土佐のくじら

土佐の高知から、日本と世界の歴史と未来を語ろう。

元祖アベノミクス 江戸幕府11代将軍 徳川家斉

2013-09-19 19:12:40 | 古代日本のスーパースター

土佐のくじらです。

今回の記事は歴史物です。
通常の流れですと、室町時代のはずですが、消費増税への機運やその他時事の事情により、一気に江戸時代後半に飛びます。(笑)

今回の主人公は、11代将軍家斉(いえなり)です。
15人いる徳川将軍の中で家斉という方は、あまり有名ではありませんね。

初代家康、3代家光、5代綱吉、8代吉宗、そして15代慶喜(よしのぶ)将軍あたりが有名人です。
11代将軍家斉の逸話は、とにかく子沢山だったことです。

家斉はなんと・・・40人の側室と55人の子供をもうけています。
側室数、生まれた子供の数で、歴代徳川将軍の中でダントツの1位です。

別名、オットセイ将軍とも呼ばれます。(笑)
オットセイは、オス一頭に圧倒的多頭のメスで、ハーレムを築きますからね。
まぁ一言で言えば、とてもお盛んな将軍様だったのです。(爆笑)

家斉が将軍に付いたのは15歳の時で、在位期間は50年。
これも徳川将軍の中で、最高在位年数です。

これだけお盛んでしたので、家斉時代の大奥は肥大化し、多大な維持費用が必要となりました。

この時の老中は、あの有名な寛政の改革の松平定信です。
家斉が将軍職に就いた時に、前任者である田沼意次を罷免し松平定信を起用しますが、堅物で質素倹約の松平定信とは意見が対立し始め、結局松平定信も罷免します。

そして、「白河の清きに魚のすみかねて もとの濁りの田沼こひしき」と揶揄された、寛政の改革は終わります。

その後肥大化した大奥の維持や、多くの子供たちの養育や婿入り嫁入り費用の捻出を、家斉はどうやって賄ったのでしょうか?

それは、小判などの幕府発行の通貨の質を、敢えて落としたのです。
小判の金の含有量を、それまでの約半分にまで落としました。

それまでの小判を、新たな質の悪い小判に換えていくことで、幕府は600~800万両という多額の利益を得、幕府の財政は潤うと共に、大好きな大奥の費用も賄えました。(笑)

今安倍内閣で行われている経済政策、通称アベノミクスは、江戸時代にもあったのです。
アベノミクスとは、金融緩和政策ですが、手続きを省いて簡単に言うと、政府発行の国債を日銀が買い取る仕組みです。
ですから、インフレターゲット目標以内であれば、要するに政府はお金を刷れるのです。

インフレターゲット目標2%・・・とか言われますが、市場通過量を増やして、インフレに持っていこうとするものですし、インフレ率を2%の上限にするもので、ハイパーインフレにならないようにするものです。

まぁ、現代の日本で、ハイパーインフレにすることは、事実上不可能なことではありますが。

家斉の政策によって、寛政の改革で火が消えたようになっていた江戸市中は、一気に活気づきました。
歌舞伎や見世物小屋、浮世絵や陶磁器、江戸前寿司など代表的な江戸文化は、家斉時代に花開いたものです。

もちろん、生活物資の値上がり(インフレーション)はありました。
しかし、家斉流金融緩和政策は、在位中ずっと続けられたにも関わらず、結局物の値段は上げ止まりました。

物不足でなければ、ハイパーインフレにはなりませんから、既に物資の供給の良かった江戸時代には、物の値段はそこそこで収まるのです。
現代の日本がハイパー-インフレにはならないのも、物つくりや基本生活インフラが強く、物流の良い日本市場では、物不足になれないからです。

家斉の死後、水野忠邦による、天保の改革が始まります。
贅沢は禁止され、家斉時代に作られた荘厳な寺院なども、「贅沢の象徴」ということで破壊されたりもしています。

民主党時代に、完成間近の八ッ場(やんば)ダムの建設工事を中止したり、公共インフラのもったいない事件がありましたが、今も昔も変わらず、愚かな政治は同様なのですね。

天保の改革は、改革とは名ばかりの、官製のバブル潰しですが、家斉の50年に及ぶ長期の治世は、それまでの日本人を根本から変えていました。

まず、幕府が発行した低質の小判によって、市場通過量はそれまでの2倍になっていました。
これによって日本では、商業が一気に盛んになり、読み書きそろばんのニーズが生まれました。

全国各地に寺子屋ができ、幕末期には識字率世界一の国になりますが、その基盤は家斉の治世50年によるものです。
その後の日本の近代化は、家斉将軍なしでは不可能でした。

幕末期に日本に訪れた外国人が、当時の一般的な日本人を見て驚いたエピソードが二つあります。

それは、普通の婦女子が、暇さえあれば本を読んでいること、そして、一般市民が、とにかくよく笑うことです。

当時の世界では、一般的に女性は字が読めず読書をしないものでしたし、上流階級以外の一般的な市民は生活に終われ、希望のない表情をしていることが、街で見かける風情だったのです。
これは、ヨーロッパの列強諸国であってもそうだったのです。

侵略者であった列強諸国民をして、「このような国は、侵略するに忍びない。」と思わせた・・・と考えるのは、歴史愛好家の中で、私だけでしょうか?

日本の歴史では、あまり有名ではない家斉ですが、家斉が導いた日本の繁栄は、幕末の日本人を、「幸福の国の国民」として世界に認めさせ、当時の日本国民の幸福な姿と神々しさが、列強の侵略の意思をためらわせたと私は思うのです。

日本は今後も、繁栄し続けなければなりません。
現代の三大改革である増税は、断固阻止するべきです。

現代日本人は、家斉の治世に学ぶべきです。


財務官僚は日本国民を、内野ゴロで討ち取るつもりです。

2013-09-19 11:02:10 | 増税亡国論

土佐のくじらです。

今朝の産経新聞の報道では、「安倍首相が消費増税を決定。」との記事が載っていました。
昨晩のニュースなどで私が見た限りでは、首相がそのような発言をしたと記憶にありませんので、
またまた、大手マスメディアを巻き込んで(恐らく新聞への低減税率をエサした)増税包囲網の一環だろうと推測します。

先日、「首相が増税の意思を固めた」報道では、菅(すが)官房長官が、「首相が増税の意思を固めたという発言はない。」と政府の意向を発言しましたので、まだ9月の段階で、本格的には固まってはいないはずです。

これは包囲網の一環です。
増税しないと生活が成り立たない官僚と、増税しないと「あんたのところは税金を軽くしてあげるよ。」と言えなくなる、規制がないと生きていけないタイプの政治家たちによる、激しい攻防戦が政府、そして与党内で行われているはずですが、国民の皆様、まだ諦めてはいけません。

諦めたら負けです!

昨晩のニュースでは、首相は法人税率の軽減をすることを発表指定ました。
減税はとても良いことです。
しかし、消費増税とセットならば、効果は相殺されます。

なぜなら、消費税は消費行動にかかる税金ではなく、売り上げにかかる売上税だからです。
もう一度言います。

             消費税とは、売上税です。

ですから、利益が出る前段階で、納税義務があります。
ですから、8~10%もの消費税=売上税ですと、企業(法人)は利益など出ません。
ですから、消費税率が上がれば、法人税を払える企業、そのものが激減します。
ですから、法人税率を下げても、国民は潤わないし、景気は確実に減退します。

つまり、好景気がくると困る役人の思う壺なのです。

皆様、
少々の法人税率と引き換えに、消費税率を上げることを承認してはいけませんよ!!

野球では、ピッチャーが打者の頭部に近い所(内角高め)に、早いボールを投げて退けぞらし、
体の遠くの低い所(外角低め)に、遅い球を投げてタイミングをはずして、内野ゴロを打たせて討ち取るのがセオリー(基本形)です。

役人はほぼ固定給ですから、好景気が来て、公務員以外の人々の給与が上がると相対的貧者になります。
ですから役人は、好景気が大嫌いです。

日本は、東に本題震災の復興・アベノミクス・東京オリンピックという、好景気の材料がふんだんにあります。
ですから今官僚は、不景気誘導に必死です。
それこそが、消費増税導入の動機です。

財務官僚は、日本国民に内野ゴロを打たせる(消費増税導入を諦めさせる)ために、法人減税という内角高めの早い見せ球を投げています。

彼らは必死ですが、日本経済は強く、日本人は勤勉なので、合法的な増税以外、もう不景気誘導ができないのです。