人生をひらく東洋思想からの伝言

様々な東洋思想の言葉やその精神を通じて、ともに学びながら一緒に人生や経営をひらいていけたら嬉しいです。

第26回「夢が現か、現が夢か」(荘子)

2022年03月03日 | 日記

【人生をひらく東洋思想からの伝言】 

第26回

「夢が 現か、  現  が夢か」(荘子)  
          (うつつ)(うつつ)

東洋思想の根底にかなり深い影響を与えるものに、老荘思想があります。

老子(ろうし)と荘子(そうじ)を合わせたものです。

『老子』は、上下巻、八十一章、約五千四百字からなる書物。

上巻「道経」下巻「徳経」をとって『道徳経』『老子道徳経』とも呼ばれています。

一方、老子の学統を受け継ぎ発展させた『荘子』は、内編七篇、外編十五篇、雑篇十一篇、

全六万五千字余りの大作で、寓話を多く用いているのが特徴的です。

今回のお話は『荘子』からの引用になります。

『荘子』には、ところどころに夢の話が出てきます。

なかでも有名な、「胡蝶(こちょう)の夢」という話をご紹介していきます。

 

昔、荘周(そうしゅう=荘子)は夢の中で、ひらひら舞う胡蝶になりました。

とても楽しく、自分が荘周であることなど 忘れてしまいました。

パッと目が覚めると、何と自分は胡蝶から荘周になっているではありませんか。

 

荘周が夢のなかで胡蝶になったのか、胡蝶が夢の中で荘周になったのか・・・・。


この話は何を伝えようとしているのでしょうか?

 

あの豊臣秀吉も、亡くなる前にこんな言葉を残しています。

 

「露(つゆ)と落ち、露と消えにし 我が身かな 浪速のことは 夢のまた夢」

 

大阪城で過ごした日々は、夢の中で、夢をみているようだった ということです。

 

最近の若い世代の方々は、オリンピックでも のびのびと楽しくやっている姿を見ると、

夢のような感覚で、楽しんでやっているようにも見えます。

このような感覚を、少しでも生活の中で意識していきたいと思います。

 

参考文献 『老子の無言』より(田口佳史著・光文社)    

 


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