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仏語、英語学習者。アイザック・アシモフのファン。ノース・ホワイトヘッド思想信奉。縄文志向、仏陀志向。

ファウンデーションの夢 第二部 ガイア 第5話 時間も感応できる!

2022-06-26 21:21:26 | ファウンデーションの夢
ファウンデーションの夢 
第二部 ガイア 
第5話 時間も感応できる!

あらすじ

 セルダンの裁判が始まる前の年、つまり銀河暦12066年(西暦に換算すれば24566年)、ダニール・オリヴォーはガール・ドーニックをトランターに招き入れるためにシンナックス星を訪れた。その足で、地球の復興とハリ・セルダンの構想であった第1と第2ファウンデーションを補強するもうひとつの構想を得るために人類の故郷の地球の意味と人類生存の意味の源泉を知ろうと地球に向かう。地球の焼け爛(ただ)れた放射能防御シールドを張って短い時間の探訪を成し遂げた。
 ダニールの載せた宙航船がまさに地球から離れようとしていたやさき、ダニールは地表からの一条の光を受けた。

  廃墟になったカッシ市の上空でダニールの船は、いよいよ地球を離れようとしていた。
 超高度に仕上げられたレオナルドはすでに十分、会話の相手になっている。
 いわゆる世界初の定住文明はハプロタイプD の種族から開始される。
 ハプロタイプDの種族を核として後、キナ方面から多様な種族を吸収して後のニフ人がキナの東の列島の初の住人となる。そしてずっと後の室町文化のわび・さびに結晶化された。その中心的象徴が江戸に築城した太田道灌と紅皿の逸話なのである。

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「超・有機体を選んだ。一つの心と個性を全体が共有する...そしてやがて銀河にひしめくすべてを包含するギャラクシアになるだろう。」(デイヴィット・ブリン『ファウンデーションの勝利』)

 ダニールは何事か独り言つして、紅皿の面影を夢想しようとしたとき、舷窓の北側のもと大海があったところから、輝く物体が、船に向かって一直線に飛んでくるのに気がついた。そしてその強い光を浴びたような気がした。

ダニール なんと、これですべての謎が解けた。
 レオナルド、君に一つの任務を与える。

レオナルド えっ!

ダニール 君はもうすでに十分、感応力をもっている。君の名前は、レオナルド。地球の誉れ、希望の意味だ。調和と美の模範。君がガイアになるのだ!君がつくりだす星から近いうち、ベニ・サラが生まれる、彼女は「銀河の祝福」と呼ばれるようになる。
 君は、シンナックスとヘリコンから半々人選して、そして宇宙開拓の時期からあったかのように巧みに誘導するのだ。知恵と感応、そして美と調和の星の誕生だ。時期が来たら一人の男が来るはずだ!
 
レオナルド ダニール、なぜそんな先のことまで、おわかりになられるのですか?

ダニールさっき、時間も感応できるようになったのだ。

yatcha john s.


ファウンデーションの夢 ガール・ドーニック 2 「ワイ市の謎」 

2021-12-15 21:13:32 | ファウンデーションの夢
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「全ての謎の根源はどうやらハリが家族と逃避行を続けていたときのワイ市での反乱未遂事件にあるらしい。ワイは元々伝説ではふるさとの星の国エウロパのYの字の形の港が起源と言われている。
 その時の事件に居合わせた養子レイチに関係があるらしい、まではわかるのだが...」(『ハリ・セルダンの生涯』ガール・ドーニック著)
  
 そう、君はこの計画の重要な責任者になる。ターミナスの首都モーヴ建設には君の技能を十分活かさせてもらう。モーヴの原型はワイ市だ。以前、私がドースとレイチを連れて最後の場所として隠れたのが、ワイ市であった。このワイ市での事件がすべての心理歴史学の最終的完成のヒントを与えたくれた。 
 その事件というのは、トランターの政権を軍事力で転覆しようとしたワイの首領の計画をそれとなく誘導して、事前に防ぎ、宰相の引責ということで彼自ら引退し、後継者としてそこに居合わせた私を持ち上げることにした。そのワイの目論見から、不成功の要因を私に分析させ、ファウンデーション設立のヒントを与えた。そして五番目には...デマーゼルは、
 
 ハリそこまでだ。それ以上はいい。

 ヒューミンさん、どうしてここに?!?

yatcha john s. 「Y市の謎、おそらく蝶番の謎」『ファウンデーションの夢』第二部その4


ファウンデーションの夢 34 「 Hukushima 」

2021-11-30 04:08:14 | ファウンデーションの夢
34 アルカディアお母さん、ターミナスの暮らしはいかがですか? たまにはポニェッツさんとお会いできていますか?

 彼(バイロン・ファレル)って凄く生意気な男なんですよ。と言うか自慢ですけどね。今ではファウンデーション宇宙軍のパイロットに戻ったんです。船を修理することにかけてはファウンデーション星域では右に出るものがいないって言うんじゃなくてね。三つ星と宇宙船のマークに愛着してるもんですから。先祖が馬の首星団の暗黒星雲の近くのネフェロス星の最高貴族ということは鼻にかけてはいませんが、今ではすっかり古典学者に変身して、ここ(スミルナ)のセフ・サーマックの独裁政権の残党や宇宙海賊を撲滅したあとでね。スミルナの古い寺院で発見した本に夢中になって毎晩、食事のあと、私にそらんじたところを語ってくれるの。嬉しいけど一ヶ月もしたら、私も覚えてしまったわ。今ではそれが呪文にも聞こえてきて彼が始めると眠くなってしまうのよ。どうしましょう。私には最高の夫よ。恥ずかしいほどよ。
 お母さん。ファウンデーションを次の時代に進めなくてはならない、と彼は言ってるわ。原子力で衰退する銀河を抑えて来たんですが、ファウンデーションがホントに銀河を復興するのには原子力を超えないといけないんですって。なぜなら、銀河の衰退の原因は、驕れる人類の科学技術にあったみたい。混沌はそこから生み出されたらしいの。

 「人類の進歩とは、遺伝子内に前もって組み込まれた自滅を覚悟した必死のもがきと言ってもいいような装置なしには機能しない。いつの限界でも、例えば、水が蒸発して水蒸気になる100℃を水の沸点というように。ある飽和点がある。
 ニフ人もその事態を何度も繰り返して来た。二十一世紀初頭に起きたコロナ大禍の政府の迷走振りには驚きを通り越して悲しくまでなった。
 その原因は、私の見解は明白である。最大の誤謬の原因はフクシマ原発事故時の政府関係者の対応に如実にあらわれた。すなわち、あの原発事故の反省はゼロであった。彼らは、再使用棒の処置、放射能を含む汚染水の海洋垂れ流し、メルトダウンした炉芯の処置などの最終的解決策を放棄し、解決不能の事態を被覆しようとした。そして誰もが責任をとろうとしなかったし、責任を転嫁しようとした。いまだに一世紀以上も経つのに総括が一切されてない。そこからニフ文化の沸点が始まった。ニフ文化が滅びるか、羽化するかはこれからの覚悟にかかっているように思う。『ジョン・ナックの歴史思想書』より」

yatcha john s. 『ファウンデーションの夢』 34 「 Hukushima 」


ファウンデーションの夢 12 「 Albert Einstein 」

2021-09-19 18:37:01 | ファウンデーションの夢
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「進化は必ずと言っていいほど袋小路に陥る。ふつうはそこで絶滅するが、一部のものだけは、時間を遡って、生存の糸口を探りだす。」(ジョン・ナック)

 レオナルド、その謎に答える前に、その神話の妥当性を調べて欲しい。

 ダニール。ナックは、その根拠を提示しています。ゲノムのハプロタイプDEの分岐は八万年前にアララト山の麓で起きたと、述べてます。
 そして、彼は、もう一人の二十世紀のヘリコン人の祖先を紹介しています。彼の名はアルベルト・アインシュタイン。相対性理論を明らかにしました。ナックは相対性理論とは、空間と時間の相関ばかりでなく、時間と時間の関係にも、当てはめられる、と言ってます。

 有り難う。レオナルド、これで大きな謎が解けた。
 選択の自由とは、拒否も含まれる。彼らは、東西に分岐しなくてもよかったんだ!あるいは今からでも遅くないかもしない、清らかな川の辺りに帰ることも。
 
 それは科学の理論では無理です。ダニール!

 果たしてそうであろうか? 原初に戻ることが可能ならばきっと、ガイア!

 ところで、レオナルド、君の謎というのは?

 ダニール、もうあなたが解いてしまわれました。あなたもひと(?)が悪い。

 私には、もう一つ解かなくてはならない謎があるのだよ!  

Music : Jack Pintian (Mother Moon take four )
     
https://youtu.be/1hYwzFBxGXo

yatcha john s. 『ファウンデーションの夢』 8 「 Albert Einstein 」

最近の遺伝子ハプロタイプの分析によって、D・Eは、D とEに分かれた。


第零の法則=利他・慈愛

2021-09-04 20:33:10 | ファウンデーションの夢
非常に皮肉家のアシモフのSF は込み入った推理の迷路に私たち読者を誘い込み、私たちの頑固な思考回路の血栓を弾き飛ばして、かつてカントが、彼の啓蒙思想によって、二律背反の世界を独特な手法で合一させ、非道徳性を糾弾し、漸進主義的陽動を推奨させたように、アイザックのSFは、数多くの特異な装置をちりばめて私たちの未来への開拓を哲学させているのです。
 そのぎりぎりの突きつけている技法の一つに、ロボット三原則に続くGiskard とDaneel の第零の法則の発案は、その中でも、決めつけだと思います。
 例えば、コロナ以降の世界は、その自然現象の人間社会への変移への不可逆的挑戦であり、例えば、民主主義の展望は、議会側と国民との責任は半々であり、「私はラッキーだった」という人々は、これからは、グローバル的に仏教の「利他」、キリスト教の「慈愛」に匹敵する富のシェアリングを遂行することが希望の未来に続く道(process )なのです。

https://youtu.be/keiZHZI_1pE

yatcha john s. 「第零の法則=利他・慈愛」