生理的老化は極めて少数であってほとんどが病的老化であっても
加齢に因り「老化」が進んで全身各所の機能が衰え「老衰」に至ります。
そしてこれによる死を老衰(死)または自然死と言うこともあります。
加齢による老化に伴って個体を形成する細胞や組織の能力が低下し
恒常性の維持・生命活動の維持が困難になり死亡したと判断された場合は
死亡診断書に直接的死亡原因として「老衰」と記載されるが
この場合でも、心不全・心筋梗塞・脳卒中・肺炎など、何らかの病気によるものと
診断される場合はこれらを記載する方向にあるため「老衰」という診断名は減少している。
”判断された”とか“診断される“というのですから、簡単に言ったら
診断書を記入する医者が、例えば肺炎で亡くなったと思えば「肺炎」だし
歳のせいだと思ったら「老衰」と書かれるということのようなので
曖昧さが残っていることは確かです。
ちなみに5年前の日本のデータでは
事故や災害を含めた全死因のうち老衰は4%前後だそうです。
(ガン30、心疾患16、脳血管疾患10など。単位%)
女房方の伯父が先日、92歳で他界しました。
酒好き、タバコ吸いでありながら一方では
不整脈のためペースメーカーを埋め込まれていたので
この歳でも充分長生きしたと見なされ
遺族も悲しむというより懐かしむことが多い葬式になりました。
死亡診断書はやはり「多臓器不全」だったそうですが
それならやはり「老衰」と書かれた方が良かったのになぁと思うこと仕切りでした。