MOUNTAIN PEOPLE ~Life in Sasayama~

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六百山 ~上高地の番人(もしくは直登地獄)~

2020-09-20 09:20:51 | mountain
奥穂から下山後、岳沢にもう一泊し、翌朝。

暗いうちにテントを撤収し、上高地へ。
今回の山行のもう一つの目的の山へ。

六百山。写真左手の三角錐の山。
上高地という絶好のロケーションにありながら、
河童橋正面の主役の穂高に対して、河童橋裏に存在し地味で、
急峻で、登山道すらない不遇の山です。

早朝の上高地は人も少なく気持ちがいい。



誰も目をやらない「河童橋の裏」が目指す山。

河童橋横の公衆トイレの擁壁を上がった踏み跡から冒険が始まります。

しばらく踏み跡を行くと、中畠沢の急峻なガレ沢の登り。

写真では分かりにくいですが、両手をつきながらでないと登れないくらいの急登。
しかも岩は不安定です。これが1時間半続きます。

踏み跡はやがて右の支稜へ。これまた急登です。
それが終わると、草付きの急登。
取り付きからここまで(この先頂上までも)ひたすら、直線的に
両手両足を使う急登が続く、というのは経験がありません。
恐るべし六百山・・・・。

ルートは岩稜へ。

この岩場が核心でした。

ハイマツの急登をかき分けると、頂上です。

割れたプレートが「らしくて」良いです。
地獄の急登の後には、天国のような絶景が。

南には六百山の兄貴分の霞沢岳。これまた地味な山ですが、
こうして見ると鹿島槍のようでかっこいい。登りたい山が増えました。

頂上でのんびりしてから下山。
見下ろす上高地。

正午ごろ河童橋に無事到着。
奥穂南稜を登った記念にウェストン碑を見て帰りました。








奥穂高岳南稜 (その2)

2020-09-19 22:20:15 | mountain
トリコニー1峰と前穂高岳、明神岳。

1峰からナイフリッジを通り、2峰へ。

1峰を振り返る。

トリコニー2峰。

ここまで来ると、左手にはジャンダルム、コブ尾根の頭が近い。

奥には西穂。

左手は吊尾根が近い。

でも、ここからもまだまだ岩稜は続く。



やせた岩稜を進むと、鋭い岩峰が。
巻くのかな、と思ったらきっちり直登でした。



ここを過ぎると、南稜の頭はもう少し。

南稜の頭に到着。ここで前穂からの一般道に合流。
数分で奥穂に登頂。

雲が湧いてきましたが、素晴らしい眺望。



4度目の奥穂山頂。
1回目は涸沢から。2回目は北穂からの縦走。
3回目は西穂からの縦走。そして今回は南稜から。
思えばきちんとステップアップしてきました。
5回目はどうなるのだろうか?












奥穂高岳南稜 (その1)

2020-09-19 18:57:11 | mountain

 写真中央、左下端から右上のピークにかけて伸びる岩稜が奥穂高岳南稜。上條嘉門次とウェストンの奥穂高岳初登ルート。由緒正しいバリエーションルートに挑みました。

 2020年9月13日。先月、北鎌に行ったときは、まさか一か月後に再び来るとは思ってもなかった上高地へ。岳沢をつめ、岳沢ヒュッテのテント場へ。

 翌14日。5時起床。

天狗の頭を朝日が照らします。

朝ごはんにラーメンを食べ、出発。
一般登山道を外れ、岳沢をつめていくと、奥穂の南壁が覆いかぶさってきます。

写真中央、逆三角形の雪渓の左上の角から上に伸びるルンゼをたどり、顕著な3本の岩峰(トリコニー)を登っていくのが南稜ルートです。

崩壊しつつある雪渓の左端を通り南稜取り付きへ。

ここから取り付きます。

取り付きからの50m上あたりが地味にとても悪い。
慎重に切り抜け、ルンゼを詰めます。

下部岩壁を右側から回り込んで登ります。

やがて、モノリス岩が見えてくると、本格的な岩稜の始まりです。

モノリス岩(トリコニー1峰の前衛峰)への登り。





モノリス岩で一休み。
登ってきたルートを見下ろします。

見上げると、トリコニーへの岩壁です。

核心の岩壁。

ここを登りきると、トリコニー1峰に到着。