もう15年くらい昔のディーラーのサービスフロント時代
古い検査ラインは何度も経験したことがあるのですが
すべてが自動化された新型ラインに入るのは初めてです。
ちょっと緊張しながらの当日ですが、その顛末はこんな感じです。
1.陸運局の中に設置されている国交省天下り外郭団体の窓口で
3枚の用紙30円を購入すると同時に
手数料1700円、重量税40000円の印紙を購入、添付します。
どこに貼るかは窓口で教えてくれます。

2.記入テーブルでこの用紙にサンプルに従って記入します。
日焼けしていてよく見えませんでしたが
これも詳しく教えてくれますので心配は要りません。
念のため持っていった使用者(当社)のハンコを押す欄がありましたので
これは2度手間にならずに良かったです。

3.整備課窓口に全部の書類を提出してしばらく待つと
厚紙が1枚追加されて戻って来たらラインに並びます。
4.午後1番の検査ラインは結構、混んでいました。
ほとんどがツナギを着た業者っぽい人ばかりで
ライン上で戸惑って彼らに迷惑はかけたくありませんので
それぞれの器械で何をするのか、見学コースから確認をしてから
5、6台の列の最後に並び15分くらい待つといよいよ順番が来ました。

5.ラインに入る前に外観と室内を見て回る職員がいます。
何をするのか訊いたところ、シートの不正改造やシートベルトの確認
そして車体番号とエンジン型式のチェックとのことでした。
待っている間にすぐ後ろに並ぶツナギの方に
「ユーザー車検なのでよろしくお願いします」と一言ご挨拶すると
ずいぶん気が楽になりました。

6.“スピードメーターが40㌔になったらパッシングする”ところで
自分がアクセルを踏んでスピードアップすることが分からず
止まっていたら制御室から職員が跳んできて教えられた以外
頭上の電光掲示板とスピーカーの指示に従えばよいのです。
7.追加で添付された厚紙は、排ガス検査の後と
最後の下回りのハンマー検査の後の2回
横にある器械に入れて結果を記入されるものでした。
8.制御室で書類一式のチェック後、再度整備課に提出
呼ばれるのを待っていると新車検証が完成して
ステッカーが添付されて、これですべて終了です。
すんなりと受かってしまうとなんと呆気ないこと
普段は整備工場やGSで
あれだけうるさく言われるエンジンオイルなど見ることすらなく
前日悩んだ排ガス関係の七面倒臭い記録簿の10項目など
排ガス検査棒を突っ込んだデータだけで終わってしまったのでしょうか。

結局、適当にレ点を付けた点検記録簿など
どの時点で確認されたのかは判らず仕舞でしたので
これの役目はもしかしたら
せめてこの項目くらいは自分で点検しなさいよ、と言う
ユーザー向けの指針と思えばよいのかもしれません。
また、これはユーザー車検に限らず
実際の使用では気になるエアコンの効き具合や
バッテリー、セルモーターなどの電気関係はナビ、コンポを含めて
“蚊帳の外”ですので念のため。
過去に参考のためお客様(奥様)に同伴して見学させていただいた時は
“仕入れたまま何もしない”ユーザー車検の中古新規でしたが
光軸が
(別途2700円で調整)だけで通ってしまったこともありました。
もちろん「それでよい」約束でお売りしたからです。
今回はディーラーでの分解完全整備を実施してから
僅か2㌔しか走っていませんでしたのでこれを利用しましたが
ユーザー車検は文字通り
ユーザーが100%の責任を負うことが前提ですから
今後も商品としてお売りする車を、整備もせずに車検取得して
安さだけをセールスポイントにする売り方は
ヤフオク出品を含めて当店ではすることはないでしょう。
今回、
このページはずいぶん参考になりましたので
最後にご紹介させていただきます。