松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆ふるさと納税②なんと特別な寄付税制なのだろう

2020-04-19 | 域外住民への関与
 NPOへの寄付と比べると、その有利性は際立っている。

 私も、いくつかの認定NPOに寄付をする。額はわずかなので、節税対策を意識したことはないが、改めて調べてみると、ふるさと納税の優遇性が際立っている。

 以下の計算式は、インターネットからの受け売りである(https://kifunavi.jp/procedure/hometown-tax/#3)。

 次のように示されている。
 ケース1:10万円を認定NPO法人へ寄付した場合(所得税の控除は「税額控除」を選択した場合)
  所得税の控除( 100,000円 – 2,000円 )× 40% = 39,200
  住民税の控除( 100,000円 – 2,000円 )× 10% = 9,800
  TOTAL = 49,000
 結果、49,000円が控除額になる。

 ケース2:10万円をふるさと納税した場合
  所得税の控除( 100,000円 – 2,000円 )× 所得税率 = A
  住民税の控除( 100,000円 – 2,000円 )× 10% = 3,920
  住民税の控除【特例分】(100,000円 – 2,000円 )×(100% – 10% – 所得税率) = B
  TOTAL A + 3,920 + B = 98,000
 結果、98,000円が控除額になる。

 これが世上、2000円は自己負担で、残りは全額、控除されるというものである。この式から分かるように、ふるさと納税は、住民税の控除の特例分が肝で、住民税を手厚くした寄付税制ということである。

 総務省のサイトに、全額控除されるふるさと納税額(年間上限)の目安が出ているが、500万円→49,000円、1000万円→166,000円、2000万円→564,000円、2500万円→849,000円と出ている。さらに、これに返金率4割のアマゾンの利用券が付くのなら、やらなければ損ということになる。

 でも、なぜ、ふるさと納税が、こんなに優遇されるのかよく分からない。自分を18歳まで育ててくれた自治体に寄付するのならば、分からないことはないが、実際は、多くは、返礼品で自治体を決めている。何の恩義も感謝もないところに、寄付して、なぜこんなに優遇されるのか。

 私がささやかに寄付する「ひきこもり支援NPO」は、職員の給料も満足に出ていないという。泉佐野市は、500億円も集めたが、せめてその1万分の1(500万円)でも、割り振ってあげたら、「よし、がんばろうという気になるだろう」。

 まじめに、地道に、人々を支えている団体に、感謝や尊敬の思いを込めて、寄付している人よりも、返礼品目当てで、、中には、もらった牛肉が、脂身ばかりでだまされたとも文句を言っている寄付者のほうが、2倍も3倍も優遇されるのは、とても合点がいかない。

 地道に、額に汗して、働いている人が報われるのが、私たちの社会ではないか。ふるさとの納税は、私たち社会に誤ったメッセージを出していると思う。その弊害は、ジワリと効いてきて、今回の新型コロナウイルスのようなときに、顕在化するように思う。

 何か、書いていて、嫌な気分になってきた。
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