岩佐和裁のブログ、裁縫記:IWASA WASAI's blog, sewing notes.

着物や和裁を紹介しています。
Introducing kimonos and kimono sewing.

I am explaining how I sew a kimono. 和裁、運針と糸こき、straight stitch もどき

2010年01月29日 17時01分39秒 | 運針
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着物を縫うのは運針以外にも”くけ”や”とじ”などの技術が必要なのは勿論ですが、他にも糸こきや糸の玉止めも必要です。
 それと手縫いをされた方はご存じでしょうが、糸というものは油断をすると直ぐに絡まり、特に縫い始めと縫い終わりは危険で油断禁物です。
針を抜く時には指貫で針のお尻を押し生地から針先を出し、右手の親指と人差し指で針を挟み糸を引き抜き、左手の親指や右手の小指に抜いた糸をかけ、糸がある程度張った状態を維持する様にして絡まりを防止します。
 それでも糸が絡まりそうな時は縫い針を持っている指の、指貫をしている中指を軽く伸ばし針のお尻を指貫から外し、親指と人差し指と中指で針を持ち、直ぐに人差し指を外し、人差し指の背と中指の腹と親指の腹で針を挟んで持ち、最後に親指を外します。
 そうすることで右手の親指と人差し指が自由に使え、糸などのトラブルに素早く対処出来ます。
待ち針はある程度針先が近づいてきたら、映像の様に左手の親指と人差し指で押すようにして立てると縫い目が曲がり難いです。
 糸こきは映像の様に反物の右側を左足の親指と人差し指か”かけはり”で挟み生地を軽く張った感じで右手の親指と人差し指で軽く挟みながら糸を柔らかく左方向にしごきます。
糸の縫い止めについては糸こきをし終えたら、縫い終わりに針を映像の様に当て糸を一回から二回絡げて引き抜くと玉止めが出来ます。

I sew a kimono without using a sewing machine.
It is a stitch like the straight stitch which I use when sewing a kimono.
I insert in thimble for Japanese dressmaking between the first joint of the right middle finger, and the second joint, and perform this stitch using the thumb and an index finger.
I sew a kimono, moving a finger like an animation.

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和裁、男物袷の着物、いかの頭の折りたたみ

2010年01月28日 10時37分50秒 | 袷の着物
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一般的に袷の着物の脇の縫い込みの内揚げから上は、両側に倒すのでそれを始末するために”いかの頭”をつくります。
 和裁士さんにより違いますが、私は脇縫いを揚げから上は割りますのでその所は細かく縫う様にしています。
男物の表前見頃の内揚げは肩から着丈×0.4に後揚げはそれより1寸上にします。
 また裏が通し裏で揚げを腰にする場合、私は後前ともその中間の肩から着丈×0.4-5にして、縫い込みが重ならない様に”いかの頭”の倒す方向を逆にします。
そして脇の縫い込みがつれない様に前見頃の内揚げは身幅+3分の所で縫い止めます。

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和裁、男物袷の着物の衿の”そく付け”(sokuzuke)

2010年01月27日 05時26分10秒 | 男物袷の着物
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衿のそく付けとは、袷の衿を女物の袷の様に別々に付けず、単衣の広衿の様に表衿と裏衿で見頃挟んで付ける方法で、まとめの最後が衿付になります。
 衽の流れは衽をたいらに据えて、前たて、衽、褄下の縫い込み、前たてと褄下の縫い込みの間にそれらの縫い込みが動かないように待ち針をします。
そして映像のようにへら付けをし、流れを7分から8分の間隔でとじます。
 衽下がりのところは素縫いの時にした表見頃と裏見頃の通しべらを5分位の間隔でとじ合わせ、衿肩明から衽下がりに衿型を使い通しべらをしてその1分上をとじます。
映像の着物は身丈が(背)3尺8寸、褄下1尺9寸、繰越4分、背縫い分を除いた衿肩明の切り込みが2寸3分、衽下がり5寸7分なので、衿のへら付けは衿山から肩山までの長さの2寸9分のへら、そこから衽下がりの5寸8分5厘のへら、衽下がりから衿先までは1尺5寸5分5厘の流れのへら付けをします。
 衿付の釣り合いは衿肩明と衿先では衿を緩くして、肩山から衽下がりの2寸下までは見頃(衽)と衿はたいらに、あとは衽を緩くします。
また地衿は3寸に、共衿は3寸5厘の巾に衿付と衿巾の折りを鏝でして、裏衿の付け側は通しべらでくけ側のみを衿先だけは3寸に、他は2寸9分の巾で中表に鏝で折りをします。(この時にくけ側の縫い込みが1寸3分以上にならない様に付けの縫い込みを調節します)
そして背中心から上前の衿付を縫い始め、地衿の共衿下は折り通りに共衿から衿先までは折りの5厘上を縫い、裏衿は衿山から衿先まで通しべらを縫います。
 衿付と共衿掛けが出来ましたら(共衿掛けについては女物と同じやり方です)衿の中に入る縫い込みを折りたたみます。
 まず縫い込みと地衿の間に1寸4分巾の厚紙を入れて、それより控えた巾に縫い込みを鏝で折りたたみ縫い抑えます。
 裏衿付けを表からきせをかけない様に鏝をかけたら衿先を縫います。
まず 地衿と裏衿の衿先のへらの1分上の表側に通しべらをして、地衿に表地の色糸で小さく針目を出して地衿と裏衿を縫い合わせ、くけ側の裏衿の表側に縫い目の5厘下に通しべらをします。
 そして衿先を中表に”付けの折り”と”くけの折り”の間に5厘位の隙間を空けて半分の巾に折り、表側は縫い目通りに”くけ側”の両端は縫い目をそれより中は、先ほどした縫い目の5厘下の通しべらを縫う様に弓なりに縫います。
衿先の縫い込みは映像の様に1寸4分から1寸3分位の巾に折りたたみ、縫い込みが落ち着く様に縫い抑えます。
 貼り付けた最初の映像の衽の”縦とじ”ですが、衿をそく付けにするときの褄下から衽下がりまでの間は、やや細く5分位の間隔でとじます。
 また褄飾りは和裁士さんより色々な工夫がされていますが、私は一番シンプルに?衽付けで4分、褄下で9分位の高さに4針の縫い目を出す斜めに上がる褄飾りです。
 最後に下前の衿先に付けた白い布は特別注文のタグで普段は付けません。ちなみにタグの大きさは丈が8分の巾が3分上がり、裁切りは丈で2寸1分の巾は7分位で下前衿先のくけ側の衿先から3寸のところに付けます。

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和裁、男物袷の着物、前見頃の裄廻りの巾

2010年01月21日 06時06分18秒 | 男物袷の着物
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男物の袷の着物は国家検定試験や和裁コンクールやグランプリのお題ではないので、直し物を縫うと衿付や内揚げ、人形など各和裁士さんごとに工夫されていると思います。
 私は品物にもよりますが衿は即に付けますので前見頃の裄廻りの巾は、衿肩明-1分から衽下がりの前たての縫い込み-1分の間の表に通しべらをして、そこから前見頃の裄廻りの巾を計り、表見頃と裏見頃の巾を揃えます。。

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和裁、広衿のスナップ付けと衽の褄飾り

2010年01月20日 11時11分13秒 | 袷の着物
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広衿は着用する時に衿肩で半分に折る為、スナップや衿糸を付けます。(映像はスナップ付けの様子です)
 まず共衿丈の中心に糸印をして、それよりどちらか一方にずらしてくけ側にスナップのデコを付けて、それが付け終わったら半分に折り、付け側のデコの跡にスナップのボコを付けます。
最後に衽の裾に褄飾りの躾をします。(大体、付け3分褄下7分の4針です)

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和裁、女物袷の着物をたたむ折りの付け方

2010年01月19日 11時38分58秒 | 着物
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背縫いをけぬきに鏝で折りを付けて、うっすらと湿らせたのし布の上からアイロンをかけます。
 脇縫いは1分の見方を見せて鏝をかけてから背縫いと同様にアイロンを当て、衽は下前から衿肩より裾の縫い目から3分の折りまで自然に折り返し、湿らせたのし布を当てアイロンをかけます。
 この時着物の型を整えるのと同時にアイロンをかけた所が詰まらない様に、少し引っ張った状態にしてアイロンをかける両端に文鎮をのせます。

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和裁、女物袷の縫い方、衿くけ

2010年01月18日 11時48分28秒 | 袷の着物
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先ほどした1分5厘下のへらを指折りして、衿の中心、共衿かけ、衿先、裏衿の小接ぎ(ここでの釣り合いは裏衿を少し緩くします)のところに待ち針をしましたら、1分5厘のみかたを見せて裏衿の折りの5厘中をぐしぐけします。

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和裁、衿折り縫込抑え、裏衿巾へら付け

2010年01月17日 13時52分03秒 | 袷の着物
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表の素縫いで折った衿巾の折りに合わせて上前から表裏の衽の縫い込みを折り、共衿下あたりの前たての縫い込みがかからない所から先ほど折った衽の縫い込みを抑えます。
 衿先近くになりましたら地衿との間に厚紙を入れると縫い込みが抑え易いです。
上前衿先近くまで縫い込みを抑えたら一旦糸止めをして、今度は下前の衽の縫い込み上前同様にを折り衿先から厚紙を敷いて、縫い込みを抑え始め共衿下あたりの前たての縫い込みがかかる手前で抑えるのを一旦やめて、前たての縫い込みを下げるイメージで据え直し下前の縫い込みを抑えた所まで縫い込みを抑えます。
 また縫い込みを抑えるのと同時進行で表衿の折山に合わせて裏衿に手折りで折りを付けます。(手折りが付きにくい時には鏝で折りを付けます)
そして先ほどした手折りより1分5厘中に裏衿巾のへら付けをして、場合によっては映像の様に鏝で通しべらをします。

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女物袷の着物の縫い方、衿の折り、衿先の始末

2010年01月15日 11時41分33秒 | 袷の着物
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衿とじが終わりましたら衽付の縫い込みが動かないように縫い込みをおさえ、衿先の縫い込みを衿巾の折山の際でおさえ、衿先の縫いに衿巾で折り返した縫い込みがきちんと収まる様に注意してもう一度縫い込みの端をおさえ、形を整え鏝で決めて引き糸を付けます。

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和裁、女物袷の着物の縫い方、流れの衿とじ

2010年01月14日 11時35分00秒 | 袷の着物
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上前衿先に出来上がりの状態で表裏の縫い目を揃えて縦にまち針をします。
 次に上前流れの衿とじを衿先から共衿の手前迄、表裏の衿付の縫い目を合わせて、縫い目の5厘上を8分間隔でとじます。
そして共衿掛けの手前で一旦糸を止め、今度は前の手順で上前の衽下りのところでを残しておいたとじ糸で、共衿掛けの先までとじます。
 下前衿先も上前同様に待ち針をして、上前と同じ様に今度は衽下りの少し先迄とじて糸止めをします。(この時前身頃の身八っ口のかぶりを見ます)

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