「野里町歩紀 ~思いつくままに~」

野里町歩紀 ~摂河泉をゆく~ に次ぐ第二歩です

神戸9区を歩く~3つの「島」を訪ねる

2022-08-19 23:41:11 | 日記
訪問日:令和4年8月19日(金)
出 発:神戸新高速「神戸空港駅」
到 着:神戸新高速「アイランド北口駅」

 荒天の合間の快晴。「神戸9区を歩く」まだまだ続きます。

 多島海と言われる瀬戸内海であるが、淡路島で播磨灘以西と分断された大阪湾には淡路島に付属するものと紀淡海峡に浮かぶ友ヶ島を除いて岩礁も含め天然の島はない(ご存じですか?大阪湾も瀬戸内海なんですよ)。しかし、神戸沖の大阪湾には3つの人工島が浮かぶ。一番沖合の「神戸空港島」から「ポートアイランド」へ。そして途中、電車で移動し「六甲アイランド」を歩く。区としては「中央区」「東灘区」に属する。無人島ではないので給水・トイレには困らない。


 今日のスタートは神戸新高速「神戸空港駅」。神戸新高速株式会社は、神戸沖に浮かぶ「島」の交通手段として第三セクター形式の交通機関として設立された鉄道会社。「ポートアイランド線(ポートライナー)」と「六甲アイランド線(六甲ライナー)」の2線があり、運転手も車掌もいない全自動運転交通システムで運行されている。


 ポートアイランド線の終着駅である「神戸空港駅」を午前9時2分スタート。大阪からはJR・阪急・阪神のいずれも「三宮」を経由して約1時間。ここは神戸市中央区神戸空港1


 ここは神戸沖合に造成された人工島「ポートアイランド」のさらに1km沖合に造成された「神戸空港島」という「島」だ。平成18年2月に開港。改札口がある2階は出発ロビーになっており、国際線はないが北は北海道から南は沖縄まで毎日10便以上の国内線が発着する。


 コンビニや喫茶店、お土産屋さんが並ぶ。




 3階に上がれば、ここにも飲食店や喫茶店。




 そして海側に広がる「スカイコート」からは間近に飛行機が見られる。


 ひとつ上の屋上は庭園になっており、六甲の山並みが。夜は神戸市内の夜景が楽しめるそうだ。


 エレベーターで1階へ。ここは到着ロビーで総合案内所などがある。どこの地方空港もそうであるように、乗客は足早に目的地へ向かうため、夏休みとはいえ飛行機到着後以外は閑散としている。


 空調による快適空間から「灼熱」の屋外に出る。ターミナルビル前には駐車場が広がる。駅や港には見られない空港独特の風景だ。(午前9時20分)


 駐車場を通り抜け道路を渡れば「神戸空港島中央緑地」。高い樹木はなく日陰は望めない。


 さらに駐車場を抜ければ船着場。「神戸-関空ベイ・シャトル」という高速艇が大阪湾を縦断し、関西国際空港まで運航されている。


 船着場の左前方には「神戸空港島北緑地」。階段で海のすぐ近くまで下りることができる。潮風が心地よい。


 「神戸スカイブリッジ」で結ばれるポートアイランドの向こうには六甲の山々が見える。


 中央緑地まで戻り東側の交差点を渡って歩道を左に進めば、先ほど見えていた神戸スカイブリッジに続く。(午前9時46分)


 歩道の反対側をポートライナーが走る。一応歩道はあるが、この橋を歩いて渡るのは「歩紀人」くらいだろう。


 景色を見ていると島であることを実感する。


 「西区」と「北区」を除く各区を歩いた際、どこも高台から海が見えたが、今は海の上を歩いている。「山が見えるぞ」


 ここが橋と道路の境目なんだな。


 橋を渡れば、ここは2つ目の島「ポートアイランド」。「アイランド」というからには島だ。東側はコンテナ埠頭になっているので主に西側を歩く。神戸スカイブリッジを渡り終えると信号があるので横断歩道で左(西)に渡ろう。(午前10時7分)


 橋のたもとから西側の護岸は「西緑地」といい、海に沿って遊歩道が続く。ここも日陰はない。


 沖合には、先ほどいた神戸空港島が見える。


 海に沿って歩く。遠くには明石海峡大橋と淡路島が。


 ただ、グーグルマップで見るとこの緑地はフェンスで囲まれており、袋小路のようになっているみたいだ。視界から海が消え、この場所に来れば公園から出よう。そして後ろに見える道を進む。


 次の四つ角を渡ってから左折し、真っ直ぐ進んで行く。海上保安庁の施設の前で道はカーブする。


 少し歩けば大きな交差点に出るが、ここは人が歩くことを想定していないのだろう。信号も横断歩道もないが横断禁止になっていないので、左右の安全を確認して渡る。右にはポートライナーの高架が見える。


 右にこの建物が見えれば信号を渡って右折する。


 この辺りは大きな病院や最先端技術の研究所などが集まる。手前は「理化学研究所」。大正6年に開設された総合研究所で、創設にはあの渋沢栄一もかかわったという。ここは平成14年に設置された神戸キャンパス。


 その隣には「神戸市立医療センター中央市民病院」。


 前方にポートライナーの「医療センター駅」があるので、くぐって次の信号を左に曲がる。角のビルにはコンビニがある。


 右にある「神戸大学医学部附属病院国際がん医療・研究センター」の先を右に曲がる。


 少し進めば左に公園が現れるので入っていこう。ここは「ポートアイランド南公園」。(午前10時41分)


 南半分は、池や芝生広場がある。もちろん自販機・トイレもある。オアシスだな。




 前に見える「兵庫県立こども病院」前の階段を下り、交差点を渡ってから右へ。


 「IKEA」の手前路地をのぞき込めば何と「鳥居」が。


 ここは「生田神社ポートアイランド分社」。生田神社の御祭神である「稚日女尊(ワカヒルメノミコト)」を生田大神として祀る。


 海に浮かぶ人工島にも神様が祀られているんだな。有難いな。今日一日の安全を祈願しよう。


 参拝を終え兵庫県立こども病院前の交差点まで戻れば、右に南公園の北半分が見えるので入って行こう。野球場や広場、噴水などがある。




 そして南公園の北側には「神戸ポートピアホテル」。ある一定の年齢以上の方なら「ポートピア」と聞けば「神戸博」を思い浮かべるだろう。(午前10時58分)


 そう。ここでは昭和56年3月から9月まで「神戸ポートアイランド博覧会」という万博が開催されたのだ。港のポートとユートピアを掛けて「ポートピア」と呼ばれ、「ゴダイゴ」が「♪ポ~ト~ピア~♪」というテーマソングを歌っていた。


 閉幕後は「ポートピアランド」という遊園地になっていたが、今では住宅の他、物流施設や医療機関、大学、ハイテク研究所、ホテルなどが並ぶ海上都市となっている。スーパーコンピューター「富岳」もこの島にあるらしい。




 ポートピアホテル西側にある「市民広場駅」北側の道を西へ。左に「ワールド記念ホール」を見ながら歩いていく。


 ローソンのある大通りに出るが、ここも向こう側に渡る横断歩道がないので右に曲がる。


 次の信号で大通りを渡り右へ、しばらく進むと左に大きな駐車場に挟まれた通路が見えてくるので入って行こう。駐車場を抜け信号を渡れば、左に「兵庫医科大学」右に「神戸学院大学」のキャンパスを見ながら進むことになる。(午前11時20分)


 突き当たりは海。岸壁に沿って「ポーアイしおさい公園」というプロムナードになっている。


 神戸学院大学の校舎を右に見ながら進む。


 ここまで来れば三宮の高層ビル群も大きく見えるな。


 トイレ手前で右に曲がり公園から出る。そのまま真っ直ぐ進み「池島2丁目」「ポーアイ西ランプ」「中公園南」と3つの交差点を越えれば「中公園」前に出る。(午前11時43分)


 ここもきれいな公園だ。神戸市長として戦後の復興に貢献した原口忠次郎氏の功績を讃え「原口記念公園」とも呼ばれる。


 園内には原口氏の像が立つ。


 公園の北側から歩道橋に進む。


 ポートライナーをくぐる。


 右に下りるスロープがあるので、案内標識に従い進む。


 そのまま進めば「北公園」。(午前11時49分)


 「イルカの噴水」を見ながら先に進もう。


 そこには何やら洋館が。


 かつて北野の異人館街にあったアメリカ人貿易商ヘイガーの邸宅で、明治時代に建てられたものが昭和56年ここに移築されたらしい。


 今は民間企業のゲストハウスとして使用されているそうだ。


 この後に歩く「神戸大橋」方向に目をやれば、誰かの後ろ姿が見える。


 これは「ボードワン領事像」。オランダの貿易会社社員として長崎に在住し、明治元年の神戸開港とともにオランダ領事館の初代領事として就任したそうだ。私は基本的に縦アングルの写真は撮らない。

 
 先ほどのイルカ噴水がある広場まで戻り、公園側の階段が通行止めだったので駐車場側に回り階段を上る。


 通路はそのまま神戸大橋の西側に続くので海を渡る。橋の東側をポートライナーが走る。


 橋を渡ったところは「神戸ポートターミナル」。(午後0時3分)


 大型クルーズ船や日中定期国際フェリーが発着する国際埠頭だが、今日は接岸しておらずガードマンがひとりだけ立っていた。


ここで「歩紀」は一旦中断する。ここまでの歩紀「16570歩」(11.26km)。「ポートターミナル駅」からポートライナーに乗ろう。


 乗車時間は約5分(210円)。「三宮駅」に到着。いい時間じゃないか。昼飯にしよう。とりあえず「さんちか(三宮地下街)」に向かう。


 途中、JRの橋梁に沿って陸橋を渡るが、金網の向こうの青いペンキで塗られた鉄板をのぞいてみよう。


 これは太平洋戦争中、アメリカ軍の機銃掃射によりできた弾痕だ。戦争遺産だな。


 さんちかは神戸で最も有名な地下街である。今日の昼食はグルメスクエアの「旬菜美酒さがみ」。


 夜は飲み屋さんのようだがランチメニューも豊富だ。「三元豚ひれかつ定食(880円)」を注文する。


 昼食を終え三宮から「阪神電車」に乗る。電車を利用するのは熱中症対策のためだ。冷房の効いた車内でクールダウン。普通電車しか停まらないので約15分(190円)かかって「住吉駅」に到着。以前「東灘区編」で駅前を通過したが、ちょっとレトロな駅舎である。


 歩数計をリセットして午後1時23分、駅前を元気にスタート。


 駅東側のガード下には懐かしい感じのお店。この看板からすると飲食店がコロナ禍のためテイクアウトを始めたのではなく、昔から「弁当屋」さんだったのだろう。 


 複雑な6叉路の喫茶店とドミノピザの間を南へ進む。


 阪神高速をくぐって交番を左に見ながらさらに進めば、2~3分で左に公園が見えてくる。公園の前には鳥居が。


 公園に入れば左側に「本住吉神社御旅所」。公園の名前も「御旅公園」。本宮は以前、東灘区を歩いた際にお参りしている。(午後1時32分)


 旧鳥居の石柱には「寛政9年丁巳(1797年)」と刻まれているらしい。


 2つある石灯籠には「寶暦甲申年(1764年)」の刻字。


 公園の先は突き当たりになっているので右へ曲がり、次の「第二工区入口」という交差点を左に曲がる。すぐに「御影大橋」。大橋というが20mほどで運河を渡る。


 橋を渡れば左に曲がる。「ハーバーハイウエイ」という高架道を右に見ながら進む。実は大阪湾沿岸には多くの埋め立て地がある。ここもそうだが、橋で結ばれているので厳密に言えば「島」なのかも知れないが、数10mの運河で隔てられているだけなので、今回の歩紀では島には数えない。


 7~8分歩けば頭上でいろんな道路が交差する。突き当たりまで行って右へ曲がろう。


 上を走る六甲ライナーを見ながら歩いて行くと、右に歩道の入口が見えてくる。そのスロープを進んで行けば「六甲大橋」で海を渡る。(午後1時50分)


 橋は上下一方通行の2階建て構造になっており、2階部分に六甲ライナーが1階部分に歩道がある。


 左側を見れば阪神高速湾岸線が走る「六甲アイランド大橋」のアーチが見える。


 海を渡れば3つ目の島「六甲アイランド」に上陸だ。


 橋の下は「六甲アイランド北公園」という緑地になっている。


 公園南の「六甲大橋南交差点」は横断歩道がないので陸橋で渡ろう。そこは「北口公園」。六甲アイランドは島の中心部が町になっており、その周囲を港湾施設や物流倉庫などが囲む。その町を囲むように緑地が一周している。


 目の前にある六甲ライナーの「アイランド北口駅」を出発点とし、反時計回り(西)に歩くことにする。すぐ先に「0mポスト」がある。(午後2時8分)


 駅のすぐ西側には「神戸市立小磯記念美術館」。


 神戸生まれの洋画家・故小磯良平氏の作品を展示するそうだ。


 生活道路とは陸橋で立体交差するので高台の遊歩道を歩こう。町を囲む遊歩道は防波堤の役目もしているのだろうか。


 気持ちの良い木陰の道を進む。


 90度左に曲がり南へ進む。こちらは「シティヒル西緑地」というそうだ。結構、木々は成長しており木陰がある。


 緑道を進んで行けば背の高い椰子の木が並ぶ。ここは「ハワイ公園」。(午後2時26分)


 「映える」のだろう、たくさんの女子たちがスマホで写真を撮っていた。


 左に「甲南大学」のグランドが見えれば、やがて遊歩道は直角に左へ曲がる。


 野球場やアメリカンフットボール場がある。


 そのまま進めば陸橋で六甲ライナーを越える。右には神戸新高速の車両基地。真下に車両を眺めることができる。


 そのまま外周道路を越えれば、テニスコートや陸上競技場、サッカー場。


 その南の緑地には「野鳥園」があり、バードウォッチングができるようになっている。


 覗いてみたが残念ながら野鳥はいなかった。


 その先には「マリンパーク」という公園。


 ここも平成7年1月17日の阪神淡路大震災では大きな被害を受けたようだ。


 北側にあるのは「神戸国際大学」のキャンパス。


 そして目の前は「海だ」。島の最南端までやって来たぞ。(午後2時44分)


 沖に目をやれば、さらに埋め立て工事が進んでいる。第4の島ができるのだろうか。


 海を右に見ながら進めば「feel dining cafe & sea」というレストラン。ランチや夜景を見ながらのディナーが楽しめるそうだ。歩紀人とは縁がなさそうだな。


 その先で左に曲がり先ほどの外周道路を再度越える。ここからは「シティヒル東緑地」。


 左にはテニスコートやサッカー場が見える。


 休憩所で小休止。熱中症予防のため適度に給水しよう。(午後3時)


クールダウンに、この「100均扇子」は欠かせない。


 10分ほどの休憩を取り出発。ここで90度曲がり北に向かって歩く。草の上を歩くと足が楽だ。


 高層の老人ホームが見えれば、左側の階段からちょっと道を外す。


 「六甲アイランド小学校前交差点」を渡り左へ。小学校に沿って西に進む。


 小学校の横には「向洋東公園」。


 ちょっと高台になっており、広いグランドもあるので防災公園になっているのだろうか。


 公園の隣には「神戸ファッション美術館」。ファッションをテーマにした日本初の公立美術館として平成9年にオープンしたそうだ。さすが神戸。


 「アイランドセンター駅」周辺のこの辺りが島の中心だ。専門学校や大型の商業施設などが並ぶ。その真ん中にそびえるのが「神戸ベイシェラトンホテル&タワーズ」。神戸はどこまで行ってもお洒落な町だな。(午後3時29分)


 ホテルの北東には中高層マンションや戸建て住宅が並ぶ。島の中央を挟んで西側にも同じような住宅街がある。




 海の上の住宅街を斜めに進み「向洋町中1丁目公園」を東に進めば、シティヒル東緑地に戻ることができる。


 住宅地の北東角には「六甲アイランド運動公園」。ここから西方向へ進む。間もなくゴールだ。


 テニスコートを左に見ながら北口公園を歩く。右側はグリーンベルトなんだが思ったより日陰が少ないな。


 やがて先ほど出発したアイランド北口駅に突き当たる。島を一周したぞ。手前に「4800mポスト」があったので、一周5kmほどあるんだな。


 そしてここが本日のゴールだ。午後3時50分到着。前半と合わせて本日の歩紀「30406歩」(20.66km)。ここから大阪までは、阪神電車かJRに乗り換えて約35分。今日の神戸市の最高気温は32度。塩タブレット+ミネラルウォーター2.3リットルで給水した。強い日差しを浴びた体を心地よい潮風が癒してくれる。そんな歩紀だった。



月1の歩紀は私にとっては「月例会」。時々、一人で打ち上げをする。多いのは「餃子の王将」。毎月、新聞の広告に付いている「餃子1人前無料券」を片手に餃子をビールで流し込む。月に1回、妙に王将の餃子が食べたくなるのだ。ただ、今日の打ち上げは川西能勢口駅の南側にある「満マル」。


 冷たいビールでのどを潤し、「二度づけお断り」の串カツで晩酌。明日も明後日も休み。あ~至福のひと時やね。
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