英国で自殺した13歳の少女がMCRファンだった事から、エモ(メロディアスで情緒的なパンクのカテゴリ名)は「死を美化し、自殺やリストカットを奨励する」音楽で、MCRは「自殺カルト」だと書いたデイリーメールの記事に対して抗議活動を行った英国のMCRファンのニュース。知ってるひとは知ってますね。最近実際にその記事を読みました。ファンが怒るのは当然だな。
Girl, 13, hangs herself after becoming obsessed with Emo 'suicide cult' rock band
要約しますと、13歳のハンナはエモファンで、自室で首を吊っているのを発見された。彼女は死の一ヶ月前に手首の切り傷を父親に見つかり、「エモの入門儀式よ」みたいな事を答えている。死の2週間前にはMCRのファンに。自殺の日、ボーイフレンドと友人の家に泊まれない事が判り、自宅に帰ると「死んでやる」と言い残し部屋に閉じこもり、ベッドサイドで首を吊っているのを発見された。
さて、問題にされているのは彼女が好きだったというMCR。
One of their songs contains the lyrics: "Although you're dead and gone, believe me your memory will go on."
【MCRの歌詞の一節には「君が死んでも、君の記憶は生き続ける」とある。】
?The Emo phenomenon began in the U.S. in the 1980s. It is a largely teenage trend and is characterised by depression, self-injury and suicide.
中略
One of the foremost of these "suicide cult" bands is My Chemical Romance, from New Jersey.
【エモは1980年代のアメリカで始まり、ティーンの間で人気があり、憂鬱、自傷行為と自殺が特徴である。
中略
最も有名なこれらの「自殺カルト」バンドの一つがニュー・ジャージー出身のマイ・ケミカル・ロマンスである。】
と説明されているんですね~。ひどい記事です。デイリーメイルってたしかタブロイド紙ですから、アホな記事も多いのでしょうけど・・・
この少女の死を、MCRが後押ししたような書き方がされています。しかし、書かれている事実を読めば、何度もリストカットをし、サイトのハンドルネームに「生きた惨劇(リビング・デザスター)」と名乗っていた彼女が、心に問題を抱えていたのは明らかです。MCRの歌詞や、イメージによってリストカットや自殺に憧れを持ったのではなく、勇気づけてくれる物を求めていたからMCRに惹かれた可能性の方が高いことに、メディアは思い至らない。百歩譲って、彼らの歌詞によって死へのあこがれを抱いたとしても、MCRには責任が無いはずです。そんな事を言い出せば映画も小説も何もかもが理由になる。なにか事件が起こるたびに、当事者の【一般的ではないあるいは健全ではないとされる】趣味がやり玉に上がるのは日本も英国も同じです。彼女がウエストライフのファンだったら、音楽は非難されなかったでしょう。
彼女の死は悲劇です。しかし、いつも非難されるのはこういった「反社会的」イメージの音楽。大衆は判りやすい理由を見つけて、納得し、安心する。一人一人背景は違い、なぜその人が死を選んだのかを分析するのは大変な事なのに・・・聞いている音楽を規制するのではなく、自傷行為を発見したら専門家に相談することが大事だというような啓蒙こそ記事で語るべき。昔、STYXというおよそ過激とはほど遠いアメリカのロック・バンドが、妻を射殺した男が彼らの歌詞の一部「一発で仕留めるんだ」という部分に触発されたと問題になった事がありました。あのSTYXですよ、ミスター・ロボットの。そう、メディアは今でも同じ。
トップ画像はハンナ。彼女が大好きだったというバンドのCDも一緒に埋葬してもらえているといいですね・・・
Girl, 13, hangs herself after becoming obsessed with Emo 'suicide cult' rock band
要約しますと、13歳のハンナはエモファンで、自室で首を吊っているのを発見された。彼女は死の一ヶ月前に手首の切り傷を父親に見つかり、「エモの入門儀式よ」みたいな事を答えている。死の2週間前にはMCRのファンに。自殺の日、ボーイフレンドと友人の家に泊まれない事が判り、自宅に帰ると「死んでやる」と言い残し部屋に閉じこもり、ベッドサイドで首を吊っているのを発見された。
さて、問題にされているのは彼女が好きだったというMCR。
One of their songs contains the lyrics: "Although you're dead and gone, believe me your memory will go on."
【MCRの歌詞の一節には「君が死んでも、君の記憶は生き続ける」とある。】
?The Emo phenomenon began in the U.S. in the 1980s. It is a largely teenage trend and is characterised by depression, self-injury and suicide.
中略
One of the foremost of these "suicide cult" bands is My Chemical Romance, from New Jersey.
【エモは1980年代のアメリカで始まり、ティーンの間で人気があり、憂鬱、自傷行為と自殺が特徴である。
中略
最も有名なこれらの「自殺カルト」バンドの一つがニュー・ジャージー出身のマイ・ケミカル・ロマンスである。】
と説明されているんですね~。ひどい記事です。デイリーメイルってたしかタブロイド紙ですから、アホな記事も多いのでしょうけど・・・
この少女の死を、MCRが後押ししたような書き方がされています。しかし、書かれている事実を読めば、何度もリストカットをし、サイトのハンドルネームに「生きた惨劇(リビング・デザスター)」と名乗っていた彼女が、心に問題を抱えていたのは明らかです。MCRの歌詞や、イメージによってリストカットや自殺に憧れを持ったのではなく、勇気づけてくれる物を求めていたからMCRに惹かれた可能性の方が高いことに、メディアは思い至らない。百歩譲って、彼らの歌詞によって死へのあこがれを抱いたとしても、MCRには責任が無いはずです。そんな事を言い出せば映画も小説も何もかもが理由になる。なにか事件が起こるたびに、当事者の【一般的ではないあるいは健全ではないとされる】趣味がやり玉に上がるのは日本も英国も同じです。彼女がウエストライフのファンだったら、音楽は非難されなかったでしょう。
彼女の死は悲劇です。しかし、いつも非難されるのはこういった「反社会的」イメージの音楽。大衆は判りやすい理由を見つけて、納得し、安心する。一人一人背景は違い、なぜその人が死を選んだのかを分析するのは大変な事なのに・・・聞いている音楽を規制するのではなく、自傷行為を発見したら専門家に相談することが大事だというような啓蒙こそ記事で語るべき。昔、STYXというおよそ過激とはほど遠いアメリカのロック・バンドが、妻を射殺した男が彼らの歌詞の一部「一発で仕留めるんだ」という部分に触発されたと問題になった事がありました。あのSTYXですよ、ミスター・ロボットの。そう、メディアは今でも同じ。
トップ画像はハンナ。彼女が大好きだったというバンドのCDも一緒に埋葬してもらえているといいですね・・・
だけどメディアが言ってしまうとそれが全てかのようになってしまう。
でも、メディアってそんなものなのかもしれませんね。。
ライターもこれでご飯食べてるんだしな。
彼女の自殺をマイケミと絡めることがなければ、そもそも、彼女の死がメディアに取り上げられることもなかったんだろうと思います。
もっとみんながメディアの嘘を知ればいいのかしら。
>でも、メディアってそんなものなのかもしれませんね。。
>ライターもこれでご飯食べてるんだしな。
そう、売れてなんぼの大衆紙ですから、判りやすい&興味を引きやすい方向に向かってしまうのは理解できます。
また、MCRのメッセージとして「死は恐ろしいものではない」があるのも事実だと認めます。
しかしこの記事のどこにも、何度もリストカットを繰り返すティーンを持つ親は、本人の言い訳がどうであれ専門家に相談するべきだの言葉がないのが気になります。うわべだけ見てMCRを非難してもいいし、エモを毛嫌いしてもいい、単なるタブロイド誌ですから。
でも最小限のことはメディアとして行って欲しいと思います。
>もっとみんながメディアの嘘を知ればいいのかしら。
メディアの言うことは鵜呑みにするな、ってことですね・・・物事は見方で180度変わるし。
これだけ周りに情報が溢れていますから、難しいことでもありますね。
ではでは。
やっぱ音楽のせいにしちゃえば、良識ある大人どもが安心するんじゃないですか。
これって「映画やゲームに触発された若者が人殺しをする」と同じ根拠のない妄想ですよね。
メディアが一番現実と非現実の区別がついていないんだよなぁ。
泣ける。
自殺も殺人も勝手な理由で絶望した人たちの、最悪な解決手段ですよね。
でも、生きている人間ってみんなそれなりに絶望してますよね。
だから死にたい気持ちは分かります。
僕は毎日死にたいですから。
だからこそ映画や音楽が必要なんですよ。
どんな音楽も映画も、僕みたいな人間に優しいし、心をとっても豊かにしてくれる。
MCRってバンドの存在が、ハンナちゃんにとっての生きる希望だったことは間違いないと思うなぁ。
それが自殺の引き金になるわけがないじゃん。
では、自殺をするのはなぜか?
そーゆー精神的危機を迎えて切羽詰った本人に「死ぬ」って以外に選択肢がないこと。
どんな問題を抱えていようと、ほとんどの場合死ぬ必要なんてないわけです。
絶望しても、死にたくても生きなきゃダメですよね。
たぶんハンナちゃんは孤独だったのかなぁ?
でも、みんな孤独ですよね。
だから人と一緒に生きてるわけだし。
人間は孤独。
孤独感が、周囲の差別や誤解を生み、本人を孤立させる。
そして、人を傷つけたり自分を傷つけるとゆーネガティブな行動で「自分」って存在が表現されてしまう。
つまり人が人を殺したり、自らが死を選ぶ時、その責任は僕ら人間全員にあるわけで、音楽や映画で片付けられるほど単純な問題じゃないですよね。
メディアってどこの国も頭ワルいですよね。
shit_headさま長文ありがとうございます。
なんだか読んでいて泣けてきました。
>どんな音楽も映画も、僕みたいな人間に優しいし、心をとっても豊かにしてくれる。
>MCRってバンドの存在が、ハンナちゃんにとっての生きる希望だったことは間違いないと思うなぁ。
>それが自殺の引き金になるわけがないじゃん。
それはMCRのファンはみんな思ったことだと思います。
まともな人間なら、音楽や映画に影響されて殺人や自殺といった深刻な行動を取ることはないだろうと思いますし。
もし影響されているように見えても、きっかけになったのではなく本人の心の葛藤にそれら音楽や映画が同調したまでのこと。
ましてや「音楽で人を勇気付けられたら」なんて、気恥ずかしいことを本気で語るようなMCRを槍玉にあげるなって思います。
>では、自殺をするのはなぜか?
>そーゆー精神的危機を迎えて切羽詰った本人に「死ぬ」って以外に選択肢がないこと。
平和な現代で、実際に死んで解決するような問題なんてないですよね。
すべては心の問題で、些細な事だって本人には大きな問題なんですよね。
ティーンの自殺は、大人の自殺と違い衝動的なものも多いといいますので、一概には言えないのですが、
この彼女も大きな、大きな絶望を感じていたのかもしれません。
友人に囲まれ、家族に囲まれ、何一つ不自由ではなくても、心の中は絶望に満ちていたのかも。
そんなときに出会ったのがMCRだったのでしょう。
いくらでも音楽のせいにしたければすればいいんです。
大衆メディアなんてそんなものですし。
そして忘れ去られる。
しかし同じように絶望を抱えた少女たちは同じことを繰り返すのか?
いやいや、君たちががんばってくれMCR!てな気分です。
パンクやハードロックを怖いって言いながら、子供を虐待する親の方がよっぽど怖い。
>彼女が大好きだったというバンドのCDも一緒に埋葬してもらえているといいですね・・・
ptdさまらしいおことばです。
デイリーメールはアホ新聞ですから、話半分ぐらいに聞いておかないといかんのですが…。
しかし、こと自殺に関する話題は別です。デイリーメールみたいなアホ紙でも、何か扇情的な記事を書けばそれに同調するバカが絶対出てきますものね。昔もありましたでしょ?ジューダス・プリーストやディオが槍玉に挙がってたじゃないですか。最近ではマリリン・マンソン辺りですかね。
今回のMCRも彼らも、きっと音楽界での活躍が突出しているから、余計に叩かれるという面もあると思います。ハンナちゃんの死に関しては親の責任が大きいでしょう。親自身もひょっとしたら、責任逃れしたいばかりにMCR批判に加担しているのかもね。同じ親としてやり切れんですよ、ほんと。悲しいことです。ハンナちゃんの魂が浮ばれないじゃないか。
>あのSTYXですよ、ミスター・ロボットの。
“ドモ、アリガット、ミシュター・ロバット♪”て歌ってる人たちがねえ…(遠い目)。いや、この事件当時話題になりましたから、覚えています。椅子からひっくり返った記憶がありますよ(苦笑)。
いつの時代でも見た目やイメージで不当な悪評をされる、変わりませんね。確かに一見それなり怖いですけど。何か月前、クワトロの前にサクソンのライブのひとたちが並んでいて、怖いって思いましたもん。よく見れば虫もころさないような妙齢の温厚なメタルファンなんですけどね。
そう、おっしゃる様に見た目普通で、内面はよっぽど怖いひとが一杯居るってことです。
>彼女が大好きだったというバンドのCDも一緒に埋葬してもらえているといいですね・・・
なんか気になったんで・・・まあ賛否両論ありますが、私だったら入れといて欲しいんで。
毎日雨ですのう。暑いですのう。
デイリーメールってアホ記事ばっかりのタブロイドですよね。でもおっしゃる通りアホ新聞でもね、メディアとしての最低限の事は守って欲しいなあと思います。記事を読むと彼女の死に付いて専門家の意見も載っていますが、エモの暗いイメージについての一節のみ。
>ハンナちゃんの死に関しては親の責任が大きいでしょう。親自身もひょっとしたら、責任逃れしたいばかりにMCR批判に加担しているのかもね。
両親がMCR批判をしているとは書いてありませんから、多分事実として語ったのみでご両親にも判らんのかもしれません。娘の自殺を音楽のせいにすれば楽でしょうけど、現実逃避ですよね。ご両親は娘の自傷行為に気がついた時点でなんらかのアクションを取るべきだったんでしょうが・・・
>いや、この事件当時話題になりましたから、
ミスタアロバット♪ですよ。あの温厚なバンドを捕まえてなんつう言いがかりを!
貼ってるブログが沢山あると思ったら、
こういう仕組みだったんですねぇ~凄い!
この記事、難しいですね~
最近疑問に思ってたことがあって、
同じような事件でも大きく取り上げられるものと、
そうでないものがあるのは何故?
掲載の許可を身内が出すか、出さないか、ですか~?
これは親がマスコミに訴えたのかなぁ~?
シュミマセン、ミシュタ~ロボット♪
ハプニング、凄いでしょ。
私もクリックして驚愕しました。
きゃあああああ!って。
しかも26日にも何か起こるらしいです。
映画は面白くないという噂ですが・・・(涙)
>同じような事件でも大きく取り上げられるものと、
>そうでないものがあるのは何故?
>掲載の許可を身内が出すか、出さないか、ですか~?
もちろん「掲載しないで欲しい」って親族が希望することもあるでしょうね。ただ、どこかのメディアが大きく取り上げると、他のメディアも追随します。特ダネ競争に乗り遅れたくないからです。
この記事はどういう経路でこうなったのかわかりませんが・・・
記事を読む限り「MCRのせいで娘は死んだ」とは両親は言っていないようです。