君を遺して往くこと：My Chemical Romance Japan Tour 2011

2011.02.02　名古屋
2011.02.06　横浜

待ちわびたマイ・ケミカル・ロマンス、名古屋と横浜アリーナ最終日の２公演を見た。名古屋と大阪公演では公演間近の会場変更なんてめげそうなことがあった訳だけど、そんなことでめげててもらっちゃ困るし小さい会場の方が雰囲気良いよな、お互いよく見えるよなーと勝手なことをいいながら名古屋会場へ。友人は「NA NA NAの仮装」って迷彩目出し帽にカラフル水鉄砲で仮装。この人怖すぎるw

名古屋ZEPPと横浜アリーナ、両方で見れて良かったと思う。セトリがちょっとづつ違っていたから。どちらも１時間３０分もなく、しかも名古屋ではDanger Daysから５曲しか演らず。でも名古屋ではDesolation Rawを聞けたってラッキー！あんなかっこいい曲聞けたなんて！
The Black Paradeと比較すると華美な装飾を排除した、おそらくはコンセプトさえ排除したライブの原点に帰ったミニマムなステージで、踊ること（乗りの良いという意味で）を意識したものだったと思う。ライブ映えするPlanetary (GO!)やVampire Money、Party Poisonといった曲の存在感はニューアルバムを聞いた時から予想範囲内。ステージのセットには背景のクモの幕さえもなく、最近まれに見る何も無さ。炎も上がらず吹雪も舞わない、Gerard転がらない、真剣にサウンドで勝負の印象。オトナになったのか？そういうことなのか？
パーティ・チューンとしての新曲と、ハード・ロックとして完成されたThe Black Paradeの曲、暗いエネルギーを感じさせるエモーショナルなThe Black Parade以前の曲、それぞれをバランス良く配分した選曲だった。そして新しい曲達のシンプルなメロディとストレートな乗りに照らされるように際立ったのがHELENAの暗い美しさ。他の曲はこの曲を際立たせる為にだけ作られたのか？って思ったくらい。

横浜アリーナではGerardがさらっとなにげなく「僕たちをこんなに長いこと待っていてくれてありがとう。一時は解散って時もあったんだけど」と言ったと聞こえましたが。ここにこうしてライブを演ってくれているだけでラッキーなんだと思っちゃったりしたらもう、Cancerで涙腺を狙われました。絞り出すように歌うCancer、こんなに良い曲だとは・・・アカペラのCancerは美しすぎたね。

"Cause the hardest part of this is leaving you"
"君を遺して往くことが一番辛い"

まだ往ってもらっちゃ困るんです、MCR。