【動画】防空用地下施設として皇居に作られた「御文庫附属室」を公開=宮内庁提供

 宮内庁戦後70年にあたり、昭和天皇が戦争終結の「聖断」を下した皇居の「御文庫(おぶんこ)附属室」の写真や、終戦を国民に伝えた「玉音放送」の原盤と音声を1日付で公表した。

 附属室の写真は宮内庁が7月中旬に撮影。内部公開は1965年以来で、当時の写真と比べると劣化ぶりは著しい。保存措置を取る予定はなく、今後も手を加えずに管理する方針だ。

 宮内庁で保管されていた玉音放送の原盤は、専門家の協力で音声の再生に成功した。昭和天皇の肉声に近いものが再生されているという。(島康彦、伊藤和也)

 1945年8月10日。戦争終結を決めた御前会議の舞台となった御文庫(おぶんこ)附属室と、それを自らの肉声で知らしめた15日の昭和天皇玉音放送。「戦後の始まり」を象徴する二つの史料は、何を物語るのか。70年前、皇居で起きた終戦の決断を振り返った。