25日(水)
小雪時々晴れ
昼食:女房手作りのおにぎり2個
病院から、いつどんな呼び出しがあるか分からない義母の病状をご存じのAさんからは
お気遣いいただいているからでしょう、ここ10日ほどスキーのお誘いがありません。
実際、呼び出されたら1時間以内には駆け付けたいので
しばらくは遠出ができません。
毎日1度は面会に行っても、眠らされているためほとんど反応はないのですが
声をかけて励ますことが家族ができる唯一の手助けなのでしょう。
家に居ていくら心配していたところで、病気の回復には何の役にも立たないのですから
はがゆい思いはなんともやりようがありません。
そんなか、連日降り続いている雪の片付けとともに
スキーのDVD観賞は時間を費やすには持って来いになっていました。
かつては、上級者の滑りを学ぶにはスキー場で滑っている現場を見るしかありませんでしたが
昨今ではビデオ撮影されたDVDによって簡単、かつじっくりと
それも解説付きで何度も見ることができるのですから、これが実はすばらしいことなのです。
現在、手許にはAさんからの借り物2本と、中古ショップで購入した1本
合わせて3本のDVDがあって、繰り返しイメージトレーニングをしているのですが
病状がやや安定した一昨日、気分転換を兼ねて、つい我慢できずに飯綱高原に行ってしまいました。
30分あれば往復でき、娘からもらった1000円の補助券を使うと
一日券がシニアは700円になるこのスキー場に
たった一人でこれほどの回数通うとは思ってもいませんでした。
ところで、スポーツにおけるイメージトレーニングは重要で
ある日、それまでできなかった動きが、頭の中でイメージできた途端に
急にできるようになったりすることがあります。
事実、30年以上前の話ですが
2泊3日のスキー学校に入ってそれまでの滑りを修正された時など
1日目はグチャグチャになってしまったのですが
その夜、寝床の中ではっきりとその滑りがイメージできてからというもの
翌日からは飛躍的に上達した経験があります。
もっとも、初心者のうちは頭の中でイメージすることすらできませんから
ある程度の段階まで上達していないと無理な気がしますが。
もともとスキーの醍醐味は、そのスピード感だった“飛ばし屋”の私にとって
40歳頃にオートバイ(ヤマハSR400)を手放し、かつスキーを止めた原因は
ついつい出してしまう早い速度での転倒によるケガを心配してのことでした。
スキーとオートバイを同じ理由で止めたと言うのもおかしな話ではありますが
「冬はスキー、春から秋はオートバイ」という位置付けでこの2つの趣味を持っていましたので
個人経営である私が、ケガや病気で仕事が出来なくなると、即
収入の道が閉ざされてしまうことになるからです。
その頃主流だったスキッディング(横滑り+外足荷重)に比べ
現在流行っているカービング(横滑りなし+両足荷重)の滑りは
習得するにつれて、その圧倒的なスピード感にはとにかく驚かされます。
実際に早いのか、もしくは早く感じるだけなのか、それは分かりませんが
レースに出場するつもりなど全くありませんから、スピード感が楽しめればそれで充分なのです。
スキッディングは、基本的に外足1本に乗ったブレーキング中心の直線的滑り
カービングは内足にも荷重して2本足に乗った曲線の連続の滑りなので
1本足より2本足、安定度がまったく違うのも
コケルことによるケガを恐れる“年寄りの飛ばし屋”には嬉しい限りです。
DVDによって上級者の滑りのイメージが頭にしっかりと残っていて
自分までもが上手くなったと錯覚したせいもあったのでしょう
重心が前へ前へと積極的に移動できたため、この日は気分転換には充分過ぎるほど
この高速ターンを楽しむことができたのでした。