電車の発車時刻の電光告知版の表示で、昔は「今度」と「つぎ」
と表示されているものがありました。発番線が異なる場合、どちら
が先に出発するのかを判るようにするためです。
一方、乗車中の電車の車掌さんのアナウンスで「つぎの停車駅は
***」と言うことがあります。
はて?「つぎ」はどちらを指すのでしょうかね? 1番目のことを
指すのでしょうか、 2番目のことなのでしょうか?同じ鉄道会社で
あれば、「今度の停車駅は・・・」と言うべきではないかな?
今は発車時刻も表示していますから、誤乗(間違って目的外電車
に乗車してしまうこと)は防げるでしょう。
「前」にも同じような例があります。「前に話した人は・・・」
の場合では、過去にその人のことを話したことにあった人のことを
指します。きっと、」過去をさかのぼって考えたときに、その先に
あったことを指すのでしょう。後を振り返って見たというところ。
しかし、「この道を前に往くと・・・」となると、道の先のこと
を指します。つまり、これから往くであろう(未来)に向かって、
その先のこととして認識しているのでしょう。結局、どちらを見て
の目先の「前」なのか、ということのです。
「つぎ」や「前」は時間的な順序を示す時に使う言い方ですが、
場合によって使い分けをしていますよね。これはで、日本語を学ぶ
外国人にとっては、混乱する言い方でしょうねえ。^^; どうやら、
日本語の時間に関しての感覚は、時には変化しているのですから、
日本語の習得は難しいことと思います。
なお、ある関西の鉄道で、電車の発車の順序を「先発」「次発」
と表示しているのを見かけました。この方が誤解することはないと
思います。このような誤解しにくい表現方法とすることは大事です
よね。