ブラウンLサイズの現物を見せながら
「ネイビーブルーLサイズのメーカー在庫を訊いてください」と
30歳台前半くらいの男性店員に伝えたことは間違いありません。
ブラウンM・LとネイビーMは展示されていたので
この色の呼び名もそれぞれタグで確認した上でちゃんと尋ねています。
そしてパソコンで“調べた結果の返答は「もう、ない」
にも拘らずメーカーであるフェニックス社のHP上オンラインストアでは
「在庫切れ」や「残り僅か」の表示はなくまだ購入出来ることになっているのです。
なぜこのような事態が起こるのか、かつて自分自身が商売をしていた経験から
考えられる理由は下の2つくらいですが何か全然別の事情でもあるのでしょうか。たかだか5千円程度の話、面倒なので調べることすらしていない
大手ショップではあるがP社からの直接仕入れではなく
卸し問屋が介在しそこではすでに売り切れている
いずれにしても腑に落ちず、3年ほど前の
ユニクロの苦し紛れながら必死の回答①続いて②が興味深かったことを思い出し
今回もこのショップのHPから「お客様相談室」にメールしてみることにしました。
ちなみにこの部門、略した隠語で“客相((きゃくそう)”とも言われ、それなりの規模の
お客に接する店舗・会社には必ずと言ってよいほど本部または本社に
設置されていて重要な主な業務の一つは苦情処理です。
どの程度の権限を持ってコトの処理に当たるのか定かではないのですが
お客から寄せられた情報の提供を然るべき部門に回すだけで
直接的に解決できるまでの力はないと思います。
さてHPの客相宛ページに貼りついているお問い合わせフォームを開けると
多分初めて目にするこんな「注意書き」がありました。
当社から返信いたしますメールでの回答はお問い合わせいただきました
お客様に対して答えさせて頂くことを目的としております。
当社の許可なくメールの一部または全体を転載、二次使用すること
ならびに当該お客様以外に開示することは固くお断りいたします。
“開示を固くお断りする”理由の納得できる説明がなく
最初からここで記事投稿するつもりでしたのでちょっと悩みました。
しかし、事実は事実ですし念のためショップ名を“某”とすればよいのではと思い
経緯を説明の上「ない」はずのものが「ある」、または「ある」はずのものが
「ない」となった対応の説明を“要回答”として求めたのでした。
Q:メーカーHPでは在庫があるのに
御店で調べるとないとなってしまうのはなぜなのでしょうか?
御店さらにフェニックスファンの一人としてお尋ねする次第です(原文のまま。抜粋)
そして翌日、店舗名と商品名を尋ねて来たのでそれを明記したら
中一日で手許に届いた返信メールがこれです。
A: 対応させていただきました従業員がお客様のご要望の問合せを
きちんと把握せずご案内したことが要因でございました(原文のまま。太線編集)
「メーカー在庫の有無を確認して欲しい」要望の問合せを
「きちんと把握できないままご案内する」って状況が思い浮かびません。
パソコン操作の上で「在庫は切らしています」と返答したのですから
“何を訊かれたのか”は把握していたはず。
とすれば、上の推測(1)の如く
別の事務的仕事をしていたので接客など面倒臭くて
調べもせずに返答したということなのでしょうが、まさかそうも言えないので
体裁を繕った文章でこの回答と相成ったとしか思えません。
A: お客様へはご迷惑をおかけし誠に申し訳ございませんでした。
この様な対応をしてしまう店舗があるということは、私共の指導・教育に
まだまだ力が不足している現れと痛感致しております。
店舗責任者からも今回お客様から頂きましたご意見を真摯に受け止め
従業員へは注意と再教育を行ったとの報告がございました。
これなどはまずお客の溜飲を下げるため、言い分に対して
内部的にはきちんと対応した(またはそれを装った)ことを伝えて
客離れを防ごうという大手のそつのないマニュアル通りの
紋切り型文章に間違いないのです。
なぜなら、“真摯に受け止めるご意見”など一つも申し上げたことがなく
「ある」ものを「ない」と答えた店員の対応の説明を求めただけなのですから。
そしてむしろ問題なのはお客(私)が知りたがっている「なぜ」を
“きちんと把握せずに”曖昧にお茶を濁しただけの回答を寄こす客相自身にあるわけで
直接売れる売れないに関係ない問い合わせにさえ懸命に2度も
人と時を変えて回答を寄こすユニクロに比べてずいぶんお粗末な印象は拭えません。
もっとも、かと言ってこのショップを訪れる楽しみをなくすことはないでしょう。
かくして、P社のHPで品番が判明しそれを元に検索した通販を利用して
送料や振込手数料を含めても300円程度安く購入出来たこのハットは
すでに手許にあり目下初下ろしの日をいつにするか考え中です。
(完)