競艇場 2016-02-13 21:23:30 | ちょっとしたおはなし つぶれた競艇場をぼくはさまよう。 場内は白く荒れ果て、壁や階段は崩れかかり、人けはまったくない。 場内にあったBARの跡地に入る。 やはりここも荒れ放題。割れた瓶やら壊れた椅子やらが転がっている。 ふいに店の奥から男が1人現れる。 それは、ぼくだ。 もうひとりのぼくだ。 もうひとりのぼくは云う、ぼくとまったく同じ声で。 「ぼくにはわかる」と。 「お前の悩みが、苦しみが」と。 ぼくはた . . . 本文を読む