土佐のくじら

土佐の高知から、日本と世界の歴史と未来を語ろう。

日本が選択すべきこと (マルクスの洗脳を超えて)

2013-09-30 19:20:31 | 増税亡国論

土佐のくじらです。
今日のお昼の、某ワイドショー的ニュース番組において、「明日、消費増税を発表。」というテロップが、これ見よがしな映像となっていました。

しかし、いまだ安倍首相ご自身は、一言も「消費増税をする。」とは言ってはおりません。
これらは恐らく、

テレビや新聞等の大手マスメディアには、消費増税に対する提言税率が決まっていて、財務省からの協力要請を受けている。
または、
国税庁や法務省などの特別監査などをチラとかされて、財務省に脅されている。

このいずれかだろうと思います。
どちらにしても日本国民に、「もう、消費増税は決定事項である。」という印象を持たせ、諦めさせる作戦です。

かなりえげつない、真意的外堀埋め作業で、かつてない強引さを、私も感じております。

それはやはり、好景気になる材料、しかも単独でも相当大規模な好景気の材料が、ふんだんにある現代日本に対して、好景気が来ると困る官僚が、それだけ必死である・・・ということです。

今の日本の国家の中枢、大きな体制は増税派、もしくは増税容認派です。
彼らの経済観念には、 「誰かが得をすれば、誰かが損をする。」という図式しか、思い描けない・・・という、低レベルの経済観念しかないことを、以前の記事で私は述べました。

この問題はもちろん、国家の中枢部にいる人たちだけではありません。
保守派・・・と呼ばれる人の中にも、結構な割合で、存在するものと推測いたします。

そういう方は、必ずと言って良いほど、こういう良い方をなさいます。

「税金は、金持ちから取ればいいのさ。」
「貧乏人から、税金を取ってどうするんだい。」

こういう人は、結構多いです。
でもこれは、完全な間違いなのです。

一見現実的に見えて、その実、とてもとても、非現実的なのです。
なぜなら、長い眼で見れば、もし、本気で金持ちから、ガッツリ税金をふんだくるようなことをすれば、数年で日本から、金持ちはいなくなってしまうからです。

税収の8割の金額は、納税者の2割が支払っております。
これは、地域や時代を超えて、一定の法則があります。

これは 『8割2割の法則=パレートの法則』の適合例です。

要するに、大事なものは2割である・・・という法則です。
法則ですから、真理です。
そして真理は、全てに適応可能です。

例えば、 100%完結するのに10時間かかる仕事は、80%まで済ませるなら2時間で出来る。
会社の売り上げの80%は、いつも、20%の社員が稼いでいる。
アリや蜂の群れで、実際に仕事をしているのは20%しかいない。

他にも、 空気中の酸素の割合は・・・20%
地球の陸地は・・・20%
人が生まれた時の、水以外の成分は・・・20%

まだまだ、いろいろ実例はありますが、要するに、
もし8割の税額を収める2割の金持ちがいなくなれば、税金のトータルの金額は、今の2割になってしまう・・・ということです。
それが果たして、良いことなのでしょうか?

であるならば、たくさん税金を払ってくださる2割の豊かな人を、努力して増やしていく以外、方法がないではありませんか。
これが最も、現実的手法なのです。

貧乏な人からは、どうあがいても、どんなに搾り取っても、税金がたくさん取れるはずはないからです。
金持ちを増やすことです。
それ以外は結局、非現実的な手法です。

そしてこれ以上、日本のお金持ちから、お金を取ってはいけません。

日本経済の最も弱いところ、それは、お金持ちがお金を使えない・・・というところです。

日本が、お金持ちがお金持ちらしく振舞えない社会に陥っていることが、日本社会を、そして、大多数の日本国民を苦しめているのです。 

累進課税があり、相続税贈与税があり、予想以上に、またいつ何時、税金を納めなくてはならないことがあるかも知れず、彼らは家族等に迷惑をかけないよう、現金をいつもプールしているのですね。

それにはいわゆるタンス預金も含まれますが、これはいったいいくらあるのかなんて、誰も知りません。
まあ、要するに、多くの日本人の嫉妬心と、実体経済音痴が、膨大な埋蔵金を、ただの紙切れとしていることは確かなことなのです。

この根源には、現代日本人の心の深層に潜む、マルクス主義(共産主義)が絶対にあるはずです。
マルクス経済学は、嫉妬心の合理化に成功しています。
このマルクス主義によって合理化され、学問化され、体系化された嫉妬心が、日本を貧しくする世論形成へと、結局は導いていると私は思います。

共産主義の洗脳下にある人は、資産の再分配=金持ちの金を貧しい人に分け与えること・・・ これがどうしても、やりたくてやりたくて仕方がないみたいです。

しかしそれは、見方を変えれば、合法的な強盗です。
どうしても再分配をやりたければ、お金持ちが、存分にお金を使ってもらえる工夫をする以外ないです。

繰り返しますが、日本経済の最大の弱点は、お金持ちがお金を使えないことなのです。

億の資産を持つ金持ちが、ちょっと散在してくだされば、国家の仕事が、ずいぶんと楽になります。
兆の資産を持つ人が、思いっきり散在してくだされば、国家の仕事は、ほとんどなくなるはずです。

つまり金持ちが金持ちの仕事をすれば、国家が国民の生活保護予算などの心配を、しなくても良くなるわけですね。

金持ちを増やすこと。 そして、
お金持ちに、お金をたくさん使ってもらうこと。

これこそが、世界随一の経済大国となった日本の、今後克服するべき課題であり、国民の正しい政治選択なのです。

増税は確実に、豊かな人を貧乏にし、貧乏人を更に貧しくします。
正解とは逆の選択です。

ですから消費増税路線は、完全に間違っているのです。


日本を救い続けた職人魂

2013-09-30 06:00:00 | 古代日本のスーパースター

土佐のくじらです。
このところ、歴史記事がなおざりになっていますね。(笑)

日本の失われた歴史を取り戻し、日本の誇りを取り戻すことから、私はブログを始めました。
今回は、それを技術的側面から支えた、職人にまつわるエピソードです。

今、当ブログの歴史記事では、織田信長に焦点が当たっておりますので、種子島への鉄砲伝来にちなんで、記事を進めてまいります。

種子島に鉄砲が伝来されたのは、諸説ありますが、天文12年(1543年)と言われます。
時の将軍は、室町幕府12代足利義晴です。

この将軍が、滋賀県の国友の鍛冶屋たちに、鉄砲作りを命じます。
それは、種子島鉄砲伝来の翌年、1542年の出来事です。

国友の加治屋たちは、将軍直々に本物の鉄砲を渡され、それを分解して実際に作ってしまいました。

これは、スゴイことです。
世界広しと言えども、当時の最先端技術である鉄砲を、見て分解しただけで、実際に作り出せた民族は、日本人しかいませんでした。

他の人々は、鉄砲の破壊力にただ怯え、畏怖するだけでした。
「これを、我々も作れないだろうか。」と思うことが出来たのは、世界で日本人だけだったのです。

実際にあるものは、我々にだってできる・・・
どうやら世界で日本人だけは、そう思うことが、ごく自然に出来る民族のようです。

その後滋賀県国友は幕末まで、鉄砲の生産場として栄えます。
浅井氏の領地だったのを、織田信長が支配刷るようになって後、それまでは補足的な武器であった鉄砲は、主力武器として利用されるようになりました。

国友の職人たちにより、大量生産出来るようになったからです。

この、鉄砲の大量生産は、世界で唯一日本だけが成し遂げたものでした。
発祥の地ヨーロッパでも、大量生産はできなかったのです。

その後、信長・秀吉・家康と、日本の支配は推移して行きますが、この戦国時代末期において、それぞれの戦いの時代がありましたが、一つの大きな世界史的転換を、この時期に日本は経験します。

それは、日本国内の鉄砲の総数が、全ヨーロッパの鉄砲総数より多くなったのです。

世界は大航海時代初頭。
ヨーロッパ諸国は、航海技術と鉄砲とキリスト教布教を一体化させ、全世界に植民地争奪戦を繰り広げておりました。

フィリピンは、スペインが取りました。
台湾は、オランダが占拠しておりました。

フィリピンの国名の由来は、征服者であるスペイン人が、当時のスペイン王子フェリペにちなみ、「フェリペ王子に捧げる」という名目で付けた名前です。

そのような、国名すらも自分勝手に付けるような、俺様な侵略者たちが跋扈する、世界史の中で唯一、彼らが侵略を諦めたのが戦国日本でした。

なぜなら戦国末期の日本は、世界最強国となってしまったからです。


世界随一の鉄砲総数を誇り、100年の戦国時代で鍛え抜かれた、数多くの武士が多数おり、しかも最後は平和裏に泥沼化することなく統一され、分裂国家とならなかった日本に、軍事的に攻め入る隙はどこにもなかったからです。

信長以降の日本は、他国が侵略するのに、最も軍事リスクの高い国家となったのです。

足利義晴将軍や織田信長など時の権力者の命を受け、当時の世界最先端技術である鉄砲の製作と、世界唯一の大量生産を成した日本人の職人魂が、大航海時代を日本が生き抜くための、大切な歴史的アイテムとなったのです。

                                             (続く)