43第10話ファウンデーションの夢
第六部
ベイタ・ダレル
第10話
第2ファウンデーションの在り処?
あらすじ
死んだと思われていた、オナム・バーの愛娘ジータ・マルレイネ・バーは生きていた。マルレイネは、彼女の星、シウェナにジータ・ベリス・マロウを招き入れ、おまけにトランターから、パルヴァー家の娘、ジータ・ウォンダ・パルヴァーを一緒に連れて来た。ジータ・ウォンダ・パルヴァーは、パルヴァー家の初の女の子であった。
ジータ・ベリス・マロウは、二つあったペンダントの一つをトランターから来た女の子に渡す。
このことは、いよいよ第2ファウンデーションの出る幕が近づいて来たとの予感を与える。
ジータ・マロウの娘ロアには、極めて聡明な娘ベイタがいた。
ベイタとミュールの壮絶なる物語は、ファウンデーション設立から300年後に起こる。ベイタの物語はこうして始まる。
ベイタの両親がガール・ドーニックの農園を再び買い取り、住み始めた。ベイタもモーヴ(ターミナスの首都)からしばしば泊まりに来ていた。
近くには、朽ち果てたガールの屋敷があった。
ベイタはコッソリと、そのガール屋敷の地下深くにあった『故郷星探査報告書』を手に取るのであった。
そこにはファウンデーション設立当時、ガール・ドーニックの秘密の特別任務の記録が記されてあった。後に、アルカディアが、ジスカルド・ハニスからそれを譲り受ける。その内容の繙きについては続いて読者の努力に委ねます。
時代は、ターミナスも徐々に往時の精彩を欠いて来たインドバーの世襲政権のもと、時代の暗雲に気付いていた数名の人々がいた。
一人は心理学者、エブリング・ミス。もう一人は貿易商人のランデュ・ダレル、そしてベイタ・マロウもその一人に加えなければいけない。
ベイタ・マロウはトラン・ダレルと結婚し、トランの出身星ヘイブンに赴く。そこで、トランの叔父のランデュに新婚旅行にカルガン行きを勧められる。ハネムーンは数日で今後の銀河を揺り動かす大事件に移行する。
ミュールの宮殿から道化師がハネムーン中の両人に助けを求めて来た。
その道化師はボボと名乗った。彼らは早々宇宙船の格納庫に戻る。
そこに第三者がまた登場する。
二重スパイ!?
そのハン・プリッチャー大尉は、すでにミュール(ボボ)によって、洗脳されていた。
さらにミュールはトラン・ベイタの宇宙船でターミナスまで同乗し、モーヴ市に降り立ち、ファウンデーション軍の宇宙戦艦軍に喪失感を与え、ハリ・セルダンの出現する時間霊廟に集う人々を降伏感へ誘導し、一日に、完全占領してしまった。
最後の救いの砦であったファウンデーションの遊軍、独立貿易商人協議会連合の星々も、戦意を喪失。ミュールの圧倒的な感応力の前ではなすすべもなかった。ヘイブンに一時避難したベイタ夫婦とボボとエブリング・ミスは、トランターに赴くことになった。ランデュはボボの存在に何かを察するようになったが、ランデュは残った。
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ランデュ おかしいと思わんかい、ミス。
ここヘイブンでは、みんなやる気をなくしてる。この分だと、数週間ももたない。独立貿易軍もあと星、三つだけとなってる。
ミス、そこであの道化師について何か分かったかな?
エブリング・ミス いいや、ランデュ。何も!何か怪しい、と思ってるんだな!
ランデュ そうだ。ミュールについて分かることは徹底的に調べなくてはならない。
そればかりではない。時間霊廟にいた連中は右往左往しているばかりで、逃げようとしている様子がなかった。
それに、トランが道化師を背負って、5人で鉄条網を突破できたのも、何か腑に落ちない。 おまけに船まで用意してあった。
そしてここヘイブンでも、時間霊廟の時と同じ、無気力、自暴自棄の気分が蔓延している。
ミス、君に是非頼みたい。最後の切り札だ。4人で銀河の中心部に逃げて貰いたい、そこで何か見つかるかもしれない。
俺は責任上、逃げる訳にはいかないからな!
エブリング・ミス 銀河の中心部? まさか、それはトランターじゃ、ないだろうな?あそこに何があるって言うんだい?今ではすっかり廃墟だと言われてる!
ランデュ 図星だ!流石、セルダンの末裔学者さん。そう、トランターだ!あとは第二ファウンデーションだけが頼りなのだよ!!
エブリング・ミス まさか、第二ファウンデーションは、「星界の涯」にあるんじゃあなかったのか?
俺は信じられんがな。
yatcha john s. 「第二ファウンデーションの在り処?」
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