oceanside

仏語、英語学習者。アイザック・アシモフのファン。ノース・ホワイトヘッド思想信奉。縄文志向、仏陀志向。

ある科学者と奥さんとの会話

2022-04-30 10:04:15 | コインシダンスの夜
ある科学者と奥さんとの会話

 ねえ、あなた、流れ星が一杯!宇宙って広いのねぇ!綺麗で神秘だわ!宇宙のはじまりって、どうだったのかしらねぇ!

 聞いてもしょうがないと思うけどね。
 今からおよそ137億年前のある瞬間、宇宙の誕生を0秒とするとねぇ。
0秒から約10¯43秒のほんの短い時間をプランク時間というんだ。そのとき重力は他の基本相互作用と同じくらい強く、全ての力は統一されていたと考えられているんだ。極めて高温で、その状態は不安定で一時的であり、対称性の破れの進展により基本相互作用が生じた...

 せっかくだけど、眠気が突然襲ってきたみたい。あくびが流れ星のように。ごめんなさい、あなた!

 いいんだよ、キミはキミ。そういうところが好きなんだ。
 いつも星空を見上げて、願っていたんだ。
 21世紀初期のマーク・ザッカーバーグに感謝だね。遠く離れた星に願えば、愛も降ってくる。
 フェイスブックはこの地上と天空の架け橋となった。距離を超えた奇跡を起こしてくれたんだからね。
 
 こうして二人が見つめあえるのも、彼のおかげさ。

yatcha john s.  「 星に願いを 」


ミーターの大冒険 エピローグ 第17話 「首都移転の策」

2022-04-30 06:01:14 | ミーターの大冒険
あらすじ

 アルカディアが81歳で亡くなった。
 
 ハニスの直感とミーターの柔軟性のある論理思考が冴え渡る。「心理歴史学」の権威のハリ・セルダンを唸らせた、地球探査の報告書を携え戻ったガール・ドーニックの真実発見とはなんだったのか?「微細心理歴史学」という真理なのか?ベイタ・ダレルが、ガールの見解を正確に踏襲していた、ということなのか?ミュールの必然性とは?ますます展開が際立って来たようだ。
 そしてその究極的謎の究明には、「極素輻射体」、「ロボット第零法則」の理解までも到達した。
 
 ハニスは、いよいよ銀河復興への第一歩が胎動して来たとの予感を感じるのであった。それはドースの盟主の思惑なのであろうか、ハニスに戦慄がはしる。彼は今や、通常人間の世界には許されてない限界点を超えようとしている。
 ハニスは、イオス星でドース・ヴェナビリに会い、続いて、かつて天の川銀河の中央、中心都市、トランターに降り立った。果たして、彼ら(第2ファウンデーション)の感応能力によって、ハニスへの干渉のボーダーラインは、どの地点に設定されたのであろうか?ハニスの記憶はどこまで、どのように保持されるのであろうか?ハニスはアルカディアに続いて、単独人としてのボーダーラインに立っている。
 
 ついにハニスは、第2ファウンデーションの第一発言者に会った。壮大な宇宙史が解き明かされて圧倒される。そこでハニスの探索は終わる。暗示されていた「反ミュール」には遭遇能わず。しかしハニスはこの成功をミーターへの土産としてターミナスに凱旋した。
 ジスカルド・レベントルフ、ダニール・オリヴォー、そしてミーター・マロウ(ダレル)。第零の法則を遵守するロボットたちの活躍を思って、ハニスは、自分の命を、ミーターに捧げる決意をする。それは、第零の法則を信奉する人間を造り出す道に進むことだと悟ったのである。人間が、新しい銀河をつくらねばならないからである。ミーターは、そのハニスの志しを心からありたがるのであった。
 ハニスは第2ファウンデーションが「反ミュール」との共鳴を受容しつつ、銀河の再興の時を予見しているのを確認して来た。あとの課題は、第一ファウンデーション(ターミナス)の方向性だけだ。
 ハニスは政治家を目指す。しかし、これが熾烈な難問になる。政府当局が彼ら3人組に気がつきはじめて来たからだ。

87

ミーター ハニスさん、当選三回目、おめでとうございます!でもだいぶ浮かない顔ですね。
 
ハニス ミーター君、実は喜んではいられない状況なんだよ。我が「自由銀河党」は惨敗した。残るは俺を含めて三人になってしまった。相手の「ターミナス第一」は九割取った。
 俺らが望んだ、銀河復興は頓挫したも同然だ。くやしい限りだ。第二ファンデーションやドースさんには顔向けができない。
 あの鉄面ハーラ・ブラノは恐るべき女傑だ。油断できない。もう少しで第二ファンデーションとの連携が成功しようとした矢先だったというのにな。
 
ハニス 実はハニスさん、あなたがイフニアに遊説中、彼女が突然、ここを訪れて、気色悪く、僕を観察したんです。僕のこと、チクタクとか呼んでいました。僕は「僕にもちゃんと名前がありますよ。R・ミーター・ダリルって言うんです」と返してあげました。

 道理で。彼女はそれ以来、新な戦略で彼女の党を有利にしたんだ。アルカディアさんに似せたチクタクを二万体もターミナス全土の路上に行進させ、あたかも彼女がアルカディアの威光の代理人だと言うように。卑怯な手を使いやがる。
 その実、アルカディアとは真反対な権威主義で独裁者であるにもな。

 銀河復興の担い手の第一ファンデーションがこの様(ざま)では、我らの念願はハッキリ頓挫したというものだ。
 彼女の政策は銀河全域への援助中止ときている。嘆かわしい限りだ。
 ミーター君、彼女をひっくり返す妙案はないのだろうか?

ミーター ハニスさん、そんなに弱気でどうしたんですか。
 う~、妙案ですか?
 え~と、ですね。
 例えば、トランター帝国が衰退したあとは、銀河の中心はネオ・トランターに移り、そのまた後は、カルガンに移りました。そんな具合で、「首都移転」なんてどうでしょう!

ハニス う~、妙案かもしれない。モーブでは銀河の端過ぎる。もっと銀河中央に位置するイフニア星がいいか。俺の勝手知ってる世界だからな。
 ミーター君のアイデア、頂こうとするか。
 これで挽回できるかもな。


イフニアの三連太陽 想像図




ミーターの大冒険 エピローグ 第16話 「ハニスの弱点か?」

2022-04-29 16:09:20 | ミーターの大冒険
あらすじ

 アルカディアが81歳で亡くなった。
 
 ハニスの直感とミーターの柔軟性のある論理思考が冴え渡る。「心理歴史学」の権威のハリ・セルダンを唸らせた、地球探査の報告書を携え戻ったガールの真実発見とはなんだったのか?「微細心理歴史学」という真理なのか?ベイタ・ダレルが、ガールの見解を正確に踏襲していた、ということなのか?ミュールの必然性とは?ますます展開が際立って来たようだ。
 そしてその究極的謎の究明には、「極素輻射体」、「ロボット第零法則」の理解までも到達した。
 
 ハニスは、いよいよ銀河復興への第一歩が胎動して来たとの予感を感じるのであった。それはドースの盟主の思惑なのであろうか、ハニスに戦慄がはしる。彼は今や、通常人間の世界には許されてない限界点を超えようとしている。
 ハニスは、イオス星でドース・ヴェナビリに会い、続いて、かつて天の川銀河の中央、中心都市、トランターに降り立った。果たして、彼らの感応能力によって、ハニスへの干渉のボーダーラインは、どの地点に設定されたのであろうか?ハニスの記憶はどこまで、どのように保持されるのであろうか?ハニスはアルカディアに続いて、単独人としてのボーダーラインに立っている。
 
 ついにハニスは、第2ファウンデーションの第一発言者に会った。壮大な宇宙史が解き明かされて圧倒される。そこでハニスの探索は終わる。暗示されていた「反ミュール」には遭遇能わず。しかしハニスはこの成功をミーターへの土産としてターミナスに凱旋した。
 ジスカルド・レベントルフ、ダニール・オリヴォー、そしてミーター・マロウ。第零の法則を遵守するロボットたちの活躍を思って、ハニスは、自分の命を、ミーターに捧げる決意をする。それは、第零の法則を遵守する人間を造り出す道に進むことだと悟ったのである。人間が、新しい銀河をつくらねばならないからである。ミーターは、そのハニスの志しを心からありたがるのであった。

87
ハニス ミーター君、そこが重要だと、思うよ。俺は、その政治能力の限界を感じるんだよ。情報収集にかけてはターミナス一(いち)を自負するんだがなぁ!アルカディアさんのようには、うまく振る舞えない。なんたって彼女は政府から絶大な信頼を寄せられていたからなあ。それなのに、あの時の全権大使以外、政府の要職にはついてない。ここだけの話し、彼女はあのプリーム・パルヴァーの孫であったのにもかかわらず、一切、最後までその秘密を公には出してない。なんたるご人格なんだ。感服しっぱなしだ。

ミーター ハニスさん。それについてはですね、彼女の秘密というものがあるんです。やはり「ベイタ文書」のサルヴァー・ハーディンの項を熟知していました。ハーディンの能力の秘密は、なんと言っても、人間社会と未来を透視する目だったと、僕に教えてくれていました。つまり相手の弱点を利用するという技法。
ハーディンは、第二ファウンデーションのこと、銀河トランター帝国の歴史、ハリ・セルダンの「心理歴史学」をよく理解していたにもかかわらず、一切口外しませんでした。
それと「孫子」という兵学、「呉越同舟」とかいう物語まで知ってたと語ってくれました。

ハニス ミーター君。そのことは聞いている。ガール・ドーニックの奥さんのベリスさんは、おとなしい方で、穏やかな反面、隣の子であるサルヴァーを大事にして、兵法を伝授してたなんて、驚きを通り越している。
その極意とやらを俺はマスターできるだろうか?




ミーターの大冒険 エピローグ 第15話 「幽玄のなかの先駆者との対話」

2022-04-29 06:06:12 | ミーターの大冒険
ミーターの大冒険 エピローグ 第15話 「幽玄のなかの先駆者との対話」


あらすじ

 アルカディアが81歳で亡くなった。
 
 ハニスの直感とミーターの柔軟性のある論理思考が冴え渡る。「心理歴史学」の権威のハリ・セルダンを唸らせた、地球探査の報告書を携え戻ったガールの真実発見とはなんだったのか?「微細心理歴史学」という真理なのか?ベイタ・ダレルが、ガールの見解を正確に踏襲していた、ということなのか?ミュールの必然性とは?ますます展開が際立って来たようだ。
 そしてその究極的謎の究明には、「極素輻射体」、「ロボット第零法則」の理解までも到達した。
 
 
 ハニスは、いよいよ銀河復興への第一歩が胎動して来たとの予感を感じるのであった。それはドースの盟主の思惑なのであろうか、ハニスに戦慄がはしる。彼は今や、通常人間の世界には許されてない限界点を超えようとしている。
 ハニスは、イオス星でドース・ヴェナビリに会い、続いて、かつて天の川銀河の中央、中心都市、トランターに降り立った。果たして、彼らの感応能力によって、ハニスへの干渉のボーダーラインは、どの地点に設定されたのであろうか?ハニスの記憶はどこまで、どのように保持されるのであろうか?ハニスはアルカディアに続いて、単独人としてのボーダーラインに立っている。
 しかし、これらの神妙な邂逅は、いやがうえにも「青の世界から黄色と紫の未来へとシフト」して行くには通らねばならない欠くべからずの通過点なのには違いなかった。

 ついにハニスは、第2ファウンデーションの第一発言者に会った。壮大な宇宙史が解き明かされて圧倒される。そこでハニスの探索は終わる。暗示されていた「反ミュール」には遭遇能わず。しかしハニスはこの成功をミーターへの土産としてターミナスに凱旋した。
 

86 ミーター君、今回の旅はすべて順調、大成功だったと言える。
 あのアルカディアさんが、「銀河は謎に満ちてる」と言ったことばの意味を少しは理解できたんだよ。
 生きてる俺らは、幽玄の世界に生きている先駆者たちと会話することが大事なんだ。その意味で、歴史消滅の結束点以前を探ることは、混沌の暗黒時代を切り開く鍵なんだよ。つまり故郷の星にたどり着く旅こそ次の大銀河を復興することに繋がる。
 よーし、俺が今からやる行動も明確になった。まず、君やオリンサスさんを助けて、大銀河横断の旅に行かせる。オリンサスさんが早く「心理探査イルミネーショナー」を完成してもらえるように協力するよ。
 もう一つは、この腐りきったターミナス、第一ファウンデーションを正しい軌道に戻す。
 そして、第二ファウンデーションや反ミュールの連中と協力して、銀河復興の土台を築く。           もう俺は命を賭けるしかないな!
 ミーター君、「アルカディアの真実」というのはねぇ、ジスカルドと不死の従僕がつくった第零の法則を超える行動を人間がとることなんだよ。
 まず、そういうことで、ロボットであるミーター君に、人間である俺の命を捧げる!

 ハニスさん。ありがとうございます!
 ああ、涙が...
 でも、あなたは僕が涙を流すロボットだったということを、どうして分かったんですか?
 それに、政治の世界は危険がいっぱいですよ。十分気をつけて下さいね。

https://youtu.be/dlyiRYlcQoQ

yatcha john s. 『ミーターの大冒険』 エピローグ 15 「 幽玄の中の先駆者との対話 」

Photo ∶ハッブル宇宙望遠鏡は、宇宙を観ることの先駆者の記念すべき道標です。


精霊が教えてくれたもの

2022-04-29 03:23:21 | ファウンデーションの夢
森の奥
何かに突き動かされるままに
ここにたどり着いた

朝靄が少しずつ晴れていく

いつまでもずっと時を止めて貰いたいように
鏡面に滲み見えはじめるクリアな魂魄
ここの精霊の気配なのか
僕の念魄なのか
ほんのひととき
通じあったのか

この光景は時を遡る暗示なのか
未来を駈け昇る衝動なのか

「そして
この景色から出て行って
自分の世界に戻りなさい
あなたの迷いももうそろそろ晴れるときのようです
ご覧なさい
靄が晴れるのを」

精霊は教えてくれた

yatcha john s. 「精霊が教えてくれたもの」