歌うように語ろう

観劇や観戦(主にフィギュアスケート)等について語るブログです
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ミュージカル エリザベート2012 感想

2012年05月12日 | 観劇関係

身内の事情等により、チケットを取ったはいいものの無事観劇できるか危ぶまれた今年の東宝エリザでしたが、おかげさまで

最近病人の容体が安定していることもあり、何とか観劇に出かけることができました。

ちょっとインターバルが空いてしまいましたが、木曜日の公演の感想をかいつまんでまとめてみたいと思います。

<キャスト一覧(プリンシパルの一部)>

エリザベート:瀬奈じゅん

トート:石丸幹二

フランツ:石川 禅

ゾフィー:寿 ひずる

ルドルフ:古川雄大

少年ルドルフ:坂口 湧久

 

私がエリザベートを観劇するのは3ツアー目になります。回数は通算20回くらいになりますが、もちろん今年は初。

従いまして各キャストの出来はもちろんのこと、オケピのみなさんやマエストロ、そして演出にもどのような変化が見られるのかが

焦点でした。

残念ながら当日、万全の体調とはいかなかったために見逃した部分もあったかもしれませんが、感じたままを書き留めてみます。

まずは瀬奈シシィですが、あまり変化は見られませんでした。もちろん悪くはないのですが、おっ!と目を引く焦点は見つからず。

強いて言うならよりシシィの強さを強調するかのような気概を感じました。

さすがに宝塚を含め三度目のシシィだけあって、非常に堂に入ったシシィだと思います。

 

そして個人的にこの日一番の着目点であった石丸トートですが、前回の暑苦しいほどに情熱的だったトートから、少し燃え方を抑えた

トートに変身を遂げているかに見えました。

もちろんシシィに対する情熱は健在ながらも、赤い炎が青い炎に変わったかのような内から燃え滾る愛を謳うトートに感じました。

安心の歌唱力に心地よく耳を傾けながら、できればもっと違う組み合わせでも石丸トートの回が見たかったと思っています。

(後は違うトートの回で取っています)個人的には石丸氏のトートは、前回よりも今回の方がツボに入りまして好みでした。

 

石川フランツも安定した皇帝の姿を見せてくれましたが、長くこの役をこなす石川氏も、今回はまた細かい部分でアレンジしてきたようです。

一つ一つは指摘しきれないのですが、少し具体的に言うなら「夜のボート」や悪夢のシーンなど、情感がより細やかに伝わってきたように感じます。

夜のボートでは本当に切ないシシィへの思いをよりセリフのように抒情的に歌い上げているようでしたし、悪夢のシーンではルキーニを止めようとする

セリフにも怒りより懇願を見た気がします。

長く続けてきた役でも、相手役が変わったり、また演出家の演出プランによりやはりまた一つ一つの積み上げが変わってくるということであろうと思われます。

声量も相変わらず豊かで、満足のいくフランツでした。

 

寿ゾフィーも基本的に安定しておいでなのですが、ややファルセットが苦しそうかなと感じました。でも、全体的には存在感のある、素晴らしい皇太后を

演じていらしたと思います。

 

そして一新された三人の中で初見の古川ルドルフですが、残念ながらまだ歌は弱いなと思います。ただ、癖のある歌い方ではないですし、高音も出ていますので

今後の歌いこみ、演技をより深めていくことを期待したいと思います。

以前、別の演目で彼の歌を聞いたことがありますが、その時よりはうまくなっていましたので、伸び幅に希望を持ちたいところです。

後はせっかくの高身長で長い手足と恵まれた体格なので、ダンスや細かい所作がもっと綺麗に見えるコツを掴んでくれるといいなと願っています。

 

チビルドルフ坂口君は、確か前回のエリザでも出ていたかと記憶していますが、ソロも非常によく歌い上げていて上手でした。冒頭の群舞もしっかり手足を

メリハリをつけて動かしていて健闘していたと思います。特にソロの歌詞がとても聞き取りやすかったですね。

 

ところでマエストロが今までとは違った眼鏡をかけた若めの方になっておりました。いつものお方はどうしたのでしょう?変わったのかな?

当然ながら指揮が異なりますので、やはりオーケストラの演奏もまた異なったものに感じましたが、悪くなかったと思います。ただ、当然今までと

テンポが異なりますので慣れるまでにこちらが時間がかかりそうな感じでした。でも違和感というほど大きな差異ではないかなと感じます。

微妙な差異とでも申しましょうか?

 

次は万事都合がつけばですが、春野シシィ&マテトートの組み合わせで観劇の機会がありそうです。こちらも楽しみにしています。

以上。