年金は「自分が歳取った時にもらえるお金」であることは間違いがありません。
では、もらえない場合、その負担は誰に懸かるのでしょうか。
私は商売を止めて年金で暮らしています。
ちなみに、これまで納めた厚生年金保険料はゆうに1000万円を超えています。
子供達は一人立ちしてまったく生計を別に暮らしていますので
止める決断自体、この年金収入があったからこそできたことです。
もし年金が受給できないのであれば、もちろん生活のため働き続けなければなりませんが
私は少しばかりの膝痛や腰痛を除けば、まだ場所さえあれば働くことができるとは言え
残念ながら、我々世代は労働力としてほとんど期待されていませんので就職は至難の業で
とすれば、子供達に面倒を見てもらうしかありません。
もし場所が提供されても、病気などで働けないどころか介護でも必要になったら
同じように子供のお世話になる、つまりは経済的負担を強いるしかないのです。
私の子供の世代は、ちょうどこれからその子供(つまり私の孫)に
教育費がかかり出す年代になってきています。
生命保険会社のデータでは、子供一人を18歳まで育て上げるのに1000万円
その後4年間の大学(文系私学)で1200万円とも言われていますので
22歳までの大卒で2200万円、計算上は掛かることになります。
そこに自分の親の経済的負担まで加わるとしたら…。
見方を変えて、今25歳で“年金不払い”の貴方
あと40年後で65歳になった時、結婚して奥さんと子供が2人いるとしたら
ガッポリ稼いで預金で奥さんとの老後の生活資金、病気の治療費を賄い
裕福に暮らさない限りは、2人の子供(貴方の孫)の教育費にプラスして
爺さん婆さん(貴方と奥さん)の生活費の負担まで負わせることになるのです。
確かに「もらえるかどうか分からない」などという不安、不信感を
持たせていることは国に責任があります。
そうかと言って、年金制度が破綻するときは国も破綻する時だ、と一般的に言われていて
それを防ぐために大幅な税率のアップなどが今後も予想されるのですから
国の破綻を心配するのであれば、いっそ外国にでも移住なさればよいと思うのです。
以前触れたように、そうやって納めた税金の半分が将来、年金として戻ってくるのですから
払わずに税金だけ徴収されて得をしていると感じている貴方は
もう少し年金について研究した方がよいのかもしれません。
ただし、生活費に困って不払いの方が、体裁を繕うためにそう言っているのであれば
研究する前にまず、保険料を払えるだけの収入を得ることが先決ですから
これはまったく別の話になると思うのです。