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フィリピンパン紀行002

2024-12-24 | フィリピン食

フィリピンのパンの歴史的背景

フィリピンにおけるパン作りの紹介

フィリピンにおけるパン作りの導入は、米よりも小麦を主食とする食生活に慣れていた白人、特にスペイン人の侵略の影響を受けた。

フィリピンで最初のパン屋は、1631年頃にスペイン政府によって設立され、中国から調達した小麦粉を使い、サワードウ・スターター(小麦粉と水を混ぜて自然発酵させたもので、パンを作る際に使用される天然酵母の元となるもの)の代わりに地元のトゥバ・ワイン(フィリピンを代表するココナッツワインで、ヤシ科の樹木から採取した樹液を自然発酵させたもの)を使った。

アメリカの植民地化によって、ベーキングパウダー、イースト、自動スライサーなど、製パン技術の進歩がもたらされ、現地のパン作りの習慣は一変した。

 

フィリピン文化におけるパンの進化

外国からの影響にもかかわらず、フィリピンのパン職人たちはパン作りの技術を適応させ、個性化させ、その土地ならではのパンを作り出してきた。

フィリピン固有の材料とヨーロッパの製パン法が融合した結果、フィリピンの歴史と多様性を反映した独特のパン文化が生まれたのである。

 

フィリピンパンの主な種類

パン・デ・サル

スペイン語で「塩のパン」と訳され、風味の決め手となる重要な材料が強調されている。

16世紀にフランスのバゲットをフィリピンに持ち込んだのが始まりで、今ではフィリピンの朝食の定番となっている。

通常、バター、チーズ、ジャムなどをつけて食べる。

 

モネイとその変種

フィリピンのパンの母として知られるモネーは、柔らかく黄色いパンで、伝統的に真ん中が割れているのが特徴です。

ピナゴン(Pinagong)、プトック(Putok)、スプートニク(Sputnik)などのバリエーションがあり、水分量、醗酵度、焼成時間によって異なる。

もともとはパン・デ・モンジャ(修道女のパン)と呼ばれ、スペイン文化がフィリピンのパン作りに与えた影響を反映している。

 

ユニークなパンとその意義

カリヒム(パン・デ・レグラ): 余ったパンを使って新しいお菓子を作る、秘密の調理法から名付けられた。

パン・デ・ココ: 中米発祥のココナッツパンで、フィリピンのパン作りの文化の融合を示す。

エンサイマーダ:スペインのマヨルカ風エンサイマーダをアレンジした歴史ある菓子パンで、チーズと砂糖をトッピングすることが多い。

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