ガバナンスの1月号に、『支える人を支えるまちを創る』(風媒社)書評が出た。なかなかわかりやすい、いい書評だと思う。
「支える人を支えるまち」という考え方は、まだまだ浸透しておらず、言葉で言っても、「う」とされることが多い。「支える人」をイメージし、「それを支える」ということをイメージするという難しさがあるからである。高齢者、障がい者をがんばって支えている福祉の人たちをはげまし、応援する条例と言っている。これなら少し頭に入るようだ。
この考え方や視点が理解され、仕組みとして導入されるまでには、まだ時間がかかるかもしれない。自慢じゃないが、たとえば協働は、最も初期からその重要性を訴えてきたが、30年たってしまった。外国人活躍政策も、言い始めてだいぶたつが、これが国や自治体の政策になるには、10年はかかるだろう。
でも、地域から「支える人を支えるまち」を考えたという先駆的意義は、とても大事なことだと思う。そのうち、この考え方が大きな流れになったとき、みんなで、私たちが言い始めたと自慢しようではないか(ほかにも言っている人がいるかもしれないが、本になったのは初めてなので、自慢していいだろう)。