かつて2度ほど「尿管結石」を患ったことがあるかも知れません。
「かも」と言うには理由があって、どちらもX線写真に“結石”が映っていなかったからです。
10年ほど前の最初の時は、夜中の3時に尿意を覚えてトイレで用を足しても残尿感が強く
そのうちに便意まで催してきたのでこれも済ませたのですが
こちらもその後の快感が全くないどころか、下腹部にひどい痛みまで感じてきたのです。
慌てて総合病院の“救急”に、あまりの痛さで吐気さえするのを我慢して自分の車で駆け込んだのに
持ち回りの当番医による痛み止めの服用、次いで点滴の処置をされてもいっこうに納まらず
2時間後にようやく登場した宿直医による注射でようやく痛みが退き
X線を撮っての診察に辿りついたのは、すでにすっかり夜も明けた頃のことでした。
「特に石は映っていませんが、症状からは尿管結石と思われます。正式な治療を受けてください」
この宿直医でさえ専門外のため、そのまま治療開始時間を待って
泌尿科での診察を受けたのですが、ここで再度、撮影されたX線写真を見ながら医師は
「何も映っていませんねえ」
「念のため」と処方された痛み止めの座薬は一個も使いことなく冷蔵庫に保管
いつの間にか、適当に女房達に使われてしまいました。
私はと言えば、何事もなかったかのようにその朝から普段の日常に戻っていました。
その後数年経った2度目は、昼間に同様の感覚があって、痛みがひどくなる前に
知人に紹介されたこの病気では評判の個人開業医に駆け込んだのですが、ここでも発見に至らず…。
でも、痛み止と石を溶かす薬を処方されました。
「King of pain」を恐れるがあまりの“早とちり”だったのでしょうか。
そして今朝、と言うか夜中の1時、またあの尿意・便意・鈍痛の3重奏に見舞われ、すわ、病院へ。
今回は最初の時と違う近くの総合病院でした。
過去の経験を眠そうな看護士に話したら、尿検査をするからと紙コップを渡され
「してから30分なのに1cmも出るか!」と思いつつ必死で頑張りましたが
やはり一滴も出ず仕舞い・・・。
痛みはひどくならず、むしろ下腹部が便と尿で圧迫されている感じに変わっていたので
様子を見るから、とそのまま帰ってきてしまったのです。
しかし、その鈍痛のような圧迫感が気になってとても眠れず
多分、生涯2度目となる“浣腸”まで必死になって突っ込んだのに
液体のグリセリンンの他にはほんの塊がポチャンと落ちただけでした。
そんな奮闘の甲斐もあって、少しだけウトウトできて目が覚めた午前4時頃には
また何もかもが全部消え去っていたのです。
かくして今回も何が原因でこうなったのか全然わからないまま
長かった夜が明けた今は、普段通りの生活ができているのですから
私の身体、一体全体どうなっているのでしょうか…。