40第7話ファウンデーションの夢
第六部
ベイタ・ダレル
第7話
束の間のバカンス
あらすじ
死んだと思われていた、オナム・バーの愛娘ジータ・マルレイネ・バーは生きていた。マルレイネは、彼女の星、シウェナにジータ・ベリス・マロウを招き入れ、おまけにトランターから、パルヴァー家の娘、ジータ・ウォンダ・パルヴァーを一緒に連れて来た。ジータ・ウォンダ・パルヴァーは、パルヴァー家の初の女の子であった。
ジータ・ベリス・マロウは、二つあったペンダントの一つをトランターから来た女の子に渡す。
このことは、いよいよ第2ファウンデーションの出る幕が近づいて来たとの予感を与える。
ジータ・マロウの娘ロアには、極めて聡明な娘ベイタがいた。
ベイタとミュールの壮絶なる物語は、ファウンデーション設立から300年後に起こる。ベイタの物語はこうして始まる。
ベイタの両親がガール・ドーニックの農園を再び買い取り、住み始めた。ベイタもモーヴ(ターミナスの首都)からしばしば泊まりに来ていた。
近くには、朽ち果てたガールの屋敷があった。
ベイタはコッソリと、そのガール屋敷の地下深くにあった『故郷星探査報告書』を手に取るのであった。
そこにはファウンデーション設立当時、ガール・ドーニックの秘密の特別任務の記録が記されてあった。後に、アルカディアが、ジスカルド・ハニスからそれを譲り受ける。その内容の繙きついては続いて読者の努力に委ねます。
時代は、ターミナスも徐々に往時の精彩を欠いて来たインドバーの世襲政権のもと、時代の暗雲に気付いていた数名の人々がいた。
一人は心理学者、エブリング・ミス。もう一人は貿易商人のランデュ・ダレル、そしてベイタ・マロウもその一人に加えなければいけない。
ベイタ・マロウはトラン・ダレルと結婚し、トランの出身星ヘイブンに赴く。そこで、トランの叔父のランデュに新婚旅行にカルガン行きを勧められる。ハネムーンは数日で今後の銀河を揺り動かす大事件に移行する。
40
トラン・ダレル さあ、浜辺だ。叔父さんが言ってた通りだね。波の音、たまらない!でもターミナスの海辺もよかったなあ、そうだろ、ベイタ?二人で行ったベリス岬。
ベイタ トランったら!ミュールのこと、もう全く忘れているんだから!
ねえ見て、トラン。逆立ちして逃げてる道化師がこっちに来るわ!
道化師 助けてくれますか。追われているんです。海辺の警備隊に!
見るところ、ターミナスからのカップルですよね?ようこそカルガンへ。
ベイタ なんか悪いことしたんでしょう?
道化師 はい、奥様。ミュールの宮殿から逃げて着ました。
私はボボ・マグニフィコ・ギガンティクスと申します。
助けてもらえますか。
私をボボと呼んでください。
ベイタ トランどうする?
トラン 義を見てせざるは勇なきなりだ。決まってる。
ベイタ そうなの!せっかくこれからバカンスだっていうのに!じゃあ、格納庫の船に戻りましょうか。
えっ、今、なんておっしゃいました。ピエロさん!ミュールから逃げて来た、ですって!
https://youtu.be/9UTCGaICPRM
yatcha john s. 「束の間のバカンス」
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます