![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/97/af19eb8a360d55681a80b7696b1561f8.jpg)
イギリスのブラックドッグ・パブリッシングから出ているNew Directions In Jewellryの2006年版。前作2004年のエディションよりさらにアート。
アート性の高い作品の多い中でも、特に際立って面白いのが装身具に意味を持たせるコンセプト・ジュエリーの概念。もちろん今まででも伝統的な「お守り」や、結婚指輪、遺髪をいれたロケット等、身を飾る以上の意味をもつ装身具はありました。しかしここに紹介されるコンセプトは、装身具の概念としては私たちの想像力を超えています。
中でも異彩を放つのがこの方、Madeleine Furness。ロンドン出身の彼女のテーマは「落雷」。落雷の被害者たちには、身につけた金属による火傷の跡が体に残ります。彼女はその体に跡を残した装身具を集め、ラバーコーティングし、「耐落雷ジュエリー」として発表、同時にそのやけどの跡も写真に残します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/36/2fba46cbba31a7515ed8e00de243c61e.jpg)
「耐落雷ロケット・ネックレス」(2004)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/54/b034f7951492ffba0097c8687a5bec61.jpg)
「落雷による怪我」(2004)上のロケットと対をなす写真です。
次に紹介するのは、オーストラリアのJulia Deville。彼女のテーマは「死」。彼女の説明では、「現代社会では避けられがちな”死”について、私たちはもう少し思いを馳せても良いのではないかと思う。つまるところ私たちは永遠に生きられるわけではないのですから」。彼女の作品の主役は、自然死した小動物。森に「リクルート」しに行くそうです(笑)。この作品たちを気持ち悪い、あるいは趣味が悪いと思うのは普通の反応でしょう。彼女はそれも承知の上ですから。小動物たちを加工し、ルビーやダイヤモンドといった貴石を使って仕上げた彼女の作品は、生き物のもつ自然の造形美のなかに「死への恐れ」と「道徳への挑戦」を秘めているのです。彼女のブランド名にいたっては「Abattoir(場)」。トップの画像は彼女の「ネズミピン」(2004)ルビーとシルバー、18K、ネズミ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/36/ed9b4588a94f8ef343fa635259802dc9.jpg)
「獲物」(2004)
同じくオーストラリアのJulie Blyfield。彼女は押し花や標本が大好き。それをシルバーとエナメルで表現しています。手仕事感溢れる、優しい作品。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/b9/f0e8d74b7335d8674bcc45c66294b10a.jpg)
「砂漠の押し花シリーズ」(2005)
ロンドンをベースに創作活動をしているSebastian Buescher。自然石や動物の骨、珊瑚や虫といった自然物、アンティークや遺物などを好んで使用します。そのマテリアルの持つ「歴史」を表現出来る様制作されているとのこと。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/d2/3ae988bfcca325b12316cc9a7aee37ca.jpg)
「妊娠した木の少年のブローチ」(1998)透明なガラスの中には蜘蛛。
発想の転換。Kim Backの作品は、ユーモアのジュエリー。指輪やネックレスを型にしたオブジェたち。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/82/93c9337525095398d9471228a7ecdb71.jpg)
「パールのネックレスと金の留め具のブローチ」(2003)
パールのネックレスを型にした、ブローチ。
斬新なアプローチのジュエリー、Teresa Milheiro。彼女は「健康」や「医療」をテーマに皮肉にとんだ作品を制作しています。使用しているのもプラスチックやメタルといった医療用マテリアル。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/e8/df46ab41649b769cf78d9b38f0c926af.jpg)
「サバイバルキット」(2005)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/57/c4d503bab51371425920487d30374e31.jpg)
サバイバルキットを装着したところ
痛い系。オーストラリアのTiffany Parbs。指に水ぶくれを起こして「水泡リング」にしたり、とげとげのついた器具を肌に押し付けてマークをつけたり。入れ墨とは違ってテンポラリーなものですが、発想は面白いですね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/1d/fd09d84a7499185c89ba602b9b402fb3.jpg)
「ナックル・ダスター」(2005)これで誰かを殴るという訳ですかねぇ・・・Bash(殴る)、Bruise(痣)って書いてあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/57/730ac12fcdbbd5b56a9161c1934befb9.jpg)
「押し跡」(2004)ブレスレットの文字を手首に押し付けてつけた作品。
アート性の高い作品の多い中でも、特に際立って面白いのが装身具に意味を持たせるコンセプト・ジュエリーの概念。もちろん今まででも伝統的な「お守り」や、結婚指輪、遺髪をいれたロケット等、身を飾る以上の意味をもつ装身具はありました。しかしここに紹介されるコンセプトは、装身具の概念としては私たちの想像力を超えています。
中でも異彩を放つのがこの方、Madeleine Furness。ロンドン出身の彼女のテーマは「落雷」。落雷の被害者たちには、身につけた金属による火傷の跡が体に残ります。彼女はその体に跡を残した装身具を集め、ラバーコーティングし、「耐落雷ジュエリー」として発表、同時にそのやけどの跡も写真に残します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/36/2fba46cbba31a7515ed8e00de243c61e.jpg)
「耐落雷ロケット・ネックレス」(2004)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/54/b034f7951492ffba0097c8687a5bec61.jpg)
「落雷による怪我」(2004)上のロケットと対をなす写真です。
次に紹介するのは、オーストラリアのJulia Deville。彼女のテーマは「死」。彼女の説明では、「現代社会では避けられがちな”死”について、私たちはもう少し思いを馳せても良いのではないかと思う。つまるところ私たちは永遠に生きられるわけではないのですから」。彼女の作品の主役は、自然死した小動物。森に「リクルート」しに行くそうです(笑)。この作品たちを気持ち悪い、あるいは趣味が悪いと思うのは普通の反応でしょう。彼女はそれも承知の上ですから。小動物たちを加工し、ルビーやダイヤモンドといった貴石を使って仕上げた彼女の作品は、生き物のもつ自然の造形美のなかに「死への恐れ」と「道徳への挑戦」を秘めているのです。彼女のブランド名にいたっては「Abattoir(場)」。トップの画像は彼女の「ネズミピン」(2004)ルビーとシルバー、18K、ネズミ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/36/ed9b4588a94f8ef343fa635259802dc9.jpg)
「獲物」(2004)
同じくオーストラリアのJulie Blyfield。彼女は押し花や標本が大好き。それをシルバーとエナメルで表現しています。手仕事感溢れる、優しい作品。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/b9/f0e8d74b7335d8674bcc45c66294b10a.jpg)
「砂漠の押し花シリーズ」(2005)
ロンドンをベースに創作活動をしているSebastian Buescher。自然石や動物の骨、珊瑚や虫といった自然物、アンティークや遺物などを好んで使用します。そのマテリアルの持つ「歴史」を表現出来る様制作されているとのこと。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/d2/3ae988bfcca325b12316cc9a7aee37ca.jpg)
「妊娠した木の少年のブローチ」(1998)透明なガラスの中には蜘蛛。
発想の転換。Kim Backの作品は、ユーモアのジュエリー。指輪やネックレスを型にしたオブジェたち。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/82/93c9337525095398d9471228a7ecdb71.jpg)
「パールのネックレスと金の留め具のブローチ」(2003)
パールのネックレスを型にした、ブローチ。
斬新なアプローチのジュエリー、Teresa Milheiro。彼女は「健康」や「医療」をテーマに皮肉にとんだ作品を制作しています。使用しているのもプラスチックやメタルといった医療用マテリアル。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/e8/df46ab41649b769cf78d9b38f0c926af.jpg)
「サバイバルキット」(2005)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/57/c4d503bab51371425920487d30374e31.jpg)
サバイバルキットを装着したところ
痛い系。オーストラリアのTiffany Parbs。指に水ぶくれを起こして「水泡リング」にしたり、とげとげのついた器具を肌に押し付けてマークをつけたり。入れ墨とは違ってテンポラリーなものですが、発想は面白いですね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/1d/fd09d84a7499185c89ba602b9b402fb3.jpg)
「ナックル・ダスター」(2005)これで誰かを殴るという訳ですかねぇ・・・Bash(殴る)、Bruise(痣)って書いてあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/57/730ac12fcdbbd5b56a9161c1934befb9.jpg)
「押し跡」(2004)ブレスレットの文字を手首に押し付けてつけた作品。
ネズミのジュエリー、なんだか妙に感心してしまいました。
まぁ、いくら宝石入ってたとしても、無料でも要らないですけど。
挑戦的で、良いアートです。
ただ、白ネズミが森に住んでるかは、ちょいと疑問を持ちましたが。
社会の矛盾的なところと、都合良く忘れていたい事実をうまく表現しています。
普段、「爬虫類とか、キモーい! 触れなーい!」などと言ってる、おネェちゃん達も、製品となると、平気で所持したり、履いたりしてるし、かわいい小動物の革を使った製品も世間には溢れてます。
それらは頭部が無く、完全に商品になってるだけです。
私達はそれを考えないようにして生活しているだけなのです。
「アリア」っちゅう映画を思い出しました。10人の監督がオムニバスで撮ってましたけど、ケン・ラッセルの「トゥーランドット」をね。
しっかし、色んなこと考える人がいるなぁ。
>挑戦的で、良いアートです。
装身具である必要は無いのですが、装身具にしてしまうという。
私も欲しいとは思いませんが・・・
>ただ、白ネズミが森に住んでるかは、
>ちょいと疑問を持ちましたが。
そういわれてみれば・・・
>それらは頭部が無く、完全に商品になってるだけです。
>私達はそれを考えないようにして生活しているだけなのです。
その通りなのでございます。
彼女の作品は、”死”を目の前に突きつけるようなショック感が有るのですが、
逆説的に「私たちは毎日沢山の動物の命で生きてるんですよ」っってメッセージも
感じられますね。ワニ皮財布も鶏肉もステーキも元は生きている訳ですからねぇぇ。
ねずみちゃん、強烈ですよね。
買う人いるのかなあなんていらない心配したりして。
この方いろいろ賞も取って居られます。
>ケン・ラッセルの「トゥーランドット」をね。
見てないけど、ケン・ラッセルと聞くと俄然見たくなる私は変なんでしょうか。
>しっかし、色んなこと考える人がいるなぁ。
そうなんです。
もうびっくりです。
鼻からキノコの作品や、野菜をぶら下げただけの「ジュエリー」とか、
馬鹿にしとんのかぃ!ってのも有ります。
いやあ奥が深いなあーーー