昨年なくなったタレントのやしきたかじんさん

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 昨年1月に他界した歌手でタレントのやしきたかじんさんの遺志を受け、遺産の中から大阪市などに予定されている寄付の総額が6億円であることが21日、関係者の証言で分かった。すでに昨年末に遺産の中から、母校の桃山学院高校(大阪市)に1億円、発起人となって設立した「OSAKAあかるクラブ」に2億円が寄付されたことも判明。3億円が予定されている大阪市は、橋下徹市長がこの日「最後の遺志を反映できる形にしたい」と調整中であることを説明した。

 大阪市はたかじんさんの家族から申し出のあった寄付額を明らかにしていないが、関係者によると3億円を寄付する遺書が残されているという。

 たかじんさんから生前に寄付の意思を示されていた橋下徹市長はこの日、寄付を受けるためにクリアすべき点が複数あることを明かしたうえで「(遺族側に)いろんな事情があるので、一方的にこちらの思いで進められないが、たかじんさんの最後の遺志を反映できる形にしたいと思っている」と説明した。

 一方で、たかじんさんの母校・桃山学院高校は同校HPに校長名で「卒業生である故やしきたかじん氏(昭和42年度卒・66期生)の本校への遺贈につきましては、ご遺言の内容に基づき、2014年12月24日、遺言執行者を通じて遺贈金1億円が支払われることとなりました」と報告。「受領させていただく予定」とし「ご遺徳が後世においても偲ばれますような形で使わせていただけるよう、今後慎重に検討してまいります」と説明している。

 また「OSAKAあかるクラブ」もHPで「遺言執行者より当クラブに遺贈金2億円が支払われ、当クラブとして正式に受領致しましたことを、ここにご報告いたします」と記載。「具体的な構想や制度設計に関しましては、地元大阪の行政・財界・メディアの皆様にもご相談のうえ、推進していく所存です」としている。