学生時代、地球科学のとある教育プログラムでハワイに行ってきました。ハワイは太平洋の真ん中の深海底4,000mから海抜4,000mまでの合計8,000mの高さでそびえ立っている地球最大の火山で、マントル深部から物質が上昇してくるホットスポットと呼ばれる場所です。したがって、ハワイを調べるということは地球内部を調べることなのです。
ちなみにマグマとマントルは別物です。マグマは岩石が融けて液体となったものですが、マントルは固体の岩石です。マントル対流とは、固体のまま岩石が対流しているのです。地球内部は高温のため、固体でも飴のように粘りがあるのです。
まずオアフ島のホノルルから国内線に乗り換え、ハワイ諸島最大で最も東にあるハワイ島に移動。飛行機から見ると、マウナケア山の頂上が雲の上に出ていました。
午後にキラウエア火山の火口(キラウエア・カルデラ)を見渡せるホテル「ボルケーノ・ハウス」に到着。日本との時差ボケを解消するため(かどうかは知りませんが)、初日はゆっくりと自由行動。キラウエア・カルデラの隣にある噴火口イキ・クレーターの中へ友人(小笠原に一緒に行った)と降りていきました。火口は直径1kmほどあり、その周囲は崖になっています。火口内部には遊歩道があって自由に歩いてまわれます。
あちこちで水蒸気が噴き出しています。友人は何かを調べている振りをしています。
崖を登ってキラウエア・カルデラを一望。直径約3kmのカルデラの中にはハレマウマウ・クレーターがあって、写真の奥に見えます。
次の日はマウナケア山頂の「すばる望遠鏡」の見学です。まず海辺に出てから、海抜4,000mまで車で登ります。これは絵葉書みたいな海辺での一枚。
山頂近くにはこのような火口丘がいくつも見られます。最初の写真をよく見るとその存在がわかります。高山病にならないように途中で休憩して体を慣らしながら山頂に向かいます。
山頂にある日本の「すばる望遠鏡」に到着。とは言っても、この時はまだ建造中で、内部には入れませんでした。
周辺には雪が残っています。海辺との温度差は25度ほどあったのではないでしょうか。
山頂の周囲は雲海でした(写真では見にくいですが)。とてもハワイとは思えない光景です。
つづく