海坊主ご一行の置き土産

置き土産

４ヶ月前にマニラへ来た海坊主ご一行。
海坊主は大下痢、他の２名は買春三昧の末、日本へ帰った。
一番良識のあるジジィ殿は、どうやら今でも知り合ったオネーチャンと交友があるらしい。

モールへ食事に出かけた。

３人組の女性とすれ違った。

なんとなく見たことのあるオネーチャン達。
オネーチャン「ホイ！！」何がホイだ！！

気付かない振りして見返りもせずにレストランへ向かった。
後方からの人の気配・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

オネーチャン「ホイ！どこへ行くの？ゲンキデスカ？」後ろを見た。
海坊主と一緒に来た２人が相手したオネーチャンとそのブガウのオネーチャン。
良識あるジジィ殿のオネーチャンは丁寧に挨拶をしてきた。聞きもしないのに近況まで。
初来日したオヤジ殿のパートナー？？？？？？？？？？
ＰＰ「どうしたのそのお腹？スイカでも食べたの？」
オネーチャン「ヒンディ　ポ」このオネーチャンもサマール州から出て来た結構礼儀ただしいいオネーチャン。
ＰＰ「じゃ何を食べたの？恋人か結婚でもしたの？」
オネーチャン「ヒンディ　ポ」
冗談気味に事を尋ねてみた。返ってきた返事は全て「ヒンディ　ポ」
ＰＰ「ボーイフレンドと別れでもしたの？だからなに聞いてもヒンディなの？」
オネーチャン「ＰＰさん一寸コーヒーでも飲みませんか？」
ＰＰ「あ　いいよ。」

近況と現在の仕事等、お腹が大きい話になった途端、どういう訳か言葉を濁してしまう？？？？

ＰＰ「おめでたい事じゃないの。もしかして、フィリピンのボーイフレンドが妊娠に気付いて失踪した？」
オネーチャン「ブー！」
ＰＰ「じゃどうしたの？」
オネーチャン「恥ずかしいから？」妊娠していて恥ずかしいいは無いでしょう？
オネーチャン「ＰＰさん。私がお付き合いした日本人はイマドコデスカ？」
ＰＰ「たぶん東京かな？全く連絡が無いから分からない。あの人はこの前始めてフィリピンに来た方でしょう？」
オネーチャン「そうです。」嫌な予感・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ＰＰ「まさかお腹のスイカはその日本人？今何ヶ月目なのそのスイカ？」
オネーチャン「恥ずかしいから。ＰＰさん、決して起こらないでください。今４ヶ月目です。このお腹のスイカのお父さんは、この前の日本人です。ふしだらなことしてゴメンナサイ。」
ＰＰ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ぴったり月数が合うな。とんでもない人と会ってしまったものだ・・・・・

オネーチャン「ＰＰさん、心配しないでください。マニラの叔母とよく相談しました。身もごったスイカは、イロイロ考えました。なんの責任も無いスイカを始末することは出来ないので、今のうちに精一杯働いて、生まれたら、おばが助けてくれるので一緒懸命育てます。日本人には言わないでください。恥ずかしいから。」
この様な話で日本人から金取るケースが殆ど。でも、このオネーチャンの話を聞いている限り決して「嘘」ではないと思った。
直ぐに日本の海坊主へ電話した。
直ぐに電話に出た。
事情を説明した。
海坊主「あのバカ無防備でオネーちゃんをＸＸＸしたんですか！アチャー。どうした良いのでしょうか？今、ここにはあいつが居ないんです。直ぐに連絡とって見ます。」ガチャン。電話を切った。
１０分くらい経過。携帯電話に「ＣＡＬＬ」しかもワンギリ。再度電話が掛かってきた。
アホ「ＰＰさん。嘘でしょう？」なんで俺が嘘つくんだよ！！！！
アホ「ぷりぺいっどカードが無いのですぐに切れるかもしれません。」といっているうちに電話が切れた。
住所録を頼りに電話をかけた。
アホ「すいません。今病院から抜け出してきたんです。実は前に行ったときにお話したとおり内臓が悪化して入院中なんです。あの節はお世話様でした。とっても良い子で、私もつい無防備で・・・・・・・・・・でも困ったな？」
ＰＰ「どうするんですか？今そのオネーチャンがここに居ますが？」
アホ「一寸電話変わってもらえますか、久しぶりなので声聞きたいので。」ザケンジャネーヨ！俺が電話してんだよ！！！何か一所懸命話したようだ。オネーチャンに聞いてみた。相手の話分かった？答えは「ヒンディ」
ＰＰ「あなたの話は全く分からないっていっています。何を言ったのですか？」
アホ「病気が治ったら直ぐにマニラへ行きたいんだけど、給料がもらえないので当分は行けません。多分２年後くらいに行くと思います。」頓珍漢なこといってんじゃねーよ！！！！！！
ＰＰ「貴方はそれでも良いですよ。このような迷惑なことを置き土産しないでください。ここにすんで居る私のところへ必ず助けてときますよ。どうするんですか？？」
アホ「海坊主と相談して後日返事します。」といって電話を切った。
オネーチャンへアホの状況を話した。うっすらと目に涙が・・・・・・・・・
オネーチャン「ＰＰさん。ダイジョウブです。心配しないでください。自分が悪いからこういう事になりました。日本人を怒らないでください。もし、その日本人がマニラに来たら連絡してください。」一枚の紙に電話番号を書き残し、連れのほうへ帰っていった。

やるせない気持ちがイッパイ。このオネーチャン、自分でしっかりスイカを育てる決心が付いているようだ。後姿には決して陰りなどなく、むしろ希望に満ちているようにも。母親になった自負なのか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

あれから数日経った。電話はまったく無い。電話をかけてみた。「電波の届かない場所に居られるか電源が切ってあるためにつながりません。」
海坊主へ電話した。「ただいま電話に出ることが出来ません。御用の方はメッセージをどうぞ。」

一週間が経過した。海坊主から電話が来た。「ＰＰ、今年の８月の旅行は急遽タイへ行くことにした。マニラへは行かない。」なるほど。
ＰＰ「アホはどうしたの。まだ病院ですか？」
海坊主「あれから連絡が取れない。もう一人の連れに連絡してみます。」電話が切れた。

あれから一週間たった今・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アホからは何の連絡も無い。

何となくやるせない気持ちでいっぱいだ！！

このオネーチャン給料は1500ペソ。どうするんだろう？？？