「どさくさのうやむや」やっていいとそのとき思ったって、なし崩しにしでかす奴なだけっていうレッテルがつくだけよ?
有事にはそうするって猜疑の的になりにいってるだけ。
意味ないですよ。
安い人に成り下がる卑屈を恥ときなよ?
小手先に逸る阿呆はさすがに上に頂けないわ。
昔お芝居で「人間風車」内において、作家が即興で子供らに語る「狼酋長」ってのが劇中劇としてありました。
私の見た版の人間風車では「大きな西山洋介山」の噴火に慌てふためく村民が、苦境を脱するには!と村長んとこの押しかけた際に、村一番の変わり者扱いされるワフーが言い放つ「俺についてこいよ」なる妄言に、苦し紛れながら村長の号令一下、一抹の期待をかけ、村民一丸となって火口に向かうも、大噴火を起こしてあっけなく全滅…
ひとしきり話した作家は、一拍置いてから、この話のポイントは「どんなに苦しいからって村一番の変わり者の妄言如きにに付き従ちゃいけません」って話、と締めくくる。
子供らは瞬間、あっけに取られて沈黙してから、腹を抱えて弾けるように爆笑する。
教訓を笑って得たのでした。
そんなシークエンスがあったんです。
当時は作家役の生瀬勝久さんの緩急ある「劇中劇の演じ」の達者さや、社会風刺、皮肉を軽妙なユーモラスをブラックにぶち抜くテンション可笑しさに大笑いしてましたけど、昨今の世界情勢のきな臭さと選挙周りの泥臭さ、まがいもんの統率者の道化めいてるのに狂言役者ぶりが、どーも重なって見えてきた。
狼少年ならぬ狼酋長。
嘘ばっか言ってても、突き抜けてちゃった挙句の全滅…慧眼やもしれませぬな。
後藤ひろひとさんの本が冴え渡ってた!
心が泡立ってもそれはあなただけのこと。
おさまるまで堪えてて。
間違っても外に出すとか当てつけるのは違うし、失点でしかない。
その生々しさは他の人は察しきらぬ。
いくらたぎってようが一人芝居以上にはならぬ。
そこ所以で咆哮しても無為である。