメージが強いのですが、秋に咲く「秋バラ」もあります。春バラと比べて色鮮やかで強い香りが魅力のようです。10月~11月にかけてが見ごろです。

今回は10~11月に柏の葉公園、千葉市緑化植物園、京成バラ園で出会った秋バラをご紹介します。

 

 

<アイスバーグ 系統:フロリバンダ 作出:1958年 コルデス(独)>
フロリバンダ・ローズを代表する最高傑作のひとつ、名花中の名花です。

 

世界に数万~数十万の品種があるとも言われる薔薇の花です。品種ごとの違いや名前は覚えるのはとても難しいので、サラっとご覧いただければと思います。

 

<アダージョ 系統:ハイブリッド・テイー 作出:2023年コルデス(独)>
白地にピンクの色あいが可愛らしい大輪花。花名は、咲き始めの白からピンクへゆっくりと移り変わる様からアダージョ(音楽用語の「ゆっくりと」)からきています。

 

なお、バラの樹形(系統)別分類については、私の過去のブログで投稿、説明していますので、お時間があればご覧ください。
↓ ↓ ↓
「バラ ばら 薔薇 ④」樹形別(ハイブリッド、フロリパンダ、ミニ、つる、スプレイ)分類 2021-10-13

 

 

<アブラカタブラ 系統:ハイブリッド・ティー 作出:1993年J&P(米)>
魔法の呪文として良く用いられるアブラカダブラ。花色が魔法にかかったような色合い!ということで名付けられました。

 

バラは咲く時期によって大きく3つのタイプに分かれます。
4月中旬から6月までの間、年に1度だけ開花するのが一季咲きです。

 

<アプリコット キャンディ 系統:ハイブリッド・ティー  作出:2007年メイアン(仏)>
花弁が開くにつれて波打ってくると、優しいティーの心地よい香りが漂ってきます。2008年ローズヒルズINTローズトライアルズ金賞。

 

原種のバラやオールドローズと呼ばれる古い品種の多くがこの一季咲きです。

 

<アプリコットネクター 系統:フロリバンダ 作出:1965年Boerner(米)>
淡いアプリコットオレンジの花で、フロリバンダ系としては大輪の花を咲かせます。フルーティーな強香があります。

 

春〜初夏にかけてのバラは、冬の間に休眠して蓄えたエネルギーを使って一気に咲きます。その結果、花数も多く、花のサイズも大きめになります。

 

 

<アベイ ドゥ クリュニー 系統:ハイブリッド・ティー 作出:1993年メイアン(仏)>
花弁はアプリコットオレンジで、アンティークタッチのバラです。驚くほど大輪のカップ咲きになります。モンツァ国際コンクール金賞、フランスリヨン国際コンクール金賞、他1賞受賞

 

長く伸長したつるバラやボリュームたっぷりに花をつけたシュラブローズが生み出す美しい景色はその時期ならではの魅力です。

 

 

<アライブ 系統:ハイブリッド・ティー 作出:2009年メイアン(仏)>
元宝塚トップスター 瀬名じゅんに捧げられたバラです。心を浮き立たせるような明るいピンクの花と、夢のような芳香を持ったハイブリットティーローズです。2009年フランス国立園芸協会新品種バラ国際コンクール金賞受賞など世界各地のコンクールにて金賞、芳香賞など合計8つ受賞。

 

基本的には一季咲きではあるものの、夏から秋にかけても不規則にちらちらと花を咲かせるのが返り咲きです。

 

 

<アンジェラ 系統:つるバラ(CL) 作出:1984年コルデス>
大変丈夫で誰にでも育てやすい品種です。主につるバラとしての需要が多く、低いフェンスからアーチまでさまざまに誘引出来、春には一面を花で覆い尽くします。その姿は圧巻です。

 

そして、気温が15℃以上であるなどの条件がそろえば、どの季節でも繰り返し花を咲かせるのが、四季咲きです。

 

 

<アンナ(杏奈) 系統:フロリバンダ 作出:2012年京成バラ園芸(日本)>
明るい杏色の花は、繰り返し良く咲き、一枝に3~5輪の房になります。丈はやや低めで、鉢植えとしても楽しめます。葉は濃い緑の照り葉で、育てやすい品種です。

 

10月〜11月に見頃となる四季咲きをメインに、返り咲きの品種も少し加ったものを秋バラと呼んでいます。

 

<アンバー メイアンディナ 系統:ミニチュア 作出:2008年メイアン(仏)>
輝くような鮮やかなオレンジ色がすばらしいパティオタイプのミニバラです。咲きすすむと外弁がピンク色となり、オレンジ色とのグラデーションが美しいです。


2023年秋バラ ① 10品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回、2023年秋バラ ②に続きます。

 


10月の花のアルバム ②

2023-11-10 | みんなの花図鑑

先回の続きです。⇒ 10月の花のアルバム ① 2023-11-06 

今回も、先回同様、花の名前や分類(科名、属名)は写真の後に表記しました。まず、写真と説明を見ていただき、花の名前を考えていただけるようにしました。

 

花時計 piano arrange / yoin - Covered by しほ

 

北海道~九州の各地に分布するオミナエシ科の多年草。日当たりの良い山地の林縁や野原などに自生し、オミナエシ(女郎花)によく似ていますが、白い花を咲かせる点が大きく異なります。

開花は7~10月で、茎の上部に傘状の大きな花序を作り、そこに花冠が五つに裂けた白い小花を密生させます。花の後にできる果実には団扇型の羽根があり、風によって拡散されます。

名前はオミナエシに比べ、本種の茎がより太く、葉がより厚いことなど、全体に逞しい印象を持つことに由来します。

<オトコエシ(男郎花) オミナエシ科オミナエシ属>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 

 

万葉集や源氏物語にも登場する日本人には古くから馴染みの深い植物で、日本~東アジアにかけて分布する毎年花を咲かせる多年草です。

名前の由来は美女も圧倒する美しさという意味の「おみな圧し」からきているという説、小さな黄色い小花が女性の食べていた粟飯=「おみな飯」に似ている事から、など諸説があるようです。

姿形のよく似た同じオミナエシ科のオトコエシ(男郎花)というものもあります。名前の由来は本種より丈夫で強そうに見える」からだそうです。こちらは白い花を咲かせます。

<オミナエシ(女郎花) オミナエシ科オミナエシ属>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 

 

キク科の多年草で、主に熱帯アジアやアフリカなどの温暖な場所に分布しています。花は、まっすぐに伸びた茎の頂点に花をたくさん咲かせてくれます。春と秋に2度開花を楽しめるのが特長です。

開花期は早春から晩秋と長く、夏の暑さの中でも花数は少なくなるものの、休むことなく咲き続けます。草丈は30~40㎝くらいで、花色は赤や黄色、オレンジ、ピンク、白などがあります。

切り花の流通がとても多く、色の種類も多く、大きさは小輪から大輪まで多種多様な品種があります。

<ガーベラ(花車) キク科ガーベラ属>
10/18 あけぼの山農業公園

 

 

 

中国や日本など東アジアが原産で、ヨーロッパやアメリカには日本から伝わったために学名にも「kaki」と記されています。品種は世界に1000種近くあるとみられています。

日本では古くから全国で栽培され親しまれてきたこともあり、その品種も地方によって様々な在来種が見られます。

それらを大きく分けると甘柿と渋柿に分けられ、さらに種子の周囲に褐斑(ゴマ)が発生するタイプと発生しないタイプがあります。

<カキ(柿) カキノキ科カキノキ属>
10/18 北柏ふるさと公園

 

 

 

温帯から熱帯の地域に分布し、世界に約850種も存在しますが、日本では6種類が自生しており、さらに7種類ほどの外来種が帰化植物として定着しています。

道端や庭、畑など地面を這って自生しています。ハート型の葉を3枚つけ、黄色くかわいらしい花を咲かせますが、繁殖力が非常に強いことから、駆除するのが大変な雑草とされています。

真鍮(しんちゅう)の鏡や仏具を磨くために用いられていたことから、別名「鏡草」とも呼ばれています。また、本種の葉で10円玉をみがくとキレイになるのを知られています。

<カタバミ(片喰) カタバミ科カタバミ属>
10/18 手賀沼

 

 

 

アメリカ原産のアゲラタムで、現在ではアメリカ南東部の他、アフリカやアジアなど世界の広い地域で帰化状態にあります。日本でも沖縄で帰化植物として定着しています。

5月~10月の花期になると、ふわふわとした質感の青や紫のアザミに似た花を咲かせます。仲間は約40種あり、花色はブルー系が一般的ですが、白やピンクの花が咲くタイプもあります。

和名は、葉っぱのかたちが薬草のカッコウ(シソ科の多年草)に似ていて、アザミのような花が咲くことから付けられました。

<カッコウアザミ(霍香薊)  キク科カッコウアザミ属(アゲラタム属)>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 

 

沖縄を除く日本各地に分布するシソ科の多年草。山野の林縁や野原に自生し、特に谷間などの半日陰地に多く生息します。

開花は晩夏~初秋で、葉の脇から伸びた花茎に10輪前後が大きな円を描くように咲きます。花は唇形で、上唇はさらに二つに、下唇は三つに裂けるため、花弁が5枚あるように見えます。

花の後にできる果実には4つの種子がきっちりと納まります。種子に綿毛や翼はなく、黒褐色に熟すとそのまま果皮から落下します。

<カリガネソウ(雁金草) シソ科カリガネソウ属>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 

 

中国原産の落葉高木。葉脈の綺麗な木です。若い実はバナナみたいに見えることからバナナツリーなんて可愛い別名もあります。また、キジュ(喜樹)とも呼ばれます。

樹木は 20m~30mほどの大木で 夏には 銀ねむの花に似たクリーム色の花を咲かせ、寒くなる冬には落葉します。 

秋にはミニバナナ (モンキーバナナ)のような 黄緑色して硬いくて小さな実を付けます。

<カレンボク(旱蓮木) ヌマミズキ科カレンボク属>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 

 

熱帯アメリカ原産。毎年花を咲かせる多年草で、日本には江戸時代前期に渡来し、現在では河原などで半野生化しているものが見られます。

現在の品種の多くは、1850年ごろからアメリカ、フランス、イタリアなどで、さまざまな原種間で交配を繰り返して作出された品種で、ハナカンナと呼ばれています。

春に球根を植え付けて夏~秋に花を楽しめ、花色は緋色、ピンク、オレンジ、黄色、白などがあり、葉に斑点や模様のはいるものも多く非常にカラフルです。

<カンナ(美人蕉) カンナ科ダンドク属(カンナ属)>
10/18 手賀沼

 

 

 

春のサクラに対して日本の秋を象徴する花です。日本で観賞用多年草植物として発展した品種群と、西ヨーロッパで育種されて生まれた品種群の総称。

名前は「窮まる(きわまる)」がその語源となり、「一年の最後に咲く花」という意味であるともいわれます。

しかし、旬の季節は秋ですが、園芸品種では1年を通じて栽培されており、年間通じて観賞することができます。

<キク(菊) キク科キク属>
10/18 あけぼの山農業公園

 

 

 

北アメリカが原産のキク科ヒマワリ属の多年草で、食用とされるのはその肥大した根の部分です。

日本には江戸時代末期に家畜の飼料用として導入され、「豚いも」とも呼ばれていたようです。

9月から10月にかけて黄色い菊に似た花を咲かせ、その後秋には地上部が枯れ、地中に塊茎を作ります。収穫されるのはそれからとなり、11月以降に掘り出されます。

<キクイモ(菊芋) キク科ヒマワリ属>
10/18 あけぼの山農業公園

 

 

 

 

日本の国鳥としても知られており、日本国内では北海道を除き、本州・四国・九州と、ほぼ日本全土に生息している鳥です。

また、昔話の「桃太郎」に出てくる鬼退治の仲間としても知られていたり、一万円札の裏側でも本種の絵が描かれていた事もあったりと、日本国民としても馴染みのある鳥の一種でもあります。

野生ですが、食料を求めて人が棲む場所の近くに生息しており、主に「草原」や「平野地」「農耕地」「林」と言った場所で見られます。

鳥ではあるものの、飛ぶことが苦手な鳥でもあります。基本的には地上で生活しているため、飛ぶという機能が退化してしまっているのか、かわりに時速32kmものスピードで走り回ることができます。

<キジ(雉) キジ目キジ科 全長80cm(オス)、60cm(メス)>
10/18 手賀沼

 

 

 

日本で育つ本種は草丈30~100cmほどで、一般的なコスモスより背が低くて、深い切れ込みと幅のきいた葉っぱが特徴です。

もともと、黄色とオレンジ色の花しかなかった本種ですが、1966年以降品種改良によって赤色の品種も流通するようになりました。

花期が長く、害虫の被害も少ない上に、やせた土地でも育つ事から、園芸品種の一つとして広く栽培されています。

キク科に属する一年草で、コスモスの仲間であること、花の色が黄色やオレンジしかなかったことから本種の名前で呼ばれるようになりました。

<キバナコスモス(黄花コスモス) キク科コスモス属>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 

 

9月下旬から10月中旬に、強い芳香のある橙黄色の小さな花を枝に密生させて咲きます。特に夜間は、近くになくても香りが感じられるほどに強く香ります。

オレンジ色の小花をいっぱいにつけた姿は、日差しを受けると名前の通り金色に輝いて見え、秋の風物詩となっています。

本種の名付け親は、植物学の父と呼ばれ、NHK連続テレビ小説「らんまん」の主人公のモデルとなった植物学者の牧野富太郎博士で、学名にもMakinoの名があります。

<キンモクセイ(金木犀) モクセイ科モクセイ属>
10/18 自宅

 

 

 

暖地に野生するほか、古くから神社などに植えられています。樹高は普通20mくらいになるが、ときに40mを超える大木もあります。

材から樟脳が採れる香木として知られ、飛鳥時代には仏像の材に使われました。実は10~11月頃に黒く熟し、小鳥の好物で、種が遠くに運ばれます。

葉をちぎると、ツンとする樟脳の香りがします。本種は独特な芳香を持つことから「臭し(くすし)木」がその語源と言われます。

<クスノキ(楠) クスノキ科ニッケイ属>
10/18 手賀沼

 

 

 

次の写真はGoogle Lensで調べたら「クチナシの実」と候補が出ました。他に近い候補として「花が落ちて残ったノウゼンカズラのガク」がありました。正直言ってどちらなのか自信がありません。どなたかお分かりであればご教授お願いします。

さざんかさんからコメントをいただき、これは「ノウゼンカズラ」とのことです。さざんかさん、ありがとうございました。

 

 

10/11 千葉市緑化植物園

 

 


サントリーフラワーズが開発したマンデビラの園芸品種です。以下はサントリーフラワーズの商品説明です。

圧倒的な生育スピードで育てがいのあるつる咲き性のサンパラソルの新シリーズです。豪華な咲き姿で初夏-晩秋まで長く楽しめます。

しなやかなつるは立体感なアレンジが出来て、グリーンカーテンにもおすすめです。トレリスやアーチで楽しみ方自在。

<クライミングサンパラソル キョウチクトウ科マンデビラ属>
10/18 北柏ふるさと公園

 

 

日本と朝鮮半島南部原産。北海道西南部から本州、四国、九州の屋久島まで、および朝鮮半島に分布します。

雌雄同株で、5月~6月くらいに開花します。雄花はクリーム色の花穂を房状に咲かせ、雌花は雄花の付け根辺りに小さな花を咲かせます。栗の花の匂いは、いい香りとは言えないのではないかと思います。

本種は野菜と間違えられやすいのですが、野菜ではなく木に実る果物です。

<クリ(栗) ブナ科クリ属>
10/18 あけぼの山農業公園

 

 

 

日本には野生種は存在せず、インドなどの熱帯アジア原産の植物です。平安時代以前に大陸から渡ったとされ、万葉集に「韓藍(カラアイ)」の名称で登場しています。

日本原産ではない植物ですが、日本の気候が生育に適するため、日本での品種改良が盛んで、世界で園芸品種や切り花品種として流通している本種はほぼすべて日本で育種されたもののようです。

「花に見える部分は本当は花ではなく、隠れて小さい花が付いている」というパターンの植物は、アジサイやカラーなど、とても多いですが、本種の花もそのタイプです。

<ケイトウ(鶏頭) ヒユ科ケイトウ属>
10/18 北柏ふるさと公園

 

 

北海道西南部から九州まで日本各地の平地に分布するスイレン科の多年草。いわゆる水草であり、日当たりのよい池沼や小川に自生します。

5~9月になると花を咲かせます。花の大きさは5センチほど。黄色の花を咲かせます。花の特徴は、水面から出して花を咲かせること。これは、花柄を長く伸ばしているからです。

根茎(こんけい)は白くて太いです。その様子がまるで骨のように見えたことから、「川骨」、「河骨」という名前がつけられました。

<コウホネ(河骨) スイレン科コウホネ属>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 

今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。

「10月の花のアルバム ②」20品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「10月の花のアルバム ③」に続きます。

 


10月の花のアルバム ①

2023-11-06 | みんなの花図鑑

10月に出会った植物の花や鳥の写真を整理してみました。10月も近年にない暑さが続きましたが、植物・野鳥・昆虫など約120品種ほど撮影できました。毎月恒例の記録として6回に分けて投稿させていただきます。

今回も、9月の花のアルバム同様、花の名前や分類(科名、属名)は写真の後に表記しました。まず、写真と説明を見ていただき、花の名前を考えていただけるようにしました。

 

アカシアの雨がやむとき 西田佐知子

 

北海道を除く各地で、山野の林の縁や道端に普通に生えている落葉の蔓性植物です。円柱形で短毛が生えている茎は細く、他のものに左巻きに巻き付いて、高さ10m程に長く伸びます。

花期は7~8月、枝先と葉腋から長さ3~9cmの円柱花序に、黄白色の小花を多数つけます。雌雄異株です。花後雌花は核果となり、藍黒色に熟します。

名前の由来はこの植物の蔓で葛籠(つづら)を編み、生活に利用してきたことに依ります。

<アオツヅラフジ(青葛藤) ツヅラフジ科アオツヅラフジ属>
10/18 北柏ふるさと公園

 

 

 

日当たりの良い乾燥した場所に多く生え、とても背が高くなる草です。花のころは草丈が2m近くになることも多く、ほかの植物から抜きんでてよく目立ちます。

「秋の」と名がつく通り、開花は9月から11月頃です。茎の上部に直径約2cmの頭花を円錐状に多数つけます。頭花はふつう淡黄色、まれに白色、淡紫色で、昼間開き、夕方にはしぼみます。

花後、結実するとその株は枯れてしまいます。秋に開花に至らなかった若い株はそのまま越冬し、翌年の秋に開花・結実します。

<アキノノゲシ(秋の野芥子) キク科アキノノゲシ属>
10/18 手賀沼

 

 

 

世界で広く親しまれている日本産の落葉低木で、梅雨どきに咲く代表的な花木です。

梅雨の代名詞でもある本種は、夏の季語にもなっており、日本人にとても馴染みのある植物の1つです。

10月の中旬になっても、千葉市緑化植物園やあけぼの山農業公園では咲いていました。

<アジサイ(紫陽花) アジサイ科アジサイ属>
10/11 千葉市緑化植物園 10/18 あけぼの山農業公園

 

 

 

春にスズランのようなつぼ形の花を房状にたくさん付け、満開時期は花穂が樹を覆うように咲き誇ります。

家畜や野生動物は、有毒植物の本種を避けることから別名、ウマクワズ、シカクワズ、ウシクワズとも言われています。

花が咲き終わると直径が5㎜ほどの実をつけます。花は下に垂れ下がって咲きますが、実はぶら下がっているように見えて熟すと上向きに開きます。イメージは、くす玉が逆に開く感じです。

実が熟す頃になると来春に向けた蕾ができており、見慣れない人は実と蕾を見分けるのが難しくなります。

<アセビ(馬酔木) ツツジ科アセビ属>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 

 

野生種は、日本、中国、ヒマラヤ、メキシコに15種が分布する常緑、または落葉の低木で、日本には4種が自生しています。

19世紀中期にイタリアで作出された交配種です。両親の長所である四季咲きといえるほど長い開花期や、半常緑でありながら寒さに強いという特徴を受け継いだ、優秀な園芸品種です。

別名のツクバネウツギは漢字では「衝羽根空木」と書きますが、これはウツギに似た姿で、プロペラのように広がる5枚の萼が花後も残り、羽根つきの羽根のように見えることに由来しています。

<アベリア(花園衝羽根空木) スイカズラ科アベリア属(ツクバネウツギ属)>
10/18 北柏ふるさと公園

 

 

 

日本には大正時代にやってきたと考えられ、今は日本全国でふつうに見られる存在になっています。水田や湿地などの水辺を好みますが、環境適応能力が強いため、畑地や乾燥した荒れ地などにも生えることがあります。

花期は秋です。茎の先に、多数の小さな黄色い花(筒状花)が、まるく集まってつきます。この花の集まりの外側には、細長い総苞片が何枚もつき、まるで緑色の花びらのように見えます。

タネは、洋服や動物の体にくっついて遠くまで運ばれていく「ひっつき虫」です。タネの先に2本の長い刺があり、これで突き刺さるように引っかかる仕組みです。

<アメリカセンダングサ(アメリカ栴檀草) キク科センダングサ属>
10/18 北柏ふるさと公園

 

 

 

薄紫の小さな花を咲かせる多年草です。南アメリカ原産で観賞用の植物として持ち込まれたものが世界各地で野生化し、今では雑草とみなされています。

日本では、東北南部から九州までの河川敷、道ばた、荒地などでよく見られます。花期は一般には8-9月頃とされますが、環境条件によって4月から12月までばらつきがあります。

河川の在来種の植物の生育を妨げるなど植物相に大きな悪影響を与える恐れがあり、問題視されています。

<アレチハナガサ(荒地花笠) クマツヅラ科クマツヅラ属>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 

 

中央アメリカから南アメリカの熱帯から亜熱帯に約30種が分布し、その多くが原産地では多年草ですが、日本では戸外で冬越しが難しいので、一年草として扱われます。

開花時期は主に夏を中心として初夏~秋、茎の上部、葉の付け根に次々とつぼみを付けます。花色は白、紫、ピンク、紫がかったブルーなどで、白と紫のツートンカラーになるものなどもあります。

エンジェルラベンダーの商品名で流通しているものもありますが、ラベンダーの仲間ではありません。

<アンゲロニア オオバコ科アンゲロニア属>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 

 

河川敷や荒れ地などに生え、草木の間に絡まるようにしてのびていきます。花後、花弁は大きく膨らんでタネを包みます。

タネは花弁に包まれるようにして成熟していきますが、成熟の具合によってピンク、赤紫色、青紫色、青色と変化し、その色彩の変化は美しいものです。

葉柄が茎に接続する部分には、托葉という丸い葉のような部分があります。三角形の葉と丸い托葉の組み合わせが特徴的で、慣れれば花や果実がなくともすぐに特定できるようになります。

<イシミカワ(石実皮) タデ科イヌタデ属> 
10/18 北柏ふるさと公園

 

 

 

東アジア原産の多年草で、細い竹のような茎とハート形の大きな葉を持ち、1日に10センチともいわれる成長力と地下数メートルにも及ぶ地下茎の強さが特徴です。

雌雄別株で、夏から秋に細かい白花を咲かせます。春先の若芽は食用になります。

和名の語源は、傷薬として若葉を揉んでつけると血が止まって痛みを和らげるのに役立つことから、「痛み取り」が転訛して名付けられたというのが通説になっています。

<イタドリ(虎杖) タデ科ソバカズラ属>
10/18 北柏ふるさと公園

 

 

 

ユーラシア大陸東部に分布。日本では北海道から九州まで分布しており、渓流沿いの樹林周辺に生息し、都市郊外でも普通に見られます。

黒地に鮮やかな一文字模様を持つタテハチョウの仲間です。アサマイチモンジによく似ていますが、本種の方が全体に活発な雰囲気を持ちます。

<イチモンジチョウ チョウ目タテハチョウ科>
10/18 手賀沼

 

 

 

 

日本全土の道ばたや畑、荒れ地などにごくふつうに生えます。茎先に長さ1センチから5センチの穂状花序を出し、紅色の小花をたくさんつけます。

和名はヤナギタデに対し、葉に辛味がなくて役に立たないという意味で付けられました。また赤い小さな花や果実を赤飯に見立て、別名アカノマンマともよばれます。

<イヌタデ(犬蓼) タデ科イヌタデ属> 
10/18 手賀沼

 

 

 

日本全国の山野から路傍、荒れ地等に生育する一年草です。高さは大きくなれば90cmほどにもなりますが、通常は20~30cm程度の場合が多いようです。

花は通常は白色で、夏から秋にかけて咲き、花を咲かせながら、直径1cm弱の黒色の液果を実らせます。本種の仲間はソラニンやサポニンといった有毒成分を含む毒草です。

バカナスとも呼ばれ、ホオズキやナスに似ているが役に立たないことから名付けられました。

<イヌホオズキ ナス科ナス属>
10/18 手賀沼

 

 

 

北海道南部から九州まで日本各地に見られるアジサイ科の落葉低木。日当たりのよい野原や山林の縁、土手などで普通に見られ、初夏を代表する花として万葉の古くから親しまれています。

開花は4~6月で、小さな白い花が円錐状になって枝先に咲きます。それぞれの小花は釣鐘型で、長さ1~2センチの花弁が5枚と3~4本の雌しべ、そして10本の雄しべがあります。

花の後にできる果実は直径5ミリほどの椀型。木質で硬く、先端が少し凹みます。できはじめは緑色ですが、10~11月になると黄褐色に熟して種子を蒔き散らします。

<ウツギ(空木) ユキノシタ科ウツギ属>
10/11 千葉市緑化植物園

 

 

 

シソ科の多年草で、北半球の温帯に広く分布し、日本各地の日当たりのよい山野の草地によく見られます。

6〜8月になると、茎の頂に長さ3〜8cmの花穂が現れ、唇のような形をした紫色の花が密集してつきます。本格的な夏には、枯れて黒っぽくなったまま、花穂をいつまでも残しているのが特徴です。

花穂が褐色になりかけのころ、地上部を採取して日干しにした生薬「夏枯草」は、漢方や和方の重要な薬として知られており、利尿や消炎、水腫などに用いられます。

和名は、花穂の形が弓矢を束ねて入れる漆塗りの靭(うつぼ)に似ていることに由来します。

<ウツボグサ(靫草) シソ科ウツボグサ属>
10/11 千葉市緑化植物園

 


頭をフリフリ泳ぐ真っ黒い鳥で、白い額がトレードマークです。全長39cm。全体は灰黒色で額とくちばしは白色です。

足は緑青色。「キュイッ」と聞こえる声を出します。陸上を歩くこともありますが、水上生活が多く、すばやく水上へ逃げていきます。

「水鶏(すいけい)」と書いてクイナと読みますが、名の通り、その種類の多くは水辺の草やアシの中にすんでいます。本種もクイナの仲間ではいちばん大きく太っています。

<オオバン(大鷭) ツル目クイナ科 全長約39cm>
10/25 柏の葉公園

 

 

 

草丈は1~2.5m程で、河川敷などの湿地に群落を作る身近な多年草です。日本全国や朝鮮半島、中国大陸に分布しています。

ススキに良く似ていますが、本種は地下茎で広がるために株立ちになりません。また、ススキが生えることのできる乾燥した場所には生育しませんが、ヨシよりは乾燥した場所を好みます。

また、ススキには、穂の先端に細い毛である「ノギ」がありますが、本種はありません。

<オギ(荻) イネ科ススキ属> 
10/11 千葉市緑化植物園

 

 


日本全国の道端・空き地・河川敷などで、自然にみられる草花です。元々は夕方に咲く花だったためついた名前ですが、現在は昼間から咲いています。

南アメリカ原産で、日本には江戸時代始めごろに渡来しました。花が美しいため観賞用に栽培されますが、広く野生化もしています。

花色は赤、オレンジ、黄色、ピンク、白があり、とってもかわいい花ですが、繁殖力が強いので、雑草として扱われてもいるので気の毒な気がします。

<オシロイバナ(夕化粧) オシロイバナ科オシロイバナ属>
10/18 あけぼの山農業公園

 

今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。

「10月の花のアルバム ①」20品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「10月の花のアルバム ②」に続きます。

 

 

 


初めての京成バラ園

2023-11-03 | みんなの花図鑑

千葉県八千代市にある「京成バラ園」は、わが家から車で30~40分で行けるローズガーデンです。1,600品種ものバラの競演を楽しめるほか、様々な花が四季折々に咲き誇り、見所満載の関東最大級のローズガーデンです。

私は千葉県柏市に転居して15年になりますが、転居当初より一度は行ってみたいと思いながら実現しませんでした。今回、初めて妻の従妹にあたる坂野ローズガーデンのオーナーさんに招待されて3人で行ってきました。

 

お時間が許せば、最初に京成バラ園の概要がわかる動画をご覧ください。

「京成バラ園」ドローン空撮映像(2分48秒)

 

千葉県八千代市にある京成バラ園は、年間15万人が訪れる関東最大級の人気ローズガーデンです。1,600品種10,000株のバラが咲き誇るバラの園です。

<京成バラ園エントランス>

 

<コルデス パーフェクタ HT 1957年コルデス(独)作出>

 

京成バラ園は「日本にバラ文化を広める」「世界に誇れるバラを作る」というコンセプトのもと、1959年に設立されました。

<ゴールドバニー ’84 FL 1984年コルデス(独)作出>

 

 

1999年には、園内のメインスポット「ローズガーデン」を中心に、バラをテーマにしたローズショップやレストラン、ガーデンセンターなどを備え、バラの一大複合施設としてリニューアルオープンしました。

<展望台よりローズガゼボを臨む>


 

オープンして以来美しいバラ園作りに磨きをかけ、多くの人を魅了している傍ら、世界で開催されているバラコンクールでも輝かしい成績を残すなど、バラ文化の普及にもひと役買っています。

<フリュイテ FL 1985年メイアン(仏)作出>

 

 

綺麗なバラはもちろんですが、アーチ、スクリーン、パーゴラ、ポールを使い、バラをより美しく見せる植栽や演出にも注目です。

バラ園を一望できる高台から3m以上も高い位置にある展望台です。

<ハートの女王の無重力展望台>

 

展望台の上には「無重力チェア」があります。小型の椅子「無重力チェア」に座ると、宙に浮いたような写真が撮影できます。

<無重力チェア 京成バラ園HPより>

 

 

<サン ガッディス HT 1994年J&P(米)作出>


 

 

「ミスターローズ」と称される世界的なバラ育種家、鈴木省三氏が昭和24年に作庭した、東京中野区の個人邸のバラ園を約半分に縮小したものです。

<鈴木省三メモリアルガーデン>


 

 

<桜貝 FL 1996年京成バラ園芸(日本)作出>

 

 

「ベルサイユのばら」全6品種が植栽されており、テラスからバラ園全体を一望することができます。

<ベルばらのテラス>

バラの新品種「ベルサイユのばら」発表を記念して設置されたテラス。周囲には真紅の「ベルサイユのばら」が咲き「ベルばら」の世界をイメージしています。

 

 

<ジュビレ  デュ  プリンセス  ドゥ  モナコ FL 2000年メイアン(仏)作出>

 

 

「恋人の聖地」は全国の観光地域の中からプロポーズにふさわしいロマンティックなスポットとして選定されたもの。

<恋人の聖地・ローズガゼボ>

ブライダルマザーこと桂由美さんより寄贈されたガゼボです。ガゼボに設えた鐘は恋人の聖地のシンボルです。

 

 

<恋こがれ FL 2022年京成バラ園芸(日本)作出>

 

 

春や秋のバラシーズンを中心に期間限定で、噴水にバラを浮かべてフローティングフラワーを行います。

<エデンの泉>


 

<結愛(ゆあ) FL 2011年京成バラ園芸(日本)作出>

 

 

太陽の光を受け、見る角度で景色が変わるインスタレーション。コアのバラは光で変幻し、そこはまるで万華鏡の世界です。

<光とバラのインスタレーション・大温室>



 

<カントリー トレンドセッター FL 2021年インタープランツ(蘭)作出 >

 

 


花や果物、鉱物に彩られ、フォトジェニックで幻想的なメリーゴーランドです。シャボン玉が飛び出すバブルガンを片手に乗車し、色彩とシャボン玉に囲まれた乗馬が楽しめます。

<メリーゴーランド・ブリリアントツリー>


 

 

<クー ドゥ クール FL 2020年京成バラ園芸(日本)作出>

 

 

最後は「ガーデンセンター」です。「京成バラ園のバラを、自宅でも育てたい」という方におすすめなのが、ローズガーデン隣にあるガーデンセンターで、ガーデニングにまつわる商品が豊富に揃う大型園芸専門店です。

<ガーデンセンター 京成バラ園HPより>


今回は秋バラを見ましたが、香りを十分楽しむことができました。次回はツルバラやオールドローズなどが咲き誇る、華やかな春のガーデンに出かけてみようと思います。

長々とご覧いただきありがとうございました。