ミルクとの出会いまで
突然命を落としてしまったクッキー
最愛のクッキーをうしない悲しみにくれていましたが
クッキーの別れから2ヵ月、新たな犬との出会いがありました
2018年8月3日、マルプーのミルクが我が家にやって来ました
新たな犬との日々がはじまりました。
「ママ! 明日、プールの日になったから、水着着て来なさいって先生が言ってた。台風が来るんだって!!」
幼稚園の年長組に通う娘が、通園バスを降りてくるなり興奮気味に話し始めた。夏休み中でも、娘は預かり保育に通っている。保育園に通わなかったのは、8月の第1週に一週間の休みを過ごした時だけだ。
娘が通っている幼稚園は市立小学校附属の園で、預かり保育も含めてすべて無料。昼食も出るので、ありがたく通わせてもらっている。
韓国では筆者が知る限り、小学校から高校まで給食が実質無料で、「給食費」と呼ばれるものを払った記憶がない。
韓国人はもともと、「食べたい。食べさせたい」という欲求が強い民族だ。夫がこどもの頃でさえ、食べていくのに困った時期があった国である。その反動で、子供たちにはおいしいものをお腹いっぱい食べさせてあげたいという文化が、様々なところで垣間見える。
現に、預かり保育が休みだった間に、自治体主催の親子キャンプに行った時も、3回の食事がすべて用意されていた。プール付きの宿泊施設である。バーベキューも食べ放題、子供たちのお菓子にジュースにアイスクリームと、とにかく食べるものがたくさんあった。
翌週には、義父母と夫の弟家族の総勢10人で、川岸にあるキャンプ場に日帰りで行ってきたのだが、とにかく皆、食べるものを山のように持ってくる。そして、水遊びに夢中になっている子供たちに、食べろ食べろと言うのだ。
筆者があっけに取られていると、「なんで食べさせないんだ。子供たちの面倒をちゃんと見てやらないとだめだろう」と言う。昔の韓国人にとって、食べさせることが面倒を見ることなのだ。それほど、食べる物に困っていた国だったのだろうと、筆者は推測する。
好きなものを食べたいだけ食べて、思いっきり泳いで遊んだ子供たちは、大満足の様子だったが、筆者にとっては遊びに行ったのか、暑い中、食べ放題ツアーに行ってきたのか、わからないなと思ってしまう休暇であった。
ここ数年、韓国の夏は暑い。東京出身の筆者に言わせれば、ここは八王子か、もしくは熊谷かといったところだ。暑すぎて公園で鬼ごっこなんて不可能な話だ。
そんな灼熱の韓国で、世界中から集まった青少年たちが熱中症にかかるというとんでもない話が起きたのだ。
韓国で開催された世界的イベントで起きたこと
筆者が住む韓国西南部からほど近い全羅北道セマングムというところで、第5回世界スカウトジャンボリーというイベントが8月1日から12日の日程で開催された。世界中のボーイスカウト、ガールスカウトが集まる行事である。
世界150以上の国から、4万人以上が韓国に集まり、日本からも1500人ほどが参加しているそうだ。
ところが、開会からたった2日間の間で、熱中症などで搬送された人は400人を上回ったという。昼間の気温は35度を優に超え、夜間も30度以下に下がらない状態だ。
それだけではなく、ニュースの報道では開催地は排水施設が全く整っておらず、シャワーやトイレなどの衛生状況も劣悪で、ジャンボリーどころか、「イカゲームならぬ生存ゲームだ」とまで揶揄されている。
アメリカはその時点で、自国の参加者のうち600人を韓国内の米軍基地に避難させた。イギリスは開催から数日も経たないうちに、4500人の参加者をソウル近郊の宿泊施設へ避難させたという。
真夏だというのにミネラルウォーターも支給されず、臨時に設置されたコンビニまで、炎天下の中長い行列を作って、市場価格よりも高い値段で買わなければならない。
そのうえ、朝食として配給された燻製のゆで卵には、カビが生えていたという。昼食は白米に豆腐が2切れだったり、お菓子が支給されたりと、信じられない光景が報道されている。
8月3日からはマスコミに対する取材が制限され、ますます批判は高まった。
このジャンボリー大会は、2017年に開催が決定したので、6年という準備期間があったはずだった。