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雨季合宿課題本 エミリー・ブロンテ『嵐が丘』

2015-06-05 15:48:36 | ・例会レポ

エミリー・ブロンテ『嵐が丘』
( 新潮文庫 2003年 / 岩波文庫 2004年 / 光文社古典新訳文庫 2010年 など)

寒風吹きすさぶヨークシャーにそびえる〈嵐が丘〉の屋敷。その主人に拾われたヒースクリフは、屋敷の娘キャサリンに焦がれながら、若主人の虐待を耐え忍んできた。そんな彼にもたらされたキャサリンの結婚話。絶望に打ちひしがれて屋敷を去ったヒースクリフは、やがて莫大な富を得、復讐に燃えて戻ってきた……。 (Amazon 新潮文庫版 内容紹介より)

=例会(合宿)レポ=

まったくダメ、という全否定的な感想の方が2名ほどいました。
・ 入れない
・ おもしろくない、何が言いたいのか

2名とも男性でした。
でも、「嵐が丘」は人生のベスト5に入る、という男性もいたので、男性だからどう、というわけではないですね。
それ以外の方は、「おもしろかった」とか、「共感はできないけど、作品としてはすごい」といった感想が多かったような。

主に女子ですが、中学・高校時代に読んだ、という人がけっこういましたね。
その多くの人が、今回読んで、昔のイメージと違う、ということでした。

「私の最初の嵐が丘体験」が、けっこういろいろあって、興味深かったです。
・いわく、「さんまの恋のから騒ぎ」で使われていたケイト・ブッシュの「嵐が丘」が印象的だった
・「ガラスの仮面」に出てきた(旅館の若い仲居さんもそうだったそうで)
・ローレンス・オリヴィエの映画で見た(オリヴィエ、素敵♪)
・昼ドラでやっていた
・ジュニア向け文学全集で読んだ
・英語の授業で原書で読まされた
・憧れの女学生が読んでいたので自分も読もうと思ったが、ダメだった
・母の愛読書だった
・「あしながおじさん」でヒロインのジュディが読んでいた
・私は、「なかよし」の付録の漫画で読みました

感想や意見としては
・共感はできないけど理解はできる
・入り込めないけど、逆に客観的に読めて、おもしろかった
・頭の中で、これだけ書けたのがすごい
・よく考えられたシンメトリーなかっちりした構成
・愛が憎しみに変わっていくが、それも愛の変化形なんだなあ
・すべての登場人物がすごいエネルギーを持っている
・ネリーがポイント。信用できない話し手、などなど

メモに書いてなくて、どなたの発言かわからないのですが、オースティンの作品や「ジェイン・エア」は、ストーリーで読ませるところが直木賞的、「嵐が丘」は人物の内部を描いているところが芥川賞、というのが、ほほう、と思いました。

講師からのひと言
「韓流ドラマの元である」
作者の妄想劇、観念で書かれている。
1847年発表時は不評で、20世紀になって評価が高まったが、時代のすべてが取り込まれている。
産業革命の時代、人間と自然がおいていかれようとしている時代、執拗な自然描写、精神が大事という考え方に立っている。
ヒースクリフは市場経済の象徴であり、キャサリンたちとの関係は階級闘争であるなど、時代の先取りをしている反面、18世紀のホフマン的な物も取り入れている。
いろいろ解釈できる(考える余地がある)のがよい小説である。
ということでした。
年に1回ぐらい、こうやって古典を読むのもいいかな、と思った今年の合宿でした。

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