New Yorkのジャズピアニスト、クニ三上(Kuni Mikami)のブログ

ツアーの様子を中心にお伝えしています。

グアテマラ・ジャズフェスティバル

2016-03-05 00:26:00 | 2016年3月中米ツアー
 午前中はホテルの近くの三回建ての大きなショッピングセンターに3人で行く。土曜日のせいか沢山の家族連れで賑わっていて、危険度の高い国とは思えない。

 街角では靴磨きの少年達が「スーパーシャイン」と声をかけながら待ち受けている。土埃で汚れていた靴を手際良くピカピカにしてくれて5Qだから1ドル以下だ。戦後の日本の様子を彷彿させる。優しい金澤氏はさらに数Qを足してあげた。

 今日はグアテマラ・ジャズ祭のコンサートとしてIGAという学校の講堂での演奏、ここにはボルドウィンの大きなグランドピアノがある。昨日のRoseさん、とても良かったのでゲストとして出演して頂いた。

 400名収容だが長蛇の列で入場出来ない人もいたようだ。聴きにいらした川原全権大使のお話ではこの国にもジャズ好きの人が多いとの事。お客様から立ち上がっての拍手を受けるとここまでやって来た甲斐がある。



川原全権大使夫妻と






Innato大学

2016-03-04 00:20:00 | 2016年3月中米ツアー
 午前中はシティから40分のアンティグアを散策、低い家並みの向こうには富士山に似たアグア休火山が眺望できる。

 1543年から200年間スペイン総督府が置かれていたが、1773年の大地震と噴火で大きな被害を受け、首都はグアテマラシティに移された。現在は観光地で、おみやげ物屋さんが並ぶ小さな街だが欧風の雰囲気も残っている。治安も安全で、気候も良くてそぞろ歩きに最適な日和だった。竹で出来た筒ドラムや綺麗な織布を買う。

 市内に戻り、午後からのワークショップとジャムセッションはInnatoという最近オープンした音楽学校。

 共演したサックス奏者である女性校長のRoseさんは、歌手としても一流である。若い学生達も加わってのジャム演奏では、トニーが皆に打楽器やドラムスティクを配り、全員参加で楽しく盛り上げてくれた。演奏後も各自が学生に囲まれて熱心な質問攻めとなった。 ギター5人、ドラム4人、ベース1人、サックス2人。


デルバジェ大学

2016-03-03 00:16:00 | 2016年3月中米ツアー
 ホテルの朝食は新鮮な果実の実やジュース、卵やトーストそして食べてみるまで正体が分からない数品。日本に行った外国人観光客が旅館の朝食で目の前の納豆やシオカラを見つめて「?」と感ずる如し。

 ホテルで両替できるときいていたが、現金はお昼頃にならないと来ない、らしい。ATMもある(危険というのに何故か、ホテルの出入り口の外に設置されている)。英語でも表示されるが途中で止まりそうになったので使うのを諦める。

 大使館の方々との昼食は現地料理の有名店、入ったところにドラムと巨大なマリンバが置かれていて、週末には演奏がある。名物のスープは、ラーメンの丼ほどもある器で供される。コーンスープはスープの中に丸ごとのトウモロコシが入っているから豪快だ。

 世界中に輸出されるコーヒー豆の産地なのに、煎れ方に工夫がないので、レストランのコーヒーは濃いエスプレッソか薄いアメリカンしか無い、との事。自宅で使うように豆を買う事にする。

 夕方からはデルバジェ大学でのワークショップとジャムセッション。最初の1時間はトリオでラグタイムからビバップまでジャズの歴史を追っての演奏。

 休憩をして学生や地元のプロも交えてのジャム。ピアノにはラテンリズムの上手な人も数人いて、聴き惚れてしまう。トニーは持ち前の愛嬌で、通訳して頂いた音楽の教授まで舞台に上げて参加させてしまう。金澤氏はベースを演奏。

 途中でグアテマラのリズムを、と私が所望すると皆でグアテマラの曲を演奏してくれた。参加者ギター6人、ドラム2人、ピアノ4人、サックス3人、マンドリン1人、ヴァイオリン1人。





グアテマラへ

2016-03-02 14:03:00 | 2016年3月中米ツアー
 今日からは国際交流基金の要請での中米二ヶ国でのコンサートツアーである。

 ドラムのトニー・マシン(本名はアンソニー・クラシンスキー)彼はNew York Dollsという70年代の人気バンドに在籍し、武道館での演奏の為に日本にも行った事がある。ギターは神戸の甲陽音楽学院からバークレー音楽院に進み卒業した若手有望株の金澤悠人、彼はジャズギターの原点を知りつつ、新しい音を作ってくれる。この3人でのツアーどうなる事やら……?

 メキシコシティまでアエロ・メキシコ航空機は空いていて横になりながらの5時間、機内案内のスペイン語が異国情緒を醸してくれる。乗客をゲストとしてもてなしてくれるのが、米国航空便との大きな違いである。

 午後3時にメキシコシティのモダンで大きな空港に到着。ここから先が英語が通じないので困った。我々は乗り換えでグアテマラに行くのだが、一度、メキシコ入国審査を受けてから、荷物を受け取って、税関を通って、横の通路で再度、荷物を預けて、また身体検査を受けてから乗り換えゲートに向かう。

 ここは最終到着地ではないので、スーツケースについている荷物札を捨ててはいけないし、これでメキシコを出るんだからと入国審査で渡された紙切れを捨ててもいけない。グアテマラ行きの飛行機に乗る際に必要とされる。

 さて、これだけ歩かされても乗り換え時間に余裕があるので慌てずに済んだ。楽器に付けるエフェクター器材は持ち込み荷物に入っているから何回も出して検査されることになる。

 夕方6時、グアテマラ空港には日本大使館からのお迎えの車、VIPな待遇ですね~。各国からミュージシャンが参加するグアテマラ・ジャズ・フェスティバルの日本代表としての演奏だからでしょうね。

 ホテルはRadissonの大きな部屋、夕食は隣にあるレストラン、ここの料理が絶品です。満腹してチップ込みで一人$20以下だった。夜間の外出は危険です、との注意あり。犯罪の発生率は日本の44倍という。農業従事者の最低日当は1180円也。