無会派 大竹功一の独り言

福島第一原発から約80キロの白河市在住。市議会議員7期目。
老病傷保護犬猫たちと暮らしています。

ファーストエスコ社長と面談及び白河ウッドパワー発電所視察

2012年03月14日 21時28分02秒 | 福島原発事故 放射能汚染
 日経新聞報道のファーストエスコ社の汚染瓦礫受け入れ問題について、昨日、福島県担当課(林業振興課)に電話をし、状況説明を受けました。また、白河ウッドパワーに見学及び説明を申し込みました。

 本日午前中、大信地区にある白河ウッドパワー発電所において、社用で白河に来ていた(株)ファーストエスコ社代表取締役社長島崎知格氏と(株)ファーストバイオス白河ウッドパワー事業所燃料部長の小針氏とお会いし、状況説明をいただきました。


右:大竹 中央:島崎社長 左:小針部長

お二人とも私と同世代ということです。

 まず、今回の新聞報道の内容等について、質問しました。社長から「今回の件については県林業振興課より、福島県内の林業関係者からバーグ(製材等で産出される木の樹皮)を燃料として受け入れてくれないかとの要請を受け、社内で検討した結果、試験的に受け入れを実施し、排出される灰等の数値を確認し、規制値以上であった場合、県が処理すること。関係自治体及び住民等への周知等は県が責任をもって行うこと、一定の数値(放射線量として、0.3μ㏜)以上のバーグであった場合、受け入れを拒否できるとすることなどを条件として県担当者に提示しました。県担当者は、灰の処理について難色を示していたようですが、その後、搬入業者等の挨拶等があり、県担当者から正式に試験的受け入れを要請されたため受け入れを開始しました。日経新聞の報道記事につきましては、当社の発表と一部違った形で報道されており、困惑しています。」との説明でした。
 また、汚染瓦礫については小針部長より「汚染瓦礫を受け入れていると言われるのは、心外です。私たちは産業廃棄物処理業者ではないので、瓦礫等を直接扱っているのではありません。現在、燃料として購入している木質チップの原材料一部が、県内外、当然地元白河を含む被災地の建築廃材等の瓦礫の一部であるのは事実ですか、現地で廃材等を洗浄し、木質チップ化されたあと放射線量を計測し、一定の数値以下の物が「有価物」つまりある価値をもった燃料製品となり、それを購入し、燃料としています。また、当社においても搬入時にもう一度、放射線量を独自に計測してから受け入れていますので、線量の高い木質チップ入ることはありません。また、現在は生木、つまり工事用支障木等から作られる木質チップについては危険性を考慮し、受け入れをしていません。当然、数値が高いものは返品しています。それらの測定結果については、トラックごとの記録をとっています。」と記録を提示され説明を受けました。
 次に、住民への説明等については社長より「本日(16日夕方、白河市役所を訪れ、市長等に面会し今回の経緯について説明することになっています。地域住民の方に対して特に説明会を実施することは考えていませんが、当社が行っている見学会に申し込みいただき、当社の実態を知っていただくと共に、不明な点についてはその際説明していきたいと考えています。」との回答でした。

 質問等の結果、これまでの経緯、内部の各種資料、第三者機関の検査結果など、私が疑問と思っていたものに対し、丁寧な説明を受け、一定の理解と安心感を受けました。その一方で、県の対応はなんであったのかと、疑念を持たざるを得ませんでした。




事務所で説明を受けた後、敷地内の施設を見学させていただきました。写真は、発電所です。



外から見ると、白い煙が立ち上っています。これは水蒸気で、夏場は見えなくなるそうです。



木材チップになったものが取引先より運ばれてきます。



持参したガイガーカウンターで敷地内を測定しましたが、0.2前後の低い数値でした。写真は、木材チップ前での測定ですが、0.187マイクロシーベルトでした。





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白河ウッドパワーの県内瓦礫処理問題について

2012年03月14日 21時28分02秒 | 福島原発事故 放射能汚染
 昨日3月13日の日本経済新聞に、白河市内の企業が、放射能汚染瓦礫及び樹皮ゴミの受入れを開始するという記事があり、市民より問い合わせをいただきました。

 福島のバイオマス発電所 汚染がれき受け入れ
東証マザーズ上場のファーストエスコが運営する福島県白河市のバイオマス発電所が13日から、放射性物質による汚染濃度が高いがれきや樹皮ゴミの受け入れを始める。福島県内に多く残る汚染がれきは処理先がほとんどない状態が続いているが、行政の支援を受け、適切に処理すれば安全を確保できるとして受け入れを決めた。
 バイオマス発電所の出力は1万1500キロワット。毎日380トン程度の建築廃材などを燃料に使っている。13日から、1日20~30トンのがれき受け入れを始める予定だ。
 高圧洗浄機などを使って1キログラムあたり100ベクレル未満まで除染してから、がれきを受け入れる。焼却すると数千ベクレルの高濃度の放射性物質を含んだ灰が残る。
 いわき市や郡山市、田村市などからの受け入れを想定。大気中に放射性物質はほとんど放出しないとしている。         2012年3月13日 日本経済新聞より


 この記事の影響か、昨日と本日のファーストエスコ株価はストップ高だそうです。

 白河のバイオマス発電所とは、大信の中新城にある白河ウッドパワー発電所です。大信地区の住民からも苦情の声があがっています。この情報を得て、昨日、担当課に対し、事実関係の確認をしたところ、担当課も全く知らないとのことで、情報収集を依頼しました。本日朝一番で、担当課に出向き、事情説明を求めました。市当局としては、本日、県の担当者を呼び、事実関係についての説明を求めるとの回答でしたので、現在委員会開催中ですが、昼休みに副市長から説明を受けました。

 副市長の説明によれば、白河市は何も説明を受けておらず、県担当者に対して事業の即時停止を求めた。県の担当者(林業振興課)は、当該事業者に対して、その場で連絡をし、事業の停止をさせたとのことです。
 また、県担当者の説明によれば、新聞記事では13日から受け入れ開始とあるが、13日に行われたのは材料の搬入のみであり、本日より焼却開始予定であったが、開始前にストップしたとのこと。尚、県担当者は、「これは試験的焼却」と説明したようですが、日本経済新聞に掲載された内容と違う説明には納得いきません。試験的であろうが、何であろうが、このような重要な事項が何も知らされていなかったのは事実です。

 市民からは、「嘘の多い行政の弁明を簡単に信用することはできない」との声もあります。市役所は、新聞各紙を購読しています。職員の中には、各紙に目を通す役割の者もいるはずです。誰も何も知らなかったという弁明を市民は信じるでしょうか。「信用できない」「裏切られた」との声も寄せられています。

 県担当者は、何を考えているのか。白河市をどこまで愚弄するのか。近隣住民に何も説明することなく、全国紙に「汚染がれき受け入れ」と掲載されたわけです。

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