日本を離れ
あっという間に時が過ぎた。
思い出せば1ペソが40円もした時代だった。
その当時のマニラ。
関わり合いを持っていたのがマラ手界隈。
あれから真実の瞬間のように時が過ぎ去った。しかし、街の様子は多少は高層ビルができたものの
置屋がなくなり(マカティにはあり)デルピラー通りのディスコがなくなり、閑散としてきた。ものの、あまり変わり映えがしない。
相変わらず電線や電話線は全く整備もされず何十年も同じ様相。
インフラ整備とは縁遠い国のようです。
近年一番愉快な出来事が、2回もサミットまで開いた電動三輪車プロジェクト。
ADBアジア開発銀行のインド人担当者がスペシャリストと称し、このプロジェクトが進み始めた。
が、2011年5月に行われたサミット以来すでに2014年7月を迎えいまだに走っているのは、ADBがマンダルヨン市へ寄贈した20台。しかし、2011年後半市役所を訪れた時点で満足に動いていたのは10台もなかった。
最悪の状態は、フロントサスペンションが壊れそのままに修理もせず。現在もその状態で置いてある。
その間どれだけの企業がこのプロジェクトへ参加を表明したことか。
すでに現地へ法人を設立した日本法人もある。
2011年7月、我々がケソン市にある、トライシクルフランチャイズアソシェーションを訪問した時だ。
ゼネラルと称するフランチャイズのヘッドと会った。
「我々はすでに2000台オーダーした。2011年後半もしくは2012年初めにはこのケソン市はこの2000台が市民の足となって走っている。」
この話にいったい2000台もどの企業が作るのだろう?と首をかしげてしまった。たとえADBの寄贈車を作った企業を見た限りでも月産せいぜい20台も作れればよいほどの設備。摩訶不思議な話に驚いたことは事実。
ケソン市役所の周りはじめ多くの道路は坂道が多い。
ケソン市役所前のあの渋滞を見て、この坂で電動車が長時間停車を余儀なくされたら。確かに伝道ユニットはストップしていても、走り出す際のピークパワーの繰り返し。しかも8人も乗車させたユニットは、はたして電池が持つのだろうか。
そこでデ」ラサール大学の教授と独自に走行データを取り始めた。首都圏で予想される範囲すべてを対象に行った。
平均速度:9.3km/h 1日の稼働時間:12時間 走行時間3.3時間 これであれば何とか電池消費は賄えても、この時速9.3km/hによるオーバーヒート。そしてマニラ首都圏名物大冠水。中国のBYDが現在中国でタクシーなどに使用している電動車。表面だった報道はされていないが、運転手が感電死、あるいは走行中炎上。こんなニュースが報道されている中、中国などで開発したユニットでしかも3馬力DCモーターで8人も乗車させ営業運転に耐用出来るのか。
スイッチオンで全開回転するモーター。ガソリンエンジンのようなわけにはいかなない。
そこで思いついたのがRange Extender systemユニットを使用したなんちゃってハイブリット。
これであればガソリンがある限り走り続けられるがプロトタイプを完成するにはすさまじい開発費を要する。
1日250ペソ相当のバウンディリーで賃貸する業者もしくは個人がこのような高額なものを購入するのか。
これで挫折した。まして電気代はキチガイのように高いフィリピン。あのトライシクル営業は安いバイクだからこそできる路地裏営業そのものである。
行政が勝手に懐温めるために始めたプロジェクト。しかも建前はトライシクルの排気ガスが環境を劣悪にしている。これも単なるあてつけ。ジプニーはじめ幹線を走るバス。もちろん事業所はじめとするトラックから排出されるガスのほうがだれが見ても空気を汚している。
やはりトライシクルがいとも簡単と思ったのかも知れない。
結果は2014年7月時点でこのプロジェクトによる電動トライシクルは1台も走っていない。(マンダルヨンの寄贈車は除く)
電動車はモーターとバッテリーがあればいとも簡単に走れる。が、いざ回生ブレーキなど本格的なシステムを考慮したら、いとも簡単に製造はするのは難しい。
そして裏話のようなことが聞こえてきた。日産フィリピンのCEOが退職、新たにこの電動三輪車製造会社を立ち上げた。
すでに1年以上経過して、プロトタイプらしきものはできたようだが、いまだにどうなっているのか。
恐らく、日本企業、台湾、韓国企業が名乗りを上げても、結果的に落札するのはこの日産を退職して会社を立ち上げた企業だろう。で、地元の有志は遠のき始めたように見受けられる。
このプロジェクト中、滑稽な思い出は、ケソンでこの話中に出た話。
「1台でどれだけのコミッションを支払うんだ」
確かアキノ大統領は賄賂を排除しているはずだったが?
このプロジェクトに群がる政府関連者。
首都圏98000台と言われるトライシクルがはたしてすべて電動三輪車になる日は・・・・・・・・・・・・・・・・・
皮算用した政府関連者諸氏。相変わらず前にすすまないプロジェクトのようです。
あっという間に今年も7月。
長年かかわりを持ったフィリピン。エビ養殖やら、テラピアの養殖、レストランはじめ山下ゴールド。
なかなかうまくことが進まないのもフィリピンでの個人事業でもあり、投資でもあるのかもしれません。
インフラがなかなか進まない国。国発展を第一に進めるのであれば35年も経過してもいまだに代わり映えしない町並みではないはずなのですが。
わが祖国日本。様々なことが起きても豊かな国であることは事実です。
そんな人々が我に還ったとき今必要な金に気付き、
やれ賄賂だ、やれコミッションだと言い出すのでしょう。
井上陽水の雨宿りの唄だったと思うのですが
「世界は戦争論争に躍起だが今の僕には傘がない事の方が大問題だ」
みたいな意味の歌詞だったと思うのですが
フィリピン人は傘がない事を重要視してないんじゃないか?と。
盗めばよい、くれる人を待つ、程度の考えなのかな?
外国人を狙ったボッタクリタクシーも子供のスリも今現在の事しか考えていない、
嫌気がさしこの先観光客が来なくなる事まで考えていない。
フィリピンにも金持ちは多いと思いますが根本的に先を読めない国民だと私は感じます。
長コメ、許せたまふ。
返事は「yes」の3文字ですべてを語れます。
マニラからはなれずにいた頃と現在。増々脚が遠のいている事は確かです。勿論一回の滞在は超短期です。
確かに其の頻度は凄まじいのですが、触れたくない部分へいかなくなり閉じこもっている事が非常に多くなり、必要以上の行動にも限度がでてきました。経験年数とは反比例するように増々行動半径が短くなってきた成果、ネタも比例するように減少傾向です。
前向きやるつもりです。
いけちゃん様 マニラで一泊してお出かけになるのであれば、羽田香港セブという便もありますが?
今だに犯罪のへらない、いや増々多くなるマニラ。
肥大化する懐が続く限り犯罪はなくなりません。断言しても良いのかも。
コメント有り難うございます。