New Yorkのジャズピアニスト、クニ三上(Kuni Mikami)のブログ

ツアーの様子を中心にお伝えしています。

2日目・兵庫県上郡「東蔵」

2009-10-31 22:30:00 | 2009年秋のジャパンツアー
 朝は昨晩の会場敷地内のカフェ兼物産販売所で無農薬の見事な「生しいたけ」を購入、宅配してもらう。ここの土地の美味な軟水のコーヒーを頂いて兵庫県に向かう。

 5時間で赤穂郡の宿泊先へ到着。その名称は「先端科学技術支援センター」!
 広い敷地内には未来形の建物がたくさん、著名な建築家と造園デザイナーによる斬新な公共施設は国際会議などに使われるという。その宿泊施設というわけで、部屋も超モダンでドイツのホテルを思わせる素敵な内装。

 演奏会場は元は西脇酒蔵という酒蔵だった「東蔵」。ここは今まで演奏した蔵でも最大の大きさに入る広さだ。天井も20mはあるし、2階もまた広いこと。内装はこれもモダンに改装されている。

 この蔵の西脇さんとスタッフの方々の尽力と朝日新聞に開催記事が載ったので予想を大幅に上回る満員のお客様となる。

 打ち上げには西脇さんらの手作り料理。満腹になって宿舎へ戻る。周囲には何のお店も無い。


この大樽を見よ


控室


客席の様子


演奏中


東蔵正面にて皆さんと

初日・福井県大野市「平成大野屋」

2009-10-30 21:26:00 | 2009年秋のジャパンツアー
 ツアー初日。小田急狛江駅で集合、今回前半のメンバー、有明のぶこ(ヴァイヴ)、長谷川明彦(ドラムス)、池田聡(ベース)、私、横田マネージャーが乗り込んだバンが出発、新規購入したカーナビの働きも良好で福井県大野市へ向かう。

 450km、6時間で到着。今日の会場は「そろばん武士道」(大島昌宏著)という文庫本にもなっている大野屋の平蔵である。スタッフの皆さんのご尽力で会場一杯のお客様。

 この地方で生のジャズを聴いたことのある方はどのくらいだろう?反応は?と少し憂慮していたのだが、皆さんスタンダードの曲をよくご存知の様子、バンドもやってますという方々もいて、我々のジャズは抵抗無く楽しんでいただけたようであった。

 打ち上げも大勢参加して盛り上がり、ツアーの初日にふさわしい一日となった。


控室にて


演奏中


平蔵表にて


平蔵の全景です

ブラジル公演記最終日

2009-10-24 10:18:00 | 2009年10月ブラジル
 アトランタ経由でNYへ戻る飛行機の出発は夜の11時というので、昼間はアマゾン川の眺望の良いレストランで食事、そして「アマゾン自然科学博物館」を訪れる。

 30年前に創立した橋本さんの収集した見事に綺麗な蝶や魚の剥製が展示されている。水槽には2mくらいもある魚が二匹「さっき食べたやつです」と言われても、切り身だったのでこの大きさは判らなかった!

 今日は実に暑い、夏に向かって、ますます暑くなるのだろう。ブラジルで出会った皆さん、お元気で。

 コンサートの様子は月曜日のテレビニュースで放映される。



ブラジル公演記16日目「マナウス」

2009-10-23 20:05:00 | 2009年10月ブラジル
 1890年後半、この街がゴム景気で盛況だった時代に建築されたアマゾナス劇場でのコンサート。

 内部はカーネギーホールを思わせる豪奢さである。ピアノはスタインウェイ社製のフルコン。今日は私の演奏前に州立楽団が3曲演奏してくれる。そこのベースとドラムと共演の予定だ。

 リハになって共演者が来たら、エレキベースだった。「ジャズのスタンダードは譜面がないと出来ません」との事。今までのブラジリアンのミュージシャン達は曲を知っていたので私は慌てる。「しまった!」楽譜を持って来ていない。急いでコードを手書きする。

 リハの時間も少なく、「大丈夫かな」・・でコンサートは始まってしまった。

 州文化局来賓からの挨拶、日本国総領事の挨拶、州立楽団の演奏、そして私がソロピアノで20分、続いてドラムのAirton Silva(アイルトン・シウバ)、ベースのHudson Alves(フジソン・アウベス)両氏がステージに登場。「エリントン・メドレー」おや、なかなかやるじゃないの。キャラバンのサンバとジャズを混合したドラム・ソロの見事なこと。

 次の曲で披露したファンキーなベース、私も思わず嬉しくてニヤニヤしてしまう。シャッフルのブルースも出来るじゃありませんか!さっきのリハとは大違い、最後の「Watermelon Man」では私にも新鮮なアイデアを沸かせてくれる好サポート。いや~、やってて実に楽しかった。500人以上のお客さんの反応も上々。

 国際交流基金ジャズピアノのブラジル・ツアーの最終日にふさわしい「会場」「ピアノ」「演奏内容」となった。

 「コンクリートの大都会・サンパウロ」「きれいな海岸の街・レシフェ」「整然とした近未来都市・ブラジリア」「露店の小都市・ベレン」「アマゾンの中心地・マナウス」と数日ずつの滞在だったが各地の違いを楽しめた。

 駆け足の旅だったので、私の各地の印象も偏っているかもしれないが、ご容赦願いたい。

 各地のコンサートが成功裏に終わったのは、各領事館・大使館、交流基金関係者の皆さんのご尽力のおかげである。感謝の念に堪えない。


アマゾネス劇場


マナウス州立楽団


共演者と

ブラジル公演記15日目「マナウス」

2009-10-22 19:42:00 | 2009年10月ブラジル
 ベレンと違ってこの街「マナウス」ではホテル周辺に、日用品、服やカバンを売る露店が見当たらない。旧市街にはあるらしいが。

 今朝の気温は「東京18℃」「NY14℃」「マナウス29℃」である。

 朝9時出発、アマゾナス州立大学の音楽学部でのワークショップである。

 午前中は私の演奏を交えてジャズの歴史を話し、生徒にも弾いてもらう。午後は生徒の演奏へのコメントとアドヴァイス。各2時間で長かったが、皆熱心で、ここにはジャズ科は無いのだが演奏もなかなか上手である。

 ここから700Km奥の部落に生まれたインディオの青年は「耳で学んだ」というのに素晴らしい演奏。天性の才能がある。

 夜はトロピカル・ホテルでちょっと離れた地域で毎年6月に行われる赤・青2組に分かれてのダンスの競演をショーに構成した踊りを見る。

 ここで予期せずピラニアのスープを食べる。白身の魚の入ったチャウダーという風味で美味しかった。から揚げも美味いと言う。この獰猛な魚を食べる人間の方が一枚上手だ。

 ここに住む皆さん、半袖である。考えるに、マラリアやデング熱を持つ蚊にさされる確率は予防注射の際にNYの医師が脅かしたほどではなく、NYや東京で交通事故にあう確率に近いのかも知れない。まあ、車は大きく見えるが蚊は小さいので除けるのに困るが。防虫スプレー出る幕無し。

 NHKの衛星放送が映る。「東南アジアの蝶ツアーで入国できない蝶を持って帰った」という犯人の男性(53)の職業は「アルバイト」となっている。学生じゃあるまいし、過去にも同じような企みで逮捕されているのだから「企業家」くらいに書いて欲しかったのでは?

 「勉強会で集まっていた人達に強盗」という報道。朝5時半に集まってこの20人は何を勉強していたのか?犯人が奪った金額が3万円。ブラジルまで流すようなニュースなのか?