UENOUTAのお絵描きとかブログ

 お絵描きや小説、YouTubeとかの報告とかしていきます。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 157

2025-01-16 01:39:29 | 日記
「確かにG-01殿なら直せるのでしょうけど……」
 
 不安そうな勇者。わかる。わかるよ。ミレナパウスさんも……いや彼女はなんかワクワクしてる顔してる。純粋な瞳が私に刺さってる。いやG-01にだけど。そしてこういった。
 
「大丈夫ですよ勇者様。ジイゼ様には私達には及ばないようなお考えが有るのです。そうですよね?」
 
 キラキラとした瞳がこっちにむいてる。その光は信者の眼差しだろう。私のいうことなら黒だって白といいそうな……そんな危うさがある。ミレナパウスさんは私を……というかG-01を神と崇めてるからね。そもそもが協会という立場の所で育ったのも大きいんだろう。
 けどあの世界の協会の教えをミレナパウスさんは受け入れてなかった。だからこそ、私達についてきたわけだしね。私という神を見つけたから、きっとこの道を彼女は選んだ。
 だから彼女が私に対して全工程ボットになるのはしかたないのかもしれない。でも中身は私だからね。G-01は確かに大きくて立派だ。文明が低い人達が見たらそれこそ、神の化身と見間違えてもおかしくない。
 
 けど……現実問題G-01の中身は私だ。皆と姿形は変わらない人間(謎)なのだ。私は自分を神ではないとわかってるからね。寧ろ私はどっちかという落ちこぼれというか? 前世の記憶は薄っすらとしか無いんだけど、少なくとも持て囃されてはなかったと確信はできる。
 だからその瞳は重い。まあ考えがないわけではないけどね。
 
『もちろんです。ただで治すわけじゃないでしょう。私は治すついでにこの船のシステムに侵入します。この存在はなかなかに重要なパーツのようですからね』
 
 そうなのだ。この腕というか輪っかはこの船にとってとはまさに虎の子。そんな最終兵器だ。だからこそ、これだけの強さだったといえる。目玉なんて目じゃないコストを支払って作られた存在だ。もうちょっとこの輪っか自体は配備されてたみたいだけど、既に稼働できる輪っかはこの一つだけになってるみたいだ。
 だからこいつはこのまま壊してしまってはいけないのだ。貴重なサンプル……というのもあるが、この腕がつながってるシステム……それが私の目的だ。
 
 ここまで弱くしてくれてよかったよ。とりあえず勇者たちの戦闘のさなか、私は少しずつ目玉たちを侵食してたのだ。ミレナパウスさんが色々と試してくれてたのもよかったね。皆が私の役に立ってくれたよ。
 さすが私の眷属たちだ。なので私はこの船を掌握できる。もう一つのユグドラシルを得ることができるだろう。
 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿